Paul筋の色々なツイート・やりとり

2015-01-09 10歳のTaoと72歳のErdosが数学をしているツーショットという奇跡の画像

またもPaul筋の情報だ.

私もできる限りでこれを全力でやりたい.

2015-01-27 Painleve方程式の射程: 偏微分方程式系, 自己双対 Yang-Mills, 2次元Ising, ランダム行列, 量子重力との関係などなど

Paul の RT から.

Wikipediaから凄まじいのを引用.

他分野との関係編集

求積可能な偏微分方程式系はすべてパンルベ方程式に帰着できる((M. J. Ablowitz & P. A. Clarkson 1991)を見よ)。

自己双対ヤン-ミルズ方程式はすべてパンルベ方程式に帰着される。

パンルベ方程式は、非対称単純排他過程、二次元イジング模型、トレイシー・ウィドム分布の定式化におけるランダム行列理論や、二次元の量子重力論などにも現れる。

【求積可能な偏微分方程式系~】のくだり, 引用が【Ablowitz, M. J.; Clarkson, P. A. (1991), Solitons, nonlinear evolution equations and inverse scattering, London Mathematical Society Lecture Note Series, 149, Cambridge University Press, ISBN 978-0-521-38730-9, MR:1149378】 となっているから非線型であっても成立するのだろうが, そうなると【求積可能】の定義や分類が当然死ぬ程気になってくる.

Yang-Millsのもやばい.

Painleve恐るべし.

追記

Paul本人からコメントを頂いたので記録しておきたい.

Paulに教えて頂いたサイトから予想を翻訳して引用してこう.

非線型偏微分方程式が逆散乱法で解けるならば厳密な簡約 (reduction) で得られる全ての非線型常微分方程式は Painlevé 性を持つ.

またいいことを教えてもらってしまった.

2015-03-02 線型代数教育に関するPaulのコメントを読んでいろいろ思ったので

(抽象)線型空間論, 応用上も使える具体例が山程あるのにうまく接続できるような教育ができないのはそれだけ大変なことがあるのだと思っているが, その辺はどう解消したらいいものかと思う.

とりあえず物理のための数学講座, 作って世に出してみたい. 今年は頑張ろう.

2015-03-27 環論の研究で知られるIrving Kaplanskyが作った「$\pi$の歌」を歌手である娘のLucyが歌ったビデオ

歌とか参考にしたい. プロデューサーとしても大事なことだと理解している.

2015-03-30 今日のPaul情報: リケジーのVietoris, Struik

今日もPaulのお役立ち情報だ.

上のツイートで引用されているツイートも引いておこう.

リケジーというのが何なのかはじめさっぱりわからなかったが, 理系の爺さんのことかと10分くらいしてからわかった.

2015-03-30 数学は体力だと聞くので筋トレとか頑張りたい

最近柔道をはじめたが体がなまっているどころの騒ぎではなく, 筋トレも少しずつはじめたところだ. 数学は体力だとも聞いている. いいことを聞いたので筋トレも粛々とやっていきたい.

2015-03-31 国会図書館のWeb閲覧ページから全文PDFをダウンロードできるらしいが数学・物理でどうなのかが気になる方の市民

少し見てみたのだが, 数学や物理でもできるのだろうか. JMP, CMP, JFAが読めれば超がつくほど有り難くはある.

2015-04-01 「数学者=全裸」説は太宰の『乞食学生』が原点の可能性あり: フランスでの起源が知りたくなる方の市民

Paul, フランスの古い文献とか漁ってきて, フランス数学における全裸と数学の関係について何かいろいろ教えてほしい.

2015-04-24 大島利雄先生の講義録「確定特異点型の境界値問題と表現論」や佐藤幹夫述・野海正俊記「ソリトン方程式と普遍グラスマン多様体」

レクチャーノートに限らないが, 特に創始者自身の講義のような貴重な文献については保存と容易なアクセスを真剣に検討すべきだと思う. あとできるなら市民にも触れられるようにしてほしい.

2015-05-14 新刊, マーティン・ガードナー『数学ゲーム』の情報

我らが Paul 筋の情報だ.

また欲しい本が増えて困る.

2015-06-23 ベクトル解析, 特にgrad, div, rotの応用と数学的理解の狭間で

最後のツイート, なかなか頭が痛い.

あと少しずれる話だが, 私がいた大学だと化学科では一年次に前期から電磁気をやるカリキュラムになっていて, シラバスでは電磁気の講義のはじめにベクトル解析をやるというのが書かれていた. そして物理学科では一年後期に物理学科の講義として数学の教養の講義とは無関係にベクトル解析の講義があり, 二年から三年にかけてじっくり電磁気をやるカリキュラムだった.

入学していきなり多変数の微積分をぶっこまれるとか化学科は大変だなと思ったし, 応用化学科にいたっては一年前期に量子化学があったりしたので地獄ではないかと思った記憶がある.

2015-12-03 書泉グランデMATH: 倉田令二朗『多変数複素関数論を学ぶ』

多変数関数論なので. 作りたいものがたくさんあって困るくらいだが動画を作る体で改めて勉強したい.

$\overline{\partial}$問題とか多変数関数論関係の解析をもっと勉強したいし, 作用素環, 代数的場の量子論でのスペクトル解析への応用とかもっと研究したい.

2015-12-04 Paul筋の情報: 坂井秀隆「常微分方程式」と原岡喜重「複素領域における線形微分方程式」

久しぶりの皆大好きPaul筋の情報だ. 何はともあれとりあえずメモしておくべき情報.

2015-12-28 Paul筋の情報: 俺達の一億総活躍

老人含め国民全体に数学を強要してガンガンやらせていこう.

2016-01-04 一部Paul筋の情報: 和田の湖という魔集合と米山國蔵・和田健雄

和田の湖とかいう魔集合をはじめて知ったので.

とりあえずWikipedia先生に御登場頂く.

In mathematics, the lakes of Wada (和田の湖 Wada no mizuumi?) are three disjoint connected open sets of the plane or open unit square with the counterintuitive property that they all have the same boundary.

その他のすぐに見つかったリンク.

五色問題のPDFから.

注意 ※1 「和田の湖」のような境界を持っていないとします。 「和田の湖」とは,無限回の操作を含む方法で境界を定める病的な境界線

ツイートから.

Paulが和田タケオがどういう人かわからないと言っているのはどういう意味だろう. 一応英語の Wikipedia では次のようにある.

Takeo Wada (和田健雄?) (1882–1944) was a Japanese mathematician at Kyoto university working in analysis and topology. He suggested the Lakes of Wada to Kunizo Yoneyama, who wrote about them and named them after Wada.

Publications Wada, Takeo (1912), "The conception of a curve", The memoirs of the College of Science and Engineering, Kyoto Imperial University 3 (9): 265–275

R4eferences *1 Neoi, Makoto (2004), A Study on Educational Viewpoints of a Mathematician Kunizo Yoneyama (in Japanese), Tokyo: Tokai University, p. 12

根生さんの文章によると次のようにある.

