書評: 井ノ口順一『曲面と可積分系』

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以前「この本面白そう」とサイトで紹介したら,
井ノ口順一『曲面と可積分系』を献本して頂いてしまった.

完全に細部まで読み切れてはいないが,
ざっと一周したので書評というか感想を書きたい.

次の Amazon のページに susumukuni さんによる書評がある.

この本の魅力をきちんと伝えているので,
そちらも合わせて読んでほしい.

ここでは私の視点からの感想を書き連ねる.
自分の「今後こんなのを作っていきたい」というコンテンツ作りとも絡めて書く.

全体

いいのか悪いのかは本当に判断がつかないのだが,
平均曲率一定というところから,
微分幾何でありがちなややこしい添字を引きずり続ける面倒が
少なくなっているのは割と嬉しい.
いきなり添字の嵐に叩き落とされると何をしているかわけがわからなくなるので,
こういう配慮も大事なのかと気付かされる.
もちろんこの本に関しては「配慮」ではなく本質だろうけども.

あと微分幾何というか $\mathbb{R}^3$ の曲線・曲面論と
一般の Riemann, Kähler 多様体での曲面論との繋がり,
いまだに見えづらい.
よくあるフレネ-セレも $\mathbb{R}^3$ 以外での曲線論で
代わりがあるのかとかいまだにわからない.

もちろん代数曲線論なり実 1 次元での曲線論も
ろくにやったことがないという自分の問題もあるが,
フレネ-セレが $\mathbb{R}^3$ の特殊性に依存しているのか,
それともきちんと一般的に使える方向に展開していくのか,
そういうののギャップがいまだに埋めきれない.
いつも幾何は散発的にちょっとやってすぐ忘れるのを
くり返しているのも悪いが, いい加減何とかしたいというの
改めて思う結果になった.

1 章

では本題に入っていこう.

微分形式が早々に登場するが,
いまだにこれがどういうご利益あるのかすっきりわかっていない.
小林昭七先生の『曲線と曲面の微分幾何』にも
「使い込んではじめて体得するもの」とかいう説明があったし,
そういう概念なり定理なりがあるのもわかるが,
なかなかつらい.

もちろん 1.2 節内の注意 1.2.2 でコホモロジーに移ることで
「単連結でない度合いの測定」という意味を持つことは触れられている.

1.3 の「 Frobenius の定理」でいきなり行列値の微分形式を担ぎ出してくるところは
思い切っているな, という感じがある.
可積分条件の話でメインテーマだからどうしても早くから出したいのだろう.

1.4 節が「ユークリッド空間」というタイトルだが,
かなりハードで, そして面白い.
行列値の微分方程式とか Lie 群, Lie 環,
行列値の指数関数と初等的なところだとなかなか触れない話題が
バンバン出てくる.
非数学専攻だとここでいきなり力尽きるのではないかという気もするが,
学部低学年の意欲ある学生が読んだら一気にテンション上がるだろう.

そして 1.5 は $\mathbb{R}^3$ の曲線論.
Frenet-Serret の公式だとかよくある話が出てくる.
上でも書いたが, Frenet-Serret あたりが一般の曲線論でどうなるのか
いまだによくわからない.
法束とかその辺なのだろうか.
微分幾何入門として実の曲線・曲面論の話はよく見かけるし,
当然高次元, Riemann 多様体論の本は掃いて捨てるほどあるが,
その間をきちんと埋めていく本とかあるのだろうか.
専門が違うので有名なのが既にあるが知らないだけという可能性もあるが,
アクセスしづらいこと自体は大きな問題と勝手に思っている.
ニーズ自体もほとんどないのだろうという気もする.
ただ私が困っているし, 他にもそういう人はいるだろうと思っているので,
その辺で何かしたいと改めて思う.

2 章

早めに第一基本形式が出てくる.
あとで Riemann 多様体の話を少しやるのだし,
Riemann 計量であるという説明とか注にほしい.

何度も書いているが,
入門的な $\mathbb{R}^3$ の曲面論と
一般的な曲面論の解説の乖離が激しすぎるので,
そういうのを少しでも埋めるような説明があると私が嬉しい.
自分用も兼ねて https://github.com/phasetr/math-textbook にまとめたい.

Gauss の公式や Christoffel 記号, Weingarten なども同じく説明がほしい.
注意 2.2.4 で形状作用素が出ているが,
これも高次元で対応物あるのだろうか.
第二, 第三基本形式も同じ.

第二基本形式は 2.3 節が「第二基本形式の意味」となっているが,
「あとできちんと意味を考える」的な注をつけてほしい.
目次見てわかることといえばそれまでだが.
あと P.49 で「第二基本形式の行列式やガウス曲率は~」とあるが,
第二基本形式それ自体に意味があるわけではなくて,
その行列式にこそ意味があるという話なのだろうか.
その辺もよくわかっていない.
前に誰かに教えてもらった記憶もあるが,
きちんと記録を取っておくべきだったし,
https://github.com/phasetr/math-textbook にまとめておくべきだったと
また後悔しきりだ.

2.4 「曲面論の基本定理」ではいきなり 1 階連立偏微分方程式とか
可積分条件が出てきてテンションが上がる.
P.56 で「第二基本形式の行列式が第一基本形式だけで書けてしまう」とある.
本当にわからないのだが, 第二基本形式はそれ自体よりも
行列式に意味のある量ということか?
ここからしてわかっていないというのも一応数学科の院を出た身としては
不勉強きわまりないので反省はしている.
最後に「平均曲率一定曲面ではガウス-コダッチ方程式の厳密解を具体的に求めることができる」とある.
ここでまたテンションが上がるだろう.
具体例で遊べるのはとても大事.

2.5 で等温座標系に入る.
命題 2.5.2 で Gauss 曲率の等温座標系の表示が綺麗に書けることが
説明されている.
$\log$ とルートが噛むとはいえ, Laplace 方程式型 (?) になっているので
いかにも筋のよさそうな感じが伝わってくる.
P.59 で「曲率線座標系は第二基本形式に関する条件であるから曲面が
3 次元空間内にはめこまれていないと意味がない」とある.
ということは第二基本形式は高次元で直接の類似物というか一般化がないということか.
臍点での注意があるが, 臍点が何なのかよくわからない.
もちろん定義は P.44 でされているが.
2 つの主曲率が一致する点という定義だが,
主曲率が一致されると曲率線座標系としてはご機嫌斜めらしい.
ここに突っ込みすぎると曲面論にスポットがあたりすぎて
本題からずれていくのだろうとも思うが気になるのは気になる.

2.6 で複素座標系になる.
複素解析との絡みが出てくるのでまたテンションが上がるわけだ.
極小曲面も出てくる.
さらっと変分も出てくる.
ここまででも本当に話題が盛り沢山でよくもまあこんなに詰め込んだものだと感心する.
可視化界隈の人 (非数学の人) がノックアウトされていないか不安になるレベル.
もちろん偏微分方程式はガンガン出てくるわけで,
いろいろ勉強したくなる.

2.7 の「平行曲面」では微分方程式の議論になる.
P.71 の Hopf の定理ではあとで出てくる Riemann 面を使う証明を与えているから,
また新ネタが叩き込まれる.
大したことではないが sinh-Gordon, sinh-Laplace だけは
人名は英語表記になるのがちょっと気になる.
sinh との表記の相性の良さはあるにしろ,
これだけは後でも英語表記で一貫しているのが不思議ではある.
意識的なのか無意識にやっているのかもやや気にはなる.

3 章 ラックス表示

タイトルからして可積分系という感じがある.
四元数を使うと冒頭にある.
最近の CG 界隈での展開があるので,
まあいろいろあるのだろう.

四元数を複素線型空間と見る話, はじめて知った.
右掛け算を採用するのも何か不思議な感じする.
竹崎先生が「解析の人は左掛け算を使うが,
代数の人は右掛け算をよく使う」とか仰っていたことがあるが,
そういうアレなのだろうか.
右を採用する理由も気になる.
何か都合がいいのだと思うが, それが見えないから.

Ad が出てきたり, 指数行列が出てきたりとここも話題が盛り沢山だ.
これをいろいろ出てきた楽しいと思うか,
また新しいこと勉強しないといけないと思うかで結構反応が別れそう.
応用の人達は余計なことをいろいろ要求されるの嫌がりそうな感じはする.

注意 3.1.12 でも 2 重被覆群とか出てくる.
もういちいち紹介するのも面倒になってきているが,
とにかく話題豊富.
いろいろな数学が交差していることがわかる.

あと改めて気になったので.
(外) 微分作用素が $\mathrm{d}$ の ISO 準拠表記だが,
読んでいてものすごく目に引っかかる.
工学系の規格だし数学・物理系の本で従う理由全くないと思っている.
第一, 偏微分の $\partial$ がローマンではないのに
何故常微分というか外微分というか, その $d$ だけローマンなのか
いまだにわからない.

注意 3.1.22 でいきなり (反) インスタントンとか出てくるので驚く.
ここまでぶっ込んでくるか, という感じがある.

3.2 節でパラメータ $\lambda$ が出てくる.
ざっと読んだだけでまだ全く様子が掴めていないのだが,
あとで出てくるスペクトル係数と関係あるっぽい.

3.3 節で調和写像が出てくる.
変分問題とも絡んで大切な対象だ.
注意 3.3.2 がめっちゃ非線型の方程式なのでいかにもつらそう.

このあとも Riemann 面構造に対する言及,
有理型関数への言及もある.
どんどん話題が出てくる.
どちらかというと曲面論の射程距離の長さという感じはある.
可積分性が本質的に効いているところもありそうだが,
まだそこまで読み切れていない.

4 章 平均曲率一定回転面

消化不良感に合わせて記述がどんどん雑になっていくが,
まあ自分用の記録と思っていいことにしておく.

ここではいきなり楕円積分も出てくる.

5 章 ベックルンド変換

ここでは sine-Gordon がサイン・ゴルドン変換とカタカナ書きになっている.
sinh-Gordon との記述の差が気になる.

4 章の図もそうだが, 図 5.1 のベルトラミの擬球,
図だけ見ているととんがっていて微分できなそうに見えるので,
この辺 CG の限界という感じがある.

ベッグルンド, いろいろなところで名前を聞く感じがあるが,
可積分系の話なのだろうか.

命題 5.1.7 の非線型重ね合わせの公式,
全くわからないが, 名前からは非線型波動と可積分系の香りがする.

5.2 節のはじめでやはり sinh-Gordon となっていて,
サイン・ゴルドンと書いたのとの差が何なのか改めて気になる.
何かこだわりを感じるのだが何なのだろう.
複素化されていきなり $\mathbb{C}^3$ が出てくる.
何か攻撃力が一気に高まった感がある.

ふと思い出したが, この本, 珍しく内積が
$\langle \cdot | \cdot \rangle$ などと区切りに縦棒を使っている.
数学では竹崎先生が使っているのしか見たことなかったので,
ちょっと珍しいと思って印象に残る.
可積分界隈だと割と使われていたりするのだろうか.

P.133 でいきなりソリトン方程式とか,
多重ソリトン解とか多重ブリーザー解とかソリトン理論,
無限可積分系の話題がぶっ込まれる.
楽しそうに本を書いている感じが伝わってくる.

6 章 曲面再考

要は Riemann 多様体の章.
P.138 で第一基本形式の一般化に関して紹介があるが,
第二基本形式とか第三基本形式の話はない (はず).
Riemann 計量だし当然議論するというのはわかるが,
第一基本形式だけ特にあって他の話がないのがいつも気になる.
低次元トポロジーとかならまだ話はわかるが,
$\mathrm{R}^3$ だけで使える話にどの程度の意味があるのかとか
いまだによくわからないし, 本当に困っている.

P.139 定理 6.14 で何の説明もなく
コンパクト 2 次元 Riemann 多様体上の調和関数が定数しかないことが紹介される.
さすがにもう少し注をつけた方がいいのでは.
系 6.2.2 で $\mathbb{E}^3$ にコンパクトな極小曲面が存在しないことが紹介され,
そことの関わりはもちろんある.
それはそうと, この結果, 何となく衝撃的な感じある.
極小曲面, 名前からして小さそうな感じあるのに,
$\mathbb{E}^3$ の中という限定つきだがコンパクトなのがないという.
不思議な感じ.

そのあとの Riemann 面に測地線と結構程度の高いネタが
さらりと叩き込まれる.

7 章 平均曲率一定輪環面

図 7.1 のウェンテ輪環面,
何というか「繋がったところ」で微分不可能になっているように見えてしまうのだが,
この辺どういう振る舞いをしているのだろう.

P.151 ではやはり sinh-Gordon という書き方になっている.
雑にしか読んでいないので,
バリバリ計算をしていくと何かいつの間にか結果が出ているという感じがある.
P.156 でまた楕円積分がさらりと出てくる.
面倒な計算をやっていると思いつつ,
最後に可積分系らしい綺麗な世界が出てくるのは面白い.
綺麗な世界と言っても何も知らないで (7.8) をぱっと見ると,
導関数の 2 次がもとの関数の 4 次式になっているというえぐい話なので,
そこに楕円積分という綺麗な結果を見通すのは
数学の基礎体力が必要ではある.

7.2 節ではいきなり $\mathrm{R}^5$ が出てくる.

8 章 非線型ワイエルシュトラス公式

章名がいかにも筋の良さそうな話っぽい.
調和写像の話だからいろいろな数学が交錯していそうな気配が満ちている.

のっけからゲージ変換が出てくる.
インスタントンとか物理っぽいネタとの絡みあるのだろうか.
標構場, 動標構と何か関係あるのだろうか.
そういうのがずっと気になっているが説明がなくてつらい.

su(2) とかガンガンぶっ込んでくる.

(8.1) は複素幾何の本とかでよく見かける.
接続形式とかその辺だったろうか.
注がほしいと思ったら P.163 の定義で容認接続として接続との関係が出てくる.
最近の超弦との絡みで微分幾何としても
接続の重要性が一段と高まっていると聞いている.
その辺改めて勉強してみたくなっている.

雑にしか読んでいないので,
もうどこからどう突っ込んでいいのか困るくらいだが,
P.165 の注意 8.1.3 でいかにも可積分系という感じの
逆散乱問題との関係が示唆される.
ただ, 逆散乱問題が可積分系の話題というの,
この本でどこかに説明あっただろうか.
私は広田の逆散乱とかで名前だけ知っているから気付くが,
説明入れておかないと
せっかくの可積分系との繋がりが見えづらくなってしまっている感じがありもったいない.

ループ群と調和写像とか,
どこまでも話題は広く深くなっていく.

Birkhoff, Grothendieck 分解とか,
Riemann-Hilbert 分解, 岩澤分解とか
凄い名前がばんばん出てくる.
その前に P.166 の真ん中で (フーリエ展開) とか
Fourier にもさらっと言及がある.

8.3 の DPW 公式では調和写像がポテンシャルだとか絡みながら
議論が展開される.
調和写像自体が幾何学的変分問題の大問題なので,
この本の射程距離の長さ半端ではない.

P.176 で有理型関数から sinh-Gordon 解と正則部分との関係が
DPW 公式でどうの, とかいう凄まじい話が出てくる.
広くて深いテーマを横断する筋のよさ, 半端ではない.

注意 8.3.6 で CMCLab の紹介があるが,
ホームページとかでプログラムを公開してあるとなおいいのでは.
既に公開されているのかもしれないが,
そういうのを探しにいくのが割とめんどいことに気づく.
私もコンテンツを作るとき,
さぼらずにきちんと関連コンテンツを紹介しないといけないと反省させられる.

P.180 の定理 8.4.1 でのラックス作用素も可積分系の香りがする.
これも可積分系で Lax 作用素というのがあるというのを
何となく知っているからそう思うが,
はっきりそう言っておかないと伝わらないのではないか感がある.
この本, そういうところがただただもったいない.

P.181 で代数曲線 (超楕円曲線) とかスペクトル曲線とかそういうのと
関係は紹介するのに肝心の可積分系との関係の議論をきちんと説明していない.
その辺, 妙にアンバランスで不思議で仕方ない.
著者にとってあまりにも自然で当然のことで,
逆にその辺はきちんと説明しないとわからない,
伝わらないことが見えていないっぽい.

少し話がずれるが, スペクトル曲線といわれると
超弦関係のネタという印象が勝手にあるのだが,
これ, どこ由来の用語なのだろう.
スペクトル幾何とかそっちの方?
P.181 の注 11 で田中俊一・伊達悦朗『KdV 方程式』の中で
解説があるという記述があるから,
超弦とは関係ないところからの話という感じはある.

9 章 可積分幾何へ向けて

何かいろいろ一般化するらしい.
全くついていけていない.
もはや正則な関数とか自由自在に使いまくっているので,
思えば遠くまで来たものだ感がすごい.

そして Painleve 方程式が出てくる.
ただただ Paul を想起する.

数学的なコメントをしようがなくなっているので,
どうでもいいところに目が向くことになる.
それで P.185 の定義での用語が気になる.
Harmonic inverse mean curvature surface の訳語が
汎調和平均曲率曲面なのだが, 「汎」は inverse に対応しているような気がするのだが,
これで本当にいいのだろうか.
順番的に言うなら「調和反平均曲率曲面」になりそうな気がする.
単純に「汎」は「反」のタイポ?
分野違うとこんなところですら混乱するので,
タイポ気をつけないといけないと改めて思いを深める.

P.187 の注意 9.1.4 は Lax 表示,
(動く) スペクトル係数, 逆散乱形式と
可積分系の香り高い注だが,
やはりその辺の説明がない.
話題が豊富なので, どんな用語がどこ由来か初学者には全くわからないだろうから,
本当にもったいない.
「可積分系の本なんだしわかるだろう」と言われても,
ここまで話題を盛り込まれていたらどこからどこまでが
可積分系の話なのかもう見えない.

はじめ $\mathbb{R}^3$ の曲線・曲面論からはじめているし,
学部 1 年から射程圏に入れている本だろうと思う.
せっかくの読者想定なのにもったいない.
いろいろな人に見てもらったのだと思うのだが,
誰も突っ込まなかったのだろうか.

P.188 で Thurston 幾何という言葉まで出てきた.
やばい.

9.2 では突如差分の話にになる.
当然といえば当然でグラフの話になる.
この辺, 砂田先生あたりの離散幾何解析と関係あったりしないのだろうか.

定理 9.2.1 と注意 9.2.2 でいきなり超準解析が出てくる.
魔法少女 @funcitonal_yy が食いつくかもしれないと思いながら眺めた.

P.193 の注意 9.2.6 の CAT(0) とか名前だけしか知らないが,
またとんでもないところと繋げてきたなという感じがある.

まとめ

話題が超豊富なので, 学部低学年で読めば読むほど楽しい感じがある.
細かいところに気を配るよりも,
いろいろな数学が交差する様を見て夢を膨らませるのに良さそう.
もっと本格的に微分幾何を使った場合にどう記述が洗練されるかにも興味がある.

一番もったいないのはメインであるはずの可積分系的な記述が雑なところ.
どこにどう可積分性が効いてくるのかがものすごく見づらい.
それがもっとはっきりしていれば,
もっと読者を可積分系に引きずりこめるだろうに.

何にしろ面白かった.


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