2025¶
2025-03-21 Schilling, Kühn, Counterexamples in Measure and Integration¶
既にご存知でしたらすみませんが Schilling, Kühn, "Counterexamples in Measure and Integration" とかどうでしょう。
2025-03-21 Ratcliffe, Foundations of Hyperbolic Manifolds¶
双曲幾何でもどの文脈(群論、低トポ、微分幾何、複素解析、数論…)を想定するかに寄りますが、ベーシックな双曲幾何なら↓が一番と思います。 Ratcliffe, Foundations of Hyperbolic Manifolds
2025-03-19 2025-03-17 Edward Witten, Bras and Kets in Euclidean Path Integrals¶
Quantum mechanics requires a hermitian inner product <~,~> -- linear in one variable, antilinear in the other -- while the inner product (~,~) that comes most naturally from Euclidean path integrals is linear in each variable. Here we discuss the relation between the two inner products. In a theory with no time-reversal or reflection symmetry, they differ by an operator that complex conjugates the wavefunction and reverses the orientation of space; in the presence of reflection and time-reversal symmetry, space is unoriented so such an operator cannot be defined, but the time-reversal symmetry T is available instead and plays the same role.
2025-03-17 Longo, The emergence of time, Expositiones Mathematicae, Volume 38, Issue 2, June 2020, Pages 240-258¶
2025-03-17 Algebraic Quantum Field Theory | Talk by Rudolf Haag on YouTube¶
2025-02-08 Tuの色々な文章¶
我らがTu先生、arXivに色々なintroductionを載せていて
などは面白いと思います
2025-02-05 多様体の距離化可能性がZFC独立である例¶
先月のEncounter with Mathematicsの講演内容のPDFが(公式に)ネットにあるのだが、多様体の距離化可能性がZFC独立である例などが書かれていて熱い。全日本人が読むべき。
なお、リンクを押すといきなりPDFなので注意。 距離化可能性がZFC独立な例はp12-15。
2025-02-03 ヘルマンダー自身による多変数関数論の回折¶
多変数複素解析もコーシーの積分定理があるので、あとはほとんど同じです😻 多変数複素が特殊なのは定義域が勝手に広がる現象(Hartogs現象)であって、そうでないような(=広がらないような)領域をその境界の幾何的条件で特徴付けたのが岡先生の仕事の一つです 一方で、同じ問題を「偏微分方程式を解けばどうにかなる!」で示したのがKohn, Hörmanderで、特にHörmanderはノルムに重みをつける手法で議論の簡略化を行い、それを解説した教科書“An Introduction to Complex Analysis in Several Variables”を書かれました(これが私の4年ゼミの本!) …といった雑な説明は程々にして、より興味のある場合はHörmander自身が書いた歴史的なまとめを見るのが良いと思います
2025-02-01 なぜ素イデアルの集合をスペクトルと呼ぶのか?¶
なぜ素イデアルの集合をスペクトルと呼ぶのか? これすき このサイトだいたい好き
2025-01-31 【朝日賞贈呈式 2025年1月30日】緒方芳子さん受賞¶
【朝日賞贈呈式 2025年1月30日】
緒方芳子さんの受賞スピーチです。最初の硬い雰囲気からだんだん緒方さんらしさが出てくるところが絶妙です。みんな見てください! 「数学的性質と物理的性質が(なんか)絶妙に絡み合う感じが楽しい分野になっています」 ほんと、そう!! https://t.co/i9BuxVFC92
ぼくが『数学通信』に寄稿した『一人の物理学者が見た緒方さん』もぜひ合わせてご覧ください。自分でいうのもなんだけど、なかなかの名エッセイですぞ。 昨日は、ここにも登場する松井卓さんと最前列の指定席で緒方さんのスピーチをきいていました。身に余る光栄です。
https://mathsoc.jp/assets/file/publications/tushin/2903/ogata-tasaki.pdf
2025-01-27 国立国会図書館サーチの簡易登録¶
来館しなくてもネットで登録できますので、皆さんぜひ
2025-01-25 ポールウェイン積分¶
ボールウェイン積分と呼ばれる世にも奇妙な積分です。 sin(x/k)/(x/k) (k:奇数)を掛けた積分は7個目まで正確にπ/2なので、そのパターンがずっと続くのかと思いきや、8個目から微妙にズレ始めます。ホラーです。
実はフーリエ変換を使って畳み込みのグラフを考えると直感的に理解できて謎が解けます。
一般化するとこうなります。 フーリエ変換を使った理解の方が見通しがいいですが、等号が成立する場合はフーリエ変換を知らなくても地道に証明できます。ディリクレ積分を認めればあとはほぼ高校数学で、(sinの積なので)積和・和積の公式を使って帰納法でも示せます。
2025-01-24 ブルバキ 数学の構築術¶
数学の構築術 ブルバキ自身(自身とは)がブルバキズムについて説明してる文章。 もっと有名でも良さそうなのに
2025-01-24 2023-01-23 不完全性定理の数学的発展¶
数学会の論説に寄稿した解説論文"不完全性定理の数学的発展"が無料でダウンロードできるようになりましたね. https://jstage.jst.go.jp/article/sugaku/73/1/73_0731060/_article/-char/ja/ ご興味のある方はぜひご一読ください.
そういえば一点訂正があり,定理48の"IΔ_0 において SC が成立すれば NP ∩ co-NP = P である."は今のところ"IΔ_0 において SC^U が成立すれば NP = co-NP である."までしか分かっていません.
2025-01-22 「数学史」とは何か¶
ZEN大学、数学者が数学史を教えている時点で人文学(というか文献学)に対する姿勢が透けて見えてしまう。
https://syllabus.zen.ac.jp/subjects/2025/BSC-1-B1-1030-005 数学者が歴史を背景に数学を魅力的に描くのが主題のようだから、むしろ人文学者には頼む・頼める内容ではない判定という印象がある。むしろ歴史学などを前提にすると解釈されがちな「数学史」という科目名をつけてしまった罪の方が重そうな印象がある。
22分 おっしゃる通りだと思いました。 数学史と聞いて史学の一領域だと認識するのは当然なので、科目名に問題ありですね。 カッコつけないで「昔の数学」とかにすればいいのにとは思いますが、ブランドイメージからズレるのでしょうね・・・。
多分昔の数学にも大して興味はないだろうと思っています。ブランドイメージにも大して興味がなさそうで、むしろ理工民が数学史と聞いて期待する内容の「数学史」を開講している印象があります。人文・社会科学の人が数学を忌み嫌うのとは対照的に、理工民は人文・社会科学に興味がないので。
数学的に綺麗なストーリーに仕立てるために歴史資料の裏付けがないか反証されているような偽史をあたかも実際の歴史であるかのように教えることは,たとえ数学史という科目名でなくても,単に嘘を教えていると言う意味で悪いのでは
その数学者が史料研究を真面目にやっていれば問題ないが
例えば基本群の起源をポアンカレとする大半の数学者の歴史認識は誤り
だがポアンカレから現代トポロジーが始まったというストーリーは綺麗なので好まれる
2025-01-21 解析学と数論¶
類題の、Kakeya needle problem(掛谷の針問題)は、(加法)数論や算術組合せ論やPDEといった一見題意から想像できないような分野にハネる数学的対象らしい、ってタオが書いてた(2001)
From Rotating Needles to Stability of Waves: Emerging Connections between Combinatorics, Analysis, and PDE
長さ1の針金を曲げて好きな形を作り、それを予め用意した枠の中に収めることを考えます。 針金をどんな形に曲げても収納できるような枠を作るとき、枠の内側の面積はどこまで小さくできるでしょうか?
これはMoserのワーム問題と呼ばれる数学の未解決問題です。
PDE・実解析やりましょう。
PDEや実解析、さいきん興味はつねづねあります、が中々手につかず(´・ω・`)
ちなみに数論のための実解析・PDEみたいな本ないのでしょうか?
詳しく無いですが、↓は実解析から数論・組合せ論に進んでいくような内容っぽくて、気になってます。
テレンス・タオの「Higher Order Fourier Analysis」(GSM142、2012年)、目次からしてロスの定理とかガワーズノルム(およびその逆問題)とか、最近の先端に近しいホットなテーマ多そうな教科書ですごく楽しそう 誰か読んでる人いれば感想聞いてみたい https://bookstore.ams.org/gsm-142
2025-01-20 cannorin, 『「動的型つき」の言語を「型なし」と呼ぶのはおかしい,のか?』¶
2025-01-18 情報幾何の統計的学習理論への多様な応用例¶
Minimum Divergence Methods in Statistical Machine Learning
情報幾何の統計的学習理論への多様な応用例が載っています。情報幾何周りの事をやると微分幾何学の準備がとても長く応用先が見えにくいのですが、そこを補える本だと思います。
ただし誤植が多すぎて萎えます
なるほど、自分も今読んでいるのですが注意した方が良さそうですね…
話題と応用例をざっと閲覧するだけに留めて、計算詳細をチェックするのは止めといたほうが無難です。あと、アファイン接続の説明は他のテキストで補っておかないと分からないです。本当に良い本とは思うのですが。
実は数理統計の自主ゼミナールで読む候補本だったんですよね…本選びに非常に有用な情報、ありがとうございます…!
2025-01-16 Expository papers by K. Conrad¶
代数小ネタみたいなのが一般載ってて面白い https://kconrad.math.uconn.edu/blurbs/
2025-01-08 モース理論の解説動画¶
この動画があり得ん良くてMorse理論パート俺喋らずにこれ流せば良くね?になるなど
2025-01-07 James E. Hanson: Any function I can actually write down is measurable, right?¶
James E. Hanson: Any function I can actually write down is measurable, right? https://arxiv.org/abs/2501.02693 https://arxiv.org/pdf/2501.02693
2025-01-06 伊藤清三『ルベーグ積分入門』での$L^p$性の証明のミス¶
伊藤ルベーグのL^p空間のところの論理に問題があるのはじめて知った。 L^pが和で閉じてることをミンコフスキーの不等式から従うとしてるけどそれだとまずいらしい。 ミンコフスキーの不等式の証明で割り算が出てきて、これが∞での割り算になり得るから問題がある。 和で閉じてることはミンコフスキーの不等式によらなくても示せるのでそれを先に示せばいい。
2025-01-06¶
このシステム面白い。 一から本書くのは大変だから、有名な洋書の補足として作るとよさそう。 Introduction to Calculus in English 英語で学ぶ微分積分学