黒木さんのツイート

2015-04-15 黒木さんおすすめ, 大学新入生向け数学アプリ: Wolfram Alpha (のアプリ)

参考にしたい.

追記

Quick Graph という新たなお勧めが増えたので追記.

2015-07-26 大学数学の理解度を測りたければ「簡単な例を 3 つ挙げられるか」自問自答すればいい

黒木さんのツイートまとめ+感想ということで.

=p lang="ja" dir="ltr">@genkuroki数学科での教え方と学び方の両方には伝統的に大きな欠陥があるのではないかと感じることがある。この問題意識と「ノ⃼タゥムで籡単な(反)例を挙げられるか?」という理解度の測り方は直接に関係がある。簡単な(反)例を知らないままで小難しい定義を理解するのは無理。

— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 7月 21

順に雑感を書きたい.

数学の理解度を数学を教える側がどのように判断することがあるか? 一つの判断基準は「簡単な(反)例をノータイムで挙げられるかどうか?」 小難しい証明を黒板に書けていても、ノータイムで簡単な(反)例が出て来ない学生は実質的に何も理解していないことが多い。数学もまた厳しい世界。

— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki)
2015, 7月 21

【実質的に何も理解していない】というところがかなり気になる. 受験生向けの話もいろいろ書いていたときに改めて思った点として, そもそも「理解とは何か」自体がかなり定義の難しい概念という感じがある.

定理の証瘎がまるで追えなかった, または一邨どう⁗てもギャップが埋められなかったところを埋められたというのも理解が進んでいる証なのは間違いない.

五里霧中状態だと(後で見れば)簡単な例も本当に作れないことがあってとてもつらい. もちろん五里霧中なので, 少なくともcrystal-clearな理解に至っていないのは自明ではある. うまいこと言葉にできないのだが, ただ一言つらいとだけは言っておきたい.

越えるべき壁であることは間違いないので, 簡単な例を作る修行をすべきことに異論はない.

そもそも修士の二年しか数学科にいなかった上, 教える方の経験が段違いなのでいろいろアレだが, 教え方と学び方のギャップは感じないこともない. (反)例を作る大切さに関しては次のDVDを作ったくらいだ.

これも受験生向け情報発信で思ったことだが, 自分自身, 大学に入るまで, 根本的に「学ぶことは誰かに教えてもらうことだ」という姿勢があった. この辺からして既に問題だと認識している. 早いうちから, それも嫌でも本格的に勉強せざるを得ない機会である大学受験からそういう姿勢を学んでほしいし, そのためにブログにまとめた記事をKindleにもまとめたくらいだ.

最後にこれ.

口伝で「三つ以上例を作れ」というのを聞いた記憶はないが, 院でのゼミ中, 定理の言明に関して「そういう例は何かありますか」と聞かれて例を挙げられなくてつらかったことはある. 閉作用素に関する話でもう言明が何だったかも覚えていないが, いまだに例が作れていないことだけは覚えている.

次週のゼミの準備で手一杯で, という言い訳で結局さぼって例を作らなかった苦い記憶がある. 一言でまとめると【つらい】.

2015-10-08 黒木さん発言録: 佐武『線形代数学』と長谷川浩『線形代数』が面白いという話をまとめた

私の場合, 学部 1 年で実数論, 集合論, 位相空間論の本格的な講義に出会ったことが 今の私を決定づけている感がある.

同じく 1 年のときにあった物理学研究ゼミナールというやつで Brown 運動の数学パートを担当させられて, そこでいろいろ発表するために わけもわからず手に取ったブラウン運動のしっかりしていそうな本が 飛田武幸『ブラウン運動』だったり, 数学の関数解析バリバリの偏微分方程式の本を読んで挫折しまくったり, Hilbert 空間論の本に手を出してみたりしたことも かなり強く効いている.

あと線型代数については次の企画でもちょろっとまとめているが, 関数解析・半群理論を意識したような構成でいろいろ書いてみたい.

Hubbard・Heisenberg あたりとか, 学部 3 年の量子力学のトンネル効果周辺の練習問題で $2 \times 2$ 行列で遊んだことがあるので, そういうネタも突っ込んでみたい. あとやはり量子情報まわりだと行列で本質的に遊べそうな 気配を感じるので, その辺も気になって仕方ない.

2015-10-09 黒木さんツイートと飯高茂先生のページから: 飯高先生自身の学業・研究の記録

飯高先生ページのPDFは学生の頃に読んだ記憶がある. 代数幾何も一度はそれなりにやってみたい. 特に小平先生の論文はいろいろ読んでみたい.

2015-10-10 黒木さんツイートまとめ: 数学とプログラミング的なところで Singular, REDUCE

数学とプログラミング的なアレで参考になりそうだったので.

中高の数学, 大学入試あたりをネタにして いろいろプログラミングやりたいのだが時間がない. つらい.

2015-10-25 黒木さんツイートまとめ: ベクトルの内積の話

あとで読む.

2015-10-31 ツイートまとめ: 数学系魔法少女アニメセリフ集

これは一体何だったのだろう.

2015-11-14 『NHK数学ミステリー白熱教室 ラングランズプログラムへの招待』第1回に関する東北大助教 黒木玄さんの感想・コメントツイートまとめ+私のコメント少々

先日とりあえず緊急速報を出したが, 時間が取れなくてまだ見られていない. とりあえず東北大数学の黒木さんが色々言っていたので, それをいったんまとめておく. 何となくまだ追記されていきそうな感じもするが.

数学者からどう見えているのか, どんな風に突っ込んでいくと純数学的に面白いのかといったことが 見えて楽しい人には楽しいだろう. 私が子供の頃に知りたかったことでもあるし, この記事更新を流す Twitter には同じような気持ちを持つ中高生もいる. 少しでも楽しんでもらえれば, ということで.

前書きはこのくらいにして, バンバン張っていく.

こういうのかなり大事で, もっと前面に出す機会があった方がいいとは思う. 他はどうかは本当にわからないが, 数学者, 異常なくらいフランクな感じがある. すぐに探し出せないがJonesのFields賞の授賞式に関する河東先生の記録で, 「普段は半袖短パンのJonesがさすがにそれではまずいと思ったのか, 授賞式のときは(半袖短パンで)ネクタイをつけていた」 というのがあった気がする. これ, 私が見たときは河東先生のホームページに置いてあった記録なので, 興味がある人は探してみてほしい. そして私に教えてほしい.

頂点作用素代数の話が(も)書いてあった気がするが, 頂点作用素代数は作用素環での代数的場の量子論とも深い関係があり, 上記の河東泰之先生 (私の指導教官) も研究している. 時々「頂点作用素代数の研究集会に行きましたが, 作用素環の研究者は私だけでした」 みたいなことも言っている.

共形場とその周辺は数学だとホットな話題で Fields 賞も割とよく出ている魔界. Borcherds はまさに頂点作用素代数関係で仕事をしているし, 代数幾何まわりでもいろいろな話題があると聞いている. Wernerも確率論と共形場という話題で重要な仕事があり, それも含めてFields賞を取っている.

頂点作用素代数は恐ろしく複雑な公理を持つ代数系で, 勉強・研究するうちに勝手に覚えるのだろうが激烈うんざりする.

もちろん共形場は物理の方でも大事(らしい). 超弦理論でのAdS/CFTとかある(名前しか知らない)し, 相転移でもIsingからの接続とかいろいろある. 超弦理論の物理がまだいろいろ議論があるとかそういうのはいったん置いておく. そもそも全く知らないので触れようがない.

ここの話とはあまり関係がないが, 場の理論から数論の中心的なテーマの一つ, Riemannの$\zeta$を導出していろいろ調べるという話がある. 北大の新井朝雄先生の次の論文はとても読みやすい.

読みやすいとは言っても無限次元Hilbert空間のテンソル積からなる 無限直和とその上の第二量子化作用素とかそういう数学に耐えられる必要はある. 収束とかその辺はあまり気にしなくてもいいのだが, こういうのを見て「ウッ」と思うようだとかなりつらい. 要望があるようならYouTubeに動画でも出そうとは思っている. 優先順位の問題があるのでずっと上がってこなかったのだが, 要望があるならもちろん優先度をあげていく.

全く関係ないが, 以前東大の数学科に論文だか教科書を読んでいてわからないことがあったとかでWeilに電話した人がいると聞いた. それも(確か)大学院くらいのときの話と聞いた気がする. 時代もあるので手紙やメールならわかるが, 電話とかパンチ力高い.

この辺で有名な話だと, やはり徴税人をしていたからという理由で フランス革命でギロチンで処刑された話題がある. 最近嫌な方向で話題に挙がることも多い La Marseillaise をも想起する.

少し話がずれるが, von Neumannが有名な『量子力学の数学的基礎』で, わざわざ$\delta$関数は関数として存在しないことを示した (いま早稲田の小澤徹先生が言っていた) という話を聞いた. (その当時の)数学では異常にしか見えないところが物理では普通に出てくるところで, そこに切り込んでいくタイプの話, 超好きなのでそういうのがやりたい.

あとWeilに関しても, 相対論的場の量子論での表現論で, 数学的に難し過ぎてWeilですら太刀打ちできなかったところを 物理でどうしても必要だからということで Wignerが先鞭をつけDiracがさらに切り開いた Lorenz群の無限次元ユニタリ表現とかの話も凄く好き. これについては平井武先生の『線形代数と群の表現 II』P.453-454 とかを読んでみよう.

こういう真っ当な数学者が近寄ってくれなくて, 業を煮やした物理学者が自分達で何とかしたみたいな話がすごく好き. 出てくる名前がNobel賞, Fields賞クラスなので, 爆笑するが, かといって夢は夢だし小さくても自分でも何かしたいし, 大人のそういう姿を子供達にも見せたいとずっと思っている. (正しい)努力をやめてはいけない.

トポロジーも数論に負けず劣らずいろいろな数学が交錯する分野という印象がある. 非線型偏微分方程式までぶっこめるとか尋常ではない. 微分幾何関係であるのはそれは普通だろうが, 位相的な性質まで微分方程式で議論するとか無茶にもほどがあると思っている.

全くお勧めしないが, 数学的に何とかなっているFeynman積分(経路積分, 汎関数積分)については, 例えばLörinczi-Hiroshima-Betzの『Feynman-Kac-Type Theorems and Gibbs Measures on Path Space: With Applications to Rigorous Quantum Field Theory』とか新井-江沢の『場の量子論と統計力学』あたりがある.

前者は非相対論的場の量子論に関する割と最近の発展までをカバーしている. 後者はちょっと古いが相対論的場の量子論レベルの話をカバーしている. ここで関係のある超弦理論レベルの話には全く追いついていなくて, その意味では使いものにならない. 両方とも私より数学ができるなら読めるだろう.

上の本で厳しいがもう少し簡単なところを数学的に厳密に見てみたいという 奇特な方は新井朝雄先生の『量子数理物理学における汎関数積分法』を勧めておく. これなら私と同程度にしか数学ができなくても読める.

何かいかにも後が続きそうだが, あったらあとで追加する.

2015-11-21 『NHK数学ミステリー白熱教室 ラングランズプログラムへの招待 第2回 数の世界に隠された美しさ ~数論の対称性~』に関する東北大助教 黒木玄さんのコメントツイートまとめその 2 Galois 理論

やはりまだ番組を見られていないが, とりあえず黒木さんのツイートまとめ.

この辺YouTubeに補講的な動画とか上げるの需要あるだろうかとふと思う.

2015-11-26 『NHK数学ミステリー白熱教室 ラングランズプログラムへの招待 第2回 数の世界に隠された美しさ ~数論の対称性~』に関する東北大助教 黒木玄さんの数学的に突っ込んだコメントツイートまとめ+私のコメント

第二回どころか第一回もまだ見ていないが, 黒木さんのツイートがあったので, 数学者サイドからの数学的面白さへのコメントとしてまとめておく. 文献もいろいろ紹介されているので興味がある人はぜひアタックしてほしい.

まるで畑違いなので答えられることは絶望的に少ないだろうが, 何か疑問があれば私で答えられることは答えていきたいとも思う.

この本, 有名だが読んだことがない.

いろいろなしがらみで難しいっぽい感じもするが, PDFでの販売とかできないのだろうか. 印刷だとか取次だとか流通の分を考えなくてもいいから, その辺のコストは切れると思うのだが, 素人の浅慮は当然あるだろう.

サイエンス社が別冊数理科学でPDF販売しているし, できないことはないと思っている.

この話, 『佐藤幹夫の数学』にも載っている.

具体的な内容わからないのでアレだが, コホモロジーの(面倒そうな)計算を楽な方法に叩き落とせるの凄そう.

自由boson場, 物理的にはほとんど何も起こらないからあまり面白そうに感じないが共形場まわりの数学だと何か面白いことがあるのだろう.

上のように書くとアレなので補足しておくと, (非相対論的)統計力学では自由bosonでのBose-Einstein凝縮(BEC)があるので, その範囲ではめちゃくちゃ面白い. 相対論的bosonを議論するときのBECというのを聞いたことがないが, 統計力学の文脈でこういう話しないのだろうか. 今回の話と多分全く関係ないが, 専門に近い話なのでこういうところが自然と気になる.

解析数論と場の量子論関係に関して去年のRIMSの構成的場の量子論の会議の休憩中にも少し話題が出たが, 自由bosonでこれだけ面白いことがあるなら 相互作用がついたときにはどうなのだろう, という問題がある. 共形場まわりの相対論界隈ではどういう話があるのだろうか. 少なくとも物理の人が自由bosonで満足するとは思えない.

全然関係ないが, 連接層に関しては日本人数学者の岡潔の大きな業績がある. そもそも定義して使い込んで, 多変数関数論の大きな問題を解決したというレベルの根本的な業績だ. 読みたいと思って細部まで読み切れていない, 野口先生の本『多変数解析関数論 学部生へおくる岡の連接定理』がある. ハードなところまできっちり解説されていつつ, 複素多様体の話もところどころで盛り込まれていて, 学部生が読めば好奇心をかきたてられるだろう.

2015-12-06 『NHK数学ミステリー白熱教室 ラングランズプログラムへの招待』黒木玄さんのツイートを主に適当にまとめ

いまだに番組見られていない. あとさぼっていたらもうどれがどれやらよくわからないので 適当にまとめる. 数学的には専門から遠過ぎてよくわからない・知らない話題も多いので, 私自身勉強になるから.

まず一番気になっているところといえばこの辺.

私もニコニコで大概無茶苦茶な動画を作っているが, かなり研究界隈の人々とはいえ 非数学・物理の系の人でも学部どころか院レベルの内容を 楽しんでくれているっぽいし, 子供の頃そういうのに触れたくて仕方なかった過去もある.

こういうのを私ももっとやりたい.

イケメンとかアートとしての数学とか, そういうのも大事だなと思うが, どうしようというところ.

あとメモ. - http://sci.tea-nifty.com/blog/2015/11/nhk-1127-41d4.html

以前のと被っているツイートもあるかもしれないし, 漏れもあるかもしれないがもう気にせずガンガンやる.

その他の連続ツイートその 1.

場の理論といっても相対論的で綺麗な世界だと思うし, 私や物性の人達がやっているような 対称性も微妙な汚いところ (深谷先生ならダーティーな物理とでもいうだろうか) を 繋いでくれそうな数学あるだろうか.

この辺をどこまでどう頑張るか, 今後それが試される感がある.

仕方ないといえばそうだが, 順番に読まないといけないのはかなりストレスになるという感じもある. 本当にどうしよう.

話ずれるがいま企画を練り直している『物理のための数学』では, そういうところをきっちりやりたい.

その細かい分類が涙が出るほどつらい.

話めっちゃずれるが, 構成的場の量子論, 具体例を作ることそれ自体を目的とする分野なので, 具体例で遊べる分野, 本当に羨ましい. 私も遊べる具体例がたくさんほしかった.

連続ツイートその 2.

最近そういう健全な直観を作ることを「器を作る」と呼ぶことにしている. 正しい器を作るの, 大変だがとても大事.

勉強不足というのもあるが, 多項式だと簡単なことが整数で難しくなるの, 本当に謎.

回転群, 数学が詰まりすぎて消化不良を起こすこと, かなりよくあるのではないか感がある. Lie 群で代数多様体で群上の調和解析できて無限次元表現あって, とか魔界以外の何者でもない. 私がぎりぎり知っているところを上げただけで, もっと色々なことが詰まっているだろう.

いきなり $D$ 加群ぶっ込んでこられたので びっくりした. 柏原さんの Riemann-Hilbert 対応とかやはり何か関係あるのだろうか.

数値実験で遊ぶの, 私ももっとやってみたいし, コンテンツも作りたい.

あと黒木さんが RT していたいろいろな人の感想を.

知的興奮はあっても何も身にならないこと, 実際の講義やら何やらで対応するのは極めて難しい感じがある. その辺何とかしたいと思ってやってはいるが.

引き続きいろいろ頑張ろう.

2016-03-25 応用数学・数学史メモ: 第二次世界大戦期に於ける日本人数学者の戦時研究

細かいことを全く覚えていないが, 何かを探しているときに見つけたのだ.

しょっぱなの表の一部だけとりあえず引用しておく.

No 課題と科学研究費 研究目的
1 統計数学 製品の統計学的制御
保存と配給の数学的計画
軍使用の見積もり
特性検査と人的配置
統計学の原理
統計表と特殊関数表の準備と作成
2 特殊な統計学 陸軍により要求される特殊課題の統計学的研究
3 家庭経済の数学的研究 家庭の生活費と栄養との調査による国民の生活水準の決定のための研究
4 特殊な代数解析 主として暗号法の研究
5 等角写像 飛行機の珍しい形の研究
6 特殊な微分方程式 振動と電波回折の現象についての研究
7 航空方程式の再考察 各種の航空方程式の再調査
8 特殊な機械と道具の幾何学的研究 伝動論その他の幾何学的研究
9 視覚 武装機械その他の幾何学的研究

当然だがここでの「代数解析」は佐藤幹夫や柏原正樹たちによる現代的なalgebraic analysisではない. 特殊関数表の準備・作成という時代を感じる項目もある.

当たり前といえば当たり前だが, 統計はともかく数学というより工学的応用の感じが強い.

ひとまずメモ.

2016-03-26 ツイートまとめ: 東北大に佐藤幹夫が来たときの市民講演会に関する黒木さんの記憶を記録

羨ましい黒木さんの記憶を記録.

めっちゃ無理筋の市民講演会ですごい. さすが Tohoku は格が違った.

田崎さんの日記で, 飯高先生のスイッチを押してしまったという話があった記憶がある.

「さっぱりわからない」が「じつに、興味深い」の別の表現かどうかは微妙なところだが, 少なくとも質問が出たら相手を興味深いと思わせたと一応思ってもいい. 変に意地悪な質問をネチネチとしてくるのもいるが, 全く興味がなければ無視するのが普通だし, 一応興味を引いたといえば引いた形にはなっている.

よく考えてほしいのだが, 興味が持てなければ聞いていても話は右から左へ通り過ぎるだけで, 頭には全く何も入ってこない. 引っかかることがないから当然質問も浮かばない.

何度もしつこく聞いてくるということは, それだけそれについて聞きたい・知りたいということだ.

時々その辺が全く通じなくて, 質問を嫌がらせと勘違いされることがあって衝撃を受けたことがあるので あえて特記しておきたい.

2016-08-13 平坦加群などの平坦(flat)という名前の由来

まだきちんと読み切れていないが, 1 つだけ引用しておこう.

A lot of people will tell you that flatness means "continuously varying fibres" in some sense, and that flatness was invented to have correspondingly nice consequences, which is true. But there is a way to expect this (vague) interpretation a priori from an alternative, equivalent definition:

軽く眺めた限りではflatという感じは全くしなくてそれ自体はさっぱりわからない. 量子力学の「波動関数」のように名前に固執すること自体がよくないのだろうとも思う.

とりあえず教えて頂いのでメモだけはしておく.

2016-08-31 堀田良之『線型代数群の基礎』に関する黒木さん雑感のまとめ

参考になると思ったので.

これだ.

続きも引用する.

だいぶ対象というか何というか変わる感じするが, これ, 本当に感じる. 自分で何か作るときもきちんと意識しなければ.

引用を続けよう.

楽しそう.

2016-09-05 無限可積分系に関係する代数幾何や代数解析に関する黒木さんの数楽メモ

よくわからないが何となく気になるのでメモしておく. 他の人もこういうのをどんどん出してくれると嬉しいが, こういろいろ厳しいのだろうとも思う.

ソリトン系の時間変数m t_m=Σx_i^mは中学校ですでに出会っている2変数の場合のベキ和x+y,x^2+y^2を「少し」一般化したものでしかない。ソリトン系の佐藤理論は高校数学の続きとしてもとてもよい教材だと思う。良い数学には色々出て来る。

こういう話, 適当に開いて 中高生向けの現代数学入門みたいな小冊子にまとめてKindleとかに載せていきたい.

一般の中高生はもちろん受け付けないだろうが, 受け付けるというか大喜びする中高生, 存在はするはずだから.

引用は続く.

長くて途中で心が折れそうになった. つらい.

2016-09-11 かけ算順序固定派先生に教育目標を確認する質問チャート: 大事なので画像も転載

チャートが激烈大事なので転載させてもらうことにしよう.

ちなみに私の掛け算に対するスタンスは次の記事にまとめている.

嘘を教えるのは人間関係にひどく悪い影響を残すから, 本当にやめた方がいい.

数学の理解のためにできること: 黒木メモ

以前, 「特異点解消ってどんな感じなんですか?」, 「こんな感じでぐるっと回しながら持ち上げる」みたいな感じで, ジェスチャーを交えて説明している姿を見かけたことがある.

何ヶ月かしてたまたまそれっぽい図をネットで見かけて「あのとき言っていたのはこれか」という感慨を覚えたことがある.

特にどうということもないがそんなことを思い出した.

『無料で入手できる本格的(紙なら高額)な理数系専門書15選』からの共形場理論: 黒木さんのツイートメモ

共形場だから当然なのかもしれないが, 作用素環での共形場のフォーミュレーションでもbraid群が出てくるようなので, braid群やばいという感じがある.

よくわからないが山田泰彦さんの『共形場理論入門』, 英訳した方がいいのではないかという気がする.

層とコホモロジーとRiemann面: 黒木さんツイートまとめ

参考にしたい.

「y.さんのLaTeX解説が非常に良い」黒木メモ

私もy.さんのPDFを読んだ. 確かにかなりよく書けているし, 早速反映した内容もある.

これは初学者必読感ある.

代数統計: 黒木玄さんのツイートまとめ

代数解析勉強したい. したいしたい言っていまだに全くできていないし, ミニ講座を作る体で勉強するしかないのかもしれない.

黒木さんのツイートまとめ: 熱浴と数学

発端のツイート.

これの解説ツイート群.

他にやりたいことがガンガン増えてきて全く触れられていない話題として, 大偏差原理の勉強がある. 統計力学でいろいろ関係あるらしいし, 前からずっとやりたいとは思ってはいるが全く何もできていない.

準素イデアルの定義と代数幾何・代数解析への誘い: 黒木さんツイートまとめ

見やすくするため勝手にPDFにもまとめた.

以下ツイート引用.

これ相当参考になるのでは.

イデアルについている形容詞の定義を理解するためには、そのイデアルで割ってできる剰余環について考えてみるとよいです。

そしてこれ.

Iは可換環Aの真のイデアルとします。A/Iが体、整域、「その零因子はすべて冪零」であることのそれぞれとIが極大、素、準素であることは同値。

途中, 代数解析的な話も出てくる. ふつうは代数幾何の範疇なのだろうか? 私は代数解析の文脈で先に見たのでそう思ってしまうけれども.

黒木さん筋の情報: 佐藤の$b$函数(Bernstein-Sato多項式)が学習理論に応用される様相

全部載せるの面倒だったので一部だけ. 代数解析と統計を勉強する取っ掛かりになれば, と思いとりあえずシコシコ記録していく.

黒木さんツイートまとめ: 割合概念の理解と質, そして教授法: 吉田甫『学力低下をどう克服するか―子どもの目線から考える』

長くて面倒になってきたのでここで切る. 上のツイートからTwitterに飛んでリプライツリーを追えば読めるので, ご興味のある方は読みに行ってほしい.

あと本を改めて張っておこう. そのうち買って読みたい.

掛け算順序固定メモ: 1993 年のある数学者のコメントと黒木元さんの指摘

「批判が検討違いというかその人に言ってどうするの」感がある. そして黒木さんがアタックする.

その前に.

???????????????????????????????????

何はともあれ黒木さんのツイート.

先日もそれで混乱して算数が大の苦手になったというあまりにもむごい話があった.

掛け算順序固定, こういう子をどう救うのかの対策を示してほしい.

大学新入生向け解析学はどのように進めるべきか: 黒木玄さんツイートから

私もこういろいろと遊んでみよう. とりあえずは中高数学駆け込み寺からだ.

黒木さん発言録: 掛け算にみる数学探求

本文

黒木さんが今回もいいことを言っている.

参考にしたい.

ラベル

数学, 算数, 数学教育

線型代数は体上の加群を越えた何かである: 黒木さんツイートまとめ

はじめに

次のツイートに対する Paul のコメントに引き続き黒木さんコメント.

黒木さんツイート

佐武一郎『線型代数学』

次のツイートを見ると佐武一郎『線型代数学』を読んでみたくなる.

線型代数の攻撃力は高い.

黒木さんによる某 S 先生の追憶と量子化された $\tau$ 関数とかけ算と

はじめに

黒木さんによる某 S 先生の追憶の記録.

引用

学部 3 年~4 年のときに某 S 先生が二年続けて集中講義に来たのだが, $1,2,...,n$ ではなく常に $0,1,...,n-1$ とする主義を徹底していることにびっくりした. ぼくは $1,2,...,n$ がいいと思う. ぼくはいまだに $\tau$ 函数 (ただし量子化 (←超重要) されたやつ) を研究している.

無限自由度可積分系 (ソリトン系) の $\tau$ 函数の量子化は場の量子化なのでを現時点では大変過ぎに感じる. しかし, ソリトン系の有限自由度への簡約のいちパターンであるパンルヴェ系の $\tau$ 函数であればとても綺麗に量子化できる場合がある. (俺しかやっていないのでできていない場合も多い. 謎だらけ!)

現時点で量子化できているパンルヴェ系の $\tau$ 函数は対称化可能 GCM に付随する野海・山田 arXiv:math/0012028 の $\tau$ 変数への Weyl 群作用の量子化. $\tau$ 変数への Weyl 群作用の結果の正則性 (従属変数 $f_i$ について多項式になること) の量子化も証明できている.

パンルヴェ系のパラメーターはコルート $\alpha_i^{\vee}$ に, $\tau$ 変数 $\tau_i$ は基本ウェイトの指数函数 $\exp (\Lambda_i)$ に, 従属変数はシュバレー生成元 $f_i$ に対応している. 量子化するためには全部適切に非可換にしなければいけない. シュバレー生成元の非可換性はセール関係式. 続く

続き. 問題は基本ウェイトの指数函数 $\exp (\Lambda_i)$ に対応する $\tau$ 変数 $\tau_i$ にどのような非可換性を入れるのが正しいのか. これがなかなかわからなかった. わからなかった理由はパラメーター $\alpha_i{\vee}$ たちがすべてと可換 (中心元) だという先入観である. 続く

続き. 基本ウェイトはコルートの双対基底である: $\Lambda_i, \alpha_j^{\vee} = \delta_{ij}$. 普通の量子力学ではこういう場合は $\Lambda_i$ は $\alpha_i^{\vee}$ の共役運動量だということになる. 素直に考えれば $\Lambda_i$ の量子化は $\partial / \partial \alpha_{i}^{\vee}$ である. これで正解. 続く

中略

続き. ある種の $q$ 差分版の Weyl 群双有理作用の量子化は長谷川さんの http://arxiv.org/abs/math/0703036 で構成されている ($q$ 差分化と量子化を厳密に区別していることに注意). ぼくの量子展開環版の Weyl 群双有理作用は長谷川さんの作用をそのままでは再現しない. しかし, 続く

中略

続き. なんとなく, ツイッターでするべきではない話をがんがん大量に書いてしまっているような気がしないでもない. ぼくのツイートを掛算順序関係の話題しか読んでいない人は, ぼくが掛算が交換不可能な場合の専門家であることは知っておいた方がいいかも. 分数の計算が死ぬほど大変. 続く

中略

続き. 以上のような話を来週の 2/15 (土) にする予定です. 詳しい情報はリンク先にあります. https://sites.google.com/site/seminaratkomaba/ …

かけ算

途中の記述に号泣した.

続き. なんとなく, ツイッターでするべきではない話をがんがん大量に書いてしまっているような気がしないでもない. ぼくのツイートを掛算順序関係の話題しか読んでいない人は, ぼくが掛算が交換不可能な場合の専門家であることは知っておいた方がいいかも. 分数の計算が死ぬほど大変. 続く

ラベル

数学, 数学者, 可積分系