解説『やさしい理系数学』第 1 章 数と式, 論証 例題 3 有名問題

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やさしい理系数学 三訂版 (河合塾シリーズ, 河合出版)
勉強法として脳内授業をお勧めしています.
また見ていない方は次のページや
Kindle にまとめた書籍を参考にしてください.

『やさしい理系数学』は「内容はいいのに解説が少ない」という評判なので,
ここではその解説部分を補充する形でやっていきます.

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書いた紙を写真に撮って画像で送ってくれればいいですよ.

問題(有名問題)

正の整数 \(a\), \(b\), \(c\) が

\begin{align} a^2 + b^2 = c^2 \end{align}をみたすとき, 次の (1), (2), (3) を証明せよ.

  1. \(a\), \(b\) のいずれかは 3 の倍数である.
  2. \(a\), \(b\) のいずれかは 4 の倍数である.
  3. \(a\), \(b\) \(c\) のいずれかは 5 の倍数である.

ポイント

もちろん Pythagoras の定理が元ネタで, 有名問題だ.
手法含め完璧にしなければいけない.
これも例題 2 と同じく余りと整数の分類が一番肝心なところだ.
絶対に覚えておかなければいけない.
あとはおまけで「いずれかは」と来たら背理法を使ってみようと思えるか,
場合分けは分けるべくして分けることが身についているかというポイントもある.
私自身ときどき場合分けでミスすることはあるが,
そういう場合は大抵問題の全体像が見えていない.

あとは小学校以来有名な等式 \(3^2+4^2=5^2\) で何となくこれもありえそうと想像できるかいうか,
一般的に言えるのか, という驚きというか気付きがあるかというのもある.

せっかくなので小ネタとしてピタゴラス数も紹介しておこう.
代入してみればすぐわかるが \(m\), \(n\) を \(m > n\) を満たす整数とし
\(a = m^2 – n^2\), \(b = 2mn\), \(c = m^2 + n^2\) とすると,
これは Pythagoras の定理を満たす整数になる.

またあまりに着目するということ自体,
数学としても本質的な視点であることも紹介しておく.
例えば \(14 = 4 \cdot 3 + 2\), \(5 = 1 \cdot 3 + 2\) で,
共通の何か (3 の倍数で切り取れる部分) を無視しすれば
\(14\) と \(5\) はある意味同じなわけだ.
余り 2 という共通項を持つわけで,
これを 14 と 5 は似ていると思うようにする.
\(3\) の倍数という共通の要素に収まりきらないのが余りで,
共通部分からはみ出した部分こそが \(x\) の本質だと思うのだ.
余りは名前からしても「共通の部分を抜き出したあとの余計な残り物」という感じで
否定的な要素に見えるかもしれないが,
話を反転させて余りこそを「ある部分を無視した共通項」とみなすのだ.
数学的にこれを徹底的に突き進めた概念として例えばコホモロジーがある.
現代数学, 特に代数・幾何ではもはや欠かすことのできない概念だ.
ここで詳しく論じきれるような話ではないが,
余りに注目するのは数学的にも極めて重要な話なのだということだけ,
頭の片隅に留めておいてもらえると嬉しい.

方針

これはあまりによる整数の分類一本で攻める.
完全に定型処理で特に方針として解説することもないのですぐに解答に進む.
定型処理だからといってなめてはいけない.
整数問題のアプローチの基礎だから, 完璧にしておくこと.

強いていうなら (2) で 4 で割った余りではなく
16 で割った余りを見るところが方針決定での大事なところだろう.
これは 4 では \(4m\) と \(4m+2\) の場合が重なってしまって区別がつけられないからだ.
8 にするかとかいくつか次の手の打ち方を考える必要があるが,
これも実験してみてうまくいく数を探すしかない.
また \(4m \pm 1\) というのをどうすれば思いつくのかとも思うだろうが,
\(4m\), \(4m+1\), \(4m+2\), \(4m+3\) と余りを 0, 1, 2, 3 としておいて,
\(4m+3 = 4(m+1) -1\) と書き直しただけだ.
これは 3 の余りでも 5 の余りでも同じ.

最後に: 気軽に質問してください

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