数学・物理の参考文献 お勧め書籍特集

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参考文献

ここではお勧め書籍を簡単な書評と一緒に紹介していく.
基本的には教科書だけにして, 入手しづらい論文は入れないようにしようとは思っている.
Math textbook だけでなく
Web サイト にも転載している.
Web サイトでの記述に関して cite とあるのは Math textbook 用の TeX の命令なので気にしないでほしい.
ある程度狙いをつけて見やすいようにある程度分類をしたが,
他の分類に入れるか迷うところはある.
例えば \cite[微積分名作ギャラリ――ニュートンからルベーグまで]{WilliamDunham1},
\cite[Counterexamples in Analysis]{GelbaumOlmsted1},
\cite[不等式]{Hardy-Littlewood-Polya1} あたりはどこに置くと適切なのか判断に悩んだ.
他のところに置くべきだという人もいるだろう.
コメントつきで紹介しているので一通り眺めてみてほしい.

集合・位相

  • \cite{MasaruKada1} 『論理と集合から始める数学の基礎』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    わかりづらい表現への注意といった初学者向けの注意がとてもいい.
    数学基礎論的な方面の専門性だけでなく,
    著者の教育者としてのスタンスがはっきりしている.
    表現に関しては通して眺めて自分自身の明快な言葉遣いに反映させたいと思うし,
    反省するいい機会になる.
  • \cite{ShigeoIchiraku1} 『集合と位相 そのまま使える答えの書き方』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・一般】
    とにかく丁寧で非常によい本.
    名前で駄目学生用の中身のない本などと思ってはいけない.
    集合・位相の初学者はまずこれを読むといい.
    薄くて丁寧なのでその分扱われている内容は少ないが, むしろそれは内容が最低限に絞り込まれた形になり, むしろ良い点として挙げられるようになっている.
    これを読んだあとはもう少し詳しい本で色々勉強してほしい.
    特に分離公理, コンパクト性, 距離空間のあたりはきっちりやるべき.
  • \cite{KazuoMatsuzaka1} 『集合・位相入門』
    Amazon へのリンク 【数学】
    集合・位相では有名な本で, 私の学部の講義では教科書として採用されていた.
    位相のところでは Euclid 空間からはじめて
    位相空間に行くのでそのところについては初学者への配慮がある.
    ただところどころ証明を読者に委ねていて,
    今の時代の初学者には結構読みにくいのでは, という気もする.
    1968 年に書かれた本なので,
    その頃の学生向けということなら相当丁寧なのだろう, という印象はある.
    集合の部分は順序数など結構記述が半端な気はする.
    初学者にはむしろ一樂の『集合と位相 そのまま使える答えの書き方』を勧めたい.
    悪い本ではないと思う.

線型代数

  • \cite{MasahikoSaitoh1} 『線型代数入門』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    物理や諸工学への応用にはものすごく使える.
    詳しい書評はブログの記事にまとめてあるのでそちらを見てほしい.
  • \cite{IchiroSatake1} 『線型代数学(新装版)』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    線型代数の本格的な本.
    テンソルのような類書では触れない話題も取り上げられている.
    これらは数学内部での応用・展開では必要不可欠だが,
    初等的な範囲からそこまで意識してきっちりやっている本,
    特に最近は見かけないのでとても貴重.
    数学内部と書いたがテンソル自体は連続体力学の tension から来ていて,
    物理や物理を基礎にした諸工学との関係も深いので,
    結局いろいろなところで使われている概念だ.
    量子統計や場の量子論でも使う.
    皆が皆そこまでかっちりやる必要などないとは思っているが,
    気になってしまったというなら, この本を読むことは 1 つの指針になる.
  • \cite{KojiHasegawa1} 『線型代数[改訂版]』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    Twitter で東北大助教の黒木元さんがお勧めしていた本.
    一番の特徴は【展望・量子力学入門】という章があるところだろう.
    著者は数学者だが, 比較的多くの人が興味を持つであろう分野の話を積極的に紹介している.
    これ以外にも本全体を通して線型代数の魅力や射程の広さを伝えている.
  • \cite{LangvilleMeyer1} 『Google PageRankの数理 ―最強検索エンジンのランキング手法を求めて―』
    Amazon へのリンク 【数学・工学】
    未読.
    線型代数は Google のページランクでいろいろな応用がされている.
    完全な形ではないが, 行列と線型写像の区別とも深い関係がある
    本質的な抽象化を必要としている応用でもある.
    具体的で高速な計算アルゴリズムの話や,
    実際に出てくる行列の性質に注目した話,
    その一方で上でも説明した数学の深い部分との関わりなど,
    工学での数学応用に関して非常に参考になる話題であることは間違いない.
    私自身, YouTube やニコニコ動画に動画を投稿しているし,
    田崎さんの教科書にも言及がある.

代数

代数一般, 入門

  • \cite{ToshiyukiKatsura1} 『代数学I 群と環』
    Amazon へのリンク 【数学・諸工学】
    この薄さでありながら基本的で大事な定理は網羅され,
    証明は丁寧な上に適切な例もきちんとついていて,
    桂先生の確かな理解と教育力を感じる.
    最初の 1 冊には最適だし,
    さっと復習したいときにも十二分に使える.
    特に初学者には本当にお勧め.
  • \cite{ToshiyukiKatsura2} 『代数学II 環上の加群』
    Amazon へのリンク 【数学】
    内容的に III の Galois 理論よりも程度高い気がする.
    代数または代数幾何向けに準備として丁度いい範囲という感じ.
    この 1 冊では全く足りないだろうが,
    雰囲気をつかむためと割り切ってさらりと読み通すとよさそう.
  • \cite{ToshiyukiKatsura3} 『代数学III 体とガロア理論』
    Amazon へのリンク 【数学・諸工学】
    I の次にいきなり III に進んでいい.
    II の知識は仮定されていない.
    さすがに I というか群の知識は必要.
    これもあっさりしていて感じをつかむのにはいい.
    専門の人はもっと勉強が必要.
  • \cite{YasuoAkiduki1} 『輓近代数学の展望』
    Amazon へのリンク 【数学】
    ぶ厚さと内容の割に文庫だから安い.
    序にある『端麗な数学もある程度には世人と共に観照し得ないだろうか』という文章に心打たれる.
    後半は秋月先生の専門でもある代数幾何の話が出てくるので
    半端な密度・レベルではない.
    小平の消滅定理や Abel 多様体,
    Jacobi 多様体, Picard 多様体も出てくる.
    Kaehler はしっかりやりたいといって放置したままなので,
    単なる文庫以外にも現代に蘇らせる意味で読んで動画講義にしたい.
  • \cite{IwanagaSato1} 『環と加群のホモロジー代数的理論』
    Amazon へのリンク 【数学】
    この本はあえて過剰な一般化をしないで Noether 環や Artin 環に制限したところで議論している.
    特に代数で一般化に抵抗するのは難しいだろうから著者達の熱意と気迫を感じる.
    著者達の興味から非可換環への応用を見据えているのだが, 可換環の勉強にも役立つだろう.
    普段 Twitter では東大やら京大の学生とばかり話しているので感覚が麻痺しつつあるのだが,
    代数専攻の学生であってもその辺の数学科学生では松村などの本格的な本を読むのはしんどいだろう.
    この本はそうした教育的な配慮も行き届いている.
    幾何だとある程度ホモロジーなどが必須なので代数もやらざるを得ないが,
    関数解析主体の微分方程式まわりの解析専攻の学生が代数を学ぶには相当いい.
    多変数関数論でも Noether 環くらいは山程出てくるが, そうしたところは十分カバーできる.
    代数の学生でも一冊目としてこれを読んで, その後に本格的に一般的に勉強してもいい.
    上で簡単に触れた教育的配慮としては, Noether レベルで一般化を止めているということの他に例がかなり豊富に書かれていることもある.
    例を作ること自体も勉強だが, 初学だとやはりなかなかつらい.
    そうした点をきちんと埋めてくれている.
    面白かったのは, 例えば環の単位元と部分環の単位元は一般には異なることを行列環で説明していることなどだ.
    当たり前といえばもちろんそうだが, 身近な例を挙げて丁寧に説明してくれているのが嬉しい.
  • \cite{HideyukiMatsumura1} 『可換環論』
    Amazon へのリンク 【数学】
    本格的な可換環の本として有名.
    買って手元にはあるが途中までしか読んでいない.
    代数弱者にはつらい.

可換環論

  • \cite{Atiyah-Macdonald} 『Introduction to Commutative Algebra』
    Amazon へのリンク 【数学】
    未読だが可換環の有名な本.
    代数幾何を意識した定式化がされていると聞いている.
    定評があるというか, 世界的に著名な可換環・代数幾何の基礎文献だろう.
    動画講義をするという体で読んでみたいと思っている.
    比較的最近 Altman-Kleiman がこの本の現代化に取り組んでいると聞いているので
    (私個人のレベルで) 読むならこちらにしようとは思う.
  • \cite{AltmanKleiman1} 『A Term of Commutative Algebra』
    【数学】
    \cite{Atiyah-Macdonald} を現代化しようという意欲的な本.
    さっと見た感じでは読みやすそうではあった.
    動画講義する体で読んでみたい.

