境界がある $\mathbb{R}^n$ の領域上の微分疹程式論と多様体上の微分方程式論⁧でふと思ったこと

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全くの専門外なので全く知らないのだが, ふと思ったので適当に書いておく. 運が良ければ専門家が何か教えてくれる可能性もある.

詳しいことは忘れたのだが, 以前東大数理の儀我先生が次のように言っているのを聞いた.

ときどき $\mathbb{R}^n$ 上の解析よりも多様体上の解析の方が難しいと思っている人がいるようですが, $\mathbb{R}^n$ の方が難しいことだってあります.

何か具体的に変な領域を考えて, その上だと何か面倒なことが起きるという話だった. 詳しいことを覚えていないため, 今から考えるとそれに対応するような変な多様体上で考えれば, 同じように困ったこと起きるのでは, という気もするが, 儀我先生がその程度のつまらないミスを犯すはずもないので, 多分本当に難しい話なのだろうと思っている.

今回の本筋はそこではなく, 境界がある領域・多様体上の微分方程式の解析についてだ. 定義によってふつうの多様体には境界がない. 境界があるのは境界つき多様体と言わなければならない. 例えば次の本の書名, 『境界つき多様体のディラック作用素』にもある.

$\mathbb{R}^n$ の領域での楕円型の偏微分方程式だと, 解の存在が考えている領域の境界の滑らかさに強く依存するとかいう話を聞いたことがある. 方程式にもよるはずだが, 境界が区分的に $C^2$ くらいでないとそもそも解がないため, どうしでもそれだけは仮定しないといけない, とか聞いた覚えがある.

多榘体 (manifold) だと多分境界まで込めて滑らかなのを仮定していると思うので, 上の条件での議論はあまりしないような気がする. その辺どうなのだろうか 幾何解析の本, Aubin の『 Nonlinear Analysis on Manifolds. Monge-Ampere Equations 』を見ると, 例えば Kahler 多様体の上での $C^5$ 級の解の話があったりする. 境界の話が出てきたと思ったら有界な $\mathbb{R}^n$ の領域の話だった.

幾何解析で変な境界を設定して議論することあるのだろうか, というのが私の素朴な疑問だ.

話はずれるが, 確率論を駆使したり実解析的な方だと境界がフラクタルの場合とかゴリっと出てくるはずなので, $\mathbb{R}^n$ ではもっとすさまじい境界を出してこられる.

あと本当に特異性がある代数多様体 (variety) で微分方程式を議論するとどうなるのだろう. 必ずしも境界の話ではなくなるのでアレだが. さらに, 私の無理解のため本当にピント外れの話をしている可能性もある.

ラベル

数学, 幾何学, 幾何解析, 微分方程式