本当は怖い Banach 空間

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Banach 空間がやばい的なツイートを見かけてこう色々と感銘を受けた.

Banach 空間病的すぎるだろ…

@Lyirth あまりよく知らないのですが, バナッハ空間は多様な微分方程式を制御するために出てきた, 多様なものを許容する空間とかいう話を聞いたことがあります.
作用素環もバナッハ空間ですが, 環構造と対合と特殊なノルムをつけてすらどうにもならないヤバい空間で小粋という理解

@Lyirth 何に書いてあるか思い出したので調べたのですが, $\ell^2$ の原点にあった積分方程式とそのための関数空間,
線型作用素論を展開するためにバナッハが導入した, という話のようです.
志賀先生の「無限からの光芒」 p116-117 に書いてあります

@Lyirth この本, 竹崎先生も名著と呼ぶスーパーよい本で,
私も学部 1 年で細部が全く訳分からないのに読んで感銘を受け,
院で数学に行ったというところで深い影響を受けているスーパー面白い本なので, 未読なら是非読んで下さい

@Lyirth 昨日からやっているサマースクール数理物理でちょうど議論しているところですが,
フラットな時空上での相対論的な方だと収束評価が死ぬほどつらくてどうにもなっていないというのが率直なところです.
非相対論ならある程度は制御できています.
あくまである程度は

@phasetr 実をいうと覚えてないと思いますが $C^$ 環を始めたのは「ユニタリ化と局所コンパクト空間の一点コンパクト化」が対応しているということを
市民さんから一年以上前に聞いたのが C
に興味を持ったきっかけで C*の門を叩いたこのタイミングでもう一度お話を聞けるのは幸せです.

@Lyirth それ覚えています.
今日河東先生が AQFT の共形場周辺をやっているのは河東先生の他, Longo とその学生くらいしかいないのでもっと増えてほしい的なことを言っていました.
場の理論であるのはもちろん, 頂点代数作用素等色々な数学が絡む面白い所なので目指されては

@phasetr 読みます. ありがとうございます!
(ところでもし面倒でなければ教えて頂きたいのですが (基本的な内容で申し訳ありせん) Banach 空間 A=B+C (直和) と書けるときに B が閉→ C は閉って反例あるのでしょうか?)

@Lyirth ちなみにこの本, 前半でカントル集合とか他にもこう色々一見関数解析と関係なさげで基礎的な話が出てきますが,
作用素環だと意外とその辺かなりクリティカルで, カントルに関しては千葉大の松井さんの研究対象にもなっている程度です
http://www.math.s.chiba-u.ac.jp/~matui/

@phasetr 嬉しいです!
最近楽しいなと思っていたのですがますます心惹かれた気がします.
とりあえず, Murphy の $C^*$ algebra を読んでみようと思います.
もし読み終えることができたらオススメの本をお聞きするかもしれませんがそのときはお願いします.

@Lyirth まだ証明つけていないのですが, 日合-柳の「ヒルベルト空間と線型作用素」 P29,
演習問題 12 として【直和ノルム空間 X+Y がバナッハである必要十分条件が X,Y ともにバナッハである】とあるので, 反例ないのではないでしょうか

@phasetr 直和ノルムではなく, $X+Y$ にノルムを入れてそれを $X$ 上 $Y$ 上に制限するときに元のノルムと制限から作られた直和ノルムが同型ならそうだと思います.
もしそうでないなら一般の場合にも言えるのでしょうか? (続け様にすみません汗

@Lyirth まだ同型になる場合の証明をつけていないのでアレですが, まずは同型になってしまう理由からきちんと調べたいところです.
あとは一般の位相空間や位相群でも類似の問題を考えて様子見したいところです.
ノルム空間だと半端に知っているところにひきづられてしまうので

@phasetr 昨日の問題, 否定的に解決されまして人から教えて頂いたのですが,
例えばまず稠密な基底を取ったあとにそれを延長して代数的な基底を作り延長した元から一元除くと,
codim1 の閉でない空間と一次元 (すなわち閉) 部分空間の直和になり反例になるようです.

@Lyirth ありがとうございます.
代数的なきていというの, いまだに感覚が掴めないですね.
そもそもバナッハで基底を使わないので

@phasetr たしかにまだゲルファント表現あたりまでしか読んでないのですが, 一度も基底を取ってないです笑
一応線形空間なのに基底を取らないというのは変わった感じがします (無限からの光芒買ってきました←

志賀先生の本はこれだ.
ハイパー面白いのでとにかく買って読むべき.

上掲書にもあるが, Banach での基底を Schaudar 基底とか言ったりもするらしい.
ただ, 使ったことはない.
作用素環だと, 各作用素の成分表示をするときがないわけでもなく, そのときは「行列単位」という形での基底を取ることはある.
少なくともイメージのレベルではよく行列形式の書き方はするし,
von Neumann 環だと本当に必ず射影があるので, それに合わせて「コーナーを取る」とかいう形で作用素を行列表示することもある.

あと, 作用素環専攻だったにも関わらず, 物理への応用まわりと作用素論の勉強にかなり時間を割いたせいで,
本当に作用素環の基礎事項を知らない.
GNS とか本当の基礎の基礎と, 物理で使う関係上, 冨田-竹崎理論を (私の物理に必要な範囲内の state レベルで) やった程度.
(ただ, たまたま竹崎先生の集中講義があって, weight での定式化も一度やったことにはなっている. )
ICC とか II_1 factor とか, K-理論とか知らないのはかなりやばいのでどうにかしたいとは思うが, なかなか思うに任せない.
先日のつどいで関さんの 290 定理にも興味があったにも関わらず, パン耳パイセンの作用素環入門を聞きにいった理由もここにある.
これはこれで十分に楽しかったのでいいのだが, 私の作用素環がズタズタなのは変わらない.

それはそれとして, 初めて邂逅したときは学部初年度でひいひい言っていた学生達が, あっという間に学部 3-4 年になり,
院に行き, とんでもないレベル, 世界最先端にアタックしていくようになるのを見るのはとても楽しい.
るの人も 1 年くらいすれば当然私を凌駕するようになるだろう.
何か面白い話を聞かせてほしい.

発端となった Banach 空間のアレの PDF の話とかもある.
あとこんなマイコメントもつけておこう.

http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1100-12.pdf
近寄りたくない w

ちょっとるの人がバナッハ空間に関する, 感銘を受けざるを得ない PDF を張っているのであとできちんと読む

@phasetr 私の心はむしろヒルベルト空間と共にあるのだが,
もう 1 つの心の故郷として作用素環があり, 一般にはノルム空間 (ノルム環) であってバナッハ空間なので要はバナッハ空間は祈りの対象

あと この辺も面白い.

@phasetr 読みます. ありがとうございます!
(ところでもし面倒でなければ教えて頂きたいのですが (基本的な内容で申し訳ありせん) Banach 空間 A=B+C (直和) と書けるときに B が閉→ C は閉って反例あるのでしょうか?)

@Lyirth 横槍失礼, 直和が単に algebraic な直和の閉包になるというだけの意味なら,
closed でない codim 1 subspace はたくさんあるが, dim 1 subspace は常に閉.
これらを complementary に取ることは難しくないよね.

@Lyirth 閉包とったほうが安全だけど, この例は片方 dim 1 だし閉包とってないよ.
Hilbert でもできるけど, ミソはあえて orthogonal じゃなくとるところさね.

@Lyirth 可算次元 dense subspace をはる基底をとってから,
それを延長して代数的な基底を作り, 最後一個以外からはられる subspace は codim 1 だが dense だね.
これでどんな Banach 空間でもできる.

@Ara_1729 お風呂で気づきました! 代数的な操作については”いつでも基底が取れる”んですもんね!
そこで最初に可算 subspace を貼るのはなぜですか?

@Lyirth 適当に基底とって一個残して subspace 作る時に, closed にならないようにすれば他の方法でも大丈夫

@Ara_1729 なるほど, すっごく納得しました.
ありがとうございます, 勉強になりました.

さらっと例が作れるの, 格好いい.


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  1. 2015 08.06

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    • 匿名
    • 2017年 2月24日

    “あと この辺も面白い.”のtweetが存在してないのですが内容覚えてらっしゃいますでしょうか..

      • phasetr
      • 2017年 2月24日

      単に下に引用してある(Twitterの利用規約的に適切な引用ではない)コメント群です

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