次世代の数学書は定理の証明や例・反例は追加パックで買う

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Paul 的な何かと nolimbre さんの対話を見た.

先日の飲み会での話. DeNA やグリーがもし数学書を電子出版すれば, 「証明は自明」と書いてるところで「100 円課金で詳細を解説!」と出てくる. 演習問題の解答も全て課金システム. Web3.0 時代の数学書はこうなっちゃうな.

@nolimbre 課金のバランスをうまく考えれば, DeNA 数学シリーズ・全巻無料! (でも, すべて課金すれば一冊 20 万円) とかで大儲けできるかもしれません. 演習問題を試験に出すことにすれば, 7 月と 1 月にはサーバーが落ちる「バルス」本まで生まれることでしょう.

今鍵がかかっているのでアレだが, 以前 nolimbre さんが言っていたのは, 上記のようなタイプのような数学書について「定理の証明パック」とか「例や反例の追加パック」つけよう的なアレだった.

例と反例の追加パックは本当にほしいし, 自分でも何とかしたいと思っている. 単位元のない環に関する話を繰り返し書いているのもその辺を何とか埋めようと思ってのことだ. つどいでの講演もこの辺の話に端を発している.

前, Euclid の幾何アプリとかどうだろうというのを考えたことがある. 定理を武器というか鍵というか, とにかくその辺の何かに見立てて, はじめは公準しか使えないところに定理という鍵をどんどん見つけていって, 合う鍵を上手く見つけて定理という閉じた扉を開けていく, みたいなゲーム. 初等幾何で「直観的に明らかなことなのに何故使ってはいけないのか」というのを, 鍵とかで適当に表現してゲームとして身につけさせる感じ.

これの最大の問題は, 証明の自動採点部分だ. ゲームにするなら人力は無理だから. Euclid の原論の流れに沿った形にすれば多少は何とかなるか, とか思ったが, それを実装する腕, 少なくとも私にはない. 一般の数学でやると, 証明の経路が凄まじく多種多様になるため追いつかないので, 今の時点で本当にゲーム化するなら, 適当に制限を入れないと無理だろう.

IT が進歩したといっても, この程度も実現できていないし, 乙女回路などもいまだ開発されていないし, こういうのを少し考えただけでも科学万能主義とかいうのが異常者の戯言というのが分かる.

最後に これを引用して終わりとする.

.@wingcloud 各節末の演習問題を解くと, ビブンタンやコユーチタンなどの素敵な萌えキャラカードが集められるんです. 後半になると着てる服がしだいに (略

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数学, ゲーム