解説『やさしい理系数学』第 13 章 関数と数列の極限 例題 41 京都工繊大

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『やさしい理系数学』は「内容はいいのに解説が少ない」という評判なので,

ここではその解説部分を補充する形でやっていきます.

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やさしい理系数学 第 13 章 関数と数列の極限 例題 41 京都工繊大

問題(京都工繊大)

定数 \(1 < a < 2\) に対して, 数列 \(\{x_n\}\) を

\begin{align} x_1 = a, \quad x_{n+1} = \sqrt{3 x_n – 2} \quad (n=1, 2, 3, \cdots) \end{align}で定める.

(1) \(a \leq x_n < 2\) (\(n=1\), \(2\), \(3\), \(\cdots\)) を示せ.

(2) 不等式

\begin{align} 0 < 2 – x_{n+1} \leq \frac{3}{2 + \sqrt{3a – 2}}(2 – x_n) \quad (n=1, 2, 3, \cdots) \label{univ-entrance-exam65} \end{align}が成り立つことを示し, \(\lim_{n \to \infty} x_n\) を求めよ.

ポイント

(1) は不等式の処理, 分子にルートが出てきたら有理化が大事だ.

\(n=1\), 2, 3, \(\cdots\) とあるので帰納法を使うことも思いついてほしい.

帰納法も実験の一種なので, 実験の習慣がついていれば乗り越えられる.

(2) は誘導をきちんと使い切ることだ.

方針

(1)

まずは実験してみよう.

\(n=1\) では \(x_1 = a\) なので特に何かいうことはない.

\(n=2\) では \(x_2 = \sqrt{3a – 2}\) なのですぐに \(1 \leq x_2 < 2\) は \(a\) の不等式からすぐわかる:

\begin{align} 1 < a < 2 \Rightarrow 3 < 3a < 6 \Rightarrow 1 < 3a – 2 < 4 \Rightarrow 1 < \sqrt{3a – 2} < 2. \end{align}また

\begin{align} x_2 – a^2 = (3a – 2) – a^2 = – (a – 1)(a – 2) > 0. \end{align}これらを合わせて \(a \leq x_2 < 2\) となる.

あとは同じ感じでやっていけばいい.

帰納法でやればそのまま正式な形になる.

一般的にやるには「分子のルートは有理化して計算できるようにする」手法を使えばいいだろう.

(2)

まず示すべき式 (\ref{univ-entrance-exam65}) を捻り出すにはどうしたらいいかを考える.

これも愚直に実験してみるといいが, まずは形を眺める.

最右辺に \(x_n\) があるから漸化式で \(x_{n+1}\) を \(x_n\) で書き直そう.

あとは「分子のルートは有理化して計算」という標準的な手法で

\begin{align} 2 – x_{n+1} = 2 – \sqrt{3x_n – 2} = \frac{4 – (3x_n – 2)}{2 + \sqrt{3x_n – 2}} = \frac{3(2 – x_n)}{2 + \sqrt{3x_n – 2}}. \end{align}次は分子の \(x_n\) を \(a\) に書き換えればいい.

\(a \leq x_n\) があるので素直に書き換えられる: もちろん不等式の処理に習熟していれば.

一般的にいうなら \(x_n\) は \(n\) によって変わるから評価に使いづらいので,

やはり定数で挙動をおさえたくなる, という流れでこの誘導に行き着く.

次はこの式を使って極限を出す.

\(\lim_{n \to \infty} x_n = 2\) となることをまず予想できるようになってほしい.

また最右辺は \(r = 3/(2 + \sqrt{3a – 2})\) とすると

\begin{align} r(2 – x_n) < r^2 (2 – x_{n-1}) < \cdots r^n (2 – x_1) \end{align}で \(n\) が落ちていく.

\(r < 1\) なら \(r^n \to 0\) になるからはさみうちの原理で 0 になる.

だから \(r < 1\) を示せばいい.

あとは \(a\) の変域が指定されているから

\(r < 1\) となるようにがんがん変形していけばいい.

最後に: 質問を受け付けています

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