大学受験勉強法 受験サプリ・塾・予備校・通信教育の使い方

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今回は塾・予備校・通信教育の使い方について説明します.
使える環境にある人にとっては,
適切な使い方・付き合い方を身につければ
その分効率よく目標である大学合格,
そしてその先の大学生活に近付けます.

私のように金銭的理由など教育サービスが
受けづらい・受けられない人にとっては,
サービスで得られる効果・情報を
どのように得ていくかを考える助けになると思います.

概要は次の通りです.

  • 独学は茨の道?
  • わかりやすく教えてもらえるのと自分の身につくのは別の話
  • 通信教育の問題
  • ここまでの問題まとめ
  • 得られるのは情報・人を含めた環境
  • 進学校で手に入るもの
  • 問題はサービスの使い方

それでは詳しく話していきましょう.

独学は茨の道?

私自身, 高校 3 年では Z 会,
浪人時は代ゼミに入っていました.
(代ゼミに入った・入れたのは特待生で
授業料が無料だったからです. )
それは次のように思っていたからです.

  • 独学では厳しいのでは?
  • きちんとした実績のある所・人に教えてもらった方がいいのでは?

こう思っている人は多いのではないでしょうか.
開成や麻布, 桜蔭のような超がつく程の進学校でも
鉄緑会といった塾や予備校に通う人は多いので,
余計その思いが強化されていきます.

テレビでも河合塾, 駿台, 東進ハイスクールなどが
熱心に宣伝をしていますし,
東京では電車でみすず学苑の社内広告を見かけます.

最近では受験サプリ, アオイゼミ, GAKUMO,
大学受験まなぞう, 大学受験倶楽部, manavee など
授業や問題をインターネットで
配信してくれるサービスもあります.

地方であってもサービスが受けられるように
なりつつあるので, 利用を検討している人,
実際に使っている人も多いでしょう.

こうしたサービスを使うこと自体は問題ないですし,
使えるなら使った方がいい場合だってあります.
問題は使い方です.

わかりやすく教えてもらえるのと自分の身につくのは別の話

塾や予備校の講師の人達は,
長年その教科を専門に教えていること,
人気がよくないと収入に直結することもあって,
わかりやすく教える能力は素晴らしいです.

私も浪人中に予備校に通っていたので,
ポイントをおさえた解説や方法論,
勉強のモチベーションがあがるような講義を体験しています.
今思っても, 塾や予備校に通いたがる人がいるのはわかります.

ただ, 問題はわかりやすく教えてもらえたところで,
それを自分が使えるかどうか,
身につくかどうかは自分次第ということです.

いくらわかりやすく教えてもらったとしても,
あとで考えるとその場の雰囲気で流されていただけで,
復習してみると「ここよくわからないな」となることも多いです.
もっとよくよく考えると講師の説明で問題ないのですが,
少なくとも自分の理解があやふやだったことは
間違いありません.

記憶に定着させるためにはたくさん
復習しないといけません.
教わっているだけでは, インプットばかりでは駄目で,
アウトプットの練習をしないといけません.

野球がうまくなりたいからといっても,
有名な選手のプレイを見ているだけで
うまくなれはしません.
そのプレイができるように,
見た時間の何倍も繰り返し練習することが必要です.

私自身そうでしたが, 教えるのがうまい人の話を聞くと
それだけでわかった気になってしまって
復習がおろそかになりがちです.
朝から晩まで講義が入っていると,
一番大事な復習の時間もなくなります.

実際, 私の浪人時, 朝から晩まで
びっちり講義が入っていて,
帰ってからは次の日の予習をしていたことも多かったので,
復習の時間は相当少なかったと思います.

東大は落ちたものの,
早稲田と慶應は受かりましたが,
今からするとよく受かったなという気すらしてきます.

参考までに, 東大数学科の講義中,
教官から出たこんな話も紹介しておきましょう.

君達, 毎回朝早くから講義に出てきてて偉いとは思うけど,
講義に出てばかりでいつ勉強してるの?

東大の学生・教官だからものすごいできる人達であって
凡人の自分の参考にならない,
そう思う人がいるかもしれませんが, それは違います.

そうした優秀な人達ですら,
講義を聞くだけでなく,
それ以外の時間で恐ろしい量の勉強をしています.

大学生が比較的暇なのは,
こうした講義外の勉強時間が十分にないと
学ぶべき内容が全く理解できないからです.

繰り返しますが,
わかりやすく教えてもらえるかどうかと,
それを自分が身につけられるかどうかは別の話です.

通信教育の問題

高校 3 年のときに Z 会をやっていたので
その反省でもあります1.

特に数学で「思考力が大事」とよく言われます.
それを悪い方に真にうけて, 通信添削の問題を
考えに考え抜いて解いていました.

急いで付け加えておきますが,
これ自体はとても大事なことです.
ここで踏ん張った経験が大学に入ってから,
何が何だかわからないことばかりの大学での勉強にも
耐え切る力がついたと思っています2.

ただ, 短期決戦でやるべきことをきっちり全てこなし,
それらを記憶に定着させて,
本番でも素早く正確にアウトプットしなければいけない
大学受験というステージで,
基本的なことが身についてもいないのに
考えることばかりに時間を使ってしまったのが
失敗だった, ということです.

また Z 会の教材の解説は丁寧なのですが,
その量が膨大過ぎました.
半月に 1 度来る解説は分厚い冊子で
200 ページくらいあったと思います.

復習しようと思っても半月ごとに大量の解説が来るので,
それに圧倒されてしまいます.

結局, 解説が来た直後に 1 回復習するくらいで
ろくに復習ができていませんでした.

新しいことに取り組むばかり, 攻めの勉強ばかりで,
一度学んだことを完璧に身につけること,
守りが疎かになっていたことが敗因でした.

現役の時は早稲田と東大だけ受けたはずですが,
両方とも落ちました.
早稲田は B 判定, 東大は C 判定くらいだった気がします.

ここまでの問題まとめ

塾や予備校でわかりやすく教えてもらえるかどうかと,
それを自分が身につけられるかどうかは別の話でした.
そしてよい問題に出会え,
解説も丁寧な Z 会の教材を使っていても,
復習が疎かになっていては意味がありませんでした.

復習を私の言葉でいうなら独学です.
本当に自分は理解できているのか,
知識が血や肉となり自分の身になっているのか,
その確認は究極的には自分 1 人でしかできません.

だから独学が大事だと言っているわけで,
そこに十分時間を使ってほしいと言っているのです.

得られるのは情報・人を含めた環境

そもそも塾・予備校・通信教育で得られるのは何でしょうか?
それは環境です.
これは必要な情報を提供してくれることや,
よい場を維持してくれる人の存在も含みます.
順番に説明していきます.

以前, とある沖縄出身の人に話を聞いたことがあります.
もともと東大志望で 2 浪の末,
結局早稲田に入った人でした.
その人は代ゼミのサテライト授業に救われた, といって
次のような話をしていました.

浪人が決まったあと,
沖縄から九州に出て 1 年予備校の寮に入って勉強していたが,
一番ショックだったのは入ってくる情報の違いだ.

自分は井の中の蛙で,
こんなにも何も知らなかったのかと
心底愕然として絶望した.

塾や予備校ではいろいろな情報が手に入ります.
具体的には, 例えば大学の情報です.
進学先を地元に限らないなら,
日本全国の学校を志望校にできます.

勉強のかたわらで日本全国の大学を
調べきり, どこが自分にあっているか,
併願で受けるのに良さそうな学校はどこかを
見つけるのは大変です.
塾や予備校に通っていれば
そうした情報をすぐに与えてくれ,
相談に乗ってもらうことまでできます.

受験のスケジュール把握も大事です.
純粋な独学の人, 宅浪の人が日々の勉強で手一杯で,
センターや二次の出願を忘れてしまったという
悲劇を時々耳にします.
塾や予備校は当然そうした注意を出してくれます.

チューターなど相談できる人もいます.
科目ごとにわからない点をサポートしてくれますし,
進学先の相談にも乗ってくれます.
特に志望校の学生さんなら
その大学の雰囲気も教えてくれるでしょうから
モチベーションをあげるのにも役立つでしょう.

通信教育であっても定期的に送られてくる情報誌があり,
スケジュールの確認, 合格者体験記があり
よい参考書・問題集がまとまった冊子があります.
これもトータルでは受験に必要なものを与えてくれる,
環境がサービスとして提供されていると言えます.

進学校で手に入るもの

ある意味, 塾・予備校・通信教育が与えてくれる以上の
環境を提供してくれるのは進学校です.

例えば灘に通っていた学生の話を聞いたことがあります.

まわりが皆できるから,
自分だってできるだろうという気になる.
あいつだってできるんだし自分ができないなんて,
と悔しく思うこともある.

めちゃくちゃできるのがいて,
自分とのレベルの違いに絶望することだってある.

そんな中で必死に勉強してきて,
その辺の奴に負けるなんて思ったことはない.

もう 1 つ江沢洋『理科が危ない』,
P.128 からの旧制高校の話を紹介します.

寮では, 文科も理科も取り混ぜた一年生だけ十二人の部屋に所属した.
なあに俺だって外国語の勉強は好きだ……と思っていると, 同室の M がフランス人の先生と教室の廊下で話しているのを耳にした.
同室に G がいた. 見ていると高木貞治の『解析概論』を尊崇していた (大きな本で定価七円, いまならば三万円を下らないだろう). ……彼は数学をやるために生まれてきたように見えた.

つまり「自分は何かをやりたい, やれるだろうという若者が全国から集まっていた」と大野氏は言い, そして付け加えている. それを伝えなければ嘘になる. 「その揉み合いの中で, 先が薄れて見えなくなる若者は必ずいた」.

こういうところには後にノーベル賞を取る人や,
同じようなクラスの化け物に育つ人がいて,
進学校はそういう人達と切磋琢磨できる環境なのです.

これは私がいい大学に入りたかった理由,
そしてこれを読んでいる人にも
いい大学に入ってほしい理由でもあります.

問題はサービスの使い方

途中少し脱線しつつも,
塾・予備校・通信教育の使い方を説明しました.

これらが与えてくれるのは情報であり,
目標に向けて支えになってくれる人であり,
効率的に目標を達成するための環境です.

大切なのはどう使うかです.
どんな環境でやっていても,
必ず自分と向き合う時間, 独学の時間があります.
それを意識してサービスを使ってください.

最後に: 気軽に質問してください

大学受験に限らず何か聞きたいことがあれば

このページを参考に気軽に質問してください.

必要な情報がなく, 適切なアドバイスができないことが多いためです.

リンク先のページには LINE・メールの連絡先も書いてあります.

脚注:

1

お母さん, うちにお金ない中で
無理言ってやらせてもらったのに全然活用できなくて
本当にごめんなさい.

2

数学・物理の本・論文の 1 行を理解するのに
1 ヶ月以上かかることなんて普通ですし,
結局わからなくて飛ばしたところを 2 年くらいしてから
復習に迫られて勉強したときにようやく理解できたということもざらです.


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