記事紹介と雑感: 【なぜ僕がサイエンスカフェを好きでなくなったのか(菅野康太)】

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私も先日何か書いた覚えはある.
それはそれとして, まずはいくつか引用していこう.

 

第一に、これは性格の問題とも言えますが、自分が一参加者になったときに、いきなり知らない人と語り合うことが前提のイベントというものは、どうも居心地が悪くてたまらなかったんです。

これ自体は人にもその会にもよるだろう.
私が参加したサイエンスカフェは, 何だかんだいって講師側が話すことがメインで,
参加者の語り合いはあまりなかった記憶があるため, その点から言っても
私には実感が薄い.
私自身, あまり知らない人と話すのが好きな方ではないというか,
何を話したらいいのかよくわからなくて当惑する方なので, それはそれでわかる.
また, ぎりぎりまで自分自身研究者として立つのだ, というスタンスでもあるため,
その点, どう振る舞ったらいいのかあまりよくわかってもいない.

 

しかし、僕には、コミュニケーションをするべき対象を「一般市民」という名前でしか捉えられていないように思える状況が、文脈を読むことの重要性を 説くサイエンスコミュニケーションとしては、説得力の無い姿勢に思えてしょうがないのでした。なんだか顔の見えない、没個性化した存在として、一般市民を 捉えているように思えました。
市民とはさまざまな背景を持つ不均一な集団です。だとすれば、何か新商品を開発する際に、マーケティングをして、ターゲットを搾り、それに適した広告戦略 を練り、販路を切り開くといったような、一般社会や市場でなされているような分析がなければ、情報は届かないはずなのです。さらに、サイエンスカフェは文 脈モデルの名の下に双方向な熟議を前提としています。それは、僕でなくともイベントとしてハードルが高いのです。

何か動こうとしているのは評価するが, やはり誰向けに何をするのかが不明確な感はある.

 

僕の感じていることを簡単に表すと、次のような感じです
・科学にまつわるなんらかのイベントをしようとする
→広報戦略をしていないのでそもそも意識が高い層にしか届かない
→意識の高い集団内での双方向コミュニケーションが高まる
→外からはレベルが高くて入り込めない or そもそも存在に気付かない
→特定の集団の中で独自の進化を遂げる(他の集団とは違う言語を持つようになる)。

広報戦略というよりもターゲッティングが意味不明で,
誰のため・何のため・何故自分 (達) が, というのが不明確なのが
一番の原因だろう.
広報戦略はそこから決まってくることだ.

 

その本の ”広告のスキルで「通訳」する” という章で、あるNPOの取り組みを支援した際の感想としてこのように記してあります。
「なにせ想いが強過ぎて、最初から最後まで、児童労働の話ししかしない。でも、それでは児童労働に関心がない人は振り向いてくれない。」
これはまさに、上述の文脈モデルやサイエンスコミュニケーションコミュニティ内で起きている問題と同じことが、他の分野でも起きていると考えられます。

あるある過ぎてつらい.
私自身反省するところでもある.
適当もいいところだが, 引用はこんなところにしよう.
私が参加したサイエンスカフェとその問題点について軽く触れたい.
あまり積極的に参加したわけでもないので, 本当に私が参加したところで
見た問題ということは強調しておきたい.
一番問題と思ったのは年齢層だ.
土日や休日に開かれる会だったが, ほとんど年配の方ばかりだった.
若くても 40 代くらいで, 受付など運営側に 20-30 代はいたが,
10 代はいなかった.
話の内容的にそれほど軽くなかったので, 対象ではないといえばそれまでだが,
だったら年齢・性別含め対象をきっちり切った方がいい.
ちなみに私が参加した会では性別については
両性それなりにバランスが良かった記憶はある.
ここから付随する問題だが, 年配者ばかりだと違う年齢層が入っていきづらい.
もっと根本的にいうなら, 若い人達の余裕のなさもあるのだろう.
休日と言えどわざわざサイエンスに関わるところに
行く精神的・肉体的・時間的余裕がない可能性は十分にある.
あと事前・事後のフォローというかプッシュというか, そういうのも弱い.
ハイエンドに狙いを絞るということなら,
例えば事前・事後に予備知識の資料や教材を配ったりとかしてもいい.
関連するよそで開かれる企画を紹介してもいいし,
例えば理研など研究所の公開講座を案内してもいいだろう.
こういうのは全て【誰のため・何のため・何故自分が】というところから決まることだが,
おそらくそこが雑なためにこうした事前・事後のケアができないのだろう.
もちろん, 自分にできることをできる範囲で, というのも大事なことなので
開いているだけでもいいといえばいいことではある.
ただ, 開催側がその活動を通じて何をどうしたいのか, というのはよくわからないところがある.
私は私で適当にゆるりゆるりとやっていく.


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