ホモロジー代数

  • \cite{GoroKato1} 『コホモロジーのこころ』
    Amazon へのリンク 【数学】
    不思議としかいいようのない本.
    「意識の流れを保ちながら全部説明」することを意識して,
    定義・定理・証明とか「何とかの定理から」とか「あの文献を参照」とかしないスタイルで書かれている.
    のんびり著者と対話しながら読んでいくと楽しい.
  • \cite{CharlesWeibel1} 『An Introduction to Homological Algebra』
    Amazon へのリンク 【数学】
    ホモロジー代数の有名な本.
    眺めたくらいでろくに読んでいないがとりあえず有名なのでそれは記録しておく.
  • \cite{CartanEilenberg1} 『Homological Algebra』
    Amazon へのリンク 【数学】
    有名な本.

圏論

  • \cite{SteveAwodey1} 『Category Theory』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    圏論の基本的な教科書.
    圏論ユーザにとって必要な最小限のことしか書かれていない.
    証明は丁寧で初等的な具体例が豊富だが,
    これ一冊では圏論が使えるようにはならない.
    自分の専門に合わせてさらなる勉強が必要.
    和訳もある.
  • \cite{SaundersMacLane1} 『Categories for the Working Mathematician』
    Amazon へのリンク 【数学】
    圏論の基本文献と挙げられる本.
    一般論をすっきりと美しく展開していく本ではなく,
    具体例が豊富に載っていて,
    圏を少しでも身近に感じてもらうための工夫がされている.
    具体例にのっとりつつ圏論を見ていきたかったことがあって,
    ちょうどそういうときにこの本を読んだので,
    非常に助かった.

幾何

  • \cite{MikioNakaraha1} 『Geometry, Topology and Physics』
    Amazon へのリンク 【物理】
    物理学者による物理関係者のための幾何の本.
    超弦方面との関係が最近数学的にもホットだが,
    ネマティック結晶への応用だとか,
    トポロジカル絶縁体と Chern-Simons 理論とか,
    格子欠陥とホモトピーだとか, 割といろいろな話がある.
    その辺を扱っている.
  • \cite{KenjiFukaya2} 『電磁場とベクトル解析』
    Amazon へのリンク 【数学】
    読んだことはないが有名でよく引用されるから紹介だけはしておきたい.
    数学サイドが数学に必要な範囲で入門するのには
    適しているのだと思う.
  • \cite{KenjiFukaya1} 『解析力学と微分形式』
    Amazon へのリンク 【数学】
    読んだことはないが有名でよく引用されるから紹介だけはしておきたい.
    数学サイドが数学に必要な範囲で入門するのには
    適しているのだと思う.
  • \cite{YukioMatsumoto1} 『多様体の基礎』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    議論がくどいくらい丁寧.
    読みやすさから『ラノベ』と言われることもある.
    もう少し程よく省略してもいいくらいだが,
    初学者または非専門家にはむしろこのくらいがいいのだろうとも思う.
    実多様体がメインで複素多様体はほとんどない.
    このくらいの丁寧さを『Morse 理論』にも期待したかった.
  • \cite{JohnMilnor2} 『Topology from the Differentiable Viewpoint』
    Amazon へのリンク 【数学】
    これも \cite{JohnMilnor1} と同じく Milnor の教科書として世界的に有名.
    めちゃくちゃわかりやすいと評判だがまだ読んでいない.
    とにかく名著と評判なのでひとまずそれだけでも紹介しておきたい.
  • \cite{BottTu1} 『Differential Forms in Algebraic Topology』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    学部 2 年のとき何か幾何の勉強したくなって
    幾何の先生に質問しにいったら「これは名著だ」お勧めされた本.
    いまだきちんと読み切れていないが基本的なところから要領よくスパスパ進んでいき,
    最後はかなり高いところまで連れていかれる印象.
    しょっぱなからあまり断わりもなく学部 2 年くらいでは
    あまり見たこともない記号とか概念とか言葉,
    割と気楽にぶっ放してくるが読んでいるうちに
    何となく親しみが湧いてくるからとりあえずバンバン読み進めて,
    代数トポロジーの世界に慣れることを重視した方がいい.
  • \cite{JohnMilnor1} 『Morse Theory』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    名著として非常に有名で Morse 理論というと真っ先にあがる本.
    動画講義をする体で勉強したいと思っている.
  • \cite{MarkKac2} ‘Can One Hear the Shape of a Drum?’
    論文へのリンク 【数学・物理・一般】
    まず論文タイトルがしゃれている.
    スペクトル幾何と言われる分野のはしりの論文という認識.
    多様体上の具体的な作用素からどれだけ多様体の情報が引き出せるかという話で,
    微分幾何と特に深く関わる.
    一流の数学者の論文であり, 一度はそういうのにも目を通してほしい.
  • \cite{SeikiNishikawa1} 『幾何学的変分問題』
    Amazon へのリンク 【数学】
    ここに詳しい書評を書いた.
    付録に多様体の話も一応書いてある.
    微分幾何の入門にもいいと思う.
    はじめの 2 章の導入部が丁寧.
    このおかげで後半で本格的になっても
    何をどう一般化したのかなども追いやすい.
  • \cite{ThierryAubin1} 『Nonlinear Analysis on Manifolds. Monge-Amp\`ere Equations』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    幾何解析の有名な本.
    専門書なので気軽に読める本ではない.
    微分幾何の基礎的なところからはじめて
    Riemann 幾何の基礎について準備したあと,
    山辺の問題や Calabi-Yau などの多様体上の非線型解析について議論される.
    多様体上での幾何的な背景を持つ方程式は
    大抵非線型なのでまさにそこにフォーカスしている.
    Sobolev 絡みのところは \(\mathbb{R^n}\) との比較もしながら
    説明されていてかなり参考になる.
    Green 関数やその他偏微分方程式で必要な数学はさらっとでも言及があるので
    普通の微分方程式の方面に進もうとしている人にも参考になりそう.
    多様体上の点を大文字の P などで書いているのは多少違和感がある.
    また証明なども別項として採番されていて, 独特の採番方針になっている.
  • \cite{JeanPierreSerre1} 『Faisceaux Algebriques Coherents』
    論文へのリンク 【数学・数理物理】
    (連接) 層に関する Serre の有名な論文.
    フランス語なのに基本文献に挙げられていてつらい.
    ちょろっとフランス語を勉強しただけでも割と読めるので,
    フランス語選択だった人なら多分問題なく読める.
    書いていいのか微妙だが検索するとネットに落ちているので,
    大学関係者でなくても読める.
    ネットに英訳版も落ちているようだ.
  • \cite{RobinHartshorne1} 『Algebraic Geometry』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    代数幾何の有名な本.
    最近はもっといい本も出てきているという話だが,
    それでも一定の世代の人はこれで勉強したという話だし,
    今でも基本文献であることに変わりはないだろう.
    ある程度の可換環論は前提にされている.
  • \cite{RichardGSwan1} 『Vector Bundles and Projective Modules』
    論文へのリンク 訂正に関する論文 【数学】
    いわゆる Serre-Swan の定理に関する論文.
    論文だが時代背景もあるのだろう,
    基本的な概念から定義・説明されているので予備知識が少なくても読みやすい.
    結果自体は幾何学にとって基本的でとても大事なので,
    先んじて勉強しておく価値が十二分にある内容だ.
    論文に, 原典に親しんでおくという点でも読む価値がある.
  • \cite{DanielHuybrechts1} 『Complex Geometry: An Introduction』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    東大の B4 セミナーでも使われている本.
    超弦理論との関係も深い分野なので当然といえば当然なのかもしれないが,
    ミラー対称性など割と最近流行りのテーマにも言及がある.

解析

解析一般, 入門

  • \cite{MitsuoSugiura1} 『解析入門 I, II』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    最初から最後まで息が切れることなく厳密で厳格.
    分厚いし隙なく厳格なので読んでいて消耗するし
    教科書として最初から読むのは勧めないが,
    わからないところを辞書的に調べるのには本当に役に立つ.
    積分も Riemann 積分に時間を使うなら
    Lebesgue に行った方が「実用的」だし,
    そういうところもあるにはある.
    あと複素解析は数学的にはもう少し切り込んでほしいというか,
    広い話題を扱ってほしい気もするが,
    必ずしも数学科だけに向けたわけではない解析入門の中の 1 章としては
    あのくらいの扱いが限界という気もする.
    数学科や素粒子・超弦まわりの物理の人が
    複素解析をもっと突っ込んでやる必要があるなら,
    実用性からいっても Riemann 面まで踏み込む必要がある.
    Weyl や Forster あたりの本が有名だが
    最近は日本語でも本がたくさん出回っているので今後の調査の課題としたい.

関数論

  • \cite{LarsAhlfors1} 『複素解析』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    Fields 賞受賞者, Ahlfors の有名な教科書.
    学部 2 年で読んだとき力不足かかなり読みにくかった覚えがある.
    結構色々書いてあって面白いのは確か.
  • \cite{JunjiroNoguchi1} 『多変数解析関数論 学部生へおくる岡の連接定理』
    Amazon へのリンク 【数学】
    重要性を考えて連接性を前に出してきている.
    本筋は \(\mathbb{C}^n\) の議論にしていて,
    必要以上の複雑化や基礎知識の要求を避けるために相当意識的に複素多様体上の議論を避けている.
    もちろん書籍名からして学部生向けなのでそれはそうだろう.
    分野としての特性でもあるが,
    可換環論やコホモロジーのように代数としても大事な議論があり,
    解析的にハードな議論もあり,
    幾何との接続もありで総合的にとても勉強になる.
    一読した限りではかなり泥臭く議論しているので,
    そういう方が好きな人には丁寧で読みやすいと思う.
    所々にあるコメントも楽しいのでお勧め.
  • \cite{LarsHormander1} 『An Introduction to Complex Analysis in Several Variables』
    Amazon へのリンク 【数学】
    多変数関数論の有名な本.
    H\”ormander 自身による \(\bar{\partial}\) 方程式という偏微分方程式系を解くことで多変数関数論の色々な問題を解決する手法を紹介している.
    複素解析幾何という分野と直接的に繋がってもいるし,
    今も大きく発展している分野なので,
    その方面に進みたい人は必読の本の一冊.

Lebesgue 積分

  • \cite{SeizoIto1} 『ルベーグ積分入門』
    Amazon へのリンク 【数学】
    Amazon では古くさいなどと評されているが,
    丁寧でとてもいい本.
    むしろ昭和の時代ののんびりした雰囲気があり,
    老教授とお茶でも飲みながら数学している気分になる.
    最近の「要領のいい」本ではあまり見かけない
    \(\mathbb{R}^n\) 上の Lebesgue 測度と位相に関する
    古き良き定理も論じられている.
    Fourier 変換や Radon-Nikodym など一通りのことは書いてあるし,
    のんびりとお茶でも飲みながら読むべき.

関数解析

  • \cite{MohammadSalMoslehian1} 『THE COUNTEREXAMPLES IN FUNCTIONAL ANALYSIS』
    サイトへのリンク 【数学】
    Web サイトで PDF で例が配布されている.
    作用素論や作用素環の反例がいろいろ載っている.
    初学だと具体例が作りづらくてイメージ作りに苦しむことはよくある.
    例・反例に親しむことで数学自体の力も大きく上がる.
    math-textbook に転載する許可も頂いているので,
    そちらも見てほしい.
  • \cite{KolmogorovFomin1} 『Introductory Real Analysis』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    集合・位相空間論からはじまり,
    線型位相空間論の基礎や Lebesgue 積分まで議論する.
    解析学に特化して初歩から Lebesgue までを一気に勉強したいなら
    それなりにいいと思う.
    Dover で安くて内容も豊富なのもいいところ.
    ただある程度数学の基礎知識 (集合・位相) があるなら,
    本格的な Lebesgue 積分や関数解析の本を読んでしまった方がいい.
  • \cite{HaimBrezis2} 『Functional Analysis, Sobolev Spaces and Partial Differential Equations』 Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    日本語訳もある有名な Brezis の本の増補改訂版.
    ページが倍くらいに増えているが, 問題演習に関する部分で
    本分の分量は (日本語・英語の差まで考えて) 大きくは変わっていない.
    日本語版では訳者が工学部での教育にも使っていたと書いていたので,
    (適切な指導のもとでは) 工学の人にも読みやすく使いやすい本なのだろう.
    Sobolev, または偏微分方程式本編のところは
    最初 1 次元でそれから高次元となっている.
    一緒にやると指数に関する場合分けが面倒だし,
    分けたら分けた要領が悪いようにも感じるしで,
    その辺のさじ加減の難しさを改めて感じた.
    分けたこの本の手法はそれで意義がある.
    変に一般化しないで定数係数に絞って議論しているので
    本格的な学習の 1 冊目にはいい.
    応用まで見据えた関数解析への入門としてもお勧めできる.
    複素係数での関数解析も最後に議論されていて,
    関数解析の教科書としての完全性も上がっているので
    偏微分方程式以外の人, 作用素環のように
    複素係数が必要な人にもお勧めできる本になった.
  • \cite{HiaiYanagi1} 『ヒルベルト空間と線型作用素』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    Hilbert 空間だけでなく Banach 空間の議論も少しある.
    関数解析の基本定理も網羅されていて関数解析の本としても使える.
    巻末の付録が尋常ではない程充実していて,
    Krein-Milman の端点定理や Riesz-Markov-Kakutani なども
    丁寧な証明つきで書いてある.
    Lebesgue が分かっていないとスペクトル定理の証明で
    少し詰まるかもしれない.
    本のはしがきでも説明されているが,
    あえて作用素環には踏み込まずに基礎となる
    作用素論について説明している感じ.
    ただ, ところどころ functional calculus や
    非可換 \(\ell^p\) としてのコンパクト作用素・Schatten クラスなど
    作用素環でも大事な話は書いてある.
    3 章のスペクトル定理と 4 章のコンパクト作用素,
    付録までをきちんと読めば元が取れる.
    作用素論を専門にしようという人は
    作用素論の話題に特化した 5 章以降も読むといいだろう.
    私が本格的に読み込んだのは 4 章までだが,
    すっきりとまとまっていて非常によい本でお勧めできる.
  • \cite{LiebLoss1} 『Analysis』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    前半が割と本気でつらいが,
    応用方面に興味がある人は挑戦する価値のある本だ.
    以下の紹介を見ながら使い方を検討してほしい.
    全体的にだが, 本当に応用向きなので
    むしろ最良定数評価を本気でやっている.
    これが異常なくらいしんどいので,
    そういう部分は適当に飛ばして結果だけを使うようにしてもいい.
    1 章は Lebesgue を全く知らずに読んで理解できるのかよくわからない.
    2 章は関数解析の話を抽象論に行かず \(L^p\) レベルで
    頑張っているのはなかなか面白い.
    いきなり関数解析の抽象論に馴染むのはつらそうという人には挑戦の価値がある.
    3 章, これがつらい.
    本当につらい.
    初読では定理を眺めて, 証明でつまったら適当に読み飛ばしてもいいだろう.
    積分不等式のところも大切だがつらいので上に同じ.
    それ以降, Fourier や Sobolev はその前の章に比べれば
    だいぶ読みやすいはずだ.
    ポテンシャル論からこの本の主眼である
    物理への応用の本論だ.
    全くもって楽ではないが, 著者の本領が発揮されるところでもある.
    後ろ 2 章は量子力学への応用だ.
    その方面に興味がある人は入門にはいいだろう.
    Thomas-Fermi に関しては原論文の方が説明が丁寧で読みやすい.
    以前これに関して東工大でセミナーをして,
    それは math-textbook にもまとめてある.
  • \cite{ReedSimon1} 『METHODS OF MODERN MATHEMATICAL PHYSICS』
    Amazon へのリンク 【数理物理】
    4 巻本.
    本当は 10 巻以上出す予定だったらしいが
    4 巻で止まっているし, もう出ないだろう.
    4 巻だけでも 2000 ページくらいあるし,
    全部は読めていないし読むものでもない.
    数学・数理物理あるあるとして,
    予備知識自体は大していらないが尋常ではない数学力を仮定されている.
    新井先生の本で 3 ページくらい証明が半ページくらいしかなかったり,
    同じく新井本で 1 ページくらいある証明が『Trivial.』の一言で
    終わっていることがあり本当につらい.
    昔の人はよくこんな本で勉強できたものだと思うし,
    近年よく言われる学力低下という言葉は真剣に受け取らざるをえない感がある.
    論文では時々引用されるのでその証明を読みにいかないといけなくなることがある.
    論文で引用されたときのように必要なときに参照しにいく本.
    勉強自体は普通の関数解析, 作用素論系の話は
    新井先生の本を見れば十分だ.
    論文でよく引用される重要文献で,
    他にまとまって書かれていることも少ない定理が
    載っていることもあるので一応お勧めリストに入れておく.

偏微分方程式

  • \cite{KimYamamoto1} 『熱方程式で学ぶ逆問題 Fourier解析 関数解析から数値解析まで』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    かなり応用よりの話が書いてある.
    物理っぽいところ, モデルの導出から
    Fourier の基礎, 関数解析の基礎, 逆問題の基礎,
    数値計算法までをとにかく一冊にまとめきろうというコンセプト.
    当然細かいところは他書に任せた形になっているが,
    通して一冊読んで概要を掴むという意味ではとても良い本だと思う.
    数学的にもう少し突っ込んだことに関しては
    \cite{NoborizakaOnishiYamamoto1} 『逆問題の数理と解法―偏微分方程式の逆解析』が参考になる.
    こちらだと特に山本先生担当分の波動方程式の話は,
    主に一次元を詳しく議論することで逆問題の数学への導入としている.
  • \cite{NoborizakaOnishiYamamoto1} 『逆問題の数理と解法―偏微分方程式の逆解析』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    \cite{KimYamamoto1} 『熱方程式で学ぶ逆問題 Fourier解析 関数解析から数値解析まで』では
    熱方程式に限定しているが,
    こちらは波動方程式, 変分法と楕円型方程式,
    離散化手法などもう少し幅広い話題が書いてある.
    きちんと読んだのは山本先生パートだけで, あとは眺めただけ.
    そこに関していえば, 上掲書を読んだ後に読むと知識的には大体問題ない.
    証明は丁寧だが基本的な事実については紹介に留まる.
    この辺で使い方を学んだあと,
    気になるなら適宜きちんとした数学書にあたる,
    という方向で進むのもいいだろう.
    山本先生パートで熱方程式の解の収束性の悪さとかそういう話もしていて,
    応用上の重要性もきちんと説明している.
    特にシミュレーションにあまり馴染みがない数学の人が読むなら,
    そういう部分は読み飛ばさないようにしてほしい.
  • \cite{LawrenceEvans1} 『Partial Differential Equations』
    Amazon へのリンク 【数学】
    偏微分方程式への本格的な入門書.
    あくまで数学の偏微分方程式の本なので,
    一般の物理・工学の人が読むにはハードルが高いだろう.
    線型・非線型両方の議論があり, 割と丁寧に書かれている方だろう.
    簡単な方程式については非線型含めて厳密解についての記述もある.
    具体例の議論も丁寧.
    非線型半群といった話題すらあって勉強になる.
  • \cite{GilbargTrudinger1} 『Elliptic Partial Differential Equations of Second Order』
    Amazon へのリンク 【数学】
    楕円型の超有名な本で基本文献.
    あくまでも数学の専門家が読む本.
    幾何解析のような偏微分方程式のユーザくらいなら読むだろうが,
    それでもやはり数学関係者が読む本だ.

応用数学

  • \cite{KenichiKanaya1} 『これなら分かる応用数学教室―最小二乗法からウェーブレットまで』
    Amazon へのリンク 【物理・工学】
    各論を論じる傾向が強いが工学にはいいのだろう.
    直交多項式の理論は Hilbert 空間の枠組みですっきり見通せるが
    具体例への理解も大切で, 特に物理・工学ではそう.
    電磁気や量子力学などの偏微分方程式を解くときにも
    実際に使うので多少の親しみは必要.
    工学だと特殊関数の扱いが大切だと聞いている.
    コラムのやりとりで出てくる学生,
    何だかんだで相当優秀という気はするし,
    あれですら理想的と言えるのではないかという気はする.

代数解析

  • \cite{MikioSato1, MikioSato2} 『Theory of Hyperfunctions I, II』
    論文へのリンク 1 (無料) 論文へのリンク 2 (無料) 【数学】
    佐藤幹夫本人による佐藤超関数の解説.
    2015-10 時点で私はまだきちんと読み込めていない.
    Twitter 的な意味での Paul いわく,
    今読んでも研究のインスピレーションが湧いてくるアイデアの宝庫という.
  • \cite{MitsuoMorimoto1} 『佐藤超函数入門』
    佐藤幹夫本人による佐藤超関数の解説.
    2015-10 時点で私はまだきちんと読み込めていない.
    Twitter 的な意味での Paul いわく,
    今読んでも研究のインスピレーションが湧いてくるアイデアの宝庫という.
    Amazon へのリンク 【数学】
    2015-10 時点でまだきちんと読めていない.
    見た限りでは日本語でも英語でも数少ない
    佐藤超関数, 代数解析の入門書だと思っている.
    佐藤超関数, 前から気になっているし
    多変数関数論への入門としても使ってみたく, とても気になっている.
    最後, 楔の刃の定理の話もあるが,
    これは一般場の量子論 (という数理物理の分野) で
    使われている定理で関数解析レベルでの話もあるが,
    代数解析で見るとより本質がクリアにわかるという話なので,
    それを勉強したいというモチベーションもある.
  • \cite{HikosaburoKomatsu1} 『佐藤超函数論入門』
    文献へのリンク 【数学】
    代数解析は本当に状況がよくわかっていないが,
    それなりに良く読まれた文献のようだ.
    読みやすいとは思う.
    佐藤幹夫自身の論文もあり,
    それは今でもアイデアの宝庫であると
    代数解析の専門家でもある Paul (Twitter 的な意味で) 伺ったことがある.

作用素環

  • \cite{KadisonRingrose1, KadisonRingrose2} 『Fundamentals of the Theory of Operator Algebras』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 【数学】
    作用素環の標準的な入門書.
    やるなら II まで読まないとまともな入門にならない.
    前半の 1, 2, 3 章は飛ばして 4 章の \(C^*\) からはじめていいが,
    Banach algebra の 3 章はお好みだ.
    富山先生から「彼らの教育的な姿勢が滲み出ていて
    とても丁寧な本だ」というコメントを頂いたことがある.
  • \cite{BruceBlackadar1} 『K-Theory for Operator Algebras』
    Amazon へのリンク 【数学】
    \(C^*\)-環論で大切な作用素 $K-理論の入門書.
    あまりきちんと読めていないがこの分野では真っ先に挙がる本.
  • \cite{NatsumeMoriyoshi1} 『作用素環と幾何学』
    PDF へのリンク 【数学】
    幾何, 特にトポロジーサイドからの非可換幾何への入門書.
    きちんと読めていないが, 作用素環の雰囲気もわかるので
    作用素環に興味がある人がさらっと眺めるのにも便利.
  • \cite{AccardiObata1} 『量子確率論の基礎』
    Amazon へのリンク 【数学】
    作用素環で von Neumann 環を非可換確率論と呼ぶことがあり, 大雑把にいうとその辺.
    ただしこの本では確率論的な色彩をもっと強めていて作用素環的な色彩はあまりない.
    量子統計・場の量子論で扱う Fock 空間なども登場する.
    作用素環の世界・確率の世界を少し広げてみたい人にはお勧め.

確率論

  • \cite{MarkKac1} 『Kac 統計的独立性』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    確率論の副読本として楽しい.
    三角関数の等式を確率論的に見るところからはじまり,
    思いがけないいろいろなトピックを探検する.
    数論との関係も議論されている.
    最後のエルゴード理論のところは,
    執筆当時最新の話題だった分,
    今では古臭い記述になっているとのことだが,
    入門にはいいだろう.
    2014 年の Fields 賞は 4 人中 3 人が
    エルゴード関係の仕事をしたことがあり,
    Mirzakhani にいたってはまさにそれが
    受賞理由の 1 つになっている.
    Mirzakhani は Riemann 面の幾何の人であり,
    エルゴード理論の射程の広さがわかる.
    エルゴード理論は正確には統計力学が元だが,
    数学的には確率論にその源流がある.
    そうしたトピックを楽しく学ぶにはお勧め.
    めちゃくちゃに難しい話題はないので初学者にもお勧めできる.
  • \cite{DavidWilliams1} 『マルチンゲールによる確率論』
    Amazon へのリンク 【数学】
    すっきりとコンパクトにまとまっているが,
    「証明の細部を埋めるのは読者の楽しみである」という姿勢の著者なので,
    初学者が読むのには大変だろう.
    ただそのおかげで本のテンポ自体はとてもいい.
    舟木先生の本が丁寧なので, そちらを読むのもいい.
    Lebesgue 自体は伊藤清三本をお勧めしている.
  • \cite{TadahisaFunaki1} 『確率論』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    かなり丁寧でしかも話題豊富なので読んでいて楽しい.
    例えば分布の収束の定義について「どうしてこういう定義なのか」という
    「気分」についての説明もあり, 初学者が疑問に思うところを丁寧に潰している.
    舟木先生の教育力, 経験が光る本.
    Markov 鎖の場合に限ってはいるがエルゴード性に関する記述もある.
    確率積分は書いていないので, 別の本を読もう.
    確率論からすると完全な取り扱いではないが,
    量子力学・場の理論周りで使う人には新井先生の本を勧めておく.

数論

  • \cite{AsaoArai7} 『Infinite dimensional analysis and analytic number theory』
    論文への URL 【数学】
    論文.
    Hilbert 空間やテンソル積を知っていないと少しつらいかもしれない.
    数論の射程というか, こんな解析数論入門も面白いのではないか, ということで.
    議論は丁寧で読みやすい.
    ボソン・フェルミオン Fock 空間とその上の作用素論から Dirichlet 級数や Riemann の ζ を導出できる, という話.
    その他にもいくつかの数論的関数とその関係式が導出できる.
    ここでは既知の (古い) 結果が場の量子論で再現できるということしか言っていないが, 有名な Hilbert-Polya 予想の方向のサポートになっている.
    また, 物理由来の概念で超弦理論まわりの数学でも有効なことが分かってきている超対称性や双対性といった概念が数論的関数の関係式として理解できるという話もある.
  • \cite{BostConnes1} 『Hecke algebras, type III factors and phase transitions with spontaneous symmetry breaking in number theory』
    論文への URL 【数学】
    論文.
    作用素環の基礎知識は当然必要だし,
    他にも何かいろいろな知識がいる.
    私が知らない数学ばかり総動員しているのでつらいが,
    何となくずっと興味を惹かれいている.

表現論

  • \cite{AsaoArai3} 『物理の中の対称性–現代数理物理学の観点から』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    対称性を軸に相対論や電磁場の理論を含む
    古典論から量子力学までを統一的に議論する.
    最後は超対称性の議論をして終わる.
    数学的には (連続) 群の表現論がメイン.
    量子力学以降は非有界作用素が出てくるため数学的にはかなり難しいが,
    そういう部分は適当に流しつつ必要なところだけ読めばいい.
    標準的な物理への応用に絞って数学的にきちんとやりたいならお勧めできる.
  • \cite{TakeshiHirai1, TakeshiHirai2} 『線形代数と群の表現 I, II』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【数学・物理】
    はじめは基本的だが 2 巻では物理との関係が強くなり,
    最後は本当にとんでもなく高いレベルまで連れていかれる.
    I だけ読んで「ちょろい」とか思っていてはいけない.
    後半物理ネタが増えてくることもあり, 私にとってはとても楽しい.
    具体例を通した前半の丁寧さ, 後半の極めて高い視点と
    本当にためになる本でぜひ読んでほしい.
  • \cite{YamanouchiSugiura1} 『連続群論入門』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    未読だがずっと気にはなっている.
    物理の人が Lie 群を勉強するのによい本との専らの噂.
    数学の人から見ても具体例でたくさん計算されていてなかなかよいとの話がある.
  • \cite{KobayashiOshima1} 『リー群と表現論』
    Amazon へのリンク 【数学】
    あまりきちんと読めていない.
    分厚いがむしろ色々書いてあって楽しい.
    東大数理 4 年のゼミで使われるくらいにしっかりした本.
    学部で学ぶ数学を総動員している本だが,
    これは著者達が表現論の広がりを知ってほしいために
    わざとなるべくたくさんのことを書いているだけなので,
    細かいところは気にせず「こんな数学も関係してくるのか」と様々な数学が交錯する様子を楽しむといい.
    眺めているだけでも楽しい本だ.
  • \cite{LevPontryagin1, LevPontryagin2} 『連続群論 上下』
    上巻 Amazon へのリンク 下巻 Amazon へのリンク 【数学】
    位相群に関する名著として名高い.

量子力学・量子統計・場の量子論の数理

  • \cite{AsaoArai22} 『ヒルベルト空間と量子力学 改訂増補版』
    Amazon へのリンク 【数理物理・数学】
    旧版から 60 ページほど増えている.
    私自身は『量子力学の数学的構造』で勉強したのでこちらは読んでいない.
    いつも通り議論が丁寧だ.
    旧版で削った分を新たに盛り込んだと新井先生から伺った.
    閉作用素に関する記述も大分詳しくしたそうだ.
  • \cite{AraiEzawa1l, AraiEzawa12} 『量子力学の数学的構造 I, II』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【数理物理】

    • \cite{AraiEzawa1l}
      Hilbert 空間の基礎からはじめて非有界作用素,
      自己共役作用素, スペクトル分解まで議論する.
      数学的な議論は非常に丁寧だが,
      これで量子力学が分かるようになるわけではない.
      関数解析入門にも使えるが Banach 空間論は
      ほとんど触れられていないので本当に入門の入門くらいにしか使えない.
      Banach 空間は続編の『量子現象の数理』も合わせれば
      多少は補えるがそれならはじめから関数解析の本を読んだ方がいい.
      量子力学への応用に特化しているので非有界作用素の話が中心になるが,
      必ずしも一般の数学でその作用素論をよく使うわけではない.
      非有界作用素の議論はがかなり面倒なので,
      その辺を使わない人にはあまりお勧めしない.
      一般の数学向け用途には日合-柳の『ヒルベルト空間と線型作用素』 \cite{HiaiYanagi1} がいい.
      こちらは関数解析 (Banach 空間論) もはじめにすっきりまとまっているので,
      その意味でもお勧めできる.
      この本でのスペクトル定理の初等的な議論と
      日合-柳の関数解析の諸定理を駆使した証明は見比べると楽しい.
    • \cite{AraiEzawa12} I で議論した内容を受け,
      量子力学の原理的な部分を数学的に定式化し,
      量子多体系の数理への準備としてテンソル積と Fock 空間を議論する.
      これも勉強したからといって物理が分かるようになるわけではない.
      Fock 空間の部分は他の新井先生の本に任せてしまって飛ばしても問題ない.
  • \cite{AsaoArai4} 『量子現象の数理』
    Amazon へのリンク 【数理物理】
    『量子力学の数学的構造』の続編として主に作用素論周辺で様々な話題を議論している.
    順に観測の理論, 作用素の自己共役性, 正準交換関係,
    対称性の議論, 摂動論と固有値の安定性,
    スペクトル理論, 散乱理論, 量子力学での経路積分 (汎関数積分), 超対象的量子力学だ.
    それぞれ非常に丁寧に議論されているので数理物理のこの分野の学生は必携.
    経験上, この本で書かれている程度のことが分かっていれば,
    論文もかなり読みこなせるだろう.
  • \cite{AsaoArai5} 『量子数理物理学における汎関数積分法』
    Amazon へのリンク 【数理物理】
    経路積分 (汎関数積分) の数理について書かれた本.
    あくまで数学の本.
    『量子力学の数学的構造』を読めるくらいの力はほしい.
    これだけでは研究水準にはいかないが
    \cite{Lorinczi-Hiroshima-Betz} を読む前哨戦くらいにはなる.
    上掲書を読むにはもう少し確率論・確率過程論自体の知識がいるが,
    それでもワンクッションとして役には立つ.
    \cite{AsaoArai1, AsaoArai2} とも重なる部分があり,
    その分はさらっと流せばいい.
  • \cite{AsaoArai6} 『量子統計力学の数理』
    Amazon へのリンク 【数理物理】
    量子統計用の作用素環の基礎知識からはじめ,
    多体系の基礎や理想気体や自由 Bose 気体の話が展開される.
    有界領域内での議論とそこからの熱力学的極限も
    自由 Bose 気体に対して丁寧に議論されている.
    自由 Bose だけで何が嬉しいのかという話もあるかもしれないが,
    この場合の BEC が議論されているのでそこは参考になる.
    普通の物理の文献を読む上ではちょろくても,
    数学的にきちんと議論すると地獄のような思いをするにはうってつけの題材とも言える.
    Araki-Woods の有名な論文 \cite{ArakiWoods1} を読む上でも役に立つ.
    量子系での対称性の自発的破れの議論がある.
    作用素環としては本当に入門レベルで, そちらの勉強にはあまり使えない.
    それならむしろ \cite{BratteliRobinson1, BratteliRobinson2} を読んだ方がいい.
  • \cite{AsaoArai1, AsaoArai2} 『フォック空間と量子場 上, 下』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【数理物理】
    場の量子論と量子統計の基礎となる Fock 空間について詳説されている.
    非常に丁寧というか,
    おそらくこれ以上丁寧な本はどの言語の本であっても存在しないので,
    これでわからないならどの本を読んでもわからない.
    この分野で研究するなら常に手元に置いておいていい本.
  • \cite{BratteliRobinson1, BratteliRobinson2} 『Operator Algebras and Quantum Statistical Mechanics』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【数学・数理物理】

    • \cite{BratteliRobinson1}
      作用素環を量子統計力学に応用するときに一番最初に参照すべき本であり,
      論文でも必ず引用されるこの分野の聖典.
      関数解析の初等的な知識は必要だが作用素環自体は基本から議論されている.
      純粋な作用素環の本としては必要な記述がなさすぎるので,
      数学として作用素環を学ぼうという人が読む本ではない.
      直積分や半群理論など数理物理への応用にとって必要な話題は一通り載っている.
      必要なところだけ適当に抜き出して勉強するのがいい.
      それでも少なくとも冨田-竹崎理論までは完全にしよう.
      半群も必要になったところでかっちりやることになるだろう.
    • \cite{BratteliRobinson2} I のメモも参照.
      前半の Fock 空間のところは新井先生の本でカバーしよう.
      新井先生の本に書いていない部分もあるので
      そこだけさらうようにすると勉強しやすい.
      KMS の話はでてきたときにそこだけやっていけばいいだろう.
      安定性, 摂動論の部分は Derezinski-Jaksic-Pillet の論文を読むといい.
      非有界摂動への大幅な拡張が書かれている.
      6 章の連続系は難し過ぎて発展させられていないところであり,
      これを読むなら早く興味あるところの論文を読んだ方がいい.
  • \cite{BuchholzGrundling1} 『Quantum Systems and Resolvent Algebras』
    arXiv へのリンク 【数理物理】
    研究に使いたいので再度読み込み直したい.
    特に非有界作用素が基本になる boson の解析では
    Weyl algebra を使った定式化が基本になる.
    これは非有界作用素を指数の肩に載せて有界化する手法だが,
    この論文ではレゾルベントで有界化している.
    作用素環の物理への応用という面ではやはり表現論という視点がとても大事で,
    新たな武器になってくれるかもしれないと期待している.
  • \cite{LiebSeiringer1} 『The Stability of Matter in Quantum Mechanics』
    Amazon へのリンク 【数理物理】
    物質の安定性といいつつ,
    設定を見る限りこの本では原子核の安定を議論している模様.
    もちろん非相対論的な場の理論・量子統計を基礎にした
    一般の物質の安定性を議論する上でも参考にはなるだろう.
    予備知識としては Lebesgue 積分が使えればいいだけなのだが,
    不等式でゴリ押ししていくための強靭な腕力が必要だ.
    簡単なところは Dyson-Lenard にはじまり Lieb のグループが
    片付けてしまっているので参入するのは大変だが,
    量子力学のはじまりの地の 1 つ, 原子の安定性にはじまる
    由緒正しい問題でもあり, しっかり学びたい分野ではある.
  • \cite{LiebSeiringerSolovejYngvason1} 『The Mathematics of the Bose Gas and its Condensation (Oberwolfach Seminars)』
    arXiv へのリンク 【数理物理】
    BEC の数理物理を学ぶならこれ.
    非単連結領域での Poincare の不等式など,
    物理向けにカリカリにカスタマイズされた内容がある.
    最先端の研究の話なので生半可な人間に読める内容ではない.
    しかし私個人としてはただひたすらに興味を惹かれる内容で,
    やはりいつかは読破したい.
  • \cite{AraiEzawa3} 『場の量子論と統計力学』
    Amazon へのリンク 【数理物理】
    相対論的場の量子論, 特に 2-3 次元時空の φ^4 の議論に詳しい.
    必要な範囲で Ising モデルの話題もあるが,
    あくまで構成的場の量子論に必要な範囲での話しか書いていない.
    物理向けの Ising の話は \cite{HaraTasaki1} を読もう.
    これは私も査読に参加した本で印象深い.
    この本の原-田崎本も可積分系あたりに関わる Ising の話は全くない.
    構成的場の量子論や物理色が極めて強い Ising の研究にとって,
    可積分性を持ってしまう変に対称性があるようなモデルは物理的な普遍性が低く,
    (この方面の人達にとっては) 興味が薄いからだ.
    前半は多変数関数論や超関数論なども駆使する
    一般的場の量子論の話もあるが, 適当に読み飛ばしていい.
    そもそも 2015 年現在でこの本を読む意義がどの程度あるかも疑問だが.
  • \cite{LorincziHiroshimaBetz1} 『Feynman-Kac-Type Theorems and Gibbs Measures on Path Space: With Applications to Rigorous Quantum Field Theory』
    Amazon へのリンク 【数学・数理物理】
    非相対論的な場の量子論を経路積分 (汎関数積分) で議論した本.
    この本が読みこなせれば確率論を使った非相対論的な場の理論で最前線に立てる.
    最新の動向をかなり反映しているが, 粒子が相対論になった場合や粒子が多体系の場合,
    または Nelson モデルの赤外発散時の基底状態の存在問題などは
    最新の論文にあたっていく必要がある.
    確率論に対して相当に高いレベルの素養が要求されていて,
    簡単に読みこなせる本ではない.
  • \cite{HellmutBaumgartel1} 『Operator Algebraic Methods in Quantum Field Theory』
    Amazon へのリンク 【数学・数理物理】
    学生時代に東大数理の河東泰之先生からお勧めされた本.
    比較的最近の作用素環の代数的場の量子論への応用に関して程よくまとまった本ということ.
    多少読んだがかなり難しかった.
    冨田-竹崎理論程度の作用素環の基礎は仮定されている.
    後半, いま正に研究に進んでいる共形場の話などもある.
    この方面の入門にはいいと思う.

数学・物理とプログラミング

  • \cite{TakeshiYoshida1} 『素数夜曲 女王陛下のLISP』
    Amazon へのリンク 【一般】
    買うだけ買ったがあまり読んでいない.
    誤植と間違いがかなり多いようなので気をつけて読まれたい.
    数学とプログラミングの参考にはなると思って盛り込んでおいた.
    私もこういう感じのを書いてみたい.
    Scheme は Scheme でいいのかもしれないが,
    Sage とか Haskell で書いてみたい.
  • \cite{TetsuyaAndo1} 『不等式 21世紀の代数的不等式論』
    Amazon へのリンク 【数学】
    代数幾何と関わる不等式など,
    普通の解析学ではあまりお目にかからない不等式も多い.
    代数的な色彩が強いこともあり,
    数式処理のプログラムで式を整理することを勧めている部分もあり,
    そうした記述も面白い.
    この辺も『数学で学ぶプログラミング』などとして
    math_textbook のプロジェクトで対応してみたいと思っている.

数学史

  • \cite{KatzVictor1} 『カッツ 数学の歴史』
    Amazon へのリンク 【一般】
    未読.
    有名なので紹介しておく.

統計学

  • \cite{ShinTakahashi1} 『マンガでわかる統計学』
    Amazon へのリンク 【一般】
    読みやすいし, 一冊目に読むにはお勧めできる.
    主役の女の子がかなり馬鹿に書かれ過ぎな気はする.
    突っ込んでやりたい場合の 2 冊目が何かは悩み所というか,
    何を勧めるべきか私はまだ見えていない.

数学・物理エッセイなど雑多な書籍・副読本

  • \cite{KenjiFukaya3} 『数学者の視点』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    ここに書評を書いた.
    スーパー面白いのでとにかく買って読もう.
    学部 1 年のときにこの本を読んで数学への憧れを深めた.
    私の幾何への憧れもこの深谷賢治先生への憧れから来ている.
  • \cite{SuugakunoTanoshimi1, SuugakunoTanoshimi2, SuugakunoTanoshimi3} 『数学まなびはじめ』
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    問答無用で面白いので早く買って読むべき.
    ブログに何人かの人に関する書評というか感想を書いているので,
    興味があればそちらを見てほしい.
  • \cite{KoujiShiga1} 『無限からの光芒―ポーランド学派の数学者たち』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    文句なしで面白い.
    個人的に院で数学に行ったことに関して深い影響を与えている.
    関数解析が好きなら確実にはまる.
    作用素環の重鎮, 竹崎正道先生も絶賛しているレベルなので, とりあえず買って読んでおくべき.
  • \cite{NobukoUemura1} 『たかが数学, されど数学』
    【数学・一般】
    山形大数学科の数学エッセイコンテストで入賞していた作品.
    理学部や数学科の HP 改訂でどこにあるのかわからなくなってしまった.
    数学エッセイの過去ページも見当たらない.
    人類の損失レベルの素敵な文章なのでどうにかしてほしい.
    そのうち山形大学の数学科に問い合わせたいと思っている.
  • \cite{KunihikoKodaira1} 『新・数学の学び方』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・一般】
    学部 1 年のとき, もとの『数学の学び方』を読んだ.
    「こんな風にやるのか」と思って, 素直に実践していった.
    今思うと全然書かれている風にできていなかったが,
    それでも小平スタイルの勉強法に学部 1 年で触れられたのはよかったと思っている.
    願わくば中高生のときに知りたかった.
    そしてそんな気持ちがあったからこそ受験関係のプロジェクトをはじめた.
  • \cite{YasutakaIhara1} 『志学数学 -研究の諸段階 発表の工夫』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    数学会の会誌で河東先生が「とりあえず買って読むべき」と書いたほどいい本.
    数学者の卵への思いやり溢れる穏やかな筆致で話が進んでいく.
    一般の人が「数学者はこんなことを考えながらこんなことをしているのか」と
    いう感じで読んでいっても十二分に楽しめるだろう.
  • \cite{Suurikagaku1} 『数学の道しるべ―研究者の道とは何か』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    系統としては \cite[『数学まなびはじめ』]{SuugakunoTanoshimi1, SuugakunoTanoshimi2, SuugakunoTanoshimi3} と同じ.
    個人的には『数学まなびはじめ』の方が好きだが,
    こちらも十分楽しい.
    数学者が何を考えてどんなことをしているか知りたいならぜひ読んでみてほしい.
  • \cite{Suurikagaku2} 『数学の道しるべ―研究者の道とは何か』
    Amazon へのリンク 【物理・一般】
    もちろん \cite{Suurikagaku1} の物理版.
    系統としては \cite[『数学まなびはじめ』]{SuugakunoTanoshimi1, SuugakunoTanoshimi2, SuugakunoTanoshimi3} と同じ.
    物理学者が何を考えてどんなことをしているか知りたいならぜひ読んでみてほしい.
  • \cite{HiroshiYuuki1} 『数学ガール』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    中高生でも読みやすいと評判.
    ファンも多いし, 外国語への翻訳すらある.
    これを彼氏からプレゼントされて,
    算数・数学の勉強をはじめたという成人女性もいたりする.
    シリーズなので, 1 冊読んでみて合うようならいろいろ眺めるといいだろう.
    私はといえば, 「こんな学生生活なかったな?」という感じで,
    小説部分だけ眺めて数学部分をほとんど読み飛ばしていて,
    数学的内容はほとんど全く頭に入っていない.
  • \cite{MiyukiKawamura1} 『多面体の折紙 正多面体・準正多面体およびその双対』
    Amazon へのリンク 『多面体の折紙 正多面体・準正多面体およびその双対』
    未読. 面白そうなのでメモ.
  • \cite{OgataOzawa1} 『東大数理ビデオアーカイブス』
    東大ビデオアーカイブスへのリンク 【一般】
    2015 時点で京大 RIMS 教授の小澤先生のアロハ装の真相について,
    当人の発言動画:3:40くらいからご自身で理由を語っている.
    東大数理ビデオアーカイブス自体面白い講義が揃っているので,
    興味がある向きはぜひいろいろ見てほしい.
  • \cite{KunioYasue2} 『量子の道草―方程式のある風景』
    Amazon へのリンク 【物理・一般】
    方程式を絵画のように楽しんでみようという企画.
    目のつけどころが面白いし, 私もちょっとやってみたい.
    著者の妙に自慢気な文章スタイルが鼻につく人もいるだろう.
    私もたまにいらっとする.
  • \cite{HiroshiEzawa1} 『だれが原子をみたか』
    Amazon へのリンク 【物理・一般】
    江沢節とでも言うべき異常なくらい力強い文章で
    原子を見ることを通じた物理での世界との向き合い方を考える本.
    楽しい.
  • \cite{YokoOgawa1} 『博士の愛した数式』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    数学会の会誌の書評で「自分がやっている数学という営みが
    本当に素晴らしいものなのだと改めて気付かせてくれた」とあったくらい,
    数学者の心をも掴むよい本.
    超お勧め.
  • \cite{WilliamDunham1} 『微積分名作ギャラリ――ニュートンからルベーグまで』
    Amazon へのリンク 【数学】
    中身はゴリゴリの数学ではあるが,
    有名だがあまり詳しくは扱わない色々な例・反例を紹介していたりするので,
    副読本として非常に勉強になる.
    Weierstrass の連続だがいたるところ微分できない関数の構成と
    証明が書かれていたりする.
    反例の構成や証明は大事なので,
    そういうところでも役に立つ楽しい本.
  • \cite{GelbaumOlmsted1} 『Counterexamples in Analysis』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    初等的な解析学周りでの反例集.
    順序体に関する話もあり, 話題豊富.
    とにかく超楽しいし, 例・反例の構成力は数学にとって決定的に大事なので,
    その意味でも超役に立つ.
    ここから取った例も含めて以前京大で反例に関する講演をしたこともある.
    それは DVD にもまとめている.
  • \cite{Hardy-Littlewood-Polya1} 『不等式』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    数学関係者向け.
    色々な不等式を扱った本.
    離散的な和から始まり, 積分不等式なども議論する.
    最近の論文にも引用されることがある程有名な本で,
    持っているだけでも幸せな気分になれる.
    必ずしも読み込む必要はないが,
    ちょっと変わった観点の数学入門という感じで数学を楽しみたい人にはいいだろう.
  • \cite{AiglerZiegler1} 『天書の証明』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    未読.
    有名ではある.
    読んでみたい.
  • \cite{YoshifumiTsuchimoto1} 『xのx乗の話』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    あっさりしているので何となく何が問題で
    どんな世界が展開されていくかを知るのには都合がよく,
    そういう読み方をするなら非常に面白い.
    もちろん, かっちり読むのにはつらいがそういう本ではない.
  • \cite{TatsuoKimura1} 『佐藤幹夫の数学』
    Amazon へのリンク 【一般】
    佐藤幹夫に関する色々な文章が載っている.
    単純な数学の話ばかりではなく,
    指導教官と (元) 学生とのほのぼのとした
    数学的な対話みたいな文章もあって楽しい.
  • \cite{KawazoeAi1} 『白と黒のとびら オートマトンと形式言語をめぐる冒険』
    Amazon へのリンク 【一般】
    小説だが文句なく面白い.
    オートマトンを迷路形式で解説している.
    まさにとりあえず買って読めというレベル.
  • \cite{ShoshichiKobayashi1} 『顔をなくした数学者–数学つれづれ』
    Amazon へのリンク 【一般】
    小林昭七先生の遺構となったエッセイ.
    完全版を読んでみたかった.
    これまた面白い \cite{SuugakunoTanoshimi1, SuugakunoTanoshimi2} (『数学まなびはじめ』) の
    昭七先生の記事の感想を書いたら弟の小林久志先生からご連絡を頂いて驚いたことがある.
    昭七先生が亡くなったのに合わせて昭七先生が執筆された文献を整理していて,
    検索したら『数学まなびはじめ』の私の昭七先生の感想記事を見つけたとかいう経緯だ.
    すぐに日本には戻れないので取り急ぎ記事のコピーを読みたいというのでお送りしたところ,
    とても喜んで頂けたのでほっこりした.
    何でも情報は出しておくものだと思った一件.
  • \cite{NaoyukiUchimura1} 『古都がはぐくむ現代数学: 京大数理解析研につどう人びと』
    Amazon へのリンク 【数学・一般】
    RIMS こと数理解析研究所に関する本.
    数学者の息吹を感じる.
    とにかく面白い.
  • \cite{KokuritsuTennmondai1} 『理科年表』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学・一般】
    毎年更新するのもめんどいのでここでは平成 25 年度版を紹介しているが,
    新たに買うなら最新版を買おう.
    私は何となく持っていると格好よさそうという理由だけで
    高校 3 年のときに購入した記憶がある.
    パラパラと眺めているだけでも楽しい本だ.
    具体的なデータに親しみ,
    数値への感覚を持っておくのはとても大切なので,
    暇なときに何となく眺めてみる癖をつけてもいいくらい.
    楽しくデータを見て想像を膨らませてほしい.
  • \cite{HalTasaki6} 『数学:物理を学び楽しむために』
    文献へのリンク 【数学・物理・工学・一般】
    随時追記・改訂されている数学の教科書.
    例えば物理数学のシリーズも多くあるが,
    1 人の著者が責任を持ってきちんと統一したスタイルで書くべきだという
    信念に沿って執筆されている.
    私がやっているのはいわばこれの補完のようなもので,
    体系的にやっているとつらくなっているところに
    面白い話題をガンガンぶっこんでモチベーションを上げようという企画.
  • \cite{KentaroSato1} 『炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす』
    Amazon へのリンク 【化学・一般】
    タイトル通り有機化学に関する本だが抜群に面白い.
    こんなタイプの科学史の本が増えると,
    理工系の生徒・学生がもっと楽しく世界史や地理を勉強しやすくなる.
    私もこういうのを書いてみたい.
    死ぬ程時間かかるが.
    とりあえずは既にあるよい本はどんどん紹介したい.
  • \cite{TodaiKeisuu1} 『数理工学への誘い』
    Amazon へのリンク 【一般】
    数学を工学的にどう使っていくかを説明している.
    いわゆるバリバリの物理系の話ではなく,
    「こんなところにも使われているのか」という系統の話題が載っている.
    「数学なんてどこで使うんだ」という人は読んでみるといいだろう.
  • \cite{KazuoHaga1} 『オリガミクス 幾何図形折り紙』『オリガミクス 紙を折ったら、数学が見えた』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【一般】
    折り紙で数学するという不思議な毛色の本.
    この本ではないが, 折り紙と作図問題という研究もあり,
    動画などで紹介していきたいと思っている.
  • \cite{SimonSin1, SimonSin2} 『暗号解読 上下』
    Amazon へのリンク 上 Amazon へのリンク 下 【一般】
    文句なしに面白い.
    ノンフィクションで暗号の歴史を追いかけながら,
    その背後にある数学にも迫っていく.
    これに限らずサイモン=シンの本はどれも面白い.
  • \cite{ScottPakin1} 『The Comprehensive \LaTeX Symbol List』
    PDF へのリンク 【数学・物理・一般】
    \TeX の記号表.
    記号について調べものをしたいときにはぜひ.
    眺めているだけでも楽しい.

解析力学

  • \cite{NakamuraYamamoto1 NakamuraYamamoto2} 『解析力学 I, II』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【数学・物理・諸工学】
    物理専門の学生が読むにしてもつらい.
    本格的なので読んでいて楽しくはある.
    素粒子あたりでかなりハードな幾何系の数学を
    学ぶ必要がある学生が幾何入門として読むのにはいいだろう.
    話題は豊富なのでその意味では楽しい.
    相対論にも触れているし, 荷電粒子の系にも触れている.
    具体例もそこそこ載っているのだが,
    かなりしんどい例を解析していてそこでも骨が折れる.
  • \cite{VIArnold1} 『Mathematical Methods of Classical Mechanics』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    幾何学者 Arnold による解析力学の有名な本.
    翻訳もある.
    それほどゴリゴリの数学書スタイルではない.
    力学としてはかなり基本的なところから議論をはじめている.
    外積代数の定義を行列式を使ってやっていたり,
    話題も豊富だし読んでいて楽しい.
    数学の人でも読みやすいだろうと思う.

熱力学

  • \cite{AkiraShimizu1} 『熱力学の基礎』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・諸工学】
    ここに詳しい書評を書いた.
    詳しいが詳し過ぎて大学院生くらいでなければ
    理解しきれない記述すらあるが,
    そのくらいの深さで議論していてとても勉強になる.
    いい本であることは間違いないのでぜひ読んでほしい.
  • \cite{HalTasaki1} 『熱力学–現代的な視点から』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・諸工学】
    ここに詳しい書評を書いた.
    熱力学を手作りで作っているといった感じの本.
    \cite{AkiraShimizu1} は完成された体系を
    一気呵成に展開していくという感じで好対照をなしている.
    気体と力学を基礎にした丁寧な記述で読みやすい.
    化学への応用も議論しているし,
    相転移, 特に磁性体の記述は田崎さんの本職でもあるから
    とても楽しい.
    私が数理物理に行くことを本格的に決意させた本でもある.
    \cite{AkiraShimizu1} より読みやすいので
    先にこちらを読んでおくといいだろう.
    これも本当にお勧め.

電磁気学

  • \cite{ShigenobuSunagawa1} 『理論電磁気学』
    Amazon へのリンク 【物理・工学】
    計算が丁寧なのが一番のお勧めポイント.
    特に電磁波は計算が地獄のようにつらいので
    投げ出したくなるが, そういうときに計算を追いかけるのにとても便利.
    必要な数学に関する付録もそこそこある.
    Maxwell からはじめるタイプなので,
    そういうのが好きな人にもお勧め.
  • \cite{KoichiOota1, KoichiOota2} 『電磁気学 I, II』
    Amazon へのリンク 1 Amazon へのリンク 2 【物理・工学】
    中身が充実していて楽しい.
    読むのは楽ではないが.
    ベクトル解析や Fourier 解析など必要な数学についても
    付録に回さず必要なところでそのたび説明されているので,
    予備知識が少なくても順番通りに読みやすい.
    相対論だけでなく量子力学にも踏み込んで解説しているのが特徴.
    さらっと流すタイプの本ではなく,
    前から順番に読んでいくか必要なところを辞書的に詳しく調べるタイプの本なので,
    使い方には注意しよう.
  • \cite{KoichiOota3} 『マクスウェル理論の基礎―相対論と電磁気学』
    Amazon へのリンク 【物理・工学】
    未読.
    著者が細かなネタまでいろいろ調べ回って書いた本.
    必ずしも狭い意味での物理だけではなく,
    いろいろなネタが散りばめられていて,
    眺めているだけでも楽しい.
    同著者の『電磁気学』は良くも悪くも標準的な範囲に留めているが,
    単位系の選択などまで含めて著者の趣味が全開の本.
    標準的なのはだいたい既にあるので,
    こういう趣味全開の本はもっとたくさん出してほしい.
    もちろん本を書く時間も取れないくらい教官達が忙しいのもわかるが.

相対性理論

  • \cite{KenichiKarakida1} 『原論文で学ぶアインシュタインの相対性理論』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・一般】
    学部 2 年のときちょうど奇跡の年から 100 周年で,
    しかも特殊相対論の原論文を読もうという異常なドイツ語の講義があった.
    そのときに数学・物理の参考文献として挙げられていたのがこの本.
    高校数学の基本的なところから丁寧に説き起こし,
    特殊相対論に繋げている.
    そのときのドイツ語の先生に「君達も将来はこんな本をたくさん書いてほしい」と言われたことを今でも覚えている.
    今このコメントを書いていて, 改めてそういうことももっときちんと考え実行しないと, という気持ちにさせられている.
    同じ先生が「物理で近似を使うと思わなかった」というようなことも言っていたことを思い出す.
    さらに Einstein のドイツ語は非常に上品でぜひとも読んでほしいいいドイツ語だ, とも言っていた.
  • \cite{PaulMauriceDirac1} 『一般相対性理論』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    文庫になっているくらいの非常にあっさりした一般相対論入門.
    特殊相対論についてはこの本で必要なところだけをごくあっさり復習している.
    薄い分計算なども省略されがちなところがあるが,
    逆に言えばそういう細々とした話がないので
    (本の) 全体をさっと眺めやすい.
    分厚い本を読んでいて何が何だかわからなくなったとき,
    こちらで流れをさらうとか使い方を工夫するとこの本がさらに輝く.
    何も本は全て頭からきちんと読まないといけないわけではない.
  • \cite{WolfgangPauli1} 『Theory of Relativity』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    これも有名な本.
    Dirac の本とは違い, 特殊相対論の解説も詳しく一般相対性理論の解説まである.
    古い本なので最新の話題は全く載っていない.
    Dover 版は安いので手元に置いておいてもいいだろう.
    内山龍雄による翻訳もあって筑摩書房から文庫で出ている.
    こちらも手に取りやすいので好きな方を選ぶといい.
    英語に慣れておいた方が世界は広がる.

量子力学

  • \cite{AkiraShimizu2} 『量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために』
    Amazon へのリンク 【数学・物理・工学】
    普通の本 (?) に書いてある水素原子の Hamiltonian の解法だとか,
    具体的な計算なほとんどない.
    そういう話ではなく, 量子論の理論的な骨子に的を絞って書かれている.
    時々無駄に数学的な補足があってなくてもいいのでは,
    と思わないでもなかったが, 先日清水さんの話を伺った範囲では
    むしろその辺を数学の人にきちんと整備してほしいという
    気持ちがあって, それを受けて書かれているようだ.
    とにかく計算できるようになりたい人には全くお勧めできないが,
    その辺はいったん終えて理論全体をすっきり眺めたいという人には
    お勧めできる.
    Gelfand triple のような変に数学的な記述は無視して構わない.
  • \cite{JanPhilipSolovej1} 『Book review: Stability of Matter in Quantum Mechanics by Elliott H. Lieb and Robert Seiringer』
    文献へのリンク 【数学・物理・数理物理】
    物質の安定性という話題に関する Lieb と Seiringer の本のレビュー.
    古典力学と (古典) 電磁気学では原子が不安定という話があり,
    それが量子力学への導入になったが,
    それをさらに突っ込んで量子多体系にまで持ち上げて,
    いまだにいろいろ難しいところがあるという話.
    これ単独で読んでも面白くかつ意味がある.
    7 ページしかないし arXiv で無料で落とせるので興味がある向きは見てみよう.
    普通の物理の本にはなかなか載っていないが量子多体系の基本的な問題だ.
  • \cite{PaulMauriceDirac2} 『Principles of Quantum Mechanics』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    Dirac の有名な教科書.
    特に前半, これでもかというくらい線型代数を展開している.
    きちんとやるには関数解析・作用素論だが,
    そんなきちんとした数学はなくても十分読めるし物理もできる.
    半端にこれでやるよりも普通の線型代数の本を読んだ方がいいのではないかという気もするが,
    高名な物理学者の物理の本に全開で線型代数が書かれているので,
    物理, 特に量子力学での線型代数の重要性はこちらの方が伝わるのかという気もする.
    微分積分と線型代数の交点の重要性もわかる.
  • \cite{MaxJammer1} 『The Philosophy of Quantum Mechanics: The Interpretations of Quantum Mechanics in Historical Perspective』
    Amazon へのリンク 【物理】
    未読–観測問題まわりでお勧めして頂いた本.
    量子力学の比較的古いほとんどの重要な基礎的文献を含んでいるらしい.
    翻訳もある.
  • \cite{BernarddEspagnat1} 『Conceptual Foundations of Quantum Mechanics』
    Amazon へのリンク 【物理】
    未読–観測問題まわりでお勧めして頂いた本.
    翻訳もあるが原著の方が手に入れやすいだろう.
  • \cite{DavidMermin1} 『Boojums all the Way Through | Communicating Science in a Prosaic Age』
    Amazon へのリンク 【物理・一般】
    未読–観測問題まわりでお勧めして頂いた本.
    これは本格的な専門書ではなく啓蒙書.
  • \cite{AsherPeres1} 『Quantum Theory–Concepts and Methods』
    Amazon へのリンク 【物理】

統計力学

  • \cite{HalTasaki2, HalTasaki3} 『統計力学 I, II』
    Amazon へのリンク 1, Amazon へのリンク 2, 【数学・物理・工学】
    同著者の熱力学の教科書と同じく, 基礎から丁寧に書かれていて読みやすくいい本.
    必要な範囲の量子力学の基礎知識もその場で簡単に説明してくれているので,
    物理の予備知識は必要最小限でいけるはずだ.
    統計力学の基礎付けエルゴード性に関する混迷した話に対しても
    きちんと節を割いて解説されている.
    数学関係者も読みやすい本だろう.
    お勧め.
  • \cite{HaraTasaki1} 『相転移と臨界現象の数理』
    Amazon へのリンク 【数学・物理】
    Ising モデルについて詳しく議論した本.
    私は出版前の査読に参加している.
    可積分系のような数学的に格好いいところには全く触れていなくて,
    ゴリゴリの不等式評価をひたすらに頑張る本.
    相転移の数理に関する人類最高到達点を議論しているので,
    楽な本ではない.
    Heisenberg モデルでも同じような本がほしい.

固体物理

  • \cite{AshcroftMermin1} 『Solid State Physics』
    Amazon へのリンク 【物理】
    固体物理の有名な教科書.
    同じく有名な Kittel よりも丁寧という評判.
  • \cite{CharlesKittel1} 『Introduction to Solid State Physics』
    Amazon へのリンク 【物理】
    固体物理の有名な教科書.
    それなりに改訂も重ねられている.
    学生のとき教科書指定されていたので第 7 版あたりを和訳で買って,
    久し振りに読み返したらめちゃくちゃ読みづらくて驚いた.
    学生時代, よくこれを何となくでも読んでいたな,
    どんなひどい読み方をしていたのかと衝撃を受けた.
    話題自体は豊富なのでざっと眺めるにはいいのだと思う.
  • \cite{HalTasaki5} 『From Nagaoka’s Ferromagnetism to Flat-Band Ferromagnetism and Beyond -An Introduction to Ferromagnetism in the Hubbard Model』
    論文へのリンク 【数理物理・物理】
    Hubbard の強磁性に関する非常によいレビュー.
    論文だがここに置いてあるので興味がある人はぜひ読んでみよう.
    強磁性まわりの Hubbard モデルの結果について知りたいなら
    まずこれを読むといい.
    物理的な背景からちょっと進んだ数学,
    特に線型代数の定理についても解説があるので,
    物理の学部生が「線型代数なんて何の役に立つ」と思ったら,
    研究の現場, 最前線でも線型代数それ自体をダイレクトに使っている
    ことがわかるこの論文を読むとモチベーションがあがるはずだ.
    私はこれを学部 4 年のときの東大での田崎さんの集中講義で知り,
    修士でもこの結果を使って Hubbard 電子とフォノンの相互作用系での
    強磁性を証明した.

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