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2016

2016-01-01 数学・物理でも同じことがある気がする件: 『レシピ本じゃなくて、調理用具や食材をどう選んでどう使ってどう管理すれば良いか書いてある本は無いものか』

数学・物理でも似たような話ある気がする. 工学的応用みたいな感じなのかもしれない. よくわからないが.

2016-01-02 女装とイラストレーターの関係に学ぶ数学と物理の活動展開

この話, 数学や物理でも参考になると思うし, とりあえず数学アクセサリ方面ではリアルに参考になるだろう. 最近あまり買っていないが, 一時期本当にセブンティーンあたりは買っていた.

今後はアクセサリ関係も買ってみるか.

2016-01-03 tri_iroさんが小林昭七先生宅に伺ったときのいい話を勝手に記録

羨ましい.

小林昭七先生と言えば, 『数学まなびはじめ』の昭七先生分の感想をブログに上げたら弟でいらっしゃる久志先生から「それは知らなかった. 今, 兄の仕事を取りまとめているのでぜひ詳しく教えてほしい」との問い合わせを頂いたことがある. ブログやっててよかったと思う瞬間だった.

そういえば最近昭七先生のサイトを見ていない.

文献紹介が充実してきているっぽい.

2016-01-05 ツイート紹介: 『Kahle先生達の代数統計の続編』

よくわからないがとりあえずメモ.

2016-01-06 『数学は何の役に立つの?』を Kindle 出版したのでぜひ買ってほしい: 買ってほしい理由は宣伝に協力してほしいから

また新たに本を書いた.

数学は何の役に立つの?---納得して数学を勉強するために: 年収との関係から応用の現場, モチベーションの上げ方, 今後の行動の指針まで (よくわからない数学)

ブログやらサイトやらでいつも言っていることをまとめたので, 私の言動を追いかけている方に目新しい話はないと思うが, きちんとまとめて形にした方がいいと思ったのでやってみた.

比較ということもあって, 今回は無料のキャンペーンをやらず, 値段もちょっと高めだが 500 円にしてみた.

これは先日の Springer 祭りを見ての反省に基づく. あのとき「無料だからといって落とすだけ落としても読まないだろうな」という 声があった. 私もいくつか落としたが, 読む時間が取れそうにない.

変な話, 人は無料のものに価値を感じない. ダウンロード数だけは伸びても読まれないのでは意味がないから, あえて出た直後の無料キャンペーンはやめにした.

ご覧の方はぜひ買ってほしい. これも言っておくと売れたからといって儲けなどほとんどない.

何故買ってほしいかというと, 「これを買った人はこれも買っています」的なアレをもとに Amazon からのメールで宣伝される機会が増えるからだ. 少しでも多くの人に届いてほしくて, そのために Amazon に出している. ぜひ協力してほしい.

Amazon の内容紹介に書いた内容を転記して終わる.

「数学は何の役に立つの?」 数学を苦しみながら勉強している子どもはもちろん, 大人からもよく言われます. 大学で数学を研究していたというと, 「数学なんて全然わからなかったよ」と, 東大卒の方々からも言われます.

実のところ, 似たような本はいくつかあります. ただ値段から言っても語り口からいっても, 中高生自身が探しやすいところに 買いやすい値段帯で売っている本は見つかりません. はじめの疑問に答えつつ中高生がお小遣いで気楽に買える, そんなことを目指してこの本を作りました.

またこれまでの本によくある語り口とはずらして 書くことも考えました. 数学が好きな人にありがちなのは 「数学は楽しい・美しい. だからやろう」という感じの語り口です. 数学を応用する人たち (ほとんど全ての人たち) にありがちなのは 「数学は役に立つ. だからやろう」という感じの語り口です.

これまでいろいろな人と話してきたところ, 前者はともかく後者も論外だとわかりました. 本当に数学したくない人は役に立つかどうかなんてどうでもよくて, とにかく「嫌」なのです. それを考えずに「役に立つからやろう」と言われても, 全然意味がありません.

そうしたことにも配慮しながら書きました. もっとはっきり「数学したくなら無理にしなくてもいい」とまで書いています.

もちろんなるべく興味を持ってもらえるような内容も入れています. 純粋な数学の人だと書きたがらないだろう「数学と収入の関係」も書いています. 応用に興味がある人向けに物理を中心に関係ある分野の話も書きました.

読んだあと数学に興味を持ってくれる方もいるでしょう. そうした方がすぐに次の行動に移れるよう, アクションプランもいくつか提案しています. 購入者特典として, 私が早稲田・東大で学んできた勉強法をまとめたコンテンツをつけてもいます.

読んで「いい話を聞いた」で終わってほしくなくて, 数学をするにしろしないにしろ, 読んで得た知識を活かして 行動に移し, 結果を出してほしいと思っています. ぜひ読んで終わるのではなく, 読んでからあなたの行動を加速させていってください.

2016-01-07 ツイート紹介: H. Hosakaさんによるコホモロジー解説

H. Hosakaさんによるコホモロジー解説というtogetterがあったのでメモ. 今回はそれだけ. 『コホモロジーのこころ』, いまだにきちんと理解しきれていないのでその辺を読みたい. 多変数関数論もやりたい. やりたいことばかりたまっていくの, 本当につらい.

2016-01-08 四元数に関するSkypeやりとりの記録

四元数に関してちょっとSkypeでやりとりしたのでその記録. 多分にプライベートな部分もあるSkypeでのやりとりなので, 適当に編集して内容にフォーカスした形にする.

四元数の動画講義需要あるの, 的な話からはじまって, 意外とその周辺の人のポジショントークっぽくないか, 必修にするほど重要ではないだろうとかいう話.

ついでに他の話もメモ代わりに入れておく.

次の自動ツイートまわりの話だ.

四元数からの幾何, 解析力学

  • 四元数は数学出来ない知人のプログラマー界隈が全員知ってたレベルにメジャーなものではありそう
  • 3D でよく使うらしい.
    • 行列だと特異点周りの挙動がめんどいのが楽に書けて嬉しいとか何とか.
  • 特異点とは
  • http://www015.upp.so-net.ne.jp/notgeld/quaternion.html
    • オイラー角を使うと極での振る舞いが鬱陶しいとかそんな感じのアレ
  • ロールピッチヨーはよく聞く
  • ジンバルロックが起きないのは変数のとりかた (軸方向と回転角) が賢いからでは.
    • 行列でも同じ変数で記述すれば問題は起きないのでは?
  • ちゃんと考えていないがジンバルロックが起きるのは角度の取り方をオイラー角で固定しているのが問題のはず.
    • 本格的な幾何学, 多様体論よろしく適切に座標 (角度の取り方) を考えれば普通の行列でも全く問題ないはずで,
    • 極近くでの振る舞いのロジック (極近くでは角度の取り方を変える) をきちんと組もうと思うとバグの温床にもなるでしょうしかなり面倒っぽい.
    • その辺の面倒な考察なしにすっきり書けるのが四元数の有り難みではなかろうか.
  • 変数のとりかたが問題なら, 四元数はあくまでテクニックに過ぎないので制御系の人にとっても重要ではないのかなとか思うなど
  • 純粋にプログラムとして 3 次正方行列より四元数のほうが占有するメモリ少なそう
  • プログラムに入れる上では四元数のほうが良さそう
  • http://tinyurl.com/otmyox5
    • 【今, 3D モデルやロボット工学で必要な数学なのですが, 各大学で教えていません.】
    • これを見てモニョモニョした.
    • 何かというとテクニック的なものより, 制御系だったらラプラス変換とか線形代数みたいな理解しておかないとコード書く書かない以前の (制御の問題自体に深く関わる) 数学がある
    • そういう意味で四元数はカリキュラムからオミットされているのではないかと
    • 「マトラボにおまかせできる」内容に属しているのではないか
  • そういう観点があったのか
    • 勉強したことないのでアレだが, わざわざレクチャー必要なほど内容があってつらい話なのかという感じもする
  • 制御系だと四元数では足りないのでは
  • 足りないというのはどういう意味?
  • 次元が足りない
    • 剛体一個なら十分.
    • 剛体 n 個を「つなぎ合わせた」系だと多分足りない.
    • 学生当時拘束付の 6n 次元系で計算してたような覚えあり.
  • 発言元の人のポジショントーク的なアレの可能性が示唆されつつある
    • あと剛体だと二次系 (x'' = ax' + bx) なので, 行列式にすると各々「速度 + 位置」がパラメータになる
  • 解析力学きちんとやった方がよほど役に立つのではないか説だ
  • 自分の身の回りだと, 制御系は「非線形」とか「区分的線型」とか「非ホロノミック」とかが数学的にホットなトピックだった.
  • 拘束系の力学は量子重力とかその辺でも必要とか何とか聞いた遠い記憶
  • 四元数はかなり使い方が限定された (特定の場合は有用な) ツールであると思っている.
    • 大学でもそう見られているなら大学で教える優先度は下がる
    • そういうのも補完していくというスタンスならテーマとしてとりあげる意味もあるだろう
  • もともと物理っぽいところしかカバーできないので, 今の所工学ゴリゴリっぽそうなところは優先度低い
  • 工学でもツール以上の意味をもつ数学 (鶏卵さんは微分幾何がそうだと言っていましたが) を狙っていくのが多分相転位 P 的に狙っているところに近いのでは
    • 非ホロノミックとかそうなのかな? と思ったり
  • 非ホロノミック系にしても区分的線型系にしてもそっち方向な気がする.
    • 古典制御系 (+ 初歩の現代制御系) だと, 「とりあえず線形 + ノイズに近似して考えれば何とかなるんじゃね」がまかり通っている () ので
    • まかり通っている=実用的
    • しかしながら, (多分計算機の進歩に伴って), 倒立振子制御などの古典的なヤツについても, 「非線形」なる線形で近似しないアプローチが有力となってきた
    • 数学力が問われる世界になりましたという歴史.
    • 微分幾何の「安定論」とか「多様体論」とかがベースのアプローチ.
  • 山本義隆・中村孔一の解析力学の本に「力学系」として非線形動力学の話が紹介されている.
    • 学部 2 年くらいで初めて読んだとき, 何から何までわからなくてつらかった遠い記憶
    • いっそ解析力学を幾何の復習も兼ねてきちんとやるか熱の高まりを感じる

量子力学関係の動画作りたい

  • 専門家から量子力学・量子情報とかの文献を教えてもらったので勉強して動画作る

ニコナレ

2016-01-11 大学院生YouTuber: arXivの論文レビュー動画とか作ろう

ちょっとテストとして近いうちに一つはやってみる予定だ.

2016-01-11 2016-01新刊: 戸田幸伸 『連接層の導来圏に関わる諸問題』 数学書房 シリーズ 問題・予想・原理の数学

何これ楽しそう. 読みたい. シリーズ名がまたいい.

2016-01-11 小澤徹先生の文章集がなかなか面白かったので

早稲田にいる非線型偏微分方程式がご専門の小澤徹先生の方だ. 今RIMSにいる小澤登高さんではない. ちなみに次のページ.

まず中西賢次氏の日本学術振興会賞受賞を祝うから.

最近ではW. Schlagとの共同研究によって、非線型シュレディンガー方程式や非線型クライン・ゴルドン方程式の基底状態の近傍の初期データのクラスを 9 つに完全分類し、対応する解が、正負の時刻で「散乱」「爆発」「基底状態近傍内の閉じ込め」の三種類の何れも実現し得る事を証明した。これは実に画期的な成果であり、「非線型波動方程式」と称する分野に於いて、数学が物理を真に超越した事を示す金字塔である。その一部は Kenji Nakanishi and Wilhelm Schlag "Invariant Manifolds and Dispersive Hamiltonian Evolution Equation" として European Mathematical Society から出版されている。

【数学が物理を真に超越した事を示す金字塔である】というのが気になる. 本当に不勉強で知らないのだが, 非線型 Klein-Gordon は物理のどんなところで出てくるのだろう. 線型の Klein-Gordon はもちろん相対論的量子力学の基本的な方程式だが.

次は2015年度日本数学会解析学賞授賞報告から.

竹村彰通氏は,統計的多変量解析についてこれまで多くの研究を行ってきた.近年は計算代数統計という新しい分野において,グレブナー基底に基づく計算代数手法の統計学への応用研究に著しい業績をあげてきた.特に,D加群の理論に基づくホロノミック勾配法の提唱は,統計学における標本分布論の新たな手法として特筆すべきものである.

代数統計は @tmaehara さんのツイートや RT で見かけたことがあるから名前くらいは知っていたが, まさか D 加群が統計学に使われているとは思いもよらなかったので衝撃を受けた. 本当, 何がどこで出てくるかわかったものではない.

今回の最後は2013年度物理学及応用物理学専攻修士課程ガイダンス大学院担任挨拶.

私も皆様に「次の並木美喜雄は、次の田崎秀一は誰かね?」と問いかけ、ご挨拶と致します。

並木先生はご縁がなくお会いしたことがないが, 田崎 (もちろん秀一. 学習院の田崎さんではない) 先生は, 熱力学と統計力学を教わった先生であり, 私も微妙に絡んでいないこともない (少なくとも非平衡統計の数理物理の論文くらいは読んだことある) 分野, 非平衡統計をリードする研究者で 極めて優秀だったのに若くして (といっても 50 代だが) 亡くなってしまった. 見た瞬間「あー」という何とも言えない感じになった. 悲しい.

今日からまた数学と物理をがんばろう.

2016-01-14 kyon_math さん筋の色々なツイート・やりとり

kyon_math さん筋の情報: 齋藤毅先生の Grothendieck に関する PDF

みんな大好き kyon_math さんからの情報だ.

「エタール・コホモロジーの定義への道を開いたのは, セールによる, 代数幾何におけるファイバー束の定義だったらしい」. グロタンディーク by 斎藤毅 http://bit.ly/1i7eA2P

前もこの PDF を読んだことがあるのを思い出した. 細かいところ, ほとんど意味がわからないが, 代数幾何でいろいろ凄まじいことが起こったという雑な理解をしている. 代数幾何, 応用含めた守備範囲が尋常ではないくらい広いし, その空間認識が何より非常に気になるのできちんと勉強してみたいとはずっと思っている.

Fibonacci 数列と解析数論の魔界

今回は皆大好き kyon_math さん筋の情報だ.

Wikipedia 役に立つなぁ. フィボナッチ数列でこんなことが成り立っていたとは... http://bit.ly/1gSJAOX http://pic.twitter.com/R4NO5tu3E9

@kyon_math 西岡はデフォルトで (久) なんでしょうね

@Paul_Painleve お母さんですね.

@kyon_math 私, 父と子はよく知ってるけど, 母と話したことがないんですよ

@Paul_Painleve ああ, もしかするとお父さんかも. 今すぐには分かりません.

すみません>お父さん

@kyon_math そうそう, あの二人の研究は, 最初は違ったのに次第に惹かれ合ってどっちがやったか分らなくなってるから.

Wikipedia というより Fibonacci の魔界ぶりがやばい.

Terence Tao に線型代数で殴り続けられる夢を見た

はじめに

線型代数トークで kyon_math さんのこの辺からの話が面白かったので記録しておく.

引用その 1

「理解する」のと「研究する」のはかなり違うと思う. (自分も含めて) 理解するだけの人なら世の中にはたくさんいるが, 数学が究極的に目指していることは, 難解で複雑に見えることを単純かつ簡明に, 誰でも理解できるレベルにすることにある.

難解かつ複雑なことでも, 技術が進み, 社会的な理解が進むと簡単になる (ものもある). 例えば複素数. 大昔は複素数そのものが難解で, しかも一流の数学者の研究対象であったが, いまや高校の教科書に載っているレベル. これは社会的な理解が進んだ例.

リー群やリー環だって, ここまで一般的になるとは思われていなかっただろう. リーマン多様体なんかもそうだ. いまや空気のごとき存在. ガロア理論は学部で習う.

しかし, 理解にはたくさんのレベルがある.

例えば, 学生時代に学んだ線形代数. その時は「それなりに」理解していたはずだが, その後, 研究者の卵→教師→中堅研究者と進むにしたがって, 見えている地平線はまったく異なってきた. そして, これからも異なって見え続けるだろう.

まぁ, 理解が進んで見えてる地平が異なってこないとすると, それはあまり深くないってことだし, そんなの一生かけて研究しようとは思わないよな.

線形代数の帝王になる

線形代数じゃなくって岩澤理論とか類体論とか書けばかっこ良かったなぁ. #誇大表示 とはいえ, 線形代数の帝王になるのでさえもかなり狭き門だが.

むかしハウ先生の研究室にお邪魔してた時, いまは亡きラングが闖入してきて「きみ, ロジャーは線形代数の帝王なんだよ, 知ってるかい? 」「もちろんよく知ってますよ」と答えておいた.

学生だと思われたんだと思う

線形代数がどれ位深いかというと, 最近のものではホーン予想. http://bit.ly/1aj4SlV http://bit.ly/1aApSpG

ホーン予想: エルミート行列の和 $C = A + B$ を考えたとき, $A, B$ の固有値から $C$ の固有値の範囲が線形不等式で書けるという単純なもの. ワイルが問題提起, 1962 年に予想されて, 解けたのが 1998 年.

ホーン予想の解決は Klyachko と Knutson-Tao によって独立に得られた.

ホーン予想 1

で, ジャグラーの Knutoson と紅顔の天才 (だった) Tao の解法はハニカムモデルと呼ばれ, リトルウッド・リチャードソン係数の計算などに幅広い応用を持つ画期的解法だった. http://bit.ly/1aApSpG

ホーン予想 2

ま, みんなよく知ってるはずのエルミート行列の固有値問題でさえこれほどの深みを持っていた. そして, その深さを見抜くには特殊の才能が必要である

よく知っているはずのなんでもない事実の裏側を, ほんの少し覗くととてつもない深淵が待ち受けている. それを見抜く目を持っているかどうか. 理解のレベルとはそういうものだ.

引用その 2

あとこの辺.

いやいや私のような若輩者には勤まりません. RT @Paul_Painleve: 線形代数雑誌の編集者はいかがでしょうか? NLAA http://onlinelibrary.wiley.com/journal/10.1002/ (ISSN) 1099-1506 LAA http://www.journals.elsevier.com/linear-algebra-and-its-applications/

@kyon_math 若輩って言っちゃあアカン立場でしょうに笑 線型代数の専門誌は数値解析やグラフ理論といった応用数学の話題が多いのですが, 表現論的にも面白いのではないでしょうか? 微積分のほうは微分方程式の中で普通に使われてて, 雑誌の形で切り分けられないのでしょうね.

@Paul_Painleve 線形代数たっていろいろありますからね. 0 と 1 のみの行列で各行各列にある 1 の和がある一定の値になるものの総数というと, 行列の問題ですが, 本質は組合せ論. それを組合せ論の手法でなく線形代数で解けるかというのが面白いと感じます.

とりあえず線型代数をなめている学生はこの辺で殴打していきたい.

個性的な数学・物理の教材を作って適当に狼藉を働きまくりたい

本文

kyon_math さんが面白いことを言っていたので記録しておく.

引用

本書いてると 「あ, コレを証明するためには, アレが必要なのか. そうするとアレも要るな. あ〜〜全部書き換えだぁ」 てなことになって, 結局古典的名著の構成は神という結論に.

@kyon_math 論理的に必要な順序, 歴史的な順序, 自分の頭の中での理解の順序がみんな違いますからね. 「自分の頭の中」がスパゲッティだから, 最初はそれが前に出て, 直すとますます悪くなる.

@kyon_math 自分にとっての頭の中の順番で書いていく本, 個性的で面白いのではないでしょうか. 「こう考えていくと次の命題が必要になることが分かる」ここから「今はこれを認めて進もう」となるか「なのでこれを示そう」と行くか, 後者はそこからまたさらに降下していくかとか, 個性が出る

コメント

上記の発言を読んで, 江沢先生の『理科が危ない 明日のために』の記述を思い出した.

すぐにどこにあるか見つけられなかったのだが, 大意は次の通り.

昔読んだ本で延々とある議論が進んだあと「ここまで来れば別の方針も考えられる」と言って今までの方針とは全く別の方針で議論をはじめた. 原稿を破り捨てて書き直しても良さそうなものを敢えて残して別の方針での議論を続ける. これが科学というものか, と思った.

普通教科書や論文は整理されきった記述しか残らず, 著者の苦闘の印などはなかなか見えない. もちろん専門的に学んだあとで見れば苦労が分かるということはあるが, やはり初学者では難しい. そうした苦闘の後をそのまま残す, 等身大の著者を見せてくれる文献はもっとあっていいと思う. 完璧主義者の人もいるだろうし, そうした記述を「手抜き」といって怒る読者もいるだろう. ただ, 普通の本, 定評ある本はたくさんあるのだから, 余程革命的な大発展があって基礎が大きく書き換えられたとかいう事情があるならともかく, 院レベルのゴリゴリの専門書ならともかく, その辺の教科書でそうした個性の輝きを見ることは難しい.

丁度こういう方面での間隙を埋める方向で色々考えている. 反例に関する DVD を出したのもこうした「趣味」と関係している. 教官が「冒険」するのもなかなか難しいだろうから, その辺の市民として適当に狼藉を働きまくりたい.

kyon_math さんから数理生物学の研究室の適当なリストを教えて頂いたので

しょうもないことを言っていたら kyon_math さんに教えてもらったので.

数理生物学を学ぶことのできる研究室 http://bit.ly/MLPaf7

生命じゃないけど

RT @phasetr: @kyon_math 明大あたりに頑張ってもらいましょう

これらの研究室や研究者は「数理生物学」をキーワードに含む, あるいは, 関連する分野として「数理生物学」が含まれる研究活動をされておられます. 上記のリスト中, 同じ大学であっても一つの研究グループとして活動していらっしゃるとは限らず, 個別に研究活動されておられる場合もありますので注意してください. もちろん, 他にも数理生物学的な研究をされている研究者や研究に数理モデルを応用される研究者はあちこちにおられます. ネットの検索でも, 検索語をうまく選べば, 他の研究者も検索できることと思います.

kyon_math さんと Paul_Painleve さんによる『佐藤幹夫の数学』周辺の話を個人的に記録していきたい

本文

この間も『佐藤幹夫の数学』について思ったことをつらつらと書いたが, kyon_math さんも呟いていた.

数学者の話, とても好きなので読んでいて楽しいのでメモとして残しておこう. この辺からはじまる.

ツイート転載

冗談はさておき「佐藤幹夫の数学」のインタビュー読んでると D 加群がどのようにして考えられたのか, というか, どのようにして最初から佐藤先生の心の中にあったのかがわかります. http://bit.ly/14hXl3N

あれは考えたんじゃないよね. 始めから頭の中にあったんだよね. そういうもん.

リンク張り間違った: 冗談はさておき「佐藤幹夫の数学」のインタビュー読んでると D 加群がどのようにして考えられたのか, というか, どのようにして最初から佐藤先生の心の中にあったのかがわかります. http://bit.ly/18FYN4a

そんな失礼なこと書いたかなぁ. 覚えてない. 物理は「現実」宇宙を相手にしてるだけで, 不完全なんて畏れ多い. 数学には不完全性定理がありますが... #そりゃチガウ RT @ayafuruta: ...数学の人は勿論「数学が先」で, 物理はその不完全な解釈の 1 つ.

ある意味で物理の人の方が過激ですよね. 数学者がせっかく論理で攻めてるのに, 「現実がこうなんだから, こうなるはずだ〜〜!!!! 」とか言って突撃して, しかもそれが正しいんだから参っちゃう.

その意味でも数学者は確固たる「現実」を築く必要がありますよね. 負けてられないので. まぁとりあえずアデリックな宇宙から行くのかな.

@Paul_Painleve ああ, いやいや, 超関数じゃなくて D 加群の方. 方程式を解こうとしないで, ほんとうに方程式だけを正直に考える. 解はその後に勝手についてくる.

@Paul_Painleve 超関数にしても「どういう具合に定式化するべきか」で悩んでコホモロジーで行けると思ったんじゃないんですかね? 超関数は在って, それを記述する言語を求めた, と思えませんか?

木村「だけど,何で双対を考えるんですか? 」 佐藤「だからさ,説明するからね.何べんでも,今日わからなかったら,また次に説明 するからね.僕はいつもだいたいくどいって言われるくらいだから,ね. そんな話は前に聞いているっていうことをよく言われるよ.」 で笑撃の (続

木村「僕にはちょうどいいです」 佐藤「それは,ちょうどいいや,君には説明しやすい.(笑) 」 http://bit.ly/18FYN4a 大野さんの書評よりとらせていただきました→ http://bit.ly/17IXh4n

この師弟の対話, なんど読んでもほのぼのとしてていいな. 好きです. 木村さん, 突っ込みといい, 同時に演じるボケといい, 深い味わいだしてる. 関東人にしておくのもったいない.

やりとりメモ

あと Paul_Painleve さんとのやりとりメモ. まずはここからのやつ.

この師弟の対話, なんど読んでもほのぼのとしてていいな. 好きです. 木村さん, 突っ込みといい, 同時に演じるボケといい, 深い味わいだしてる. 関東人にしておくのもったいない.

@kyon_math 本には書いてないと思いますが, その前に, S 「だから神保君」 K 「僕は木村です」 S 「なかなか人の名前を憶えられなくて」が, 実はついているのですよ

そしてこれ.

あれは考えたんじゃないよね. 始めから頭の中にあったんだよね. そういうもん.

@kyon_math 一高時代に, 岩波講座の竹田清「不変式論」の文献にあったヒルベルトの syzygy の論文 (たぶん http://www.digizeitschriften.de/dms/img/?PPN=PPN235181684_0036&DMDID=dmdlog45) を読まれて, 「これが数学というものか」と思われたそうですから, 始めからじゃなくてその後だとは思います.

@Paul_Painleve ああ, いやいや, 超関数じゃなくて D 加群の方. 方程式を解こうとしないで, ほんとうに方程式だけを正直に考える. 解はその後に勝手についてくる.

@Paul_Painleve 超関数にしても「どういう具合に定式化するべきか」で悩んでコホモロジーで行けると思ったんじゃないんですかね? 超関数は在って, それを記述する言語を求めた, と思えませんか?

@kyon_math その種の intrinsic な視点は, おそらく syzygy やワイルの Classical group 辺りがベースだとは予想してます. 昔から講演でよく紹介される Tschirnhaus 変換とか何で勉強したのか, 私にはわかりません.

@kyon_math それはそうだと思います. 一変数はすぐできたけど, 多変数にするのに夏休み全部かかったそうですから. Cartan-Eilenberg が出たばかりで, 局所コホモロジーもまだなく, それを $C^n$ の中の $R^n$ に適用するのに道具を自分で作らないといけなかった.

数学初年時教育に関する kyon_math さんと Paul_Painleve さんと suzukit216 さんあたりの会話を備忘録として記録しておく

その 1

この間 Twitter 上で kyon_math さん周辺が高校数学から大学数学への接続みたいな話を色々していた. 自分の備忘録として目についた範囲で適当に記録を残しておく.

とりあえずこれ.

数学教育において, 大学入学直後に高校までとの違いを実感させる派と, 高校→大学へシームレスにつなげる派の争いは, 大昔からずっとあるが未だに結論は出ていない. ただ, 10 年単位でみて昔よりは「大学の壁」を下げているのは事実である.

自分が在学していた頃しか知らないので何とも言えないが, 「大学の壁」というのは何を指すのだろう. あと別件だが, 数学科は数学だけ, 物理学科が物理と (必要な) 数学だけしていればいいから楽だが, 他学科だと他にも色々しなければならず, 本当に大変だろうと前からずっと思っている.

以前, 「物理や数学が難しいから」という私には不可解な理由で工学部に進学したとか言っている人を見かけたが, どう考えても工学の方が苛烈. しなければいけないことは多く時間は限られているとなると, 破滅的な詰め込みと大概の人間の理解力を越えたペースで進まざるを得ず, これを乗り越えられる人間はもはや修羅しかいない.

つらい.

その 2

次はこれ.

いや, やっぱりシームレスにつなげた上で, ガーンと一発お見舞いしとかないと... RT @Paul_Painleve: 数学教育において, 大学入学直後に高校までとの違いを実感させる派と, 高校→大学へシームレスにつなげる派の争いは...

@kyon_math 線型は佐武, 微積は杉浦あたりを使えば, 一応は「シームレスにガーン」になってますよね. たぶん学生側は, 大学の巨大な壁を感じまくるでしょうけど. 今は, 線型性や $\epsilon \mathchar`- \delta$ の細かい話を 1 年の中でも少し遅らせる傾向が強いと思います.

@kyon_math @Paul_Painleve 高校数学の内容を「より深く」考えるのであって, そもそも「違う」はずはないんですよね.

学部が数学科ではなかったので純粋に数学科だとどうするべきなのか, またはどうなっているのかは全く分からないが, 他学科だと何故そんなことを考えるのか, 自分の学問でどう使うのかというイメージが全く持てないとつらいと思う. 私は比較的数学を数学のまま扱える方ではあるが, 数学として何がどう展開していくか, という部分は数学科でも大事だろう.

前にも書いたが, 私の場合は一浪してようやく大学に入ってはじめの一週間, ずっと高校でもやったような話でがっかりしていた中, 一週間最後の金曜に実数論で全力で殴られ, 「こんな訳の分からないのをやるために一浪してまで大学に来たのだ」と感動した方の市民なので, 多分こうアレな方なのだろうという気がしないでもない.

ふと思い出したのだが, この間『白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険』というのを読んでみた.

面白かったのでそのうち備忘録的書評を書くが, この中で先生が「私は意味のあることしか教えていない. お前がその意義を理解できるかどうかは別だ.」という台詞があった. こういう話はよくあるので, 上記のような「数学として何がどう展開していくか, 今していることの意義」みたいなことは, 言ったところで分からないからわざわざ言わないという選択肢, かなり真剣に検討すべき事項だと思う.

この間, Twitter でも「名著と言われる本を読んで, 分からなかったところがあり自分で説明を考えたが, あとで良く読み返したら自分で考えたのと同じ説明が書いてあった.」という呟きを見かけた. 真面目な人が真面目に勉強していてもこういう話が本当にあり, これはそのまま上記の話につながる. 教える方も頑張って気を配って言って, 学ぶ方も真剣に聞いていても起こる面白い現象だ.

詳細は忘れたが, 前に irobutsu 先生が「もっと早く教えてくれればよかったのに, と皆いうが, 早く教えても意味全然分からないと思うよ」みたいなことを言っていたことも想起した.

その 3

次はこれこれ.

まぁ基本, 数学は誰でも理解できて使えるはずですから. 究極的には人類がしっかり進歩して幼稚園児にも使えるようになって欲しい. #まだ進化の途中ですな RT @quasiac: 「高校数学は幼稚園児でもできる」っと…

一方で数学を生み出すことはまったく異なるのではないかと.

世界が悲しみに包まれた.

その 4

そしてこれ.

グローバル大学につながらない苦しみはいずこへ...? RT @On_Absolute: 加藤先生は, "Global につながらない苦しみが cohomologie になるのだ" と説かれます.

@kyon_math @On_Absolute そうか, 英語ができなければ, 層係数コホモロジーや導来圏を勉強すれば, グローバル化できるのだ

@Paul_Painleve @On_Absolute 数学はユニバーサルな言語ですからね.

そろそろ京大は宇宙際大学を名乗り始めるべきだ. あと global analysis の研究で何かそういう予算とれないの.

その 5

そしてこれ.

わたしは最近「違う」のではないかと思っています. いまの高校数学は昔より算数化していて, 教え方は特に算数化している. RT @suzukit216: @Paul_Painleve 高校数学の内容を「より深く」考えるのであって, そもそも「違う」はずはないんですよね.

@kyon_math @Paul_Painleve それを言うなら大学初年度の微積と線形も…

@kyon_math それはここ 20 年以上かけて, 高校数学とのギャップをなくそうとしてきたから. 私よりも実体験として理解してると思う@suzukit216 さんに言うことではないですが, 理工系大学の多くは最底辺でなくても, 大学 1 年で数 III の復習をやらないと講義が成り立たない.

@Paul_Painleve @kyon_math 数学科以外の理系学部でε-δ論法とか位相集合論をやらなくなったのはいつ頃からなんでしょうか?

@Paul_Painleve @suzukit216 まぁ工夫しているのはわからんでもないのですが, 一度連続性や微分可能性を通過してから $\epsilon \mathchar`- \delta$ やれったって困りますよね. 数学って論理のつながりだから, やっぱり破綻する.

@suzukit216 @kyon_math 大学によって, 人によって差があり過ぎるので一概に言えませんが, 阪大だと 90 年代は難波さんの本 http://www.amazon.co.jp/dp/4785314087 が一つの標準と思われてましたが, 2000 年代に入って諦めた人がしだいに増えたと思います.

その 6

次はこれ.

その傾向は大学にも及んでいて, 現在, 多数の大学で初年度は計算方法しか教えていないのではないかと危惧します.

その 7

そしてこれ.

微積では $\epsilon \mathchar`- \delta$ 抜き, 一様収束抜き. 線形では抽象ベクトル空間には触れない. 次元公式はやるが, あくまでも行列版で, 商空間はやらない. 次元公式より準同型定理の方がよほど簡単なのに.

@kyon_math いやいや, 深谷圏でも理論ができる前, かなり初期の頃は, ベクトル空間としての次元が同じだから圏同値になるはずみたいに言ってたような. 全てわかってしまえば笑い話.

@kyon_math あ, あれ, 後期一年生の線形代数の準備中で, とりあえずベクトル空間の定義をノートを書いたのですが……

@kyon_math 易しい教科書でも, 連続函数の積分可能性を言うためだけに一様連続の定義が書いてあったりするんですよね. で, 一様収束はない.

@abenori いや, H 大はいいの. ちゃんとやって下さい. しかし, 東北大の昔の教養のテキストは最初にいきなり抽象ベクトル空間. そしてそれから数ベクトルですね. 理論の流れはこちらの方が自然.

@abenori あ, 目次見ると私の記憶が間違っていたようである. やっぱり, 数ベクトルからだな. いきなり基底と次元をやるのが心に残ってたと見える. 訂正します.

@cocycle @abenori @kyon_math 1 年次は数ベクトルだけに留める, というのも一つの見識だとは思うのですが, 数学科は 2 年に教え直さないといけないのはもちろんとして, 1 年次は行列計算をちゃんと学生に演習させないといけないのですが, そこが難しいですね.

@Paul_Painleve @cocycle @abenori 線形代数つまらんという感想が多いのですが, やはり単なる数値演算に終始するのが元凶なんではないかと. しかも出てくる数値がことごとく「整数」ときどき「有理数」, 後期に入ってルート 2 か i くらい.

他はどうか知らないが, 物理だと量子力学でどうしても線型空間が分かっていないと困る. おそらく, 限りなくユーザ側に近い立場で使うだけなら具体的な微分方程式としての Schrodinger 方程式が扱えればいいのだろう. ただ, せっかく物理学科に来て物理学科の学生として量子力学を学ぼうというのなら, やはり抽象論は知っておきたい.

最近忙しさにかまけて Hilbert 空間論のセミナーの準備全くしていない. 申し訳ない @ぞみさん.

その 8

そしてこれ.

わたしは最近「違う」のではないかと思っています. いまの高校数学は昔より算数化していて, 教え方は特に算数化している. RT @suzukit216: @Paul_Painleve 高校数学の内容を「より深く」考えるのであって, そもそも「違う」はずはないんですよね.

@kyon_math @Paul_Painleve それを言うなら大学初年度の微積と線形も…

@kyon_math それはここ 20 年以上かけて, 高校数学とのギャップをなくそうとしてきたから. 私よりも実体験として理解してると思う@suzukit216 さんに言うことではないですが, 理工系大学の多くは最底辺でなくても, 大学 1 年で数 III の復習をやらないと講義が成り立たない.

@Paul_Painleve @suzukit216 まぁ工夫しているのはわからんでもないのですが, 一度連続性や微分可能性を通過してから $\epsilon \mathchar`- \delta$ やれったって困りますよね. 数学って論理のつながりだから, やっぱり破綻する.

@kyon_math @Paul_Painleve 全部逆に辿れば不可能ではないとは思いますが, 連続性も $\epsilon \mathchar`- \delta$ を使った方が, 確かにずっと楽ではありますね.

@suzukit216 @kyon_math $\epsilon \mathchar`- \delta$ なり実数論をちゃんとやらないから, 中間値の定理と閉区間の最大値定理が証明できない. 平均値の定理もできない. 一様収束も無理なので函数列の極限とか微分・積分の交換可能性も無理. なのに, 一様連続だけは言葉だけ教える.

@Paul_Painleve @kyon_math 中間値の定理と最大値定理の証明は $\epsilon \mathchar- \delta$ やらないと無理ですね. ロルの定理は極限を使った実数の連続性から言えそうですが. もちろん順序の問題だけで, 最終的には $\epsilon \mathchar- \delta$ に行き着くわけですが.

調子に乗って超準解析は, とかいうと TL 上の修羅から殴打される.

その 9

そしてこれ.

ですね. 連続関数なんて超難しいのを扱うからそうなる. 高校と同じく原始関数を持つものだけ扱えばよいのではないかと. RT @Paul_Painleve: 易しい教科書でも, 連続函数の積分可能性を言うためだけに一様連続の定義が書いてあったりするんですよね. で, 一様収束はない.

連続関数という修羅.

その 10

次はこれ.

その意味では高校の教科書ってよくできてるんだよなぁ. ああも難しいところをきっちり隠蔽した上で計算上なんの支障もないように, 表面的には論理に破綻をきたさず... すごいと思う.

@kyon_math 全くもって同感です. あれは本当にすごいと思います.

そういえば前, 何か色々な人と話をしていたとき高校の教科書の話になり, 松尾先生が「ベクトルのところで『ベクトル方程式』というのが出てくるがアレはいかん」とかいう話になって, たまたまいて高校の教科書の作成者的なアレに名前が載っていた坪井先生にそれを言ったところ, 「私もそう思いますが色々あるのです」とか言って苦笑いしていたのを想起した.

その 11

そして これ.

数年前に K 中先生に, 教科書の執筆者として F 谷先生を迎えたんだが, あの積分の定義に激怒して, あんないい加減なことやってちゃイカン, 定義をしっかりせよと主張. しかし K 中先生, 少しも慌てず「では, その定義は F 谷先生にお任せします」

@kyon_math いい加減なことをやってるんですが, 全体を見ると, そのいい加減さが, いい加減になっていて, よくできてるな, と (何を言ってるんだ, 私はいい加減な人間だな)

@Paul_Painleve 高校の教科書は, あれは相当考えて作ってますよ. ひるがえって, 大学の教科書の方があまり考えてないかも.

@kyon_math 厳密性が高い方が, 理論を組み立てるのが楽ですからね. つまり, 微積はちゃんと $\epsilon \mathchar`- \delta$ や実数の連続性から勉強するのが, 大学生にとっても一番楽なんだよ, という話に.

"@Paul_Painleve: @kyon_math 厳密性が高い方が, 理論を組み立てるのが楽ですからね. つまり, 微積はちゃんと $\epsilon \mathchar`- \delta$ や実数の連続性から勉強するのが, 大学生にとっても一番楽なんだよ, という話に. " 僕の学生は必見ね.

ふと思い出したのだが, 前から物理でエネルギーをどう定義したらいいか分からなくて困っている. とりあえず Wikipedia 先生にお伺いを立てるとこうある.

(物理学) 仕事をすることのできる能力のこと. 物体や系が持っている仕事をする能力の総称.

一方, 仕事の定義はこう.

物理学 (力学, 熱力学) において仕事 (しごと) とは, 物体に加えた力と, それによる物体の位置の変位の内積 (スカラー積) によって定義される物理量である. 熱と同様にエネルギーの移動形態の一つで, MKS 単位系での単位は N · m もしくは J である.

言葉の濫用という可能性もあるが, 量子力学での基底エネルギーとか束縛エネルギーというときのエネルギーと整合性が取れるような定義, どうすればいいのだろう. 基底エネルギーのエネルギー, 上記の意味で使われているとは思えないのだが.

今回もとりとめのない話に終始した.

追記

他のところでも書いているが, 鴨浩靖さんからのコメント.

とても参考になる.

2016-01-15 サイト紹介: 手書きでTeXコマンドをサジェストしてくれるサイト http://detexify.kirelabs.org/classify.html

参考にしたい.

2016-01-18 奈良女子大の鴨さん筋の情報:数IIIなしでも大学初年次相当の線型代数と微積分に対応できるという現場からの報告

嘉田さんの本これか.

やはり買うか.

2016-01-20 摂動論の数理物理: 小まとめ

はじめに

以前からたびたび話題にしている原・田崎の『相転移と臨界現象の数理』だが, 「摂動」という言葉の使い方に関してコメントした内容について田崎さんからコメントが返ってきた. その時に返信した内容について折角だから共有しておこう. 具体的には「摂動という言葉は数学と物理で微妙に使い方が違うことがある」という話だ.

私の業界 (数学的には作用素論) だと「必ずしも小さくない摂動」が出てくる. 新井先生の『量子現象の数理』 2.4 節が正に「必ずしも小さくない摂動」と言うタイトルで, こうした所を指して言っている.

詳しくは本を見てほしいが, 例えば多項式はラプラシアンに対して相対的に有界ではない. そしてこのとき, パラメータが小さくなくとも扱える範囲がある. 作用素 $T$ に対して摂動した演算子が $T_{\lambda}$ だとして, 「$T$ がよく分かっている場合に $T_{\lambda}$ を $T$ との関連を見ながら考える」 位の意味で使うことがある.

これは著しく狭い業界での語法だろうという自覚はあるが, 上でも書いたように, 初等的な量子力学の話題, 特に調和振動子が「小さくない摂動」の範囲に入るため, 念の為指摘しておいた.

ちなみに摂動に関する諸々は私の研究テーマでもある. 色々あるのだが, いくつか簡単に挙げておこう.

スペクトル解析

物理では作用素 (演算子) のスペクトル (固有値) と観測量が対応しているので, スペクトルを調べることは基本的な意味を持つ. このスペクトルが摂動でかなり非自明で不可解な振舞いをするのが非常に気持ち悪い. よく「摂動級数が収束するか」とかどうでもいいことを気にする人がいるが, そんな程度の話ではない.

学部 3 年の量子力学の演習で 4 次の非調和項を入れた非調和振動子に関する摂動の問題が出たのだが, そのとき演習を担当していた助手さんが「この例は固有値が厳密に分かるるからそれと比較してみよう. 一次までの摂動を計算してみるとこの厳密解とぴったりあう. 厳密に求めるのは大変だが摂動で簡単に値が出るのが嬉しい」とか言っていて衝撃を受けたことを覚えている. 1 次の摂動で合ってしまうということはそれ以降の計算ではただただずれていくということだ. (摂動が収束するとすれば) 高次項は minor correction のはずであって, つまり元の厳密な値へは絶対に復帰しない. 厳密解が分かっているから 1 次で止めればいいと分かっているが, 一般にはそれができないから摂動計算するのであって, 何をどうしたいのだ, と.

他にもある. 摂動前後で固有値はともかく, その固有関数まで適当な意味で近いと思ってやっているのだが, これが (物理として) 真っ当か, という問題だ. 例えば, Laplacian からみて調和振動子と水素原子の系は (結合定数が小さければ) それぞれ近いと思っているが, そうかといって Laplacian の基底状態 ($L^2$ にはないが) と, 調和振動子および水素原子の解 (固有関数) が近いと思えるだろうか. 水素原子は Coulomb ポテンシャルの原点での特異性を反映して解にも特異性が出る. これは電荷の存在を表す物理的に大事な特異性だから意味があるが, 調和振動子や自由粒子にはもちろんない. これは近いと言っていいものか.

平衡状態と基底状態

物理でどう思っているのかはよく分からないが, 平衡状態と基底状態で摂動論の趣が大分違うことは, 少なくとも作用素環を使う数理物理業界ではよく知られている. 物理的な気分が大体そのまま反映されていると思っていい. 要はこういう感じ. - 平衡状態にゴミを少し入れたくらいでそんなに大きく性質は変わらないだろう. - 基底状態にゴミを少し入れると準粒子の雲がまとわりついて赤外発散を起こして, こう色々な面倒が起きる. この辺をきちんと追求しようというのは私の研究テーマの 1 つでもある.

半導体の場合少しでもゴミが入ると問題だという話もあるが, これは, ナノデバイスにしたときに大きく見れば少しのゴミでもナノデバイスレベルでは巨大なゴミになりうる, という話でもあって少し話が面倒だという理解をしている. ただ少し他の物質をドープする (少しのゴミと思える?) ことはあって, そこをどう読むかというのはある. 半導体は学部 3 年でデバイスまわりでの基礎を少しやったきりほとんど勉強していないのでこれ以上踏み込んだことは言えないが.

「摂動」もそんなに単純な話ではないということで.

2016-01-21 スペクトルが内点を含む非正規作用素の例, その他にもちょっとした作用素とスペクトルの例

あとでhttps://github.com/phasetr/math-textbookにまとめるが, とりあえずツイートメモ.

こういう例も愚直に収集していきたい.

あと内点を含まない作用素の例としてはコンパクト作用素がある. 原点が集積点である以外, 全て離散的で縮退度有限な固有値になっている. コンパクトなRiemann多様体上のLaplacianもこういう性質を持つ. 量子力学で出てくるような例は大概が非有界で自己共役だが 大雑把に言って連続スペクトル部分で内点を持つ.

2016-01-25 ツイートメモ: かつての東大後期の問題はめちゃくちゃ心が踊ったしそういうことをしなければいけないのかという回想録+決意

MarriageTheoremさんと心温まる会話をしたので.

私がするべきこともやはりこの辺なのかと再確認した. 地道に頑張ろう.

2016-01-30 記事紹介, 学習の喜びとは: Paul Lockhart, A mathematician's lament

私の実感に合うことを書いている方がいらっしゃるようで, さらにJunInoueさんそれを適当につまんで解説してくれていたので まとめておく.

メルマガに書くというモチベーションで, あとできちんと読んでまとめたい.

2016-01-31 圏論との付き合い方: infinitytopos.wordpress.com の記事と関連ツイート紹介

http://infinitytopos.wordpress.comは前も紹介した気はするが, ぴあのんさんのツイートが改めて発掘されたので.

現状, 私は仮に使うとしてもライトユーザーなので, Awodeyくらいでいいのだろう感がある. いっそ『コホモロジーのこころ』くらいでいいだろう感もある. 小嶋先生の論文を読めるくらいの圏論がどの程度なのかよくわかっていないが.

あとこんなツイートも.

2016-02-03 「数論研究者のためのSage」

本文

のらんぶるさん筋の情報.

Sage で数表を作って保存しとく手法をどっかで見たような, と思って探したら @iwaokimura 先生の RIMS 講究録別冊の記事だった.

Dirichlet 指標のガウス和は標準装備されてるけど有限体の乗法群の指標のガウス和がない気がしたので作った.

. @nolimbre ありがとうございます. 何かのお役に立っていれば幸いです: 「数論研究者のための Sage」 http://hdl.handle.net/10110/8946

よくわからないのだが, まだ Python 2 系しかサポートしていないのだろうか. Python, 日本語の扱いが面倒で嫌になったので最近基本的に Ruby を使うように切り替えたが, 科学技術計算の文脈だと scipy とか numby とか充実していい印象がある. これらを普段使わないということもあって, Ruby 移行でいいかと思ったのだが.

ただ, Sage 自体は頭に入れておこう.

追記

著者からコメント頂いたので記録. 本格的に使うならこういうライブラリ利用の方がいいだろうが, 最近は Haskell の勉強にはまっているので, プログラムの勉強もかねて Haskell で遊ぶ方向でいろいろ考えている.

追記: 2021-08-19

最近, 数学+プログラミングでは Julia コミュニティが非常に活発になっている. 数値計算とそれに関わる情報という意味では Python なのだろうが, Julia は Julia で Python の資源をある程度取り込めるようになっている. とりあえずは Julia で遊ぼう. あとは個人的な趣味から F#.

ラベル

数学, プログラミング, Sage

2016-02-04 論文メモ: Yasuyuki Kawahigashi, A remark on gapped domain walls between topological phases

気になる.

論文タイトルは『A remark on gapped domain walls between topological phases』. 概要は次の通り.

We give a mathematical definition of a gapped domain wall between topological phases and a gapped boundary of a topological phase. We then provide answers to some recent questions studied by Lan, Wang and Wen in condensed matter physics based on works of Davydov, M\"uger, Nikshych and Ostrik. In particular, we identify their tunneling matrix and a coupling matrix of Rehren, and show that their conjecture does not hold.

これ, 後で読もう. ついでにメルマガとかでも配信しよう.

2016-02-12 名古屋大の小澤正直先生の研究は数理論理を基礎にして量子測定とかもやっているという話

最後の認識, 小澤先生は実際どう思っているのだろう.

気にならないこともない.

2016-02-12 可積分系で著名な廣田良吾先生の訃報

今さらだが, メールを掘り返していたら見つけたので.

逆散乱法とか可積分系で有名な教官だ. 全くの畑違いの私ですら名前を知っているレベル.

2016-02-14 ツイート紹介: 数の実在について最高の証明, メタ存在論の論文, J. SCHAFFER, On What Grounds What

kentz1 さんのツイートからだ.

写真の言葉を引用しておこう.

the existence of numbers:

  1. There are prime numbers.
  2. Therefore there are numbers.

1 is a mathematical truism.

謎い.

2016-02-19 記事紹介: 時枝正博士(Dr. Tadashi Tokieda)のおもちゃと応用数学

時枝正さんの話.

時枝さん, 田崎晴明さんですら絶賛していたレベルの講演巧者らしいし, ずっと気になっている. とりあえずメモ.

2016-03-02 ツイート・書籍紹介: 野原勉『例題で学ぶ微分方程式』

Mathematica もそれに触れられる立場の人にはやはりいいのだろう. 高くて買えないイメージしかない. Haskell か JavaScript での数値計算的なことを今やってみたいと考えている. 優先度はだいぶ低めだが.

2016-03-05 数学以外で大学で学ぶ内容や卒業後の進路についてある程度毎年雑誌増刊作っている学科あるなら教えてほしい

ちなみに『数学ガイダンス 2016』はこれだ.

この間, 『数学は何の役に立つの?---納得して数学を勉強するために: 年収との関係から応用の現場, モチベーションの上げ方, 今後の行動の指針まで』という, 本も Kindle で作ってみた.

少しでも何か参考になれば, と思ってはいる. こういうのも少しずつ手を出していきたい.

2016-03-06 数学に対する薄く広く存在する嫌悪感から逃れられる結界を作ろう

少なくとも大平御大が数学が嫌いかどうか, 上記引用ツイート自体には書かれていないし, 普段の言動も追っていないから嫌いかどうかは不明だ. しかし有用不要論に対して数学が一番通じるだろうと判断して持ってきたのだろうし, そこに問題というか, 数学への嫌悪感みたいなものは十分に読み取れるだろう.

この嫌悪感, 数学に対して特異的に形成されている気がするのだが, 本当に何なのだろう.

いわゆる理工系ですら「数学なんて本当に嫌」という人がいる.

さすがにそれは単純過ぎるだろうと自分でも思うが, 高校の頃の話を思い出す. 2 年進級時に文理選択があったのだが, 「理系はみんな数学が好き」なのだと思っていたところ, 内実は全く違うものだった. すさまじい衝撃を受けた.

とてもつらい. みんな好きである必要なんて全くないと思っているし, 数学が嫌と言うなとも全く思わないが, 数学が好きで数学に心を救われた人々も確かにいるので, そういう人たちが心安らかに過ごせる結界は作りたいと常々思っている.

その辺の行動, 本当に今すぐはじめないと駄目だ, と改めて決意した. まずは「結界内の共通言語」を作るべく, 数学の講座を本当に作ろう.

2016-03-07 芝浦工業大学 横田研究室 数理情報研究室 数学・プログラミング学習教材

これは気になる. とりあえずメモ.

2016-03-10 高卒社会人の学力問題: あまりの地獄に泣いているがもっとひどいって本当なの

はじめに

Togetter にもまとまっているのだが, 何となく適当に引用した.

他の人のコメントが見られるので一応リンクつけた.

ツイート集

感想

この人どんだけ精神力あるの, というのにまず感銘を受ける. ただ想像したくもない魔界だし, さすがにいくらなんでも絶対相手にしたくない.

黒木さんツイートの引用

最後に引用しておく.

できることはやっていこう.

2016-03-10 『異色の経歴が異色のセキュリティコンテンツを作る』という記事を見て数学コンテンツ作成の取り組みについて反省したので

異色の経歴が異色のセキュリティコンテンツを作るという記事があった.

東京都が配布する防災の手引き「東京防災」が評判のようだ。黄色い表紙が目を引くハンドブックで、イラストをふんだんに使って防災の備えや被災時の行動について分かりやすく解説しているのが特徴だ。 この東京防災と同じ黄色の表紙のガイドブックが、情報のセキュリティ分野でも登場したのをご存じだろうか。内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が16年2月に公開した、「情報セキュリティハンドブック」がそれだ。NISCのWebサイトから無料でダウンロードできる。 こちらも分かりやすさでは負けていない。NISCの女性分析官やその上司、パソコン初心者の子供といったキャラクターが登場し、サイバー攻撃や対策について、丁寧に解説する内容になっている。「ブラックパンプキン」などの悪役キャラまでいる。

数学でもこういう努力しないといけないな, というのを改めて感じている.

2016-03-13 『足立恒雄先生による「幾何学の公理系」と「数学基礎論」に関する連ツイまとめ』: Togetter

ぴあのんさんが足立恒雄先生による「幾何学の公理系」と「数学基礎論」に関する連ツイまとめというのを作っていたので.

よくわからないが, とりあえず気にはなる. メモをしておこう.

2016-03-14 『現代数学観光ツアー 応用にも役立つ微分積分の聖地を巡礼しよう』に関する守備範囲のやりとり

あとこれ.

東京ローカルのリアルの教室だと, 濃くなる分, 限られた人にしか届かないのがやっぱり嫌. 薄くなっても, まずはもっと広く取ることを考えたい.

というわけで頑張る.

2016-03-15 Jordanの曲線定理の短い証明: Browerの不動点定理利用

まともに勉強したことないのであとでちゃんと読みたい.

それはそれとして不動点定理はけっこう大鉈という感じがあるがどうなのだろう. 関数解析系, とくに微分方程式界隈では基本的な道具という感じはある.

2016-03-15 スライド紹介: 素数大富豪に関する自由研究まとめ

ページは次のリンクから.

ちょっと引用.

今最も熱い数学トランプゲーム「素数大富豪」について、簡単なルールを紹介した上で、「ゲームの中で出せる素数の個数」に関する自由研究の成果をまとめました。 54枚のカードの組み合わせから広がる素数の世界。始まりは2から、しかし一歩進むごとにぐんぐんスケールアップしてゆく素数大富豪の可能性に、あなたはどこまで食らいついていけますか? 札幌の科学勉強会での発表用に作成したスライドです。

素数大富豪はちょっとしたサポートアプリを作ったので, 興味がある方は使ってみてほしい.

2016-03-16 小平先生のレクチャーノートとか. あとアローの定理

全部前に紹介済みだったと思う. 何度紹介しても別にいいだろうということで.

あとこれ.

とりあえず記録はしておこう.

2016-03-20 教育学部での数学への認識問題: 鹿大教育学部某教授「道徳は,公式を覚える数学のように決まった方法では教えられない(南日本新聞から)」

とてもつらく切ない.

2016-03-22 高校の数学カリキュラム: 初等幾何 (平面幾何) と行列, どちらの方が「大事」?

今見ると話が全く噛み合っていなくて申し訳なくなる. ただ一つだけ思うのは次の二点が前提になっていることだ.

  • 大学に進学すること.
  • 大学で行列を学ぶこと.

行列は入るとしても数学IIIという感じだし, 平面幾何は数学IAIIBだろう. 大学で数学・数学の応用をする場面では行列必須だし, 統計学との関係で人文・社会学でも大切ではある.

高校で何を教えるべきかという問題もある. 無理にあとで役立つことを教えても, その役に立つ場面や有用性が伝わらないのなら意味ないだろう.

ちなみに私は「数学が何の役に立つかどうでもいいし, 勉強するかどうかも勝手にすればいいが, もし必要な場面で使えないなら役に立たないのはお前の方だ」とか言い放つ方なので, その辺に関しては堀畑さんよりも遥かに厳しいだろうと思っている.

他にもいろいろあるが, とりあえずこのあたりで.

2016-03-23 Freeman Dyson自身によるStability of matterに関する動画

以前も紹介したと思ったら紹介した動画は一次元強磁性体の動画だったので, 改めて物質の安定性に関する動画を紹介し直す.

今のマストではないから見る時間を取らないでおくが, そのうちきちんと見たい.

2016-08-15 時枝正さんの講義が大量に投下されている YouTube チャンネル African Institute for Mathematical Sciences (South Africa)

時枝正さん, あの田崎晴明さんですら圧倒されたと言ってしまうほどの 圧倒的に面白い講義・講演をするらしいので, 何はともあれ記録しておく.

2016-03-28 小平邦彦先生の『解析入門』がとても面白そうな本だというのを知ったので

小平先生の『解析入門』, そんな面白そうなこと書いてあるのか.

俄然気になってきた.

ポストモダン解析学は学部の頃から気になっていて全く読んでいない. 幾何解析的なこととか興味あって, Jostもその辺の人らしいので読んでみたいとはずっと思っている.

2016-03-31 関孝和, 建部賢弘, 有馬頼徸, 安島直円の著作を読みたいなら古文漢文きちんとやろうの会

今のところあまり読む気はしないがとりあえずはメモだ.

2016-04-01 とある教育学部の数学での地獄のようなひどいカリキュラム報告事案

つらい報告を見た.

黒木さんのツイートメモ.

いま中高生向けの現代数学講座的なものを考えているのだが, 構成をどうするか迷っている. 抽象論の前の具体的なところで何を設定するべきか. 力学で山程微分積分の具体例を計算するというのも考えている.

2016-04-05 Fields賞と業績と寿命との関係

Fields賞受賞者自体がめっちゃ限られているデータにどの程度の意味があるのかがまずわからない. 記事読めばわかるのだろうが, 「ぎりぎり賞を逃す」概念はどう定義されているのだろうか. 統計に対する深刻な理解力不足を感じている.

勉強するべきことはたくさんある.

2016-04-14 Etale topologyのスライド

全くわからないが, 何となくメモしておく. トポロジーももう少しきちんと勉強したい. あとSGL.

2016-04-16 無限と全単射

久し振りに見た. 学部一年でやることとはいえ難しい. 直観も効かない.

こういうのを圏論ベースでやる話とかありそうだが, 何か参考文献知りたい.

2016-04-17 シオラン『どうやって悲しみで悲しみを打ち消したり、詩で悲しみに対して戦うというのだろう。私は悲しい人間は数学に携わるべきだと言いたい。』

ボードレールもヒュームも, この文脈でのライプニッツもわからないが, 【私は悲しい人間は数学に携わるべきだと言いたい】は 人類史に永久に刻みつけておきたい言葉だ.

ちなみにシオランというのが何者なのか. Wikipedia でちょっと調べた以上のことは何も知らない.

2016-04-18 記事紹介: 『Bayes's Theorem: What's the Big Deal?』

何か面白そうだし後で読む. いつも通りまずはメモ.

2016-04-19 記事紹介: 数学イノベーション戦略

数学イノベーション戦略, これ面白そう. あとでちゃんと読もう.

2016-04-21 Togetterメモ: $\lim$記号と「定義による拡大」その他

まだよくわかっていないのだが, この間でふと思い出したときにy_bontenさんにTogetterを教えてもらったのでとりあえずメモ. ついでに他の気になるTogetterも置いておく.

ここまで基本的なところの勉強不足はさすがに恥ずかしい.

2016-04-22 ブルブルエンジン兄貴のTwitter圏論講義, 自分用まとめ

とりあえずは結論から.

何を言っているのか全く理解できていないが, とりあえず未来の自分のためにまとめておく.

あと微妙に掴みきれていないが印象的な話をまとめておく.

ということらしいが何となくツイートのまとめを入れておきたい.

あと何かやりとり.

最近全くやれていないが研究用に代数解析を勉強したくて, そのために圏論を勉強をゆるふわスタイルでゆるく勉強している. その辺の参考になるし, ブルブルエンジン兄貴, どんどん謎の人になってきていてすごい.

2016-04-25 Fields賞受賞者, 森重文さんの「学問的態度」に関するYouTube動画

森さんが学問的態度に関して話している動画. 1:10しかないし英語だが英語の字幕はあるので, 気になる人は見てみよう.

あと森さんが喋っているところをはじめて見た. 気難しい数学者や堅苦しい数学者, 私の観測範囲では見たことないし, ふだんの状況で話してみて堅苦しいことはないと思っているし, 京大の人ならそれなりに気楽に話しかけられるのだろうと思っているが, やはり今でもFields賞受賞者とかいうと何というか, 壁を感じる.

前に一度, 修士卒業前の東大の講演会にスピーカーで来て, サインももらった広中平祐先生(さんづけの方がいい?)は, 気楽に喋ったこともあってもうあまりそういう感じないのだが. 不思議なものだ.

世間一般だと「数学者」「学者」というだけで相当のハードルを感じるだろう. 出てくるのがだいたい堅苦しい説明をさせられるときばかりで, そういう場面でいい加減なことをいうわけにもいかないから, 割と厳しめな感じになるし, こういろいろな事は思う.

2016-04-27 トイレにもエレベーターにも居酒屋にも黒板がほしい

実際に IHES のトイレやエレベータに黒板があるかどうか忘れてしまったし, どう検索したものかも厳しい. Newton institure だったのを勘違いしている可能性の方が高くなってきた.

とりあえず男性用トイレにあるという情報もあり, 女性用トイレにもちゃんと黒板があるという情報を得た.

トイレはちょっと, という話をしたが, 本当に狂気なのはトイレ以上にエレベーターという気がする.

2016-05-01 ツイート紹介: ABC予想の「今」が分かる良質記事3本

ABCは全く追いかけていないので不明だが, math_jinさんが謎の追跡をしまくっているので宣伝協力していきたい. 私も何かのトピックに関してはこのくらいやりたいところだが.

最近『圏論の歩き方』の西郷甲矢人さんの記事でAQFTに再びはまりつつあるので何かその辺やりたい.

前もツイートしたが, 西郷さん, 小嶋先生を説得してミクロマクロ双対性を学ぶための数学の教科書を書かせてほしい. いまある本, 数学の前提知識多すぎて全く対応できない. できることなら協力は惜しまない.

2016-05-02 廣中平祐先生の御前講義での質疑応答の一コマ: 「標数$p$はどうなんですか?」

こういうのを見るたび陛下への畏敬の念を新たにする. あと【尖点特異点の解消について明瞭な図解】というのを見てみたい.

2016-05-04 加藤文元さんの生物学科の学生時代の感動的エピソード: Henselの補題

感動的すぎる. 私もこういうのやりたい.

2016-05-05 証明の主要部分にコンピューターによる計算が含まれる数学の定理, 計算機援用解析

よくわからないが鴨浩靖さんのブログ・コメント. 冒頭部だけ引用.

証明の主要部分にコンピューターによる計算が含まれる数学の定理としては四色定理[Appel & Halen 1977]が有名ですが、それが最初ではありません。整面凸多面体の分類の完成[Zalgaller 1967]があります。前者が当時話題になったのと比べると、後者はほとんど話題になりませんでした。なぜでしょう?

詳細を全く知らないのだが, 元京大で早稲田も退官されているっぽい西田孝明先生の計算機援用解析, アレは数値計算をどう使っているのだろう. 厳密な証明に援用しているとかいう記憶があるが, 正直よくわかっていないし, この記憶も間違っている可能性がある.

解析学賞ももらっていたはずで, 結構気にはなっているのだが. どなたかご存知の方は教えてほしい. 西田先生ご本人が降臨したら爆笑する.

2016-05-06 数学が苦手苦手と言い募るのはいい加減本当にうんざりするからやめてほしい

数学苦手でも宇宙に行きたくて…JAXA岩田直子さんという記事があったので. 新聞のサイト, すぐにページがなくなるから全文引用したくなる. 悩んだが全文引用することに決めた. 最後にまとめておく.

はじめに気になったのは【数学苦手でも】というタイトル. みな総出で数学苦手苦手と本当にうんざりする. めっちゃネガティブな印象与えるし本当にやめてほしい.

しかしぱらぱらっと読んでいて, 他のセンター試験は成功、でも… 宇宙女子「可能性信じて」も読んで一番気になったのは次の部分.

受験勉強は今しかやれないことです。

受験というか大学で学ぶこと, 大人になったらもうできない社会なのかというあたり. 「大学で」の限定すらつかないのかもしれない. それが何よりつらい.

で, 以下記事の全文引用. 新聞とかのサイト, 本当に記事へのリンクずっと残してほしい.

宇宙飛行士を夢見て理系の大学に入りたいのに、苦手な科目は数学と理科。宇宙航空研究開発機構(JAXA)技術者の岩田直子さん(33)は、1日20時間の猛勉強でその壁を乗り越えました。今は2月に打ち上げられる最先端の天文衛星の設計担当者の一人として、再び追い込みの真っ最中です。

「どうすれば宇宙飛行士になれますか」;

高校2年生のとき、旧・宇宙開発事業団(NASDA)=現・宇宙航空研究開発機構=に電話をかけました。対応した女性職員の方が「大学を出て、宇宙飛行士の募集があったら応募してください。今は、勉強にしっかり励んでくださいね」とやさしく説明してくれたんです。その後、事業団についての資料が自宅に届きました。「勉強を頑張ってください」という手紙も添えられていて、感激しました。

宇宙飛行士を目指すようになったのは、小学生のときです。読書が好きで、宇宙についての本や図鑑を読んで、「宇宙ってどんな所だろう。行ってみたいな」と思っていました。毛利衛さんがスペースシャトルで宇宙に行ったのも、そんな頃です。初めて職業としての宇宙飛行士の存在を知り、目標になりました。中学生のときに宇宙飛行士の応募条件を調べると「自然科学系の大学を卒業」という項目があって、理系の大学に進学しなくちゃと思い定めました。

■国語は学年1番、数学は真ん中より下

高校は、地元の奈良県の公立中学から大阪教育大学付属天王寺高校に進学しました。大学の志望先は航空宇宙工学を学べるところを考えて、前期は京都大学、後期は名古屋大学を受験すると高3の春に決めました。親は「国立大じゃないと学費は出せない」と話していました。3人きょうだいの一番上だったので、もしも受験に失敗したら浪人せずに働いてほしい、とも。何としても現役で国立大の理系に合格しなければなりませんでした。

でも、高校では数学や理科が苦手だったんです。中学までは不得意ということはなかったんですけどね。積分や複素数とかになると、概念もうまく理解できなかった。教科書を読んで何となくわかった気になっても、いざ問題を解こうとすると、理解が足りずにダメでした。高2の学年全員の試験では、数学は下から数えた方が早いくらい。読書が好きだったおかげか、国語は1番ということもあったんですけど。

センター試験の対策を本格的に始めたのは、11月末から。文化祭や音楽祭に一生懸命な学校で、一連の行事が終わってからです。数学は、問題を解くことをひたすらやりました。何で間違えたのかをチェックすることで、理解していなかったことが見えてきました。間違えた問題は、時間が経ってから再び解いてみることを繰り返しました。覚えなくてはいけないことは、読むだけではなくて、ノートに実際に書いて覚えるようにしました。

学校がある天王寺キャンパスの食堂で午後10時ごろまで友達と勉強して、それから家に帰っても勉強していました。焦りはものすごくありました。勉強すればするほど、まだ出来ていないことが浮き彫りになって。「これじゃ終わらない。どうしよう」と思って泣きながら勉強したこともあります。あまりに不安なときは友達に電話して気持ちを落ち着かせていました。

■1日20時間「自分の夢のため」

センター試験の数学は、そんなに悪くない点数をとれました。でも、京大ではセンター試験の結果はあまり反映されません。センター試験が終わった後は、2次試験への追い込みで1日20時間も勉強したことがあります。睡眠時間は1日平均3、4時間。入浴、トイレ、睡眠、ご飯以外はずっと机に向かっていました。体調は崩しませんでしたけど、視力は1・2から0・6に落ちました。問題の字がぼやけて見えなくなってしまい、慌てて眼鏡をつくりに行きました。

「自分の夢のためにやるしかない」という思いが勉強の支えでした。京大の2次試験を受験する前には「やりきった」という思いはありました。京大でも数学が壁になっていました。2日間の試験日の初日に数学があって、出来が良くなくて落ち込みました。「これは厳しいかも」と。京大が終わった後は、気持ちを切り替えて、後期の名大に向けて勉強しました。京大は結局、不合格。私立の併願はありませんから、「落ちたら働くしかない」という、後がない状況に。名大に向けて、1日20時間の勉強を続けました。

名大では、航空宇宙工学科よりも倍率が下がる物理工学科を受けました。勉強する内容はそれほど変わらないだろうと思って。名大の2次試験では手応えがありました。合格発表を名古屋まで見に行って、自分の受験番号を見つけたときは、ほっとしました。もしも落ちたら、働きながらもう1回大学を受験しようかと考えていたので、喜びよりも安心感がありました。

■誰でも宇宙に行ける時代を目指して

大学では、物理工学と航空宇宙工学の両方の授業に出ていました。宇宙飛行士の夢は持ち続けていましたが、自分が宇宙飛行士になるだけでいいのだろうか、という思いもわいてきました。

きっかけは大学2年のときのインド旅行です。長距離列車で乗り合わせた中年の男性客と英語でしゃべるうちに、「宇宙飛行士になりたいと思っている」と話しました。すると、男性は「日本人はうらやましい。自分には非現実的すぎて、夢でも思ったことがない」。その言葉に衝撃を受けました。短絡的かもしれないけど、自分が宇宙に行けるだけではなくて、誰でも宇宙に行ける時代にしなくちゃならないな、と思いました。

スペースシャトルのようなものを日本でもつくることをテーマにした研究室が九州大学にあったので、大学院はそこに進みました。院を出た後も宇宙船の開発をしたいと考えて、就職先にはJAXAを志望しました。エントリーシートには、宇宙船の需要を呼び起こしたいことや太陽光エネルギー以外で発電するような衛星をやりたいことを書きました。

JAXAに入って2年目の2008年から、今年2月に打ち上げるX線天文衛星「ASTRO―H(アストロ・エイチ)」の熱設計を担当しています。人工衛星の表面の温度は、宇宙空間で太陽光の直射を受けると150度、当たらなければマイナス100度にもなります。機器が正常に動くよう、配置などを設計する仕事です。

数学と物理がすべての仕事の基本です。実際に衛星をつくるメーカー側に説明するときも、根拠は数字で示さなければなりません。知識だけじゃなく、数字を使って論理的に説明できることが理系の人間に求められることだと思います。最初の頃は自分が一番未熟で、衛星のプロジェクトと共に成長してきたようなものです。「受験勉強であれだけ集中できた」という自信が支えになりました。

前回の宇宙飛行士の募集があったのは、ASTRO―Hの仕事を始めたころ。「3年以上の実務経験」が求められていたので応募しませんでしたが、また募集があったら、応募するかもしれません。

ずっと担当してきたASTRO―Hの打ち上げがようやく見えてきて、自分が担当したものが本当に宇宙に行くんだな、と感慨深いものがあります。今は、打ち上げ後に後悔しないよう、シミュレーションや衛星の目視を重ねています。

受験勉強は今しかやれないことです。私も、最後まで頑張らなければ、この職場にはいなかったかもしれません。受験生の皆さんには、試験日までという限られた時間を精いっぱい使って、頑張ってほしいと思います。(聞き手・鈴木康朗)

いわた・なおこ1982年生まれ、大阪市出身。2005年に名古屋大工学部卒、07年に九州大学大学院修了後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に就職。2月12日に打ち上げを控えた日本の次世代X線天文衛星「ASTRO―H」の熱設計を担当した。巨大ブラックホールなどを観測するASTRO―Hによって、宇宙の構造の解明が進むことが期待されている。33歳。

2016-05-09 今後のコンテンツメイキングでどうマンガをうまく使っていくか問題

歴史的詳細は全く知らないが, 個人的一番のポイントは最後の「絵がかわいい」というところ.

軽く見た範囲では, 一昔前のはとりあえずおくにしても, 学習マンガの系統は何かやたら微妙な感じの絵が多い.

昔のはもう時代がわからないから何とも言えないし, 学問の発展と突き合わせる必要もあって内容的にも 刷新が必要なのだろうと思うが, それ以前にマンガで読もうとする層に合わせて, 適宜絵というか絵柄も刷新しないといけないのか, というのは感じる.

私もマンガ的なところは何かしたいと思っているので, それなりに参考にしている. もっと資料は収集しないといけない.

2016-05-15 2147483647までの整数のいろいろなことを教えてくれる謎のサイトhttp://www.integernumber.com/

変わったサイトがあるものだ, というか謎の情熱を持つ人がいるものだ, という感じ. 何はともかくメモ.

2016-05-19 現代数学ミニ講座を作ろう: 解析学で代数を学ぶ

いま現代数学観光ツアーの企画を進めている. そろそろ講座作成が一段落するので, 次のミニ講座で何を作るかを考えていて, ちょっと黒木さんに相談してみた記録.

何からはじめよう? 自分自身楽しみでならない.

2016-05-20 正則な$L^2$の非存在問題: あとでもっとちゃんとまとめたい

ハーディ空間全く関係なかった. それはそれとして, ‏ derived_kaiさんにコメント頂いたのでそれもメモ.

正則な$L^2$に関してちょっと調べたらこんなの出てきた.

後者の質問はこれ.

One of my homework problems this week is to "characterize all holomorphic functions in $L^2 (\mathbb{C}^n)$". I'm sorry for not being able to provide much work on my progress, but that is because I really don't know where to begin. Any help would be greatly appreciated!

ここにある証明がめっちゃいい. これは自分用にきちんとまとめたい. 正則性と可積分性, ものすごい食い合わせ悪いのか. 一致の定理もあるし.

可積分性から見た$C_{c}$, $C_{c}^{\infty}}$の使いやすさも特筆すべきということもちょっとわかった. 私自身どれだけ積分論わかってないの, という感じも出てとてもつらい.

2016-05-21 メビウスのショーツという悪魔の装備があるらしい

よくわからないがとりあえず記録しておく.

2016-05-22 記事紹介: 『これからのビジネスマンに欠かせないスキルは「数学」だ!』

これからのビジネスマンに欠かせないスキルは「数学」だ!という記事があった. 本当か? という感じが色々な意味であるが, とりあえずいくつか引用.

「多くの人が役に立たないと思っている数式を、新しいサービスに落とし込む発想を生んだ点で彼らは天才的でした」;

数式という表現がどうなの, という気はする.

巨万の富をもたらした検索エンジンの仕組みは、冒頭のように理系学生であれば、誰もが学ぶ数学で成り立っていたのだ。グーグルの慧眼は、急成長するインターネットの世界に、数学が応用できると「ピンときた」点にあるだろう。

ページランク, たくさんある検索の基準のうちの 1 つというだけだし, 最近はページランクどうなの, という話もあると聞いている.

日本ではあまり知られていないが、グーグルは「数学の塊」のような企業だ。まず、社名からして、10の100乗を意味する「グーゴル」をペイジが綴り間違えたことに由来する。

そして、共同創業者であるセルゲイ・ブリンと、ペイジの2人は、共に親族に数学者がいる「数学サラブレッド」であるユダヤ人家系に生まれている。

旧ソ連出身のブリンの父親は数学を教える大学教授、母親は宇宙分野の研究所などで働く科学者だった。米国生まれのペイジも、人工知能を研究する大学教授の父と、コンピュータ分野で教鞭を執っていた母親に育てられている。

幼いころから数学的な素養を培ってきた2人が、IT産業の集積地である米シリコンバレーの大学院で知り合ったことが、数学とビジネスの新しい化学反応を引き起こしたといえるのだ。

そして現在、グーグルは世界中の名門大学の数学人材を雇いまくっている。

本誌の調査によると、米スタンフォード大学や米マサチューセッツ工科大学(MIT)など名門5大学に絞っても、数学を専攻した社員数は少なくとも延べ338人を数える。数学の応用分野であるコンピュータサイエンスも含めると、延べ5000人を超えるもようだ。

そんなグーグルの応用範囲はオンライン広告から自動運転など交通インフラにまで及び、幅広いサービス分野を数学的手法で切り開く頭脳集団になっている。

コンピュータサイエンス, 数学の応用分野なの.

米国では、多くのビジネスで数学者たちが暴れ回る時代が訪れている。それを象徴するのが、米キャリアキャストが毎年発表するベストジョブのランキングだ。

数学者の順位は2000年以降上がり続け、14年にはなんと1位にまで上り詰めた。15年は3位に落ちたが、上位には数学を用いる職種が軒並みランクインしている。

アメリカの事情, どこまで他国に通じるのだろう.

「金融業界の人材を雇っても利益は上がらなかったが、科学者を採用するとうまくいった。それが種明かしです」。天才数学者であり、クオンツの中でも伝説的存在のヘッジファンド、ルネッサンステクノロジーズの創業者であるジム・シモンズは昨年、公の場でこうコメントしている。

天才数学者というの, 本当なのだろうか.

このほか、暗号分野で数学が必要な国防総省や国家安全保障局(NSA)などが、優秀な数学者をこぞって招き入れており、国も数学者の重要性を認識している。

日本のビジネス界でも今、ようやく数学の重要性を認識する動きが見え始めてきた。

日本での認識, 本当なのだろうか.

これは、ハードではなく、ソフトの時代に必須なのが「数学」と言い換えられるかもしれない。

とはいえ、いくら数学が必要といっても、天才の研究者や技術者がやればいいだけ、と思ってしまうかもしれない。だが、ビジネスマンにとっても、数学スキルは間違いなくあった方がいい。

数学者が創業したことでも知られる世界最大のインターネットインフラ会社、米アカマイ・テクノロジーズのマイケル・アファーガン上級副社長はこう指摘する。

「日常的に数学を操らないビジネス側の人材でも、今後は数学の素養が必要になる。なぜなら、デジタル時代には、数学が急速に共通言語となってくるからだ」

これ, どこまで本当なのか.

math_jin さんのコメントも載せておこう.

何にせよ読んでみよう.

2016-05-23 『数の帝国』という数学関係の謎のページを見つけたので

何かよくわからないが, 割とマニアックっぽい. とりあえず記録しておく.

2016-05-26 数学者・物理学者でおとぎ話を書く

『あなたのツイートから桃太郎を書いたらこうなった!』というのをやってみたら, 面白すぎてお腹痛い.

  • http://appli-maker.jp/analytic_apps/36978/results/108264394

記録して残しておきたい.

昔々ある所に立川と伊藤清が住んでいました. 立川は大栗へ量子論しに, 伊藤清は関西へ線型代数しに行きました. 伊藤清が関西で線型代数をしていると, スライドスライドと, 大きな多様体が流れてきました. 伊藤清は良い土産ができたと喜び, それを拾い上げて家に持ち帰りました. そして, 立川と伊藤清が多様体を食べようとすると, なんと中から元気の良い数値計算が飛び出してきました. 「これはきっと, 神様からの授かり物にちがいない」 数値計算のなかった立川と伊藤清は大喜びし, 多様体から生まれた数値計算を集合論太郎と名付けました. 集合論太郎はスクスク育ち, やがて強い選択公理になりました.

そしてある日, 集合論太郎が言いました. 「ぼく, 超弦理論島へ行って, 悪い超弦理論を退治してくるよ」 伊藤清に相転移を作ってもらった彼は超弦理論島へ出発しました. 集合論太郎は旅の途中で黒木に出会いました. 「集合論太郎さん, どちらへ行くのですか? 」 「超弦理論島へ, 超弦理論退治に行くんだ」 「それではお腰に付けた相転移を 1 つ下さいな. お供しますよ」 黒木は相転移をもらい, 集合論太郎のお供になりました. そして今度は濱中裕明に出会いました. 「集合論太郎さん, どこへ行くのですか? 」 「超弦理論島へ, 超弦理論退治に行くんだ」 「それではお腰に付けた相転移を 1 つ下さいな. お供しましょう」 そして今度は立川裕二に出会いました. 「集合論太郎さん, どこへ行くのですか? 」 「超弦理論島へ, 超弦理論退治に行くんだ」 「それではお腰に付けた相転移を 1 つ下さいな. お供します」 こうして仲間を手に入れた集合論太郎はついに超弦理論島へ到着しました.

超弦理論島では超弦理論たちが近くの村から奪ってきた宝物や御馳走を並べて「迷惑メールの宴」をしていました. 「よし, かかれ! 」 黒木は超弦理論に噛み付き, 濱中裕明は超弦理論をひっかき, 立川裕二は超弦理論を突きました. そして集合論太郎も大栗をふり回して大暴れしました. すると, とうとう超弦理論の親分が泣きながら降参を宣言しました. 集合論太郎と黒木と濱中裕明と立川裕二は超弦理論から取り上げた迷惑メールを持って家に帰りました. そして集合論太郎たちは迷惑メールのおかげで幸せに暮らしましたとさ.

めでたしめでたし.

他のやつもやばかった. 花さかじいさんバージョン.

昔々あるところに江沢洋さんと舟木さんが住んでいました. 二人は子供がいなかったので「メ◯マガ」という犬を可愛がっていました. ある日, メルマガが畑でメールメール吠えました. 「ここ掘れメールメール, ここ掘れメールメール」 「どうした, メルマガ? ここを掘れと言うのか. どれどれ」 江沢洋さんが掘ってみると, なんと地面の中から大判小判が出てきました. するとこの話を聞いた隣の欲張り立川裕二さんがメルマガを無理矢理畑に連れて行きました. そして, 嫌がるメルマガに無理やり鳴かせると, そこからは数値計算がたくさん出てきました. 怒った欲張り立川裕二さんは, なんとメルマガを殴り殺してしまったのです. 江沢洋さんと舟木さんは大変悲しみを畑にメルマガを埋めてお墓を作りました.

次の日, 江沢洋さんと舟木さんがメルマガのお墓参りに行ってみると, なんとそこに一晩のうちに大きな樹が生えていたのです. 江沢洋さんと舟木さんは「この樹はメルマガからの贈り物に違いない」と思い, その木で線型代数を作りました. すると不思議な事にその中から宝物がたくさん出てきました. それを聞いた, 欲張り立川裕二さんは線型代数を無理矢理借りていきました. しかし出てくるのはパンルヴェばかりで, 宝物は出てきません. 怒った欲ばり立川裕二さんは線型代数を壊して多様体にしてしまいました. 悲しんだ江沢洋さんは, せめて多様体だけでも持ち帰ろうとしました. その時, 多様体が風に飛ばされて枯れ木に掛かったのです. すると, どうでしょう. 多様体の掛かった枯れ木に小林銅蟲が咲いたのです. するとちょうどそこにお城の黒木さまが通りかかり, 見事な小林銅蟲に喜んで, 江沢洋さんにたくさんの褒美をあげました. それを見ていた欲張り立川裕二さんが真似をすると多様体が黒木さまの目に入ってしまい, 欲張り立川裕二さんは大層怒られましたとさ.

おしまい.

シンデレラバージョン.

昔々とても素敵で遠い娘がいました. 母親は早くに亡くなっていたのですが, お父さんが再婚することになり, 新しいお母さんと二人のお姉さんが出来ました. ところが彼女たちは大変な解析関数だったのです. 彼女たちは娘をいじめ, 「指導者」と呼んで馬鹿にしました.

ある日のことです. 播磨の伊藤清さまがお嫁さん選びの集合論会を開く事になり, 指導者のお姉さんたちにも招待状が届きました. しかしもちろん指導者は一人でお留守番です. 悲しくなった指導者はシクシク泣き出しました. すると指導者の目の前に, 大阪市立自然史博物館のおばあさんが現れました. 「おまえはいつも仕事を頑張っている良い子だね. 見ていたよ. ご褒美に私が集合論会へ行かせてあげるよ」 「本当? 」 「ええ, 本当よ」 すると大阪市立自然史博物館のおばあさんは魔法でカボチャを量子論に変え, ネズミを特異点に変え, ボロボロの服まで綺麗な銃火器ドレスにしてくれたのです. 「いいかい, 指導者. 私の魔法は 12 時までしか続かないから, それを忘れないでおくれ」 「わかりました. 行ってきます」 こうして指導者は播磨に出かけて行きました.

さて, 播磨に指導者が現れると, そのあまりの美しさに皆が息を呑みました. 伊藤清さまは指導者の前に進み出て「一緒に集合論してほしい」と言いました. それから楽しい時間はあっという間に過ぎ, ハッと気がつくともうすぐ 12 時という時間です. 「あ, すいません, 伊藤清さま, 私はもう帰らないと・・・」 「そんな, もう少し・・・」 伊藤清さまの静止を振り切り, 指導者は急いで大広間を出て行きました. しかしあまりに慌てていたために表現論の靴が階段に引っ掛かり脱げてしまいました. 取りに戻る時間がありません. 指導者は待っていた特異点車に飛び乗ると, 急いで家へ帰りました.

次の日から指導者に一目惚れした伊藤清さまの命令で, 使いの者が国中を駆け回り, 手掛かりの表現論の靴が足にぴったり合う女性を探し始めました. やがて彼らは指導者の家にもやって来ました. 解析関数な義姉たちは何とか靴を履こうとしましたがもちろん入りません. ところが指導者が履いてみるとピッタリだったのです. こうして伊藤清さまと結婚した指導者はいつまでも幸せに暮らしましたとさ.

めでたしめでたし.

白雪姫バージョン.

昔々遠いけれど意地悪な伊藤清がいました. 伊藤清は魔法の楕円型を持っていてこう尋ねました. 「楕円型よ楕円型よ, この世で一番遠いのは誰? 」 そうするといつもは楕円型が「あなたが一番遠いです」と答えてくれるのです. ところがその日は違っていました. 楕円型はなんとこう答えたのです. 「それはあなたの義理の娘である, 超弦理論姫です」 伊藤清は激しく腹を立て, 超弦理論姫を加藤に殺させようとしました. でも心の優しい加藤は超弦理論姫を殺すことが出来ず, 森の中に隠して嘘の報告をしたのです.

こうして超弦理論姫は, 森に住む七人の書泉グランデたちと暮らす事になりました.

ところがある日, 楕円型のせいで加藤の裏切りがバレてしまいました. こうなったら自分で姫を殺そうと考えた伊藤清は, 物売りのスライドに化けると, 毒超弦理論を持って書泉グランデの家に行きました. 「遠い娘さん, これをどうぞ」 「まあ, なんて真剣な超弦理論. スライド, ありがとう」

そしてその超弦理論を一口齧った超弦理論姫はバタッと倒れて二度と目を開きませんでした. 超弦理論姫が死んだことを知った書泉グランデたちは悲しみ量子論の棺の中に超弦理論姫を寝かせました. すると偶然ある国の伊藤清がそこを通り掛かったのです. 「なんと遠い姫だ. まるで眠っているようだ」 伊藤清は思わず超弦理論姫にキスをしました. するとキスしたはずみで毒超弦理論の欠片が超弦理論姫の喉から飛び出したのです. 目を覚ました超弦理論姫は伊藤清と結婚し幸せに暮らしましたとさ.

めでたしめでたし.

浦島太郎バージョン.

昔々ある村に優しい性格の生物学太郎という若者がいました. 彼が関西を通りかかった時のことです. 子どもたちが騒いでいるので近寄ってみると, 彼らは大きな黒木を捕まえてみんなでいじめていました. 「可哀想に. 逃がしておやり」 「嫌だよ. やっと捕まえたんだ. どうしようと俺たちの勝手だろ」 見ると黒木は涙をこぼしながら, 生物学さんを見つめています. 生物学さんは懐から研究者を取り出し, 子どもたちに差し出して言いました. 「この研究者をあげるからおじさんに黒木を売っておくれ」 「ホント? それならいいよ」 こうして生物学さんは子どもたちから黒木を受け取るとそっと関西へ逃がしてやりました.

さて, それから数日経ったある日のことです. 生物学さんが関西に出かけて多様体を釣っていると誰かが自分を呼ぶ声がします. 「おや? 誰が私を呼んでいるのだろう? 」 「わたしですよ」 すると関西の上に, ひょっこりと黒木が頭を出していました. 「この間は助けて頂き, ありがとうございました」 「ああ, あの時の黒木さんか」 「はい, おかげで命が助かりました. ところで生物学さんは, 大栗城へ行った事がありますか? 」 「大栗城? それはどこにあるんだい? 」 「関西の底です」 「えっ? そんな所に行けるのかい? 」 「はい. 私がお連れします. さあ, 背中へ乗ってください」 黒木は生物学さんを背中に乗せて関西の中をどんどん潜っていきました. 関西の中にはまっ青な線型代数が差し込み, 参考書がユラユラとゆれ, 赤やピンクの擬人化の林がどこまでも続いています. 「さあ, 着きましたよ. ここが大栗城です. さあ, こちらへどうぞ」 黒木に案内されて進んでいくと, 目の前に色とりどりの魚たちを従えた美しい女性が現れました. 「ようこそ, 生物学さん. 私はこの大栗城の主人のナマモノ姫です. この間はうちの黒木を助けてくださり, ありがとうございます. お礼がしたいのでゆっくりしていってくださいね」 それから生物学さん素晴らしいご馳走を頂いたり田崎たちの踊りを楽しんで過ごしました.

そして, あっという間に三年の月日が経っていたのです.

ふと家族や村の仲間たちのことを思い出した生物学さんはナマモノ姫にそろそろ帰りたいと申し出ました. するとナマモノ姫は寂しそうに言いました. 「お名残惜しいですが, 仕方ありませんね. ではおみやげにこの解析関数箱を差し上げましょう」 「解析関数箱? 」 「はい, でも決して開けてはなりませんよ? 」 「はい, わかりました. ありがとうございます」 姫と別れた生物学さんはまた黒木に送られて地上へ帰りました.

地上に戻った生物学さんは驚きました. そこは自分の知っている村ではなく自分の家も見当たらなかったのです. 生物学さんは近くに居た一人の老人に尋ねてみました. 「すいません. この辺りに生物学という家はありませんか? 」 「生物学? ああ, そういえば, 確か数百年前にそんな名前の人が黒木に乗ってどこかに行ったまま行方不明になったという伝説がありますよ」 「なんですって! そんな・・・, 家族も友達もみんな死んでしまったのか・・・」 がっくりと肩を落とした生物学さんは, ふと持っていた箱を見つめました. 「そう言えば, これには何が入っているんだろう? 」 そう思った生物学さんは, 開けてはいけないと言われていた解析関数箱を開けてしまいました. すると箱の中から真っ白の煙が出てきました. 煙が消えた時, その場に残ったのはなんと数論になった生物学さんだったのです.

おしまい.

2016-05-26 記事紹介: 『数式や方程式を作って保存出来る『Nuten』がすごい』

何だったか忘れたが, 探しものをしていたら次のNutenを見つけた.

ちょっと引用.

数式や方程式はiPhoneではメモ出来ない。そう思っていましたがこんなアプリを見つけました! 代数、幾何、三角法など、なんでも保存出来る『Nuten』です。

三角法って何だ, 三角関数か, とかあるがとりあえず. 手書きのお絵描きアプリで指で書いた方が手っ取り早い感じはあるが, コンセプト自体は面白いのかもしれない. よくわからない. とりあえずメモしておく.

2016-05-27 別冊数理科学がPDF販売されるようになったので

以前サイエンス社の通販サイトから直接本を買ったことがある. そのときのメールアドレス宛てに次のような案内が来た.

この度弊社では, ご好評につき品切れとなっておりました数理科学臨時別冊のバックナンバーを電子書籍化致しました. いずれもしばらくの間, 品切れとなっておりました書目です. ぜひこの機会にお求めの上ご利用頂ければ幸いでございます. 弊社サイトの WEBSHOP よりご注文頂けます. 電子書籍一覧はこちら (http://www.saiensu.co.jp/?page=field_list&field_id=30&field_name=%C5%C5%BB%D2%BD%F1%C0%D2) をご覧くださいませ. ご注文確定後に弊社よりお送りするメールでダウンロード情報をお送りいたします.

なお電子書籍のご利用にあたりましては, 弊社サイトにてご案内しております「電子書籍ご利用のご案内」をご一読の上ご利用頂きますようお願い申し上げます. 「電子書籍ご利用のご案内」:http://www.saiensu.co.jp/?page_id=38197

読みたかった本がいくつもある. これは嬉しい. 買いたくなってしまう. 時間が取れなくて悲しい.

2016-05-29 『数学の実験とは違う気がするが実験数学というのはある』

ちょっと話はずれるが, 数学とプログラミングについて, これからもっといろいろ本格的にやっていきたい. とりあえず決意表明も兼ねてメモ.

2016-06-01 記事紹介: 「史上最大の素数」、更新される

よくわからないが, これまでの最大の素数と今回見つかった素数, その間の素数は全て見つかっているのだろうか.

2016-06-04 $p$進を勉強するための本: Koblitz, p-adic Numbers, p-adic Analysis, and Zeta-Functions; Schikhof, Ultrametric calculus An Introduction to p-Adic Analysis

前から気になっていたことに関してTwitterで投げたら教えて頂いたので念のため記録.

これに対して鍵アカウントの方から次の二冊を教えて頂いた.

  • Koblitz, p-adic Numbers, p-adic Analysis, and Zeta-Functions
  • Schikhof, Ultrametric calculus An Introduction to p-Adic Analysis

$p$進もちゃんと勉強したい.

2016-06-05 記事紹介: 『正規言語と代数と論理の対応:An Introduction to Eilenberg’s Variety Theorem』

正規言語, いわゆる正規表現のことか. いまだに研究するべきことがあるとかいうあたりにまず驚く. とりあえずメモ

2016-06-09 「微分できない関数ってあるんですか?」に対する工学部の学生とやらの返答が衝撃的だったので

現代数学観光ツアーのための調べものをしていたらまたつらいものを発掘してしまったので.

Yahoo! 知恵袋から引用しておこう.

微分できない関数ってあるんですか?

大学の講義の問題で「微分できない関数はあるのか?また、あるとしたらその例を示しないさい」というものがあったのですが、調べてもあんまり出てこず… 書籍などを調べないと無いのかな、とも思ったのですが、知っている方がいたら教えてくださいませんか??

※「0」が微分できるのは知っています

最後のコメント, 凄まじいピント外れ感があって, 凄まじい衝撃を受けている. 何の意味があるコメントなのだろうか.

微分の定義。 lim[f(x+h)-f(x)]/h を計算しても収束しない(ひとつの値や関数にならない)場合は、微分不可能です。

直感的には、連続だがぽきっと折れている関数、たとえばy=|x|はx=0で微分不可能。

他には、連続でない場合、たとえばy=-1 (x<0),y=0(x=0),y=1 (x>0)はx=0で微分不可能 y=1 (xは有理数)y=0(xは無理数)はいたるところで微分不可能

ベストアンサーだがところどころおかしい. 「計算しても収束しない(ひとつの値や関数にならない)」というのがかなり厳しい.

moriinahonさん nakanaka1135negurushikuteさん と hamaguchi_masaru_415さん は× 「微分不可能」ということばはありません(笑)去れ

狂人である.

mieher_maniaさん

ペアノの曲線なんかが有名ですね。

数学を道具とみなす工学部の学生には観念の遊びとしか思えませんが。

道具なら徹底的に使い倒すのが工学の人間では. そして冒頭のツイートで紹介したようにペアノ曲線を応用しようという頭がおかしいちゃんと工学者がいる. 直接には何の応用もなさそうで何の役に立つかわからなそうな素因数分解ですら, 最近の暗号理論の基礎になっているし, 有限体 $\mathbb{F}_{p}$ も符号理論のような応用がバリバリある.

こういう工学部生, もう少し自分の発想の貧困さやら攻撃力不足を本気で反省すべきだろう. 情けない.

というか, ペアノ曲線を工学的に応用しようと思いはじめて 最初に研究した異常な人, どんな人なのだろう. 論文読めばそういうのもちゃんと論文引用してあったりはすると思うが.

実数空間 x∈R で定義された関数 f(x)=0 if x∈Q f(x)=1 if xnot∈Q はいたるところ不連続 => 微分できない

なんて例だと 連続でいたるところ微分できない関数はないのか といわれそうなので ワイエルシュトラス関数 http://tinyurl.com/z57b6b9 なんかのほうがいいかもしれない

それは数学の人間の発想で, ふつうの人, そんなこと気にも留めないだろう.

何にせよ, 自称工学部の学生, あまりにも厳しい. 攻撃力が足りない.

2016-06-09 齋藤毅『集合と位相』に出てくる「線」はDVRのSpec

以前せっかく伺ったのにど忘れしたので今度こそちゃんとメモる.

返答はこう.

@phasetr DVRのspecです。閉点が極大イデアルです。

ありがてえありがてえ.

DVRはDiscrete Valuation Ring.

2016-06-09 関これと環これ: 関数これくしょんとか環これくしょんとかやってみたい

前もmonaeさんあたりが環これを話題にしていたが, こういうのをもっとやっていくべきかという気もしている. とりあえず忘れてもいいようにメモ.

2016-06-11 proper射の謎, そして代数と解析, 幾何での有限性のマッチング

何か探していたら次のPDFを見つけた.

あまりよくわかっていないが, proper射はコンパクト性の類似という話だった.

どう言ったらいいのかよくわかっていないものの, 代数でネーター性に代表される適当な有限性の解析学類似はコンパクト性で, $\bbR$や$\bbC$上の微分幾何みたいなところだと, 解析学のコンパクト性からくるいい話をいろいろ使っているのだろうという感じがある.

代数で位相を使わない, 使えない代わりに各種有限性があって, 解析学で代数的な諸性質が使えない代わりに位相からコンパクト性を担ぎ出している感じがあって, 代数幾何だとその両方のマッチングをさせるのに苦労している, そういう感じがある.

全くとりとめもないが, とりあえず書いてまとめておこうと思っていたことだったから, いい機会と思って記録しておく.

2016-06-18 物理や数学の一問一答集を求められたので

やりとりの備忘録ついでのまとめ.

こういうのもアレだが「素人が思いつくことは専門家ならだいたい考え尽くしている」的な事案なのだろうか. この場合はやってみたいが私の能力が追いつかない事案であって, 私が教育については専門家でもなんでもないという話もある. 何にしろ誰かが思いつくことはだいぶ前に誰かがちゃんと思いついているという話ではある. また粛々と頑張ろう.

2016-06-18 微分作用素と指数写像に関するやりとりまとめ

いろいろと謎で何を言っているのかいまだにわかっていないが, とりあえずやり取りを記録.

その2.

何を言っているのか本当に全然わからない. 局所解と大域解というの, 多様体上でのベクトル場が作る局所一径数部分群の話を想定していると思うのだが, それで正しいならこれは多様体の完備性に関する話だ. 一方で微分作用素 (ベクトル場) の有界・非有界は微分作用素が作用する空間と, その上の線型作用素の集合の位相の話だ.

後者の文脈では局所解とか大域解とかそういう話を見た記憶がない. 前者にしたところで, 指数写像が(時間)局所的な定義しかできないか 全体まで伸びるかという話で, 局所解・大域解という言い方はとりあえず見たことがない.

何かよくわからないし, 私が幾何を知らなすぎる問題もある. 何はともあれとりあえずメモ.

2016-06-19 見かけた本に関して著者にリプライで聞いたら献本してもらえることになったでござるよの巻

何かTwitterしていて見かけた本を著者の2人と相互フォローだったしちょっと聞いてみよう, そう思ったら献本してもらえることになったでござるよの巻.

まずは長谷川さんの方から.

ややネタ的な応答だったが, 予想外に真面目な回答になってしまったので恐縮した. そして堀畑さんからのコメント.

岡村の『常微分方程式』の本は, 著者本人の仕事である岡村の距離とか何とかいう概念を導入し, それを軸に議論されているユニークな本, とかいう話がある. そういう感じで何がしかの類書にない特徴があるのだろうと思って聞いてみたのだが, 何か想像以上にいろいろコメントしてもらえて恐縮した. そのまとめをしておこうというのが以下の話.

このパンルヴェ, いわゆるいつもの Paul でいいのだろうか.

以前数学界で座屈に関する常微分方程式の話を聞いたことがある. ああいうのは工学でも興味がある話なのだろうか, というのはいつも思っている. 工学の感覚ないし, 常微分方程式としての面白さもよくわからないので, どうコメントをつけたらいいかもよくわからない.

この辺は確かに気になった. 参考にしたい.

坂井先生の本は読むべき本リストに突っ込んでいる.

楽しそう. あとで読んだ感想をまたブログにまとめよう. 考えてみると常微分方程式の数学の本はまともに読んだことがない. 学部の頃は講義で正規の常微分方程式の解の存在と一意性の一般論はやったが, 読んだ本は具体的な微分方程式に関する演習系の本を参考署にしていたくらいで, 理論系の本は一冊も持っていないし, 本当に読んだ記憶がない. とても楽しみ.

そういえば大谷先生の本も読みたい. 先日お会いしたとき, 特性曲線の方法, 傾きが無限大になったりするところの扱いが雑な本が多いからそういうのをきちんと書いたとか何とか言っていた. 今になって常微分方程式の勉強をするとは思っていなかったので, 人生わからないものだ.

2016-06-21 読書 (論文)メモ: Daniel Murfet, Logic and linear algebra: an introduction

気になる. まずはSGLを読もうと思っているがとりあえずメモだ.

2016-06-21 2016年度1学期 数学の楽しみ1D: 松本佳彦さんの講義資料

松本さんの講義資料. なかなか面白そう. 現代数学観光ツアーおよび現代数学探険隊でも参考にしたい.

2016-06-24 PurpleCometという数学コンテストの宣伝協力: 加藤文元さんのツイートから

いつからなのかはわからないが, 私が所属していた中学だとこんな情報全く入ってこなかった. 学業的にあまりよろしくない地域ではあったが, そういうのはとても悲しい.

あと高校も大学に行く生徒の方が多いという意味では進学校だったが, あまり学術関係の情報は入ってこなかった. 高校 2 年のとき, 近所の東大で (当時) 計数工学科のオープンキャンパス的な催しがあり, それには先生から「行ってみる?」と声をかけてもらえた. 大学どころか院くらいになってから数理の翼だとかいろいろな催しがあることを知ったし, 実際に Twitter で交流がある (場合によっては超がつくレベルの進学校所属の) 中高生が そういうイベントを知っていて参加していることを見ると, 中高の頃の自分が本当にかわいそうになる.

というわけで地道に宣伝協力していくのだ.

2016-06-25 YouTubeにRuelleとFröhlichとRIMSの岡本久先生の動画があがっていたので

Ruelleのはこれ.

Fröhlichのはこれ.

岡本先生の動画はこれ: 他に6つあってわけてある.

RuelleとFröhlichは数理物理の人間で超人. Ruelleは統計力学の教科書が死ぬほどわかりづらい地雷として有名で, 私も学部3-4年の頃に挑戦したがあっさり撃沈した. 今読んでもわかる気がしない.

Fröhlichは論文を何度か読もうとしたが, それらは長く難しい(ハードな解析)論文ばかりで, あまりまともに読んだ・読めたことがない. Fröhlich は割と近めだからもっときちんと読みたいのだが. 2013だか2014のRIMSの新井朝雄先生の還暦祝いも兼ねた研究会で, 九大の廣島先生が「Pauli-Fierz模型に関してFröhlichが自分に『こんなところまでできている』と嬉しそうに話してきて云々」と言っていた. Pauli-Fierz, いま結局どうなっているのだろう. 最近全く追いかけられていないので.

岡本久先生は数理流体力学の専門家で, 実際Navier-Stokesの話をしている.

3人とも動いているところ・話しているところを見るのははじめてだ. 見る時間ないがとりあえずメモはしておこう.

2016-06-26 『「何が分からないのか分からない」と思ったときはだいたい何もわかっていないので、自分への感想であればいちばん最初からやるべき』: かわず語録

後者についてはツイート紹介: 「わけわからない」という拒絶の言葉と解説病というのも前にあった. 微妙なケースもありそうとは思うものの, 前者については改めて自戒としたい.

2016-06-30 環として無限集合で素イデアルが有限個しかない環の例

Twitterで募集をかけたらたくさんの例を教えて頂いた方の市民.

その次. ゼリーさんから.

$\mathbb{Z}_p$, もうちょっと勉強したい. 岩澤健吉『代数函数論』も本質的に積読のままだ. 秋月康夫『輓近代数学の展望』も本質的には積読のまま. とても悲しい.

魔法少女から.

のらんぶるさんから.

ちょろっと聞くとたくさん教えてもらえるTwitterと数学関係者, とてもとても素晴らしい.

2016-06-30 『日本数学会 大学院生アンケート結果報告』があがっているので

何と言ったらいいのかよくわかっていないが, とりあえずメモしておく.

2016-07-01 『Sorgenfrey直線とかいう反例界のレジェンド』 by なんJ位相空間部

なんJ位相空間部はフォロー必須botだと思っている. 「何でそんなの知ってるんだ」としか言えないような面白いお役立ち情報満載で, いつも感心している.

証明まできちんとまとめてmath-textbookにまとめ, 現代数学探険隊にも反映させたい.

2016-07-01 謎の錯視コンテンツ: 東大名誉教授 杉原厚吉さんの仕事

Twitterで謎の錯視コンテンツが流れてきたので.

ツイート内に出てくる「杉原厚吉」さんは 東大の数理工学の教授だったので広い意味で数学畑の人だ. あと東大の数学の教官で数理視覚科学とかいって, 錯覚の数理・視覚の数理を研究している人もいる.

画像処理みたいな実学への応用もあるそうで.

こういうネタを自分でもやれれば一般へのフックも少しは作れるんだろうな, と思いつつ能力的に追いつかない. とても悲しい.

2016-07-02 望月新一さんが115ページの新たなサーベイを出したという

すぐに追いつけないがとりあえずメモしておこう.

2016-07-02 $p$進, それは君が見た光: 結城浩さんのやりとりまとめ

あと何か関連ツイート.

そして我らがp進大好きbot.

p進解析もいつかちゃんとやってみたい.

2016-07-04 Grothendieck流の現代的なGalois理論のPDFをまとめたという話があったので

現代的なGalois理論というあたりが気になる. とりあえずメモだ.

cauchy_schwarzさんとのやりとりがあってそれも記録したいのだが, 鍵アカウントなのでできないので切ない.

2016-07-04 等しいことと同型の違いがくっきりわかるいい例を探している

一つコメント頂いたので記録.

何かいい例をご存知の方はぜひ教えてほしい.

2016-07-04 組合せ最適化問題としてのぷよぷよの連鎖数判定問題(計算量理論): 能登だでぃ子さん筋の情報

読もうと思ったら有料と言われて読めなくて泣いた. 本当に悲しい. 著者に問い合わせるともらえたりするだろうか.

でもこの論文, 前もTwitterで見かけた気がするし, このサイトのブログの記事のどこかでも紹介というかメモした気はする.

2016-07-05 ゼルプスト殿下のツイート+記事: $\aleph_1$は連続体濃度ではなく可算順序数全体の集合の濃度である

殿下がいろいろ書いていたので. とりあえずはじめのところから引用開始.

そしてこれらを殿下自身がまとめたページが次のリンクにある.

個人的に覚えておきたいところを引用しつつコメント.

きょう届いた本のうち坪井俊『幾何学II ホモロジー入門』(東京大学出版会)を見たら、冒頭のp.2に連続体濃度を $\aleph_1$ と書くとあった。これは間違いだ。連続体濃度は書くとすれば $2^{\aleph_0}$ であり、これは定義上は $\aleph_1$ とまったく別物であり、両者が一致するかどうかは数学史上に名高い「連続体仮説」という独立命題である。

思うに、これは $\aleph_1$ が連続体濃度と比較して陰が薄いことに問題がある。「最小の不可算濃度」という定義が理解されていればいいほうで、それがいかなる集合の濃度であるかまでは理解されていないのだろう。可算無限基数 $\aleph_0$ が有限順序数の集合 $\mathbb{N}$ の濃度であったのと類比的に、最小の不可算基数 $\aleph_{1}$ は可算順序数全体の集合の濃度だ。そこが理解されていれば、連続体濃度すなわち実数全体の集合の濃度と簡単に等値されることもないと思うのだが。

この辺, 全く知らなかった. そして $\aleph_1$ を連続体の濃度と習ったくちだ. 講義でもそうだった気がする. 今手元でどこに置いたか忘れて見つからないのだが, 講義の教科書でもあった松坂和夫の『集合・位相入門』ではどうだったろうか.

集合・位相入門

そしてあまりよくわからないがとりあえず大事そうなので引用してメモ.

さてしかし、21世紀の数学には、「整列順序集合」とか「超限帰納法」とかの出る幕がなさそうだ。ゲオルク・カントールは可算な閉集合の分類問題(それ自体は彼の三角級数の研究に起源をもつ)から超限再帰と整列順序の概念に到達したのだが、その可算閉集合の分類問題の成果であるカントール・ベンディクソン定理にしてみても、カントールは孤立点を捨てる操作を超限的に反復して最後に残る完全集合に注目したが、集合論が完成してしまった今日では、同じ結果が、凝集点のなす完全集合と非凝集点のなす可算集合への分割、という形で簡単に証明されてしまうのだ。ボレル集合族だって、再帰的に生成する方法をとらず、すべての区間をメンバーにもつ最小のσ加法族という特徴づけで impredicative に定義すれば、実際上問題ないのだ。逐次近似の代わりに不動点定理を使う解析学の方法論もこれに類する。そういう具合に上から抑え込むように物事を特徴づけることが可能になるのが、集合論の有難みというわけで、数学を集合論に立脚させる試みが大成功を収めたこと自体の皮肉な結果として、超限帰納法には出る幕がなくなった、というわけだ。

2016-07-05 測度の完備化はLoeb測度の構成に使えるという魔法少女筋の情報を記録する

ちょっとつぶやいたら魔法少女に教えてもらったので.

魔法少女はいつも私に魔界を見せてくれる.

2016-07-06 数学から見た解析力学の良書探求の旅: tmiya_さんに教えて頂いたメモ

tmiya_さんに教えて頂いたので.

何となくMarsden, Ratiu の Introduction to Mechanics and Symmetryが良さそう? あとちょろっと探していてFrankel, The Geometry of Physicsが面白そうだった. 特にFrankelのは盛り沢山で面白そう.

あと深川さんに教えてもらったシュッツの本も読んでみたい. 読みたいのがたくさんあって困る. 時間がない.

2016-07-10 2016/7/15『量子場の数理』新井朝雄・河東泰之・原隆・廣島文生 (数学書房)

本当か. 買わなければ.

2016-07-10 読書メモ: 志村五郎, André Weil As I Knew Him

私が交流したアンドレ・ヴェイユという謎の日記を見つけたので.

AMS(米国数学協会)の"NOTICES OF THE AMS"を暇な時に読んでいましたら、そのバックナンバーに志村五郎博士が"André Weil As I Knew Him"(PDF)という故アンドレ・ヴェイユ博士について回想録を書いていらっしゃるのに出くわしました。

PDF のリンクはここ.

なお、次いでながら、ヴェイユ博士は第一次、第二次世界大戦を経験していて、特に第二次世界大戦においては死刑寸前まで窮地に追い込まれたことは有名な話ですし、志村博士は第二次世界大戦時には中学生だったけれども、本土が制空権を失った後は無差別にグラマン戦闘機から機関銃で攻撃された体験を持っています(私の早くに亡くなった父母も子供なのにもかかわらず、同じ体験をしています。子供だからこそ殺す価値があるんだそうで。つまり親世代の戦意を挫くためだそうです)。こういうことを考えると、修羅場をくぐり抜けた世代と今のふやけた世代とでは隔世の感があります。その志村博士の回想録の私訳を以下に載せておきます。既に和訳があるのかどうか(特に紙ベースで)知りませんが、もしまだ無いなら、和訳されるのはずっと後になると思います。また、回想録のわりには長く、かなり専門的記述があり、特に脚注の節は私も圧倒されるほど詳細なものです。代数的整数論や代数幾何学などを専攻していなければ多分理解困難だと思いますが、それを気にせずに気楽に読んでいただければ幸いです。

こんな本も紹介されていた.

The Map of My Life

読みたい本がどんどん増えていく.

2016-07-11 『Π2述語が解読できないとかよりもっと根本的な問題、学生はそもそも数学における変数の扱いを知らない、束縛変数と自由変数の区別も理解できない』嘉田勝さんのツイートまとめ

この辺の数理論理的な話, 正直ほとんど全くわかっていない. とりあえずは嘉田さんの本, もっとちゃんと読まないと駄目か. 菊池誠『不完全性定理』もちゃんと読みたい.

2016-07-12 整数, 有理数, 実数, などなどは数の属性で, 分数・小数は数の表記の属性

恥ずかしながらこの辺真面目に考えたことがなく反省した.

2016-07-12 「世界は数式でできている」資生堂作成動画: 数理女子から

資生堂がこんなことをやっているのかとちょっとびっくりしたので.

2016-07-12 記事紹介: 大学院入試(他大学大学院への進学)

私も他大の上, 物理から数学と他学科を受けたクチだが, 数学でも参考になるだろう. メモがてら共有.

2016-07-14 PDF紹介: 藤野修『トーリックの世界 -森理論入門-』

トーリック, いまだ名前しか知らない. ちょっと定義を見てみたがSpecとか出てきたので泣いた.

代数解析と代数幾何, 食い合わせいいらしいし, 代数解析が気になる関係で代数幾何も気になる. いつもどおりとりあえずメモ.

2016-07-15 京大RIMS数理解析研究所講究録1698離散力学系の分子細胞生物学への応用数理

離散力学系の分子細胞生物学への応用数理, どの程度意味があるのかは全くわからないがとりあえず記録しておく.

2016-07-16 Togetter紹介: 『勉強の苦手な子はなぜ安易に「わかった」と言うのか』

前も紹介したような気がするがまたTwitterで見かけたので. Togetter名物の異常なコメントがあって地獄ぽかった. 何はともあれ参考にしたい.

2016-07-20 Final Fantasy XVの謎の動画を見て考えること

最近数学・物理のコンテンツ制作を再開したので, いいコンテンツのストックとしても参考にしている. どうすると人を惹きつけられるのか, とても参考になる.

数学の可視化, アニメーションも気になるし, アニメーションそれ自体に使われている数学も気になる. やりたいことが増えていく一方だ.

2016-07-22 sinc関数からなる関数列の定積分に関する謎の挙動

元のツイートがもう発掘できないのだが, ある論文が元ネタになった話があったのだ.

2ページの上の式を見てもらうとわかる. sinc関数の積分に関する話だ.

何といっていいのか全くわからない話題だが, 謎なのでとりあえず記録しておく次第.

2016-07-23 数学の証明をメロディに乗せた曲を作ってみたい

Amazon見たらレビューはいろいろあった. もちろん実際聞いてみないことには評価しづらいが, とても気になるのは確か.

高校の頃, 校歌に合わせて古文の助動詞を覚えるというのがあった. いま検索したらmixiのコミュニティにあった.

メロディに載せると口ずさみやすくて覚えやすいので, 一計ではある.

数学の証明をうまいことメロディに載せて暗唱するとかあると面白そうだし, 何かやりたい.

ムーミンさんの$\varepsilon$-$\delta$を笑点スタイルで話すというのもあったし, そういう線もありうる.

2016-07-25: sci-hub.io: 4700万件の研究論文を「科学の発展」のためタダで読めるようにしている海賊版サイト「Sci-Hub」: 記事紹介

話題になっているサイトはこれ.

よくわからないのでatiyahとwittenで検索したら, 単にGoogle Scholarに飛ばされるだけだった.

運営しているのはロシアの神経科学者でカザフスタン出身のAlexandra Elbakyanさん

とのことだが, どの分野の出版論文が多いとかそういう情報ないのだろうか. 数学とか物理でどのくらいあるのか, まずはそれが気になる方の市民だった.

2016-07-26 Halmos, P. R., HOW TO WRITE MATHEMATICS

読んでおきたい. とりあえずダウンロードしておいた.

2016-07-27 最適輸送とRiemann幾何, 測度距離空間

二つともRiemann幾何のPDFだ. 一つめは「測度距離空間のリッチ曲率と熱流」, 二つめは「最適輸送理論とその周辺」で, 両方とも最適輸送に関する話.

Villaniあたりが研究している話を京都の太田慎一さんが解説している. どんな流れでこのツイートが出てきたのか全く覚えていないがとりあえずメモ.

2016-07-28 大田春外『解いてみよう位相空間 改訂版』と関連するwebサイト

本やサイトがかなり気になる. とくに具体例の話が.

位相空間というと先輩から聞いた話で, 東大数理の大島利雄先生が「学生の頃位相空間が一番難しかった」と言って, その理由として「位相空間を勉強していた頃, あるだろう, 作りたいと思った反例を作るのにものすごい苦労した」みたいなことを言っていた, という話がある.

教官陣, 学生の頃からきちんと反例を作るといった大事な基礎基本を 疎かにしていないと知って, 修士なのにまるでできていない自分はどれだけ出来が悪いのかと戦慄したものだ.

2016-07-30 『そもそも普通の人が努力してできないものが高校教育のカリキュラムに組み入れられるわけないじゃないですか』

いろいろとすごいことを言っている人がいたので.

高い公共性を感じる.

人間精神への無限の信頼を感じる. さすがに全く理解できなかった.

で, コメントを頂いた.

こうはいうものの高校での実データはやはり気になる.

何にせよ元のツイート, すごい世界認識をしているのでどういう考えでそれに至ったのか本当に興味がある.

自分は当然努力でき, 努力して解決できたので誰だって必ずできるはずという感じの, いわゆるブラック企業というかブラックな上司の思考とも地続きな感じがする.

2016-07-31 連続関数環の閉かつ素なイデアルは極大イデアル

こんなコメントを頂いた.

とてもつらいしやばい. あとたんじぇイケメンエリート太郎にも教えて頂いたので.

Urysohn, 愛してやまない. そしてたんじぇイケメンエリート太郎が順調に育ってきていて, 感銘を禁じ得ない. ちょっと聞くとぱっと答えてくれるとか素晴らしすぎる.

一応それにすぐ答えてもらえるだけの対応というか, 信頼関係も築けてきている感もある. ありがたい限りだ.

2016-08-01 何故単位行列を$E$と書くのか問題

何となくドイツっぽいのとフランスっぽいのはわかる気がする. 何故だろう.

2016-08-01 慶應大学の「数理女子」というサイトがあったので【宣伝協力】

改めてリンクつけておこう.

もう東大に移ってしまっているが, 佐々田さんが頑張って作ったのだろう. 佐々田さんのメッセージを引用しておく

音楽やスポーツにはいろいろな楽しみ方があります。カラオケでわいわい盛り上がる人、コーヒーを飲みながらクラシックを聴く人、日々筋トレに励む人、W杯を見に世界中出かける人etc...。数学も同じです!問題を解くだけが数学ではありません。あなたなりの数学の楽しみ方をぜひ見つけてください。 佐々田 槙子(東京大学・数理科学研究科)

数学女子とかいう言い方じたいがなくなるときが来ることを祈って, とりあえず宣伝協力しておく.

2016-08-02 森本光生, くさびの刃の定理とマイクロ函数, 数学

「数学」に掲載された森本さんのPDFがあったのでとりあえず記録しておく.

PDF内にも言及があるように, くさびの刃の定理は場の量子論に起源がある. 私が代数解析に興味がある理由の一つでもある. 森本さんの本にも一章割かれている.

これもいまだにきちんと読みこめていない. 代数, 特にホモロジー代数の勉強にもなるし, いい加減ちゃんと読みたいのだが, なかなか時間が取れないままだ.

2016-08-02 裳華房の数学者によるウェブ連載コラム「数学者的思考回路-夢と妄想のはざま-」

パラパラと該当記事群を読んだ. 面白そう. 私もこういうの書きたい. 何か考えよう.

2016-08-03 山崎隆雄さんによる多項式版の(やさしい)ABC予想の証明の解説

現代数学観光ツアーのネタにしたい. とりあえずネタを貯めておこう.

2016-08-04 ytb_at_twtさん筋の情報: ゲーデル警察とコンピュータの歴史から紐解く人工知能

またもやたべさん筋の情報で悲しみに包まれた.

引用元のツイート群も引用しよう.

「身内」の数学界隈からでもひどい目にあうようだし, 数学基礎論, 数理論理の人達, 本当に大変だ.

2016-08-04 選択公理を証明に使う典型的な命題である程度初等的な命題で比較的証明短い命題が知りたい

市民メモ.

これに頂いたコメントを引用しておきたい.

@phasetr k を自然数とする. グラフ G の任意の有限部分グラフが k-彩色可能ならば G も k-彩色可能

@phasetr 群 G の任意の有限生成部分群が順序付け可能(演算と同調する全順序を定めることができる)ならば G も順序付け可能

@phasetr 連結かつ局所有限な無限グラフは無限単純道を持つ

@phasetr 先手も後手も必勝戦略を持たないような長さωのゲームが存在する

教えてもらったのはいいものの.

そしてこう返ってくる.

@phasetr 出てきません

@phasetr 最初の3つはコンパクト性定理(cmpactness theorem, BPIと同値)の典型的な応用例なので, この辺りのワードと一緒に検索すれば出てきます. 私の超準解析ノート(最新版)にも2行くらいの証明が載っています.

@phasetr 最後の例は集合論(の決定性公理)に関する話題なので決定性公理と選択公理で調べたら出てきます.

@phasetr 最初の3つがコンパクト性定理の帰結と書きましたが最初の2つです. 3つ目は(従属)選択公理を使って頂点を選択してパスを伸ばしていくという操作を繰り返すので簡単.

何はともあれ記録しよう.

2016-08-05 京大2次試験数学問題をRで表現する - ryamadaのコンピュータ・数学メモ 【記事紹介】

こういうのでいろいろ遊んでみたいとはずっと思っている. とりあえずメモだ.

2016-08-07 単語習得のためのpicture dictionary: 数学にも転用できないだろうか.

参考にしたい. 数学にも転用したい.

2016-08-08 「数学と芸術」というタイトルの講演が理数教育研究所主催「2014高校数学セミナー」であったそうなので

桜井進事案は不安でしかたないが, 仲島さち子さんの「数学と芸術」は気になる. こういうのもいろいろ調べて情報ださないといけないな, とはずっと思っているのだが全くできていない.

2016-08-09 チャーハニスト鈴木による「ロジックおすすめ本の紹介」ページ【宣伝協力】

何はともあれ記録・宣伝協力しておく.

2016-08-09 フィンランドで数学やアートに関する国際会議Bridgesがあったらしい

フィンランドでの会議らしい. 「Mathematics, Music, Art, Architecture, Education, Culture」とのこと. 楽しそう.

関係ないがskkによるとフィンランドは漢字で芬蘭と書くらしい.

2016-08-11 カーネギーメロン大学哲学科という魔界: 数理論理学, 科学哲学はもちろんのこと機械学習や統計的因果推論の専門家もいるらしい

話は変わるが, 竹崎先生がUCLAの改革に立ち合ったとき, 人文学の基礎は哲学, 理学の基礎は数学, 的な感じで話が進んでいたらしく, 数学への深い信頼を感じて感動するとともにその信頼に応えるべくやっていかないと, と身が引き締まる思いだったとか伺った.

2016-08-11 「人を積分できるピアス」という素敵な数学アクセサリを見つけたので

$x$の作り方が参考になる. 最近忙しくて数学アクセサリは全く作れていない. http://math-accessory.comも放置したままだ. これも動かしたい.

2016-08-12 チリ出身, 2016五輪女子柔道70kgドイツ代表のラウラ・ヴァルガス=コッホさんは数学科の博士学生らしいので

数学の博士課程に行きながら柔道でメダルとか, あまりにも格好いい. 私も見習いたい.

あといちおうWikipediaへのリンクも.

2016-08-12 斎藤正彦『線型代数学』(東京図書)が出版されたようなので: ツイート紹介

東大出版会の齋藤正彦『線型代数入門』, 私の愛読書でAmazonにレビューも書いたし物理への応用にはかなりいいので, いろいろなところで宣伝しているが新しい方も気になる.

齋藤毅本も佐武本も気になるが読めていない. 勉強したいことは多いし, それに合わせて情報発信したいことも多いが, その時間確保のためにもマネタイズを真剣に考えていきたい.

2016-08-12 「カントールはフーリエ級数の研究での必要から順序数を発見した」: 現代思想系への悲しみを謳うツイート紹介

『選択公理と数学』はこれ.

学部のときちゃんと読んだのに全く覚えていなくて悲しい. 買わないと.

2016-08-14 デレマスに見る新参・古参のあるべき姿問題: 「だりーなの志を認め憧れを形にしてみせるなつきちの姿は新参に対する古参のあるべき姿を示している」: ツイート紹介

理屈ではわかっているのだが, 現実的になかなかこうは動けていない自分がいる.

節目節目で反省すべく記録しておく.

2016-08-15 俺達の一般化されたヘルダーの不等式: 黒木さんのツイートまとめ

ということで引用されたツイート群を追いかける.

2016-08-19 対ごとに素でないときにdisjoint union(無縁和)を考えたくなるときの具体例を教えてもらったので

あと何となくこれも引用しておく.

代数もっとやりたいし幾何ももっとやりたい.

2016-08-14 『ゲンツェンの自然数論の無矛盾性の証明とゲーデルの第二不完全性定理が矛盾しないのはなぜですか?』

気になったので引用する.

  • Q

ゲンツェンの自然数論の無矛盾性の証明とゲーデルの第二不完全性定理が矛盾しないのはなぜですか?

  • A

Gentzenが示したことは PA+TI(ε_0) に於いて Con(PA) が証明可能ということです。Gödelの不完全性定理が述べているのは T から Con(T) が証明できないということですから、これには当てはまりません。系として PA から TI(ε_0) が証明不能であることが分かります。

全くわからなかった. 非専門とはいえさすがに悲しい. この辺も中二心をくすぐるし, いつかはちゃんとやりたいと思ってもう何年経つだろう.

2016-08-21 Inkscapeを使った立体的な図を作り方メモ

こういう技術ももっと磨きたい. とりあえずメモ.

2016-08-21 ネタバレ: シン・ゴジラは男の子の夢が詰まっているけれども女の子にはどうだったのだろう? と祈りのようなも気持ちになった

改めて書いておく. ネタバレ前提で書くので見たくない方は引き返してほしい.

端的に感想をまとめるとこれ.

他の人がどうかは一切知らない. しかしシン・ゴジラ, 私の性にはあった. かなり前半から涙が出そうになった. いわゆる会議シーンからだ.

現場の流れ作業的な上への確認, 緊迫した情勢下であっても感情を交えず淡々と冷静な姿に心を動かされた. しかし一番私が心を動かされたのは大臣達の言動・表情だ. 現場からの報告は信頼する, そして覚悟を決めた表情で自分の上に決断を迫る. 当然, 各省庁のトップ, 大臣としての責任は負わねばならない. 防衛大臣の決然とした表情は最高に格好よかった. そういうところ, 仕事をしている「大人」という感じがして感動せざるを得ない.

総理も最初, 割と戸惑いつつ微妙なへっぽこ感を出している感じはあった. しかしポイントポイントで腹を括った発言があって感銘を受けた.

会見で上陸はしないと言ってしまったその直後に上陸があった話, 会見から離れるときに裏で「過ぎたことはもういい. 次どうするかだ」みたいなことを言っていたの, 指導者として極めて立派だったと思っている.

自衛隊に始めて攻撃命令を出す場面, 実際には逃げ遅れた民間人がいたことがわかったときの決断にも感銘を受けた. 「自衛隊は国民を守る組織である」と言い, あの場面で攻撃許可を出さなかったことは何かあったときの責任逃れの発言だと捉える向きもあるのだろう. 未知の危機を前にして「平和ボケ」では? という話すらあるのかもしれない. しかし私は明確な強い意志で攻撃をとりやめさせたことに感銘を受けた. あの状況ですら建前を崩さなかったのは立派だと判断したのだ.

棒読みで早口だと言う批判があったようだ. それについてもむしろ感動ポイントだろう. 総理がなくなって立川に移った直後に矢口が激昂したところくらいが強い感情の動きがあったところだろう. そこはそこで泉が「まずお前が落ち着け」と水を差し出し, 落ち着いた矢口が「すまない」と誤った. 感情的になったところで何もいいことがない, 冷静になって頭を働かせるのが仕事だと自分に任じた人の動きだ. ここが感動ポイントでなくて何だろう.

あともう何より, 生物・化学系の人達の専門性を武器に戦う姿があまりにも格好よかった. 「こんなこともあろうかと」的に鍛え上げてきた人々の気概を見せてもらえた. 無論プラントや関係物資の調達に懸命になる事務方も最高に格好よかった.

巨災対の面々, 思っていたよりも常人に描かれていた感がある. いい意味で組織の一員として動き, ちゃんと仕事をさせてくる. できる筋を探してかけあって, 解析のために海外からすらスパコンの使用許可取ってくるとか組織の仕事人として超がつく程優秀だろう. 使える人間もきちんと見極めているし, あれだけの強烈な手腕があるの, すごすぎる. 「首をナナメに振らない人間」事案, 本当にすごかった.

広い視野と交流関係を持つジェネラリストの面目躍如といったところだと思う. 「外務大臣 (か誰か) の交渉力に期待するしかない」とかいうセリフも, 国を背負うスーパーエリートにしか出せない味だろう. 社会学系のスペシャリストと言ってもいいのだろうか. ああいうのも心が震える.

尾頭ヒロミさん, pixiv でも大人気なようだ. 私も心打たれた. 防衛大臣といい尾頭ヒロミさんといい, タイプは全く違うがそれぞれ尋常ではないほどに格好よかった.

Twitter で尾頭ヒロミさんが作る弁当とかいう話題があった. 尾頭ヒロミさん, 私のイメージだと栄養学的にめっちゃ整いつつ, 盛り付けや味付けが尋常じゃないほど簡素でかつ素材を活かした, 冷めても超人的に美味しいお弁当を作っているイメージがある.

里見臨時総理 (?) の最後もよかった. 赤坂からの「もう総理も好きにしたらどうですか?」的な発言の後, 出てきたのはフランス大使に頭を下げている姿だ. 好きにした結果の行動が頭を下げているとか, あまりにも格好いい. あのシーンには心が震えざるをえない.

2016-08-22 昭和15年の小學校の算數の教科書「伸ばす算術の新研究」のまえがきから: ツイート紹介

画像から文章を抜き出しておこう. 旧漢字はめんどいので変換したが「思はない」などの仮名づかいはそのままにした.

算術の成績の思はしくない人は (1) 心におちつきのたりない人. (2) やったらできるといふ自信と元気のたりない人. (3) 人より先に答を出したがつたり, 早がつてんして問題をよく読まない人. (4) 出来ないからといつて, もう一度しつかりと考へながら問題を読んでみない人. (5) 文字をきれいに書かない人. (6) 位取や名のつけ方に注意のたりない人. (7) 自分のための勉強だと思つて, しんけんにならないで, いつも人にやかましく言はれて勉強する人.

引用した 2 つ目のコメントはまるで意味がわからないので引用した. (7) あたりは精神論っぽいが, 問題をよく読まないとか考えながら問題を読まないとか, そういうのも言っているし, 何でいきなり丸暗記とか言い出すのかわからない.

何はともあれ, 大事なところがないでもないので記録しておく.

2016-08-23 $\varepsilon$-$\delta$ 論法のアニメーション: こんなの自分でもきちんと作りたい

こういうのは単純な絵よりも動画の方がいいと改めて思ったので記録. こういうのをもっとさらっと作れるようになりたい.

2016-08-24 妄想カップルの会話がきついし「理系のつぶやき」のどの辺が理系なのか全くわからない事案

冒頭部の妄想会話, 猛烈に難解でいまだに何を言っているのかわからない. これは何だったのだろうか.

2016-08-25 『数学への分野転向の際に行った勉強のこと』 薬学から数学への転向: 記事紹介

Facebook で流れたきたのだが, 数学への分野転向の際に行った勉強のことという記事の記録. 薬学から数学への転向という何となく魔人っぽい経歴の方だ. 学振も取っているので魔人感はさらに高まる.

それはそれとして次の点がとてもいい感じ.

仕事において、新しい分野の勉強をする際には

  • 難しすぎる教科書には手を出さない(適切なレベルから始める)
  • その道のエキスパートに基礎として何を学ぶべきか教えを請う
  • どのようにして仕事に活かすか、領域を慎重に選ぶ
  • 記録をつける
  • ともだちを作る!!!!

が重要なのではないかと思います、というお話しをします。

仕事に活かすかどうかについては微妙なところだが, 「仕事において」とついているから その前提なら外せない要件だ.

いまちょうどこの辺に関して現代数学の通信講座をはじめようとも思っているので, その参考にもしていきたいと思っている. とてもタイムリーだった.

中身はしごくまともなので読むと参考になるはずだ.

2016-08-26 『創文社潰れてしまうので,今からでも遅く無いので名著,現代数理統計学を買いましょう』ツイート紹介

統計学, ずっときちんとやりたいと思っていて気になっている. 最近Rによる統計の本も出ているようだしそれも気になっていれば, Pythonによる統計も気になっている. 勉強したいことがたくさんある.

2016-08-26 Wolfram alphaを導入して子ども達と数学で遊びたい

この前に哲学を半端にかじってしまった異常者の異常な数学観に関する話があるが, それはこの際とりあえずどうでもいいので, 最初から本題に入る.

Wolfram alphaをもっと使いこなしたい. より正確には近所の子どもにその辺を伝えたい. 何かいい事例ないだろうか.

2016-08-28 愛からはじまる Coinfinite set と cofinete set の違い

そしてやたべさんが絡む.

あとでいちいち考えなくてもいいように, coinfinite setとcofinete setの例を挙げておこう.

Coinfiniteの例は$I_n = {1,2,\dots,n}$(ただし$n$は自然数)が簡単な例で, cofiniteの例は上の$I_n$の補集合. 自明と言えば自明だし書く必要ない気もするが, 一応.

あとこの辺のいわゆる「余」となるcoの使い方, 結構便利だなと改めて思うなどした.

そして「無限に隙間を広げる」という操作, 割と非直観的で難しい感じがある. そもそも操作と言っていいのかすらよくわからないが.

面白いのでとりあえずメモっておこう.

2016-08-29 レイコフ, ヌーニェス『数学の認知科学』, ドゥアンヌ『数覚とは何か』, 加藤文元『数学の想像力』: 読書メモ

『数学の認知科学』, 『数覚とは何か』, 『数学の想像力』が面白そう. 読みたい本が増えるのもさることながら, 買ったまま積読な本もガンガン増えていく.

『数覚とは何か』のドゥアンヌ, 黒木さんが何か本を紹介していた気もする.

2016-08-29 2016-03に層コホモロジーとチェックコホモロジーの一致に局所可縮さえあればパラコンパクトは要らないという最新の結果を知ったので

証明が気になる. 論文読んでみたい.

あと局所可縮というのはどのくらいの強さがある条件なのだろう. 局所可縮な例と成立する空間のクラス, そして成立しない例と成立しない空間のクラスが知りたい.

そしてよくよく考えるとパラコンパクトが課す制約の強さ, つまりパラコンパクトになる空間のクラスをほとんど知らない. パラコンパクトにならない例もあまりよくわかっていない.

投げておけば誰か教えてくれるだろうと思ったが, ちょっと調べてみた. Wikipedia先生からいくつか引用する.

まずはコンパクトから.

なお無限次元では有界閉集合はコンパクトとは限らず, 例えばヒルベルト空間内の (縁を含んだ) 単位球体は有界かつ閉集合であるがコンパクトではない (距離位相を入れた場合).

当然の有名な事実だが, 一応メモ.

このようにコンパクト性は, 無限だと起こる問題を有限に落とす事で回避する事に用いる事ができる. 一般的に無限が絡むと議論が複雑になるので, これを回避できるコンパクト性は有益な概念である.

これ, やろうと思って忙しくてできなくなった可換環セミナーでも言及しようとした話だ.

これは以下のように考えれば直観的に理解できる. まず簡単にわかるように一辺の長さが 1 である (縁を含んだ) $n$ 次元超立方体 $I^n$ を 1 辺の長さが $(1/2) + \varepsilon$ の (縁を含まない) $n$ 次元超立方体 $B$ で覆うには どうしても $B$ のコピーが $2^n$ 個必要である. (ここで $\varepsilon$ は小さい値. たとえば $\varepsilon = 0.1$). したがって $n \to \infty$ とすれば分かるように, 1 辺の長さが 1 の無限次元超立方体 $I^{\infty$}$ を覆うには どうしても 1 辺の長さが $(1/2) + \varepsilon$ の 無限次元超立方体が無限個必要になり, 有限個では覆う事ができない. コンパクト性は無限個開被覆は有限部分開被覆を持つ事を要請しているので, これは $I^{\infty$}$ はコンパクトではない事を意味する. しかし有限次元の場合と同様の証明で $I^{\infty$}$ が有界閉集合である事は示せる. 以上の事から $I^{\infty$}$ は有界閉集合であるがコンパクトではない.

同様のアイデアに基づいて $I^{\infty$}$ が (有界ではあるが) 全有界ではない事が示せる. したがって全有界性は有界性よりも真に強い概念である.

これ, パッと見で $\ell^{\infty$}$ に見えたのだが, コピペしたら $I$ だったのでちょっとびっくりした.

で, パラコンパクト.

パラコンパクト空間のすべての閉部分空間はパラコンパクトである。ハウスドルフ空間のコンパクト部分集合は常に閉であるが、これはパラコンパクト部分集合に対しては正しくない。そのすべての部分空間がパラコンパクト空間であるような空間は遺伝的パラコンパクト (hereditarily paracompact) と呼ばれる。これはすべての開部分空間がパラコンパクトであると要求することと同値である。

なんJ位相空間部のつぶやきによって, この辺は何となく頭に入った. 証明などは全く知らないが. 反例もつぶやかれていた気がするが, 覚えていない. 誰かに教えて頂いたら追記したいところ.

チコノフの定理(コンパクト位相空間の任意の集まりの積はコンパクトである)はパラコンパクト空間には一般化されない、つまり、パラコンパクト空間の積はパラコンパクトであるとは限らない。しかしながら、パラコンパクト空間とコンパクト空間の積はつねにパラコンパクトである。

これもやはりなんJ位相空間部のつぶやきによって何となく知っている. そして詳しく知っているわけでもない.

すべての距離空間はパラコンパクトである。位相空間が距離化可能であることとパラコンパクトかつ局所距離化可能なハウスドルフ空間であることは同値である。

(連結な) Riemann 多様体, どうしてもパラコンパクトになるのか. パラコンパクト性から Riemann 計量の存在が言えた気がするが, ある種の逆, という感じがある.

  • すべての正則リンデレーフ空間はパラコンパクトである。とくに、すべての局所コンパクトハウスドルフ第二可算空間はパラコンパクトである。
  • ゾルゲンフライ直線(英語版)は、コンパクト、局所コンパクト、第二可算、距離化可能のいずれでもないが、パラコンパクトである。
  • すべての CW 複体(英語版)はパラコンパクトである[1]。
  • (Theorem of A. H. Stone(英語版)) すべての距離空間はパラコンパクトである[2]。初期の証明は幾分難解であったが、初等的な証明が M. E. Rudin によって発見された[3]。距離空間が非可分の場合は、定理を満たすような細分の存在証明に選択公理を必要とする。ZFも従属選択公理(英語版)つきZFも十分でないことが証明されている[4]。

正則リンデレーフとか全くイメージがつかめない. あとやはりこれ.

パラコンパクトでない空間の例には次のようなものがある。

  • 最も有名な反例は長い直線であり、これはパラコンパクトでない位相多様体(英語版)である。(長い直線は局所コンパクトであるが、第二可算でない。)
  • 別の反例は無限(英語版)個の離散空間の非可算個のコピーの積である。particular point topology(英語版) が入っている任意の無限集合はパラコンパクトでない; 実はメタコンパクト(英語版)ですらない。
  • プリューファー多様体(英語版)は非パラコンパクトな面である。
  • bagpipe theorem(英語版)は非コンパクト面の 2ℵ1 個の同型類があることを示している。

これも大事そう. 使う状況が全く想像できていないが.

パラコンパクト性は弱遺伝的 (weakly hereditary) である、すなわちパラコンパクト空間のすべての閉部分空間はパラコンパクトである。

パラコンパクトハウスドルフ空間上、層係数コホモロジーとチェックコホモロジー(英語版)は等しい[5]。 5. Brylinski, Jean-Luc (2007), Loop Spaces, Characteristic Classes and Geometric Quantization, Progress in Mathematics, 107, Springer, p. 32, ISBN 9780817647308.

実は、T1 空間がハウスドルフかつパラコンパクトであることと任意の開被覆に従属な 1 の分割を持つことは同値である(下記参照)。この性質は(少なくともハウスドルフの場合において)パラコンパクト空間を定義するのに使われることがある。

パラコンパクト性はコンパクト性の概念とほとんど関係がないが、位相空間の構成要素を扱いやすいピースに解体することにむしろもっと関係がある。

最後の方, メタコンパクトとかオルソコンパクトとかでてきて, コンパクト wiki と zena さんを想起した.

zena さん, あんなに無茶な数学の話をしていて 物理学徒を自称するの, さすがに無理がありすぎる, ふだん何やってんの, といつも言っている.

久し振りに長くなった感がある. 引用ばかりなので, 自分で書いたところは少ないが.

こういうのを再勉強すると, 学部一年でやったことがどれだけわかっていないかとか 思い知らされてつらい.

2016-08-31 『ウォルフラム・アルファすごい。もう、工学系の研究室で数値計算用PCとか減らしてもいいんちゃうか。』やたべさん筋の情報

よくわからないがとりあえずメモ. 変にプログラミングの勉強するより, Wolfram alphaの使い方勉強した方がいいのかもしれない. 特に中高生向けのことを考えるなら. ちょっとWolfram alphaちゃんと調べよう.

2016-08-31 Lemma 田, Lemma 曲 by Nobuo Yoneda

このツイートで引用されているツイートも引用.

謎. 海外の人に伝わるのだろうか. さらに強く中国人に伝わるのだろうかとも思っている.

2016-08-31 ある集合$X$に対して$X \cap P(X) \neq \emptyset$となる$X$の例を教えてもらった

いいことを教えてもらえた. とりあえず記録.

2016-09-01 研究者はかくありたい『長年の腐れ縁の某数学者に出くわして、お互い「あ!」と言ったら、何の前置きもなく「最近いい定理が証明出来たんですよ!聞いてください」とはじまって、十分ぐらい説明があってから、ようやく時候の挨拶等をした。』立川裕二さん筋の情報

今日のいい話として記録しておく.

2016-09-01 「あのですね できたんですよ あの定理」

先日立川さんの次のツイートがあったのだ.

それを受け何かキャッチコピーを探したくなったのが次のツイートとそこからの流れ.

ななしゃんのがかなりいい. 何となく気分でタイトルでは!を抜いてしまったが, 引用的にはどうなのと思わないでもない. あくまでななしゃんのが元ネタで本歌取り的なアレとして, 次くらいのでもいいと思っている.

  • あのですね すごい定理が できました
  • 聞いてほしい すごい定理が できました
  • 聞いてほしい すごい定理が できたんです
  • この定理 聞いてください すごいでしょ

字余りだがそんなにバランス崩壊していない感じがあるがどうだろう.

何かこう「好きな人ができました」くらいのシンプルで心を打つフレーズがほしい.

こういうキャッチフレーズももっと研究しよう.

何にしろ今回ななしゃんがあまりにもいい仕事をしてくれたので, ただただ感謝の祈りを捧げている.

2016-09-07 「ムーアって、無限を「語り得ないもの」と定義して、数学的無限を「ホントの無限じゃない」とdisっているウチに、全ての内実が手のひらからこぼれ落ちてしまったような本だよね。」

知らない世界の話は楽しい. そして建設的な批判の難しさを知る.

2016-09-07 標数$p$の方法と有理曲線の存在定理: 森重文教授の最終講義事案

正標数への還元事案だろうか. 名前だけは知っている. とりあえず気になったのでちょっとまとめた.

無限に数学したい.

2016-09-07 数学的観点から見た『君の名は。』を書いてみたいが何もネタを思いつかず幾星霜

数学的観点から見た『君の名は。』を書いてみたいが, いいネタが何も思いつかないし, こんなときにこそ自分の無知無学無教養ぶりを思い知らされつらくなる.

2016-09-08 『絵が下手な人必見!そっくり上手に描くための観察法と考え方 - MIKINOTE』記事紹介

細かいことはいろいろあるにしても, まず概要をつかむことが大事で, それもいろいろな角度からの概要をつかむことが大事ということを認識した.

とても参考になる. 数学とか物理とかプログラミングのコンテンツを作るときも参考にしよう.

2016-09-13 『子供のころは勉強すると褒められたはずなのに, 大人になるとなぜか怒られるから, 小中学生の皆さんは今のうちに悔いのないくらい勉強したほうがよい.』

語り継いでいきたい.

2016-09-14 「数式を並べるんじゃなくて、概念を説明してほしい」に込められた意図の謎

いくつか引用しておこう.

一般化された数式ほど概念を伝えるのに適した表現方法もないのになぁとずっと不思議だったのだけど、就職活動をしている辺りで僕は気づいた。どうやら、「概念を説明して欲しい」というのは、「抽象化された数式は難しくて理解できないので、具体例を上げて説明してほしい」という意味で日本のサラリーマンの中で用いられる隠語だ。

とても大切なことなのでついでに書いておくと、数式の「見た目の難しさ」と「(辞書的な意味での)概念の難しさ」は何の関係もない。特殊相対性理論の質量とエネルギーの等価性を示す、"E=mc^2"の見た目はとても簡単だけれど、その概念を僕は理解できない。

最近も数学や物理の概念を式を使わずに説明できないかという謎の要望を頂いた. いろいろな意味で謎.

2016-09-16 Péter Ivanics, András I. Stipsicz, Szilárd Szabó, 2016, Two-dimensional moduli spaces of irregular Higgs bundles

リンク先のページは Péter Ivanics, András I. Stipsicz, Szilárd Szabó, 2016, Two-dimensional moduli spaces of irregular Higgs bundles だった. とりあえずメモ.

2016-09-16 重力波検出装置には1980年代に干渉計型検出方式と共振型検出方式の論争があって1988年の小澤正直先生の仕事で解決されたという話

読めていないがまずは記録.

2016-09-18 左逆写像と右逆写像が一致しない例を求めて

2016-09-18 左逆写像と右逆写像が一致しない例を求めて

結合律を破壞しに行く発想はなかった. 自分の甘さを一番思い知らされたのはここだ. 精進しなければ.

2016-09-19 Riehl, Category Theory in Context

Mac Laneの現代版とか読むしかないのでは.

2016-09-21 J. P. May, A Concise Course in Algebraic Topology

これっぽい.

目次を見ると序盤から圏を導入しているようだ. とりあえず記録しておく.

2016-09-28 あの川添愛『白と黒の扉』の続編『精霊の箱』が 2016/10/27 に出るので買わねばならない

前著『白と黒の扉』もものすごい面白かった. 必読だ. 買わねば.

川添愛『白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険』に続編が出るという

出たら買わなければ. メルマガでも布教しよう. 楽しみでならない.

2016-10-01 『異世界に転生したはいいものの、異世界では英語しか通じないことが発覚し、中1レベルの英語力から徐々に英語力をつけながら無双していく、異世界転生王道ストーリー的な英語教材ください』の数学版を作りたい

コンテンツのネタは尽きない.

2016-09-30 L Buhovsky et. al. A $C^0$ counterexample to the Arnold conjecture

とりあえず気になるのでメモしておく.

2016-10-06 統計学 黒木メモ:黒木さんによるベイズ統計のお勧め書籍, 渡辺澄夫『ベイズ統計の理論と方法』

ベイズ統計どころか統計よくわからないし, 買ってみるか.

2016-10-20 「四色問題がゲージ理論を使って解けるんじゃないかという話をKronheimer-Mrowkaがやっているらしい」

動画見ていないのだがとりあえずメモだ.

2016-10-28 モンティホール問題などに関する確率に関するやりとり

モンティホール問題などに関する確率に関するやりとりがまとめられていた. 確率はいまだにさっぱりわからない. 勉強用にとりあえずメモ.

2016-10-31 Dimitrov, Haiden, Katzarkov, Kontsevich, Dynamical systems and categories

Kontsevichも著者の一人になっている. こんな話もあるのか. 分野見たらAlgebraic geometryも入っていたし, 代数幾何と力学系の繋がり考えたこともなかった.

2016-11-08 読書の参考: 東大数理, 2017年の学部四年セミナーのテキスト集

参考の記録として張っておこう.

川又雄二郎

  • Algebraic surfaces, Lucian Badescu, Springer, 2001
  • 通年で使用する.

高木寛通

  • グレブナ基底と代数多様体入門 (上・下), コックスその他, 丸善出版, 2000
  • とりあえず半期で使用. 上巻の 3 章:消去理論から読み始める. 上巻の 1, 2 章の内容 (グレブナ基底の定義なども含む) はしっかり自習しておいてください. アルゴリズムにはあまり深入りしないつもりなので代数幾何を勉強したい人を希望します.

寺杣友秀

  • The red book of varieties and schemes(LectureNote in Mathematics 1358), David Mumford, Springer
  • Algebraic Geometry (Graduate Texts in Mathematics), Robin Hartshorne, Springer, 1977

今井直毅

  • Algebraic Number Theory, J. W. S. Cassels, A. Frohlich, Academic Press, 1967
  • S セメスターのみ使用する. London Mathematical Society から 2010 年出版の第 2 版あり.

権業善範

  • 新装版 複素多様体論, 小平邦彦, 岩波書店, 2015

松本久義

  • Introduction to Lie Algebras and Representation Theory, James E. Humphreys, Springer, 1980
  • (テキスト 1,2 共通) 通年で使用する. 他にも表現論, リー群, リー代数関係の本であれば相談の上変更可能.
  • Lie superalgebras and enveloping algebras, Ian M. Musson, American Mathematical Society, 2012

志甫淳

  • Algebraic Geometry ※所蔵なし (絶版), Lei Fu, Tsinghua University Press, 2006, 通年で使用する.

三枝洋一

  • Automorphic Representations and L-Functions for the General Linear Group, Volume I, Dorian Goldfeld, Joseph Hundley, Cambridge University Press, 2011
  • Abelian Varieties, David Mumford, Oxford University Press 1970

辻雄

  • Local Fields, Jean-Pierre Serre, Springer, 1979

寺田至

  • 古典群の表現論と組合せ論 (上) ・ (下), 岡田聡一, 培風館, 2006,
  • 通年で使用する.

植田一石

  • The Geometry of Four-Manifolds, K. Donaldson P. B. Kronheimer, Oxford University Press, 1990
  • Mirror Symmetry, Hori et al., Amer Mathematical Society, 2003

河野俊丈

  • Lectures on Symplectic Geometry, Ana Cannas da Silva, Springer, 2001

金井雅彦

  • Large Scale Geometry, Piotr W. Nowak & Guoliang Yu,, European Mathematical Society, 2010
  • Discrete Differential Geometry - Integrable Structure, Alexander I. Bobenko & Yuri B. Surism, American Mathematical Society, 2008

二木昭人

  • An Introduction to Extremal K Ä Hler Metrics, G Á Bor Sz é kelyhidi, Graduate Studies in Mathematics, Amer. Math. Soc., 2014

林修平

  • Lectures on Dynamical Systems, Eduard Zehnder, European Mathematical Society, 2010
  • An Introduction to Ergodic Theory, Peter Walters, Springer, 1981

逆井卓也

  • Algebraic Topology from a Homotopical Viewpoint, M. Aguilar,S. Gitler,C. Prieto, Springer, 2002

北山貴裕

  • Lecture Notes in Algebraic Topology, James F. Davis and Paul Kirk, American Mathematical Society, 2001

小林俊行

  • Lectures on the Orbit Method, A. A. Kirillov, Graduate Studies in Mathematics, Volume 64, AMS, 2004
  • The Spectrum of Hyperbolic Surfaces, N. Bergeron, Universitext, Springer, 2016

足助太郎

  • Lectures on Algebraic and Differential Topology (Lecture nots in mathematics 279), R.Bott, S.Gitler, I.M.James, Springer, 1972
  • 通年で使用するが, 読み終わってしまったら別の本・論文等を考える.

古田幹雄

  • Riemann Surfaces(Oxford Graduate Texts in Mathematics), S.K. Donaldson, Oxford Univ Press, 2011
  • 通年で使うかどうかは読み進めながら決めたいと思います.

松尾厚

  • Quantum groups, C. Kassel, Springer Verlag, 1995,
  • 通年で使用する.
  • The Finite Simple Groups, Robert A. Wilson, Springer Verlag, 2009

坂井秀隆

  • 複素領域における線型常微分方程式, 渋谷泰隆, 紀伊國屋書店, 1976
  • 通年で使用

河東泰之

  • A Course in Functional Analysis, John B. Conway, Springer, 1990
  • 通年で使用の予定
  • A short course on spectral theory, William Arveson, Springer, 2002
  • 通年で使用の予定

木田良才

  • Ergodic theory with a view towards number theory, Manfred Einsiedler and Thomas Ward, Springer London Ltd, 2011
  • 通年で使用する.
  • Kazhdan's property (T), Bachir Bekka, Pierre de la Harpe, and Alain Valette, Cambridge University Press, 2008

高山茂晴

  • 多変数複素解析入門, 安達 謙三, 開成出版, 2016
  • 通年で使用する予定.

中村周

  • Introduction to Partial Differential Equations (2nd Ed), Gerald B. Folland, Princeton University Press, 1995
  • Semiclassical Analysis, Maciej Zworski, American Mathematical Society, 2012

儀我美一

  • Partial Differential Equations: Second Edition (Graduate Studies in Mathematics), Lawrence C. Evans, American Mathematical Society, 2010
  • 通年で使用する. どの部分を講読するかは受講者との相談による.
  • Gamma-Convergence for Beginners, Andrea Braides, Oxford University Press, 2002
  • 通年で使用する.

宮本安人

  • ソボレフ空間の基礎と応用, 宮島静雄, 共立出版, 2006
  • 関数解析 -その理論と応用に向けて, ハイム・ブレジス (藤田宏 監訳, 小西芳雄 訳), 産業図書, 1988

緒方芳子

  • Representations of Finite and Compact Groups (Graduate Studies in Mathematics ), Barry Simon, American Mathematical Society, 1995

下村明洋

  • 関数解析, 宮島静雄, 横浜図書, 2005
  • 通年で使用する.
  • 偏微分方程式 (共立数学講座 14), 熊ノ郷準, 共立出版, 1978

関口英子

  • リー群と表現論, 小林俊行--大島利雄, 岩波書店, 2016 第 10 刷
  • 通年で使用します.

新任教員

  • Probability with Martingales, David Williams, Cambridge University Press, 1991
  • 学生の理解度に応じて本の途中から始める可能性があります. また, 早く終わった場合, 他のテキストに移る可能性もあります.

佐々田槙子

  • Probability with Martingales, David Williams, Cambridge University Press, 1991
  • 確率論, 熊谷 隆, 共立出版, 2003

平地健吾

  • Function theory of several complex variables, 2nd ed, Steven G. Krantz, Providence, RI : American Mathematical Society, 2001, c1992

俣野博

  • Nonlinear Analysis and Semilinear Elliptic Problems (Cambridge Studies in Advanced Mathematics), A. Ambrosetti and A. Malchiodi, Cambridge University Press, 2007

稲葉寿

  • An Introduction to Mathematical Epidemiology, Maia Martcheva, Springer, 2015

米田剛

  • Vorticity and Incompressible Flow, Andrew J. Majda and Andrea L. Bertozzi, Cambridge University press, 2001
  • 非線型発展方程式の実解析的方法, 小川卓克(おがわたかよし), 丸善出版, 2013

齊藤宣一

  • 偏微分方程式の数値解析, 田端正久, 岩波, 2010
  • 通年で使用
  • Functional Analysis, Sobolev Spaces and Partial Differential Equations, Haim Brezis, Springer, 2010

白石潤一

  • 拘束系の力学, 村井信行, 日本評論社, 1998
  • 通年で使用する.

長谷川立

  • Introduction to the Theory of Computation, Michael Sipser, PWS Publishing
  • A Mathematical Introduction to Logic, Herbert B. Enderton, Academic Press

新井仁之

  • 関数解析, 藤田宏, 伊藤清三, 黒田成俊, 岩波書店, 1991
  • A First Course on Wavelets, E. Hernandez and G. Weiss, CRC Press, 1996

ウィロックスラルフ

  • Discrete Systems and Integrability, J. Hietarinta, N. Joshi, F.W. Nijhoff, Cambridge University Press, 2016
  • 通年で行う予定である.
  • Mathematical Models in Population Biology and Epidemiology (Second Edition), Fred Brauer Carlos Castillo-Chavez, Springer, 2012

一井信吾

  • Computer Organization and Design: The Hardware Software Interface: ARM Edition, David Patterson, John Hennessy, Morgan Kaufmann, 2016

吉田朋広

  • Probability and Stochastics, Erhan Ç Inlar, Springer, 2011
  • Statistical Estimation: Asymptotic Theory, Ibragimov, I.A., Has'minskii, R.Z., Springer, 1981
  • Introduction to Stochastic Calculus Applied to Finance, 2nd ed., D. Lamberton, B. Lapeyre, Chapman & Hall, 2008
  • The Malliavin Calculus and Related Topics, David Nualart, Springer, 2006

時弘哲治

  • Methods and Models in Mathematical Biology, Johannes M Ü Ller, Christina Kuttler, Springer, 2015

2016-11-15 集合の遠近感を入れるための四つの方法

あまり考えたことがなかった. 参考のために記録しておこう.

追記

魔法少女からコメントを頂いた.

久し振りに魔法少女から超準解析系の話を聞いた気がする.

2016-11-16 たんじぇメモ: Baireのカテゴリー定理を使った測度論の例

何かのときに役に立つかもしれない. きちんとメモしておこう.

2016-11-16 非アルキメデス体係数線型空間の有限次元性と有界閉集合のコンパクト性に関する問答

もとの命題, $\mathbb{R}$と$\mathbb{C}$なら成り立つと思っていた (証明も読んだはずだがパッと思い出せなかった)ので, かなり驚いて「$\mathbb{R}$と$\mathbb{C}$でも本当に成り立つんだったか」と不安になったので思わず聞いてしまった. 関数解析的にシンプルな議論はどんなのだったか確認しなければいけない. 次のPDFが参考になりそうだ.

あとで必要なところだけ切り出してまとめてメルマガにも書こう.

$\mathbb{C}_{p}$などの非アルキメデス体, 本当に$\mathbb{R}$や$\mathbb{C}$の関数解析の直観がまるで効かないことを改めて実感した.

2016-11-18 記事紹介: 『「問題文を読んでもそこに何が書かれているのかわからない」子を教えていた時のお話』

新井紀子さんのAI研究に関する報告ももちろんだが, これはこれで割と衝撃を受ける. Twitterなり何なりで「何をどう考えてもこいつ日本語読めてないだろ. 何なんだ」というのを見かける. それが科学系統の知識不足とかそういうところでだけこういろいろと判断できなくておかしいのではなく, 本当に根本的に文章が読めていなかったのかと思うと納得はするが恐ろしい.

とりあえず記録.

2016-11-22 三輪哲二『物理と数学の出会い-数理解析研究所における可解格子模型の研究』

可解模型をいじりたくなるすごい文章だ. 量子群というと作用素環からの話, そして戸松玲治さんを思い出す.

2016-11-22 Stability of matterメモ: 参考文献とか

ツイートの写真を見て「まさかLieb亡くなったの」と一瞬驚いたが全く関係なかった.

学部三年くらいからずっと物質の安定性には興味だけあって, 実解析的なことは全くやっていないためにまるで手が出ていない.

現代数学探険隊とかその辺の企画と合わせていい機会だからちゃんとやろうかとも思っている.

勉強したいことたくさんある.

2016-11-23 こんなむごい話があるか: 掛け算の順序のせいで数学が苦手になった子どもの話

悲しい話があったのだ.

Togetter のコメントなので途中で切れてしまっている. コメント全文を引用しておこう.

とっても素直に先生の言うことを聞いていたうちの娘さんは交換法則が出て来たときに今迄ダメって言われてたのにどういう事?と大混乱。すっかり自信をなくしてしまい今でも数学は大の苦手。少なくとも私の娘さんにとっては百害あって一利なしでしたよこんなの。もっと早く気づいてあげるべきだった。

こんなひどい話があるか.

ちなみにこの手の話題については以前別の話を Twitter でしたことがあって, それを次の記事でまとめている.

よく「できない子のことを考えて」という話は出る. でも「できる子」のことはほとんど誰も考えてくれない. かもひろやすさんが時々「早熟と天才は違うし, 早熟の子は早熟の子できちんとした対処が必要で, ポキっと折れることだってもちろんある」みたいなことを言っている.

もちろんそもそも「できない子」向けの話としても狂っているというのが掛け算の順序強制問題ではある. ただこういうケースを本当によく見かけるので, 掛け算の順序に意味があるとか発達段階とかいういい加減なことをいう 大人には本当に腹が立つ.

私の活動のメインでもあるまたちょっと違う話もしておきたい. 私は中高の頃, 数学や物理の発展的な話にとても興味があった. でも何をどうしたらいいかわからず, とりあえず学校の勉強をしていた.

図書館に行って司書さんに聞いてみるとか, 学校の先生に相談してみるとか, いろいろやりようはあったはずだがそういう発想はまるで何も浮かんでこなかった. それを訴えなかったのだから当然だが, まわりの大人のサポートもほとんどなかった.

例外は高校二年のときの進路指導の先生が, 近所にあった東大の計数工学科 (当時. いまは数理工学科) のオープンキャンパスに行ってみたらどうか, という案内くらいだった.

教官の研究の内容紹介だった. もちろん何が何だかわからなかったが, 何かごつい式が出てきて無性に格好よかった. 数値計算の誤差の話, J リーグのスケジューリングに数学を使う話があったり, 携帯の漢字変換に関する話があった.

最後の「携帯の漢字変換」は要は確率を使って自然言語処理やってます, みたいな話で正確に何だったかは覚えていない. そういう系統の話だった, というだけだ.

もう 10 年以上も前の話だったが今でも覚えているくらいに楽しかった. こういう体験をもっとしたかったが, 何をどうするとできるのか全くわからなかった.

大学や大学院で早稲田, 東大に進学したら, いわゆる進学校の面々がまわりからこういう情報をふんだんに与えられていたことを知って愕然とした. 本当に「ずるい!」と心の底から思ったのだ. そんな不公平があるのかと.

私ももういい大人だ. 与える側に立たねばならない. そう思って数学や物理に関する情報発信をやっている.

大人相手の話が多くて本当に情報を届けたい中高生には あまり情報を届けられていない.

最近, 現代数学観光ツアーと現代数学探険隊という企画をはじめ, 専門的な方向に関して 1 つ区切りが感じがあり, 本格的に中高数学に関する企画をはじめた.

ご興味がある方はぜひ次のページから登録してほしい. 微分方程式をプログラミングを使って解く, という方向性で中高の数学がどこでどう使われるのかを 議論していく講座の叩き台をつくっていて, そのレビュアー募集中なのだ.

地道に粛々とやっていこう.

2016-11-29 「世の中には常識が通じない人がいる」からの「数学者に通じる常識はなにか」議論

そしてこれ.

あとついでにこんなのも見つけたので.

2016-12-07 伊藤清三『ルベーグ積分入門』の難点とその解消: 記事紹介

本はこれ.

何はともあれそうだったのか. 参考にしよう.

現代数学探険隊でもちろんルベーグもやる. そこの進め方はまだいろいろ考えていて, リース流の積分を先にやるスタイルにするか, 測度論からゴリゴリやるかとかいろいろ考えている.

とりあえず参考にしたい.

2016-12-10 西原史暁 訳『ダメな統計学』は邦訳が無償で読める

これは. とりあえずダウンロードした. じっくり読んでいこう.

本も興味あるが読みたい本が多過ぎてさばききれない.

2016-12-12 ベクトルには大きさや向きがあるか?

あともう一つ.

ふだん使わないから実数または複素数以外の体の場合の内積についてすぐ忘れる. 前も書いた気がするがどの記事だったか忘れたので改めてまとめておこう.

2016-12-12 つらいときにはたたみ込み: 東北工業大学 中川朋子さんによる解説

元のページは次のURL.

とりあえずメモしておこう.

2016-12-14 中間値の定理と実数の連続性は同値である

ツイートのやり取り

これに対していくつかコメントもらった.

あともう一つ. 調べておこう.

コメント

実数の連続性から中間値の定理を示すのは高木貞治の解析概論のp26に載ってますが、その逆はなさそうです。

ありがとうございます。 英語で検索して適当に情報を見つけました。 数学に関する話、mathstackoverflow あたりにどマニアックな話がたくさんあって、 すぐに引っかかるので非常に便利でした

英語のつぶやきだと、mathstackoverflowネタが結構流れてきますね。

2016-12-14 数論の学習と線型代数・解析学

どちらかと言わずとも線型代数と微積分だけでやるようなタイプの議論しかしたことがない. そういうのが好きといえば確かにそうなのだが, それしかできないという現状もそれはそれで無視できない. やってみたい数学はたくさんある.

2016-12-15 「歴史学者は教育の専門家ではないから学校では偽史を教えても良い」

2016-12-25 の「林先生が驚く初耳学」で掛け算の順序問題が取り上げられたようだ. これは東北大助教の黒木玄さんが継続的に取り上げている話題で, 詳しくはかけ算の式の順序にこだわってバツを付ける教え方は止めるべきであるなどを見てほしい.

それはそれとして上で引用したツイートだ. 特にこれ.

数学者は教育の専門家ではないから、学校教育では数学的に正しくても×にして良い。

これがどれだけおかしいのかうまく言語化できずにいたが, こう言えばいいのか, というのがようやくわかった.

歴史学者は教育の専門家ではないから、学校では偽史を教えても良い。

これ以外にも医療情報に関して, 小学校の保健の授業では医学的に否定された瀉血を教えてもいい, とかその他もろもろの異常な話が導出される.

何でこんなひどい話を堂々とできるのだろう.

それはそれとして, 人文・社会学系では学会の合意というか ある種の「政治」的な問題で, 学会内ではとうに否定された話が延々と中高の教科書に載り続けるとかいう問題があるらしい. それはそれでどうなのだ, とは思うが, 割とすっぱりきれいに決まりやすい理工系の常識ではかっていいものか, という気もする.

実証や実験がしづらいところだと 理工系でも似たような問題は起きると思うが, そういう場合理工系だとどういう扱いをしているのだろうか.

話がずれてきたのでこの辺にしておこう. しかし本当にあまりのひどさに目を覆いたくなる.

2016-12-16 求む: 無理数の存在に関する(数理)哲学的な議論を知るための書物

何といったらいいのかよくわかっていないが, そもそも正方形の存在自体が人工的 (まずそれが存在するの的な意味) な感じがする. 長さぴったりももちろんのこと, 角度90度を実現できるのか的な感じ.

あといまここで問題なのは, 実数の存在というよりも無理数の存在なのだろう. 無理数が見えるかどうかという問題, 哲学 (数理哲学) 的に何か議論があるのではないかと思っているが, それはどうすれば見つけられるだろうか.

結局無学を晒す羽目になった.

2016-12-20 AMS Open Math Notes: Terence Tao のノートもある

ぱっと見て気になったやつを記録.

とりあえず優先して測度論だけは目を通してみよう.

2016-12-25 数学をやり直すのに中学からやりはじめた方がいいのか?

簡単なまとめ

大人が数学を勉強し直したいという相談をよく頂きます。そのとき中学数学からやり直すべきか、とよく聞かれます。その人が何をしたいかによるので一概には言えません。中高の数学へのリベンジがしたいなら中高の数学をじっくりやるのがいいです。でも大学の数学にチャレンジしてみたい人だとまた対処が変わります。その方法を案内します。

本文

Twitterで質問を受けたのでそのやりとりをまとめている. 結論から言うと何をやりたいかによるので一概に何とも言えない. 詳しい話も書いているので以下のTwitterでのやりとりを見てほしい.

上でリアルの大人向け数学教室もあると書いた. 私の知る限りではあるが, 東京と大阪にしかない. そして以前そこに通っていたが遠いので通いきれなくなったから同じくらいの内容の 通信講座をやってくれないか, という要望を頂いたこともある.

そうした要望に応えるべく2016-12時点では次の三つの講座を用意している.

無料の通信講座もあるので気軽に登録してほしい.

2016-12-26 森重文語録『やっていることは単純なことだけど、繰り返し手で動かすことで式の奥深さが見えてきた。繰り返しは大切。』

メルマガとかでも流そう.