京都帝国大理工科大に進み,和田健雄から一般位相幾何学等の研究指導を受け

米山さんの指導教官だったのではないかと思うが, まさかPaulがこの程度も調べていないはずはないので, 何かあるのだろうと思っている.

2016-01-28 Paul筋の情報: Cayley-Hamiltonの定理の証明に関するCayleyの豪快なコメント

またみんな大好きPaul筋の情報だ.

これも確かPaul筋の情報だった気がするが, l'Hôpitalの定理も原論文では具体例が書かれていただけで 今でいう証明抜きだった記憶がある. もちろんこちらはさらに歴史が古いから 今の文化で見るべきことではない.

Paul, さすが歴史上の人物だけあって いろいろな事を知っている.

2016-02-03 Paul筋の情報: 「パンルヴェ6型方程式はp進の時代である」

タイトルで(嘘)は意図的に省略した.

全くわからないが見かけたPaul筋の情報はとりあえずメモすることにしているので記録. 黒木さんのツイートで魔人Maninの名前を目にしたのもある.

2016-02-10 Paul筋の情報: S Mahajan, "Street-Fighting Mathematics"

みんな大好きPaul筋の情報だ.

読みたい.

2016-03-12 Paul筋の情報: 数学での「自明」と「半年ROMってろ」のアナロジー

またもPaul筋の情報だ.

「半年ROMってろ」というの, どこが起源なのだろうか. 勝手に2chと思っているがきちんと調べたわけでもない. もっと古い時代からかもしれない.

しかし数学の「自明」という文脈で「半年ROMってろ」をあてるの, それなりに的を射ている感はある.

2016-08-20 Paul筋の情報: 和算書アーカイブ

Paulに限らずいろいろな人, 本当にいろいろなことを知っている. こういう情報, きちんととりまとめて中高生とかに伝えたい. すごいめんどくさいが, 子どもの頃の自分がきっと喜んでくれるはずだから.

2016-05-19 Paul筋の情報: 『培風館の三宅さんの微積、線形はほとんど準備いらないのでほんと楽ですよ』

どんなのだろう. ちょっと気になる. とりあえずメモはしておこう.

2016-05-24 Paul筋の情報: $\zeta$関数とEulerの解析接続の方法の正当化

とりあえずメモ.

2016-06-08 Paul筋の情報: 『代数方程式の解について、R. Bruce King "Beyond the Quartic Equation" という本もある』

よくわからないがとりあえずメモだ.

2016-06-10 Paul筋の情報: 超幾何関数で代数方程式を解く: 立川裕二さんとPaulのやりとり

全く消化できていないがとりあえずメモ.

2016-08-03 Paul筋の情報: Jackson積分と$q$-超幾何関数と$q$-差分方程式, そして微分と積分の計算とか何とか

発端はこれなのだが, ツイートの引用元を見たらすごい長かった. それも引用しておこう.

あとでちゃんと読む.

2016-08-26 Paul筋の情報とやりとり: 作用素環初期の歴史とvon Neumann, Gelfand-Naimark

まずは適当に最初の方の枝を.

まずは個人的メインの流れで本題を.

分枝

そしてこの記事としてはちょっと枝の流れを. 別の面白い話題のTogetterへのリンクがある.

とりあえず自分のサイトにも書いたことへの記録を残しておこう. 他のサイトだと手元に残らなくなる可能性があるから.

2016-09-14 Paul筋の情報: ラマヌジャンの実話に基づく映画The Man Who Knew Infinity予告編

Paulの数学に関するネタ収集力の高さには舌を巻く. 私もそのくらいの情報収集力がほしいし, 今後とも鍛えていきたい.

Paul筋の情報: コンウエイのコンテスト問題

いつも通り楽しいPaul筋の情報. ガンガンメモっていく.

角運動量が「運動量」と呼ばれる理由は何だろう?

H_Hさんと話していたらPaulが切り込んできたので記録しておく. その前にH_Hさんのコメントから.

いまはじめてこのやりとりを見たがめっちゃ無価値そう. それはそれはとして私のリプライからのPaulへの流れ.

$(a)_{n}$をPochhammer記号と呼ばないことに関するPaul筋の情報

Pochhammer記号というと 書評 堀畑和弘・長谷川浩司『常微分方程式の新しい教科書』にもメモしたことを想起する. 特にどうということはないが思い出したことなので記録しておく.

Paul筋の情報: 佐藤文広『数学ビギナーズマニュアル 第2版』

これか.

参考にしよう.

数学の電子書籍に関する話: 特にiwaokmuraさんとPaul

次のnolimbreさんの試みも眺めつつ何かやりたいとは思っている.

定理をsubsectionにすることについては, Aubinの本がそうなっていた気がする. これはこれで知見だろうと思っている.

みなが思っているはずのtexとhtmlまたはepubの相互変換的なことができるといいのだが. とりあえずメモだけはしておこう.

Paul筋の情報: 『全ての三角形は二等辺三角形?』

引用先のコメントも軽く引用する.

「全ての三角形は二等辺三角形である」

こんなことを書くと、「そんな馬鹿な」と思われてしまうだろう。

勿論、全ての三角形が二等辺三角形だなんて馬鹿なことはある筈が無い。 しかし乍ら、世の中には「全ての三角形は二等辺三角形である」とする「証明」が存在するのである。

「証明」自体は大して難しくはない。 中学校程度の論証でできてしまう。

勿論この証明にはウソが含まれる訳であるが、あなたはこの「ウソ」を見破ることができるだろうか?

解説ページはこちら.

証明のときに描く図が問題なのだ. 適当な図を描いてしまうとその図に引っ張られ間違った推論をしてしまう. しかも先入観は強いからなかなかその誤解にも気付けない.

この点に関しては次の MarriageTheorem さんのコメントも参考になる.

現代数学観光ツアーでも「図を描いてほしい」という要望がかなりたくさん出た. 無限次元の線型空間に関する図じたい描くのが難しい状況があるし, 図を見たところでそれを読み解く力も相当鍛えなければならない.

これは例えばレントゲンを考えればいい. 医者に「ほら, この辺にヒビがある」とか言われても 「ああそうですか」くらいしか答えられなかったことがないだろうか.

仮に図を描いたとしてもそれを読み解く力がなければ宝の持ち腐れだし, そもそも図を描き切れないことだってある. もっとひどいのは図を描いたせいで誤解してしまうことで, それが最初に挙げた事例だ.

正しい図の運用について何かコンテンツを作るべきなのかもしれない.

これ, メルマガでも紹介しよう.

Paul筋の情報: 『私が河合隆裕さんから教わったことは「先輩や大家の否定的な意見は聞かないようにしなさい」ということ』フランスではどうなのか

Paulならきちんとフランス筋の情報を紹介してほしい.

Paul筋の情報: ガブリエルのパラドックス

俺達のPaul.

そしてやりとり.

Paulはいつも楽しいネタを提供してくれる.

Paul筋の情報『フーリエ変換で熱方程式を解いた、フーリエの記念碑的論文『熱の解析的理論』(1822)p334』

俺達のPaul. 大学の教官, 本当にいろいろなことを深く知っていてすごいし楽しい. 私もこうなりたい.

作った数学画像を共有してみんなで遊ぼう: あと代数幾何は魔界

これに関係すると勝手に判断したツイートを収集しておく.

大元のPaulのツイート.

冒頭のPaulのツイートに対する黒木さんの反応.

こういうのでもっと遊びたい. 工夫しないとな, とずっと思ってはいる.

あとこれ, 代数幾何の世界でいろいろやっているわけで, 代数幾何やばいというのを改めて感じた.

『シンゴジラを見終わった後の感覚に似た様な読後感を持つ数学書を挙げよ』『佐藤幹夫講義録』

Paulが謎の食いつきを見せている. 楽しいので記録.

Paul筋の情報『低学年教育で複数の分野にまたがった話題を出すと他分野に興味のない学生は理解しようともしない』

とりあえず記録.

Paul筋の情報: Painleve方程式の研究小史

大島先生, 頭おかしいんじゃないかな? 的エピソード感がある.

(研究科長になって忙しくなったので新しい研究を始めることにした)大島が分類したことが大きい

この時期の大島先生の話として, 「研究科長で忙しくなったのでふだんやっている『ライブラリを作ってから研究する』のをやめたら論文を書くスピードが上がった」とかいう謎の話がある.

もう何なのこの人達, という感じしかない.

Paul筋の情報: 層の脆弱性のイメージ

脆弱性のイメージがまるで何もなかったのでとりあえず記録.

Paul筋の情報: 「A. Renyiが『数学者はコーヒーを定理に変える機械である』と言った」というエルデシュ本人による文章

Paulの情報網, 本当に何なの.

Paul筋の情報: 微分ガロア理論に関する書籍や文献

フランス語の文献, フランス語の勉強にもいいかもしれない.

Paul筋の情報: 「数学者ガロアはもともと偉大だったが、今に偉大と伝わっている理由はひとえにリブリとリゥーヴィルが喧嘩したからである。」

Paul筋の情報とまとめたが別に構わないだろう.

Paul筋の情報: George Blumanの話

アカウントが消えているがメールに残っていたので引用する.

両親救った奇跡に感謝 カナダの大学教授 出港の地 横浜で http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013122802000230.html カナダ在住の大学教授ジョージ・ブルマンさん(70)リー•シンメトリーの大家。

リンク先も消えていた. (日本の?)ニュースサイト, 本当にすぐ記事を消すのが本当に意味わからない. 本当に使えない. いろいろアレだがやはりニュース系は全文引用することにしよう.

そしてこれにPaulのコメントがついている.

以前のツイートメモを忘れないようにサイトに上げている形なのだが, 消えてしまっていると本当にがっかりする.

Paul筋の情報: 「数学会はコミケなんです」

流れが全くわからないがPaulのツイートなのでとりあえずメモ. これどんな流れだったのだろう.

Paul筋の情報: 数学に表れる定数を小数表示したときほぼランダムになるという予想

Paul, 今日も行く.

Paul筋の情報: コーヒーの漸近解析

またPaulはこういうわけのわからないのを見つけてくる.

de Rhamは超高名な数学者かつアルピニストだったようだし, 数学とコーヒーに秀でた数学者の養成が急がれる.

de Rhamアルピニスト説に関して以下参照.

Paul筋の情報: 『大学で数学を教えている場合も、研究できないと教えられない』

これ, 教わる側としても大事なことだと思っている. 少なくとも数学と物理ではピンポイントの細かい議論や 理論全体を詳説するタイプのコンテンツはたくさんあっても, 理論の全体像を見せてくれるタイプのコンテンツがなかなかない.

学部1-4年の数学を適当な視点で串刺しにしてくれて, 何がしかの数学世界を垣間見せてくれるようなコンテンツだ.

とりあえず量子力学メインの物理の数理という視点で 関数解析を眺めたコンテンツとして現代数学観光ツアーというのを作ってみたが, ボリューミーすぎるのでもっとすっきりまとめたいと思っているし, 何よりもっといろいろな視点から数学を見たコンテンツがほしい.

シコシコ頑張って作っていこう.

Paul筋の情報: 解が存在しない幸せの方程式を求めて--代数解析の戦い

本文

またPaul筋の情報だ. Paulは本当にいつも素敵なことを教えてくれる. この論文, あとで読んでみよう. そしてあとでメルマガに書く.

非線型まで入れればもっと魔界が出てくると思うので, 確か非線型まで射程に入れている東大の片岡先生は頑張ってほしい.

ラベル

数学, 代数解析, 偏微分方程式

Paul筋の情報: Galoisの連分数に関する論文

本文

またも Paul のお役立ち情報だ. フランス語の勉強に役立てたい.

ラベル

数学, 数学者, 連分数

Paul筋の情報: Erdosの論文集ページ

本文

Paul からの有益な情報だった.

ラベル

田崎さんの記事: 【どうして飛行機は飛べるの?田崎晴明+真理子】

本文

いきなり Paul が出てきたので爆笑した.

ラベル

物理, 数学, 流体力学, 統計力学, 代数解析

数学いい話シリーズ: 数学は体力だ

本文

またもや Paul筋のいい話だ.

身体を鍛えるといえば こんないい話 もある.

  1. 数学は体力だ (ヴェイユの言葉) (前略) 1955 年の秋に日光で代数的整数論の国際シンポジウムが開かれたとき, 久賀先生たちは来日したヴェイユ (シモーヌ・ヴェイユの兄で日本の数学に多大な影響を与えた大数学者, 当時 50 才) や セ一ル (26 才で小平邦彦先生と共にフィールズ賞を受賞. 当時 30 才位) を中禅寺湖へ案内した. ところがヴェイユは裸になって湖に飛び込み, 泳ぎ出した. セールもそのあとに続いた. 負けてなるかと何人かの日本人数学者たちも続いて飛び込んたが, 余りの水の冷たさに驚いてすぐ上がってしまった. やがて湖から上がってきたヴェイユとセールは今度は走り出した. 日本人数学者たちは「陸の上なら我々も出来る」とばかり, 二人のあとに続いて走り出したが, すぐ息切れして走れなくなってしまった. そのうちヴェイユが戻ってきて休んでいる久賀先生を見て二ヤッと笑って「数学は体力だ」と, 言ったというのです.

3.数学は体力だ (その 2, パリの興番) 数学と体力については, もう一つ印象に残ってる話があります. あるときパリの喫茶店でコーヒーを飲んでいたら, そこへ若い日本人数学者が 6 人, 興奮しながらやってきて「数学は一に体力, 二に体力, 三, 四なくて五に体力だ」と口々に話していました. 全員, ルレイ先生の講義を聞いてきた直後で, 70 才になるルレイが熊のようにノシノシと教壇を行ったり来たりしながら, すごい迫力で講義する姿に, すっかり感動して, つくづく数学は体力だと思ったそうです.

数学いい話シリーズ, まとめて Kindle とかに出したい.

ラベル

数学, 数学者

Paul筋の情報: まどか☆マギカと $q$-超幾何

本文

またも Paul筋の情報だ.

Paul の視点, いつも感心する.

追記

Paul からコメントを頂いた.

今日のいい話認定とする.

ラベル

数学, 代数解析

Paul筋の情報: 教員の招聘

本文

われらが Paul.

@MRken_appmath @Paul_Painleve 万一すっかり逃げられてしまっても少し恩返しができたと思えばいいんじゃないですかね. 学術界も欧米にはさんざんお世話になってきたわけですし.

@wingcloud @MRken_appmath 阪大に招聘された松島与三が数学教室をリードするようになった頃. 若手教授に志村五郎, 佐藤幹夫の二人を呼んだ. 「偉い人を呼ぶとすぐ出ていかれませんか?」と問われて「少しでもいてくれれば, 阪大のためになる」と答えたそうです.

少し古いツイートなのでもう流れを追うのがつらくて追っていないのだが, 多分外国人教員の招聘とかその辺だろう. 少し話がずれるものの, 記事「 東大数理の小林先生があまりに格好よかったのでついでにいくつか話題を紹介する」で少し書いたが, こういう形の国際交流こそ大学が頑張ってやってほしい.

ラベル

数学, 数学者

Paul筋の情報: 自然対数の底を体感する方法

本文

またも Paul筋の情報だ.

自然対数の底を体感する方法, モンモールが出題した出会いの問題くらいしか知らない | 参考 : http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/napier/napier2.htm

@E_Rubik @ mod_p 何かの確率が $1/e$ となる現象なら, 他にもいろいろ考えられるような気がしますね. 簡単に実験できるものであれば, 面白いと思います. ありがとうございます. そうか, 受験でも有名なのか. . .

@Paul_Painleve 調べてみたところ似たような問題に, 「秘書問題」というものもあるようです. こちらの方が実験に向いているかもしれません. | 秘書問題 - Wikipedia : http://ja.wikipedia.org/wiki/秘書問題

@E_Rubik 「秘書問題」じたいの研究は, 今もいろいろ条件を変えて考察されているようですね. かつて, あの鳩山由紀夫先生も「見合いの数理」として研究され, https://twitter.com/Paul_Painleve/status/369340142248419329 「嫁さんを既婚者を含めて探すのが正解」というのが鳩山さんの結論.

@Paul_Painleve なるほど. なかなか問題としても応用含めて面白そうですね. そして意外なところで意外な名前が出てきてびっくりです

皆も Paul をフォローして楽しい情報を引き摺りだそう.

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数学

岡村博「微分方程式序説」の書評が感動的だったので

本文

またしても Paul筋の情報だ.

岡村博「微分方程式序説」も, 死語すぐに出版された河出書房 (1950) に加え, 森北出版 (1969), と現行の共立出版 (2003) の 3 種ある. 解の一意性に詳しい. 河出書房版には, 岡村博氏の生前の写真がある. 井川さんの書評 http://mathsoc.jp/publication/tushin/1202/ikawa12-2.pdf

書評が非常に感動的で, この本を読んでみたくなる. ぜひ PDF を読んでほしい.

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数学, 数学者, 解析学, 微分方程式

Paul筋の情報: $\sqrt{2}$ の $\sqrt{2}$ 乗の話

本文

また Paul筋の情報だ.

$\sqrt{2}$ の $\sqrt{2}$ 乗の話で一番気になるのは, この証明を最初に考えたのは誰かということ. Elements of Intuitionism にはこの証明が紹介されているが, 出典は書いていない. 出典らしき文献を載せている本は 1 冊だけ見たことがあるが, 自分にはそれ以上の調査ができていない.

.@ta_shim_at_nhn $\sqrt{2}$ の $\sqrt{2}$ 乗が無理数であること (一般に $a>0$ が代数的数, $b$ が二次の実無理数なら $a^b$ は無理数) を最初に示した R.Kuzmin (1930) の論文 http://mi.mathnet.ru/izv5316 より先か後かは気になりますね.

@ta_shim_at_nhn D.Jarden, A simple proof that a power of an irrational number to an (中略) may be rational. Scripta Mathematica 19 (1953), 229.

@ta_shim_at_nhn とありました. これが最初の証明ならば, ゲルフォント=シュナイダーの定理よりもだいぶ後のことになります.

.@ta_shim_at_nhn お目を通されていると思いますが, http://www.users.waitrose.com/~hindley/Root2Proof2013.pdfに, 1970 年前後の事情が文献と合わせてまとめられていますね.

@Paul_Painleve ありがとうございます. 全然気づいていませんでした. 自分がこの証明を初めて見たのは「リットン数学パズル-266 題」という本で, 原著は 1971 年発行です. 普通のパズルの中でこの問題だけが異質の存在でした. http://www.amazon.com/Littons-Problematical-recreations-James-Hurley/dp/0442782918

Paul は本当に楽しいことを教えてくれる.

ラベル

数学, 解析数論

佐藤幹夫誕生日を記念した講演録: Paul筋の情報

本文

また Paul筋の情報だ.

佐藤幹夫の誕生日だそうなので, 再掲 https://twitter.com/Paul_Painleve/status/298847869534892032

ソリトンと無限次元グラスマン多様体なら http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/0439-05.pdf

概均質ベクトル空間なら, あゆみの英訳がオープンアクセス https://projecteuclid.org/euclid.nmj/1118782193 b-函数の前に a-函数があったんだよ! 決して, Bernstein の b じゃないからね!!

佐藤幹夫最終講義と, 最終講義の 2 ヶ月後の談話会 http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/0810-15.pdf どこぞのアニメ監督のように「これが私の最後の講演です」とか言いつつ 20 年くらい頑張って欲しい.

Paul は本当にいつも役に立つ情報を提供してくれる.

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数学, 代数解析, 可積分系

【その昔, 佐藤幹夫とかいう人がおってな, 黒板に一文字スクリプト体で「D」とだけ書いて一時間しゃべり続けたんじゃ. . .】

本文

また Paul筋の情報だ.

板書もスライドもない「漫談型講演」が待たれる (待たれない)

@nolimbre その昔, 佐藤幹夫とかいう人がおってな, 黒板に一文字スクリプト体で「 D 」とだけ書いて一時間しゃべり続けたんじゃ. . .

@Paul_Painleve かっこいい……!!!!!

.@nolimbre よい子のみんな! 佐藤幹夫とライダーキックはまねをしちゃいけないよ! どちらも, 特別な訓練をしないでやると危ないからね.

@Paul_Painleve @nolimbre もっと詳しくお願いします.

@fujiwaratks @nolimbre http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/83001 に, 当時の講演が再現されています. どっかにテープがまだあるはずなので, 聞けるうちに電子化したほうがいいかも. 181 ページのスクリプトの D くらいで 1 時間くらいだったと記憶します.

@Paul_Painleve @nolimbre あっ! これ僕も読みました. 京都スクールの雰囲気が伝わってきて良かったです. 蛇足ですが, 河合先生と柏原正樹先生の最終講義を見に行きました. 僕も代数解析やりたいなぁって, 幼児がライダーキックやりたいって感じで思いました.

@fujiwaratks @nolimbre 私, マサキちゃんのは出張で行けなかったんで, 代りに? お酒を贈ったんです. 佐藤さんの講義は普段は 2~3 時間あって, 後半どんどんと数学が展開していきます. ライダーキックはさすがに大変だから, 一緒に戦闘員でもやりましょう イーーー!

@Paul_Painleve @nolimbre 受けたかったなぁ…. 佐藤幹夫先生の講義. 伝説化してますけど!

@fujiwaratks @nolimbre ご存じでしょうが, あとは 梅田亨記「佐藤幹夫講義録」数理解析レクチャーノート が, 講義の雰囲気をよく伝えたものになってますね. 上智の講究録は, 野海さんが数学的に整理された立派なものですが, 元の講義の雰囲気はさほど出てないと思います

@Paul_Painleve @nolimbre はい. ただ修士のとき眺めただけで, 精読はしてないです. KP 階層の話は「可積分系の応用数理」や「箱玉系の数理」で見ただけです. 修論の導入部も戸田格子からで KP は触れていません. いつの日にかノート作りたいんですけど.

ラベル

数学, 代数解析, 数学者

「リーマンの原論文を読むだけなら, 主要論文は TeX になってます」

本文

Paul筋の情報だった.

リーマンの原論文を読むだけなら, 主要論文は TeX になってます: http://www.maths.tcd.ie/pub/HistMath/People/Riemann/Papers.html その労力には感謝いたしますが, この時代のは, なんか TeX になると味気ないんですよね

Paul はいつも素敵な情報を教えてくれる. TeX になると味気ないというのもわかるし もうドイツ語読めないとかいうのもあるが, 何となくいい気分になる.

あといつも Paul Paul 言っているが, これはそう呼ぶようにと Twitter でリプライもらったからだ.

ラベル

数学

Paul筋の情報: l'Hopital のフルネーム

本文

Paul による de Hopital 情報だ.

ロピタルの正しいフルネーム: Guillaume-Fran cois-Antoine Marquis de l'HoPital, Marquis de Sainte-Mesme, Comte d'Entremont and Seigneur d'Ouques-la-Chaise

出典は D. J. Sturdy, "Science and Social Status: The Members of the Academie Des Sciences 1666-1750", Boydell&Brewer 1995 http://books.google.co.jp/books?id=xLsNxkRXiNAC&pg=PA248&hl=ja&cad=0#v=onepage&q&f=false

ラベル

数学, 数学者

Paul筋の情報: フーリエの記念碑的論文『熱の解析的理論』 (1822)

本文

今回は Paul筋の情報だ.

フーリエ変換で熱方程式を解いた, フーリエの記念碑的論文『熱の解析的理論』 (1822) p334 https://archive.org/stream/thorieanalytiq00four#page/334/mode/2up 定積分で積分記号の上下に積分区間 $[a,b]$ を書いた流儀を始めたのもフーリエ.

よく知らないがそうだったのか的なアレがある. とりあえずメモして共有だ.

ラベル

数学, 物理, 数理物理, Fourier 解析, 関数解析

代数解析と S-行列とか何とかと柏原-河合の Feynman 積分に関する PDF: Paul と kyon_math さんの対話から

本文

Navier-Stokes 関係の話から kyon_math さんと Paul が何か話をしていたので.

しかも最近の問題や予想は 100 年以上長生きするものはほとんどない. リーマン予想は 160 年くらい, 双子素数やゴールドバッハ予想は 250 年くらいか. ヤコビアン予想はどうだろ? リーマン予想さんには, がんばって長生きしてほしいものですね.

@kyon_math https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku1947/29/3/29_3_254/_pdf なんて, 解けたらけっこうインパクトありますが, しばらく解けそうもないです.

@Paul_Painleve 確かにすごそう: 佐藤氏の夢みる方向で, すなわち, すべての量を古典解析的手法のみによって calcu1able なものにしよう, という方向で, S-行列の解析が完成したとすれば, それは人類の精神史において燦然と輝く金字塔となることは疑いないであろう.

@kyon_math あの頃は, 著者の二人も青臭い中二病にかかっていただけでしょう, ははは.

コメント

上記 PDF の話とはあまり関係ないが, 代数解析的に発散の困難とユニタリ非同値問題がどう捉えられるかというのは大分前から気になっていて, 代数解析を勉強しようと思った原動力になっている. 多変数関数論やらコホモロジーという障害があって全く勉強が進んでいないのだが. 最近, 「場の理論の超関数論」とか, 「場の理論の超関数論としての作用素環 (上の状態空間) 」とか銘打って研究をしているが, 「場の理論の佐藤超関数」がどうなるのかというのが非常に気になっているので誰かやってほしい.

柏原-河合クラスの人間がもっと massless の方とかにも突っ込んできてほしい. あといいのか悪いのか分からないが, 相対論方面は対称性がかなり強く出てくるおかげで数学的に格好いい話も絡めやすいのだという感じがあるが, 非相対論方面だとなかなかそういう話がない感じもある. だからこそこの辺の人達がリードしてやってほしい感ある. 河合先生も, 1 次元の Schrodinger で WKB とかやってくれるのもいいのだが, 3 次元で Aharonov-Bohm とかもやってみてほしい. もっというなら場の理論に本格的に突っ込んできてほしい.

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数学, 物理, 数理物理, 代数解析, 作用素環, 素粒子, 場の量子論, 経路積分, 相対論, 古典解析

Paul の院試にまつわる感動的な話を積極的に共有したい

本文

Paul が自身の感動的な話を呟いていたので記録していきたい.

こんな感動的ないい話, そうそうあるものではない.

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数学, 数学者, SKK

大学水準の勉強の仕方の参考: 固有値・固有ベクトルや解の公式を題材に

はじめに

またもや Paul 的なアレだ. これこれ.

引用

3x3 行列 A を具体的に与えて「この行列の固有値, 固有ベクトルを計算しなさい」というとできるのに, A とその固有ベクトル v を具体的に与えて「v が A の固有ベクトルであることを示し, その固有値を求めよ」というとできない学生がいる. これは教育でどう改善できるのか?

(続き) その学生は, 「固有ベクトルの求め方」だけは覚えて期末試験に臨んだが, 固有値・固有ベクトルの定義は知らないまま. それでも期末試験くらいは何とかなる. 中高からずっと, こんな調子で勉強して, すっかり「勉強の仕方」が歪んでしまったのを再教育しないといけないのでしょう.

@online_checker @seki 「学ぶ姿勢」まで突き詰めた深いところまでどう直すのか, 大学生・院生が相手となると答えが見いだせません. 学生も (勤勉でないにしろ) さぼってるわけでなく, (言い方は悪いですが) 頭が悪いわけでもないので, どこかでの教育の問題なのでしょうけれど

その 2

あとここからのやり取りも面白かった. 面白いとか言っている場合ではないのだが.

大学生における, 固有値わかってなくても求められる率と, 中学生における, 「解」が何かわかってなくて方程式解ける率を比べたら後者のがヤバいでしょうね.

@hoga_hoga 中学生に「x=2 は方程式 x^2-3x+2=0 の解になることを示しなさい」という問題を出すと, かなりが「二次方程式を因数分解すると x=1,2 が解になるので, x=2 も解」という形で答えてしまうとは思います. 答案としては間違ってませんが, 理解の仕方はおかしい.

@Paul_Painleve 「解空間」とひとつひとつの「解」が同じ用語なのが混乱の原因とおもいますが, なかなか中学校では厳密にはしにくいでしょうね. 大学では, きちんと区別すべきと思いますが.

@hoga_hoga 今の問題では混乱はないと思いますし, 大元の私のツイでも用語の問題が主ではありません. 今の場合, 「 x=a が方程式の『解』になることを示せ」なら「解=一つの解」であるし, 「方程式の『解』を求めよ」と問う場合, 「解=全ての解」ですが, 普通は混乱しないと思います.

@Paul_Painleve わかりにくいリプすみません, 自動的にアルゴリズムを適用することに留まってしまっている, という問題点は理解しています. その上で, 「ことば」に引っ張られてしまうのを防ぐ為に「解」というのはひとつひとつの数だというのを強調すべきでは, の意でした.

@hoga_hoga おっしゃる通り, 中学, 高校の数学では解をもっと丁寧に扱うことが大切だと思います. 大学の数学では, 重解の扱いや不定の場合を含めて「方程式の解」の意味を拡張解釈していきますので, しだいに「解=解空間」になる傾向が強くなります.

@Paul_Painleve はい. 数学とか方程式に限らず, 認知の発達の過程の「つまづき」を, 道が間違ってるとして「方向」を矯正しようとしたり, ましてや誤答としてはじいたりしないようにしたいとは思っています.

@hoga_hoga 大変良いことだと思いますが, 難しい問題でもあります. 「 x=2 は方程式 x^2-3x+2=0 の解になることを示せ」に対して, 因数分解なり解の公式を使って解いてきた生徒に対しては「解かなくても代入すると方程式を満たすでしょ」と教える必要はあると思います.

@hoga_hoga 一つには「方程式を解いたら検算する習慣をつけさせる」というのは, 少なくとも代数方程式, 微分方程式や固有値・固有ベクトルの計算に対しては有効でしょう. 検算は単に計算チェックのためだけではなく, 概念の理解にも役立ちます. 受験勉強で先を急ぐのか, 検算の習慣がない.

@Paul_Painleve 解を評価したり検討したりというのは, とてもエネルギーの要ることですからね. 解決策としては, 検算自体を求解の手続きの中に組み込んでしまう, というのもありますが, 結局パターンマッチングな解き方から脱してはいないですし, 難しいですね.

@hoga_hoga 「数学を習うというのは, 問題を解く技術を身に着けるのではなく概念を理解していくことである」と理解できるようになるのは大学になってからですが, 中高のレベルでももう少し生徒に「理解する」意識を持たせていただければ, というのが私の最初の問題提起です.

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数学, 数学教育

市民論文メモ: 坂井秀隆, Ordinary Differential Equations on Rational Elliptic Surfaces

本文

Paul ツイートで面白いらしい結果の話があった. これとかこれ.

引用

Hidetaka Sakai, Ordinary Differential Equations on Rational Elliptic Surfaces, http://link.springer.com/chapter/10.1007%2F978-1-4471-4863-0_22

坂井君の ODE on RES は, 例によってすごい結果なんだけど, あの凄さを外人さんが理解するには数年かかりそうなので, 日本人ががんばればチャンスある. 本人も, 例によってあの続きはしばらく放置するだろうから, 遠慮なく食いつけばよいと思う.

全然分野違うしそもそも論文取れないが, 興味がある人もいるだろうからとりあえずメモ的に.

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数学, 常微分方程式

白頭絡的超幾何又黒写像と Hypergeometric functions, my love

ツイート

また何か変なのを見つけた.

Edward Frenkel と数学への愛 -- Wall street journal -- http://math.berkeley.edu/~frenkel/Frenkel-Love-for-Math.pdf

@hashimotostring @AHD21 数学にはこういう本もございます 「Hypergeometric functions, my love」 Masaaki Yoshida (1997) http://books.google.co.jp/books?id=v0XvAAAAMAAJ

@Paul_Painleve @hashimotostring 情報ありがとうございます. これはネタとしても面白いですし w, 自分の研究にも役立つかもしれません. 図書館で借りてきます.

@AHD21 @hashimotostring トポロジーだったかの有名な外国人研究者の記念研究会を東京でやることになり, そのご本人の希望で, 分野違いながらマチャアキが講演しました. 指名理由は「あんな本を書いた奴の顔を一度見ておきたかった」そうで, 十分ネタになっているようです.

@Paul_Painleve @AHD21 @hashimotostring Fred Cohen の還暦ですね http://faculty.ms.u-tokyo.ac.jp/~topology/GHC/

@cocycle @AHD21 @hashimotostring あ, それですね! ありがとうございます. そういや, 一時期「白頭絡的超幾何又黒写像」とかやってましたねえ http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1660-05.pdf

@Paul_Painleve @AHD21 @hashimotostring helpful in physics

コメント

Frenkel のも目を通しておきたいが, 「白頭絡的超幾何又黒写像」が大体頭おかしい. 上記は英訳すると Whitehead link-like hypergeometric Schwarz map だろうか. 本文を見ると白頭絡は Whitehead link, 又は hyperbolic, 黒は Schwarz に対応する. 何故 hyperbolic が 又なのかは引用されている PDF を読んでほしい. ひとまず冒頭部を引用しておこう.

PDF の引用

小学校か中学校で習う反比例のグラフは双曲線ではありません. 負の数を習って, グラフを第 3 象限にも描いて初めて双曲線になるのです. 双曲の双とは 2 つという意味です. ですから反比例のグラフのように一方しか考えないときには「又曲線」 が正しい. 用語の趣味の問題でなく 「双曲空間, 双曲幾何」は間違いなのです, 「又曲空間, 又曲幾何」でなくてはいけない. このことはこの会の世話役の藤井氏には何度も言っているのですが, この度も集会の名前は改められなかった. hyperbolic は, わあっと大きくなると言う位の意味だろうから, このことからも, 股をおっぴろげたという感じのする又が相応しい様な気がする.

どんな言葉をかけたらいいのか分からない.

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数学, 超幾何関数

我等が Paul によるニコニコ・アーカイブ案

本文

我等が Paul によるニコニコ・アーカイブなるコメントがあった.

ニコ動の小林幸子による宣伝動画が話題になってるようだが, 画面表示した pdf にコメントをつけられる「ニコニコ・アーカイブ」があれば, 狭い範囲で盛り上がれるかもしれない. 「ABC 予想キターーーwww」とか

@Paul_Painleve @thinkeroid 任意の PDF ではないのだけど, 電子書籍にコメント貼り付けていけるものならあります. http://bookpic.net/

@Dominion525 @thinkeroid これは! ありがとうございます. まだコメント数はほとんどないですが, http://books.bookpic.net/731581317896548#page=28 をみると, コメントにフォロウできるようで, ニコニコ・アーカイブを目指すなら参考になりそうですね.

@Paul_Painleve @thinkeroid 輪読とかも全国規模で出来るし, すごい期待のサービスなんですけど, ちょっと出足遅いなあ><と. 中の人は頑張って欲しいです♪

@Dominion525 @thinkeroid arXiv の pdf をリンクして, 参加者不定の輪講ができると面白そうですね. 中心になる人が最初はよほど頑張らないと難しいとは思います.

何かにつけて数学を絡めた発想しかしないのは本当に異常としかいいようがないし, どんどんやってほしい.

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数学, サービス

『昔の6人ライダーよりも「ウルトラ6兄弟のほうがパンルヴェの6つの方程式との対応関係がつく」というのは, 業界では定説である』

本文

業界人による衝撃の発言を見たl{target=_blank}.

あまり仮面ライダーは見てなかったが, 昔の 6 人ライダーよりも「ウルトラ 6 兄弟のほうがパンルヴェの 6 つの方程式との対応関係がつく」というのは, 業界では定説である. 第 1 がゾフィー, 第 2, 4 がマンと帰りマン, 特に第 3 がセブンという感覚が理解できると, パンルヴェ中級者と言って良い.

どこの業界だ. 岡本和夫先生とかに聞くと確認できるだろうか. またお会いする機会があれば聞いてみよう. 神保先生も少し業界違う気がするし, そもそもお会いする機会があるかも不明. 市民には確認の術がない印象を受けた.

追記

我等が Paul_Painleve 先生よりこのような返答を頂いた.

@phasetr 月光仮面世代の和夫ちゃんは, その辺はわからないっす.

@Paul_Painleve 深い悲しみに包まれています, というのはともかく私が会う機会があるかという問題はさておき, どなたに確認すればその業界情報の真偽を確かめられるでしょうか

@phasetr この感覚がわかるのは, 今 30 代後半から 50 代半ばくらいまでの業界人でしょうね. 私も平成のライダー・ウルトラはちょっと区別がつきません. q-パンルヴェが対応するはずと言われてます (笑)

おとぎ話とゼータの対応のように, ウルトラマンと Painleve の対応付けの数学を開拓することが求められている.

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数学, 古典解析

悲しみの数学公式集

本文

Paul_Painleve さんのツイートをこう色々と引用する. 最近こういうのが多い気がするが, 面白いし記録しておかないとあとで引き出せないから.

院生から数学公式集について聞かれた. 「今は何を使っている? 」「・・・」「まさか岩波か? 」 「ええ, あれの 3 巻を」「ど素人め! 」「 (絶対そう言われると思った) でも, あれ軽いしぃ」というやり取りは, どう思い直してもマスハラだが, 特殊函数を専門にしてる学生なんだから反省はしない.

プロ向きの数学公式集なら, 何はなくても Erdelyi, Higher Transcendental Functions の 3 巻本. 今は http://en.wikipedia.org/wiki/Bateman_Manuscript_Project から pdf がダウンロードできる. 古典解析やるなら必須でしょう.

やや応用向きなら, Abramowitz-Stegun が定番で, 合衆国政府印刷局が出していたこともあり, コピーは自由である. http://www.cs.bham.ac.uk/~aps/research/projects/as/book.php 今では NIST Digital Library に進化: http://dlmf.nist.gov

正直, Bateman Manuscript3 冊を持っていて, http://dlmf.nist.gov/ をブックマークしてて, それでも足りないという専門家は, もう特殊函数ヲタクくらいである. しかし, そんなヲタク心をくすぐるのが例によってロシア人である (続く)

@dif_engine ペーパーバックなので, 殴っても案外大したことは・・・

@aleo724 元々出版局が出した理由も, 公式集を安く刷って全米の科学の発展に貢献したいというものでした. 今の日本政府にも見習ってもらいたいのです, 無理だろうけど (笑). 詳しい説明は http://www.cs.bham.ac.uk/~aps/research/projects/as/project.php

ロシア語公式集と言えば, 大槻プラズマ教授が翻訳した丸善・数学大公式集. その後, 室谷義昭・翻訳, 大槻義彦・監修「新数学公式集」もあるが, いちおう別物である. 前者は Ryzhik-Gradshteyn http://www.amazon.co.jp/dp/0123736374 の古い版の翻訳と思われる.

室谷訳のほうは, Prudnikov-Brychkov-Marichev "Integrals and series"5 または 6 巻本 (?) の最初の 2 冊を翻訳したものでしょう. 現物を全部見たわけではなく, 第 6 巻は多重積分らしいが未見.

ロシア系の公式集で, 数学者にとって役に立ちそうなのは, Brychkov, Handbook of Special Functions http://www.amazon.co.jp/dp/158488956X のように思う. 以前, 城西大に異動された O 島さんに教えていただいた. 変な公式がたくさんある.

日本語の数学公式集は, 岩波の 3 冊以外にも, 共立や朝倉からも出ているが, 専門家向けというよりも, 大学生や技術者向けのように思う. Jeffrey の翻訳も非専門家を意識したものである. でも, 共立数学公式 (泉信一ら) はほとんど役に立たないが, 嫌いじゃないんで手元にはある.

@OTgeek 昔の Morse-Feshbach とか, 物理系の公式集はたくさんあるようですが, 私の関心からはややはずれることが多いようです. 分野ごとに使える式が違うので, 違う立場から公式集が作られるのでしょう. Erdelyi はあんまり役に立たないという人も多いと思います.

ただで手に入れられる文献もあるようだから, 興味がある向きは保存しておいてはどうか.

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数学, 可積分系, 古典解析, 特殊関数

数学で分かる「学校で学んだことだけでは・・・」という厳しい現実

本文

社会は厳しい.

「学校で学んだことだけでは・・・」という厳しい現実は, 数学専攻の場合は修士課程に進んだ時すでに, 学部で習いもしなかったホモロジー代数, リー環, 代数曲線とテータ函数, 多変数函数論, 導来圏などなど「知ってて当然でしょ」という雰囲気になってて, 肌身にしみて感じさせられる.

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数学

「あなたの好きなようにやってください」

本文

Paul_Painleve さんのツイートで, 何というか, 時々不思議に思うことに触れられていたのでちょっと書いておきたい.

引用

「ブラック大学の内部からみた現状」みたいな話を聞くたびに, 数学の場合はむしろフリーダム過ぎて, それが逆に学生にとってプレッシャーになってるように感じる. 理系でブラック要素のある研究室の嫌いな学生はぜひ数学専攻にどうぞ. 「あなたの好きなようにやってください」

コメント

確かに数学科では週一のゼミ以外全く拘束なかったので好き放題やっていた. 修士で大学を移ったのだが, 研究柄物理の勉強が必要なので, 元いた大学の物理学科の (所属とは違う) 研究室の学部 4 年のゼミにお邪魔したりしていた. 物理だった学部の頃にしても, いわゆる理論だったためか, ほぼ拘束なかった.

「あなたの好きなようにやってください」に関しても本当に好き勝手やっていた. 教官の趣味とあまり合わない感じのことをゼミでもやっていたためか, よく先生は寝ていた. 世間的に考えれば「授業料も払っているのに指導をしていないとは何たることか」的な話になるのかもしれないが, 指導教官を寝させてしまうようなつまらない話しかできないこと, また世界に名立たる教官の貴重な研究時間を奪っていることが申し訳なく思う方の市民だった. 研究に関しては指導教官でも何でもないのに北大の新井先生や岡山大の廣川先生にお世話になっていた. これも今思うと優秀な研究者の時間を浪費させていた感あるので戦慄してはいるのだが, 新井先生に関しては本気度を示すために『フォック空間と量子場』の 4 ページ程度に渡る誤植訂正表を送ったりしていて, それなりに貢献したので許して頂きたく思う. あとで重版のときに新井先生から「あなたの訂正表が役に立ちました」的なメールも頂いたので, とりあえず個人的には良しとする.

全くの別件だが, 私の学部のときの指導教官は高木貞治の孫の黒田先生 (Schrodinger やスペクトル理論などで有名) が指導教官だったそうだけれども, 線型の微分方程式が盛んな時代に黒田研では唯一人非線型の話をしていたそうで, 「先生に研究報告するたび『よく分かりませんが頑張って下さい』としか言われなかった」と言っていた. 私はそちらの指導教官の血を色濃く受け継いだようだ.

理系でブラックとかいうの, 実験が入るところだけというイメージあるのだがどうなのだろう. 情報系だとか, その他でも理論のところは原理的にブラックになりづらいと思うのだが. よく知らないので何ともいえないところだ. 詳しい方々の体験談を伺いたいところ.

あと多少別件なのだが, 以前どなたか忘れたが, 生物や化学に進む女性が多いけれども, これらはやはり拘束が多くて厳しく実際に博士などに行っても妊娠・出産などまで厳しくなることも多々あるので, そうした拘束が緩いというかほぼない数学は女性にも良い学科・学問ではないか, という話をしたことがある. 興味がある向きは色々な向きにご確認頂きたい.

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数学, 数理物理

現代数学であっても結構簡単に世界で 2-3 番目くらいに詳しくなれるテーマは結構ある

本文

Paul_Painleve さんのちょっと心を打つツイートがあったので共有したい. これだ.

ツイート引用

意外に, 現代数学であっても, 今からあれとそれを読めば修士でも日本で二番目か三番目くらいに詳しくなれるようなテーマはけっこうある. 私も学生にはそういうテーマを与えることが多い. 世界に追いつくまではたやすいが, 問題は世界を超えられるかどうか.

@Paul_Painleve パンルヴェ方程式を研究テーマに希望されるなら, 4 年の時に岡本さんの本と野海さんの本と 2 冊読んできてくれればと思っているが, あの 2 冊 (昔なら岡本の序説) をある程度学部の時に読んでたのは金子さんくらいだな.

コメント

「現代数学」ではなく数理物理になるけれども, 場の量子論, 量子統計界隈では日本どころか世界でもトップクラスになれる. もちろん, 世界を越えられるかどうかというところが同じように問題になる. 物性まわりだと, 物理的にはほぼ確定しているが数学的には全く手が出せていない, という問題ばかりなので, その辺に突っ込めば, 人口の少なさも相まって世界でオンリーワンでナンバーワンになれる. ただ, 難して手が出なくて誰も出来ていないという問題ばかりなので, つまり世界を越えられるかが問題になる.

あとここからはじまる分も引いておこう.

引用その 2

それは要するにあの 2 冊を読むくらいの基礎的な実力はつけてこいという意味ですね. RT @Paul_Painleve: @Paul_Painleve パンルヴェ方程式を研究テーマに希望されるなら, 4 年の時に岡本さんの本と野海さんの本と 2 冊読んできてくれれば...

@kyon_math あの 2 冊を読めるだけの函数論なり常微分方程式論なり, 群論 (というほどではないが) なりをどれも 4 年の前半くらいでわかってる学生は, 実際のところさほど多くないですからね. その上であの 2 冊を読もうとする学生は貴重なんです.

@kyon_math ただね, 「今まで見てきた漫画家になれない人たちの言い訳」 http://togetter.com/li/298110 じゃないですが, 「僕は○○をやりたいです」と熱心に語る反面, その○○に関する勉強を全然してないで院に来る学生は困る. 書いた論文の一本でも見せろとまでは言わない

@Paul_Painleve 確かに, ぜんぜん勉強しないで「これやりたい」と言っても, 本人が何をやりたいのか分かってるかどうか不明ですね. 分かってないものに賭けることができるってのも若さの特権ではあるが.

@kyon_math 歳とって下手にものを知り過ぎる (実は知ったつもりになってるだけの老人) と, 先が見えた気がして手を出さなかったりしますしね. 実際に飛び込んでみると深くて面白かったり. ただ「僕は○○をやりたいです」と口で言うだけなら, 知ったかぶってる老人と精神が変わらない.

コメント

数理物理で言うなら, 物理と数学をピンポイントでもいいから修士程度のことを知っている必要が出てくる. 物理に関してもは学部程度でいいこともよくあるが, 物理の人と議論しようと思うと, やはり修士くらいはあった方がいい気がする. 当然, 私自身はそこまでできておらず涙を禁じ得ない.

