解説『物理 重要問題集』80 気柱の共鳴 (2012 早稲田大)

この記事は3分で読めます

このサイトは学部では早稲田で物理を, 修士では東大で数学を専攻し, 今も非アカデミックの立場で数学や物理と向き合っている一市民の奮闘の記録です. 運営者情報および運営理念についてはこちらをご覧ください.

中高の数学の復習から専門的な数学・物理までいろいろな情報を発信しています.
中高数学に関しては自然を再現しよう役に立つ中高数学 中高数学お散歩コース
大学数学に関しては現代数学観光ツアーなどの無料の通信講座があります.
その他にも無料の通信講座はこちらのページにまとまっています.
ご興味のある方はぜひお気軽にご登録ください!


次の本の問題の解説で特にわかりづらい部分や
大切な部分を補足していきます.
物理重要問題集 2015―物理基礎・物理

勉強法として自学自習・独学・脳内授業をお勧めしています.
また見ていない方は次のページや
Kindle にまとめた書籍を参考にしてください.

『物理重要問題集 2015―物理基礎・物理』は
「内容はいいのに解説が少ない」という評判なので,
ここではその解説部分を補充する形でやっていきます.

どうしても達成したいことがある,
受験に成功することで人生を変えたい,
自信を持てるように自分自身を鍛えたい,
自分が望む未来に向かって突き進みたい,
そんな自分の可能性を信じる人に向けたメルマガを発行しています.

解説『物理 重要問題集』80 気柱の共鳴 (2012 早稲田大)

解説

全体

【開口端と腹の位置は一致】というところから開口端補正を考えないことを読み取る.

(2) (b)

節が自分自身の位置で媒質が動かない一方で, 周りがどんどん動く.
周りの変化に合わせられないことで結果的に疎になったり密になったりする.
一番激しく動く腹の位置と勘違いしないように注意する.

(3)

まず振動数が大きくなったので波長は短くなったことに注意する.
この状況から実験的に動かすことを考えれば,
でてくるべき定常波は基本振動ではなく, 何倍かの振動になる.
ここがかなり嫌らしい.
元々できていた波が基本振動だから, 新たにできるのも基本振動から,
と誤解してしまうとこの問題を落としてしまう.
実験的に考えればこのミスは防げるとはいえ,
頭がいっぱいいっぱいの試験本番で取り切るのはかなり厳しい問題と思う.

(4)

まず起きるべき定常波の波長をリストアップできるかが大切.
リストアップした上でどの定常波が起きるべきか, として議論を進めていく.
振動数が問われているが, まずは「定常波の波長から調べにいく」とはっきり意識できるかがポイント.

(5)

ドップラー効果への理解が大切.

  • スピーカーを遠ざける: 管が感じる音の振動数は f より小さくなる.
  • 音速は一定.
  • 共鳴するときの波長は λ よりも長くなる.

ここからのステップでは気柱の振動に関する根本的で総合的な理解が問われる.
しかもドップラー効果の具体的な式も使いこなす必要がある.
かなり難しいがその分演習効果も高いのでくり返し復習してほしい.

また解答の記述が一部おかしい.
解答では

  1. ドップラー効果で振動数が小さくなる
  2. (共鳴するときの) 波長が長くなる

という順番になっているが, ドップラー効果の証明を見ればわかるように

  1. 波源が動くことで波長が変わる (今の場合は長くなる)
  2. 音波の速度は変わらないので波の基本式から振動数が変わる (今は小さくなる): これをドップラー効果と呼ぶ

という議論の流れが本筋だ.
試験本番でもこの解答で間違いにはされないとは思うが,
「この人は物理をきちんとわかっているのか」とは思われるだろう.
推薦の面接でこの受け答えをしたら必ず突っ込まれるはずだ.
細かいところまでうるさいと思うかもしれないが,
こういうところにこそ魂が宿っているし, 理解の深さが問われる.

全体的にも難しい.
(4) と同じでまず定常波の波長に意識を向ける: 管の長さと合わせて議論しやすいからだ.
その上でありうる可能性を上げる.
上にも書いたように波源が遠ざかるので波長は長くなるから,
起きるのは

  • 2 倍振動が基本振動になる,
  • 3 倍振動が 2 倍振動になる,

この 2 パターン.
ここまで考えた上で, 先に定常波が立つのがどちらか, と進めていく.
最後の最後にこの吟味をするのがひどく大変だ.
完答できた人は相当しっかり勉強した人だろう.

最後に: 気軽に質問してください

大学受験に限らず何か聞きたいことがあれば

このページを参考に気軽に質問してください.

必要な情報がなく, 適切なアドバイスができないことが多いためです.

リンク先のページには LINE・メールの連絡先も書いてあります.


中高の数学の復習から専門的な数学・物理までいろいろな情報を発信しています.
中高数学に関しては自然を再現しよう役に立つ中高数学 中高数学お散歩コース
大学数学に関しては現代数学観光ツアーなどの無料の通信講座があります.
その他にも無料の通信講座はこちらのページにまとまっています.
ご興味のある方はぜひお気軽にご登録ください!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

このサイトについて

数学・物理の情報を中心にアカデミックな話題を発信しています。詳しいプロフィールはこちらから。通信講座を中心に数学や物理を独学しやすい環境づくりを目指して日々活動しています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

YouTube チャンネル登録

講義など動画を使った形式の方が良いコンテンツは動画にしています。ぜひチャンネル登録を!

メルマガ登録

メルマガ登録ページからご登録ください。 数学・物理の専門的な情報と大学受験向けのメルマガの 2 種類があります。

役に立つ・面白い記事があればクリックを!

記事の編集ページから「おすすめ記事」を複数選択してください。