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概要

Homeで紹介した「理系のためのリベラルアーツ・総合語学」の視点から語学コンテンツを展開します. 特に英語は基軸言語として重視しています.

テクニカルイングリッシュも収録予定です. 当面は研究テーマとして会員制サイトでの展開になるかもしれません.

辞書

お勧め学習コンテンツ

単語の覚え方概要

はじめに

これはアインシュタインの原論文を多言語で読もうの会で検討中のコンテンツ・講座に対する単語・熟語編の内容です. 詳しくは論理英語ボキャビル編にまとめています. 必要に応じて確認してください. ここでは簡単に概要をまとめます.

概要

代表的なのは次の 3 つです.

後者に関しては例えば次の本・シリーズが有名でお勧めです.

ときどき改訂されるので必要に応じて最新版を買ってください. 熟語編や中学生編などもありますし, 大学生・社会人を対象にした『速読速聴英単語』シリーズもあります. こちらははじめからCDもついている点がお勧めポイントです.

この本 (単語帳) 自体に取り組み方が書いてあるので, 詳しくはそちらを見てみてください. 大まかに説明しておくと, 文章を読み, その文脈の中で意味を推測することを通して意味を理解していく手法です.

両方一長一短あります. メリット・デメリットを紹介するので, 両方やってみて, やりやすい方でやってみてください. 基本的にお互いのメリットとデメリットが反対になっていると思ってください.

文脈の中で覚える方法

ふつうの単語集スタイルは想像しやすいと思うので, あえてこちらを先に説明します. 速読英単語にも書いてあるので, そちらを見てもらってもいいでしょう.

いくつか大事なことはあります. ここで一番強調したいのは, \coloredtextbf{文脈の中で単語を覚える}ことです. 文脈を無視して単語だけ覚えるのは, 単純にやりにくいのです: 特に大人になればなるほど厳しくなります. そこで文脈に埋め込んで意味を推測しつつ覚えていく方法が出てきます.

例えば次の文章を見てみましょう: 実際の相対性理論の論文の英訳から取っています.

例えば最初の law を見てみましょう. ふつうに辞書を見ると法や法律と出てきます. これは物理の文章で出てくる law なので実際には「物理法則」という訳語をあてるのが適切です: ただやはり「法・法律」という系統の意味であることは間違いありません. そして少なくとも理工系の人間なら, ふつうに law を「法」と覚えるよりも, law を physical law 「物理法則」と覚える方が楽でしょう. 何より「物理法則」という方が格好よく, くり返し使いたくなる言葉でもあります. 記憶に定着させるにはくり返しが大事で, そのくり返しが自動でできるのもいいことです.

ここで 1 つ大事なことを言いました: 実際に相対性理論の論文を読みながら単語を覚えていくのは, 1 つ本当にお勧めの方法です. 興味がある内容をもとにしているので, 長続きさせやすいこと, ふつうは億劫な復習も遥かにやりやすいでしょう. それこそが相対性理論で英語を学ぶというこの講座の趣旨でもあります.

ちなみに先程お勧めした速読英単語, これは別売の CD もあります. ただ, かなり高いので, 受験目的ではないものの, 速読速聴・英単語を買ってみることも提案しておきます. これは私が早稲田にいた頃, 英語を徹底的にやるクラスで使われていたほどで, こちらも定評のあるコンテンツであることはお伝えしておきます.

最近の試験ではある程度の長文読解問題が増えてきています. 文章を読むのが苦では本当にきつく, ある程度の長さのまとまりを持った文章を読む訓練が必要です. 自然とそうした訓練もできる点がこのスタイルのいいところです.

さて, このスタイルのデメリットもお伝えしておきましょう. それは単語を覚えるのにいちいち文章を読まなければいけないことです: そういうスタイルでの記憶定着を意図しているからです. 速読英単語にもふつうの単語帳ページもありますし, それを使ってもいいとはいえ, この本の使い方として標準的ではありません.

ふつうの単語集

たぶんあなたが想像するふつうの単語帳です. 単語が並んでいてそれに対して意味が並んでいます.

これのメリットは余計なことが書かれていないので, とにかく必要なことをどんどん覚えていくことができます. 単語集それ自体をチェックリストとして使って, 短期間で一気で量を叩き込む目的でふつうの単語集を進める人もいます. ちなみに 2 週間で 10 週くらいして, 英語の基礎体力をつけるために一気に必要な単語を覚え切らせてしまうという教育スタイルの人もいるほどです. このとき, 1 単語につき 1 つの意味を覚えることに集中します. 1 つのキーになる意味をおさえておけば, 他の意味はそれこそ文脈で調整できるからです.

私は中高レベルの数学の勉強でも強調しているのですが, 大抵の人は暗記を本当に疎かにしていて, 基礎知識の暗記をしっかりしているだけでも取れる点数が大きく変わります. 上の教育スタイルの人いわく, 英単語を覚えさせただけで (2018 年当時) センター試験模試でそれまで 70 点しか取れていなかった人が 150 点取れるようになったという話もあるようです. こういう短期集中での猛烈な暗記をこなしたいときにはお勧めの方法です.

デメリットは速読英単語スタイルの逆です. ふつうは単語単独で出てくることはほとんどなく, 文脈がある文章の中で出てきます. そうした文脈が切られたところで覚えなければいけないので, 覚えるのがかなり苦痛です. 昔ならいざ知らず, いまの私にはもうできない方法です. 単語の基礎知識がなく, とにかく量を覚えなければはじまらない状態, 特に中学生はこのスタイルで大量に覚えることからはじめるのも一手だとは言っておきましょう.

ちなみに記憶を定着させるためにはメンテナンスが必要です. ふつうの単語集を使い続けるのも一手ですが, 速読英単語スタイルで文章を読みながらメンテナンスするのも一手です. 文章を読むには文法も理解している必要があり, 文法チェックもしながら単語定着もはかれます.

イメージ化法

この方法を教えているコンテンツはありますが, この方針に沿って作られた本格的な単語集を見たことがなく, なかなか適切なコンテンツをお勧めできません.

勉強法に関してはぜひ次の本を買って読んでみてください.

単語を覚えるときにその画像・映像的なイメージを重要視するというスタイルです. 深く定着させるにはベストの方法です. 漢字を題材にして説明している部分もあり, やり方自体はイメージしやすいでしょう. ただただ, この方針に沿った単語集が現状ないことが大きな問題です.

ちなみにこの講座ではある意味でこのスタイルの記憶法を展開します. イメージ対象が画像・映像ではなく, 数学・物理なのです. 既に心の中にある数学や物理のイメージと重ね合わせる形で単語を覚えていこう, 好きなことと結びつければ簡単に覚えられる, そういうスタイルだからです.