作用素環周辺の数学・物理・数理物理の話:表現論とか何とか

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久々に物理に近いところの話をしたので.

(p) 進大好き bot と.

純粋状態って言うと, 「物理の純粋状態」と「物理の純粋状態 2 つの pairing で表される作用素環の純粋状態」のどっちのことか分からんな.
両者は違うものだよね?

@non_archimedean よくわかっていないのですが後者, 必ず作用素環的な純粋状態になるのでしょうか.
「物理の純粋状態」の定義も気になるところですが

@phasetr 物理の方は物理量を表現する作用素が作用しているヒルベルト空間の正規ケットベクトルのつもりでした.
それのコピーの (と書き忘れました) 2 つのブラケットで表される作用素環の純粋状態とどう対応するのか,
という話ですが, 冷静に考えて GNS 構成がありましたね.

@phasetr 暗に「物理のヒルベルト空間は可分である」ことを課して書きました.
非可分なときも純粋状態が正規ケットベクトルだと思っていいのかよく知りません.

@non_archimedean 適切な回答になっているかよくわからないのですが考えをブログにまとめておきました
http://phasetr.com/?p=108

@phasetr どうもありがとうございます!
また言葉足らずだったのですが, 僕が作用素環論と比較したのは,
物理量が有界な領域でしか値を持たない状況のみを考えていたからでした.
つまりここで対応する作用素環は物理量が表現する有界作用素が生成する最小の C*環の意味でした.

@phasetr 量子論的には非有界な物理量のほうが自然だと思われますが,
非有界物理量を集めても作用素環にはならないため作用素環的な純粋状態が定義できるかよく分からなかったです.

@non_archimedean 代数的場の量子論の物理サイドの定式化からすると,
実際には有界な範囲でしか観測できないのでその現実を取り入れた理論, と言う言い方をします.
数学的実対応としては (e^{itA}) とかレゾルベントを考えることで非有界 (自己共役) 作用素を有界にします

@non_archimedean レゾルベントの方は数年前に Bucholz が少しやり始めましたがやっている人はほぼいません.
指数に載せる方を Weyl 代数といって, いわば代数解析にもある Weyl 代数の無限変数版です.
表現論的に微妙な問題があって同じとは言いづらいですが

@non_archimedean あまり多くはないですが,
定義域などを適当に制御した非有界作用素がなす環それ自体を研究している人もいます
http://kaken.nii.ac.jp/d/r/00161795.ja.html

@phasetr 定義域を制限する定式化もあるのですね!
レゾルベントで非有界作用素を見るのは古典的なボレル関数解析がそうなので結構歴史が深そうですね.
Weyl 代数というのは初めて聞きました.

@non_archimedean 定義域の制限は, 量子力学で言うなら (C_c^{infty}) が大体の作用素の共通の定義域に取れることをイメージしつつ,
場の理論でもある程度そういう風にできる話はあるからそれを使ってやってみようという感じです

@phasetr 「大体の」というところがどことなく深いですね.
物理量はおおよそ可微分緩増加関数や微分作用素の組み合わせになるといった感じの経験則がありそうですね.
(フラクタルのように各点微分不可能な関数に対応するような物理量があっても面白そうですが)

@non_archimedean クーロンポテンシャル (1/r) とかレナード=ジョーンズ・ポテンシャル (r^{-12}-r^{-6}),
2 体系のクーロン相互作用 (1/|r_1 – r_2|) などがあるので微分可能性が必ずしも期待できず適当な特異性を持つことはよくあります

@phasetr あ, それくらいの特異性についてはあまり気にしていませんでした.
実は最近, スピン構造付きリーマン多様体 (≒重力場 + スピン場) を量子化して (Z_p) が得られる的な論文を読んでいて,
そこでは可微分関数に類するものがないので物理量が激しくガタガタ動く感じだったので.

@non_archimedean 私の分野だと非有界作用素のさらに無限和 (粒子が無限個あるのでクーロンだとしてもその無限和が出てくる)
とかそういう部分の制御で手一杯で, そこまで突っ込んだことができていません.
あまり面白い方向の話に乗れず申し訳ないのですが

@phasetr さらに無限和ですか・・かなりハードな解析ですね.
それでもとても参考になりました.
ありがとうございます.

あなちゃんと.

そういえば Entanglement Entropy って C^*環の言葉で定義されてるの

@anairetta 調べといて教えてね

@ad_s_c 数学的にも面白そうな気がしますよね. とうことでよろしくお願いします.

@anairetta @ad_s_c http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1859-05.pdf
量子スピン系くらいなら一応あるにはあるらしいですが,
物理で期待されるレベルの理論が展開できているかはかなり怪しいのではないでしょうか.
いつもの話ですが

あなちゃんその 2.

え, 難しいんですか. . .

@anairetta かなり雑ですが少し書いておきました
http://phasetr.com/?p=108
難しいと言うより物理の定義をきちんとうまく吸い上げられる純粋状態の数学的な定義がよくわからないと言う感じなのではないかと

@anairetta 最近, 田崎さんも論文を書いていたりしますが,
量子統計で純粋な平衡状態とかあるのでそういうのもきちんと勉強しないとアレっぽいと思いつつ全く出来ていないのでうまく説明出来ないのですが

@phasetr 量子統計の方では, 考える環を「マクロ物理量のなす環」に制限すると熱平衡状態が純粋状態として表せる,
という話があると聞き及んでいますが, その時の純粋状態というのはヒルベルト空間の元に対応するもののことをいっているはずで, (つづく)

@phasetr このときは 環が小さすぎるせいで熱平衡状態と区別できない純粋状態を構成できてしまう, ということですね.

@phasetr 数学的にどうなっているのかよくわかりませんが,
たぶん環 (A) の (B (H)) への表現をとってきたときに,
等価なものの間で (A) の純粋状態が (H) のベクトル一つでかけたりかけなかったりする, ということだと思います.
たしかに一般の (A) にここらへん状況を調べるのは難しいでしょう.

@phasetr 僕が気にしていたのはたぶん環が (B (H)) そのものである場合なんだと思います.
その場合には by def な気がするのであのような発言をしてしまいました.

@anairetta ありがとうございます.
量子力学の場合だと環が (B (H)) 全体と思ってやってもある程度どうにかなる部分はあるらしいのですが,
場の理論だとそれがまずいとか言う話で, いまだに (私が) あまりきちんとわかっていないと言う状態です

@anairetta 私はあまり一般の環には興味なくて,
具体例に対する環というか表現と言うかもっと強く作用素論に興味があるのですが,
まず最低限必要な基底状態・平衡状態きちんとありますかレベルの研究なので,
そんな詳しい所まで研究進んでいないと言うイメージです

@phasetr 場の量子論だと赤外紫外の正則化がいるので, 簡単にいかないことは想像がつきます.
エンタングルメントエントロピーのほう, 資料ありがとうございます.
こちらは場の量子論の場合は物理レベルでも満足の行く定義がない状態なので数学としてはどうしようもないだろうと.

いろいろ思うところはあるが結局これなのだ.

数論方面と言うか他の分野の数学, 格好いい話がいろいろ出てくるようで羨ましい.
それでも一番知りたい, やりたいのはあくまでも今やっている死ぬほど地味なことだが.
一度気になってしまったらもう駄目なのだ.
そういうものらしいのだ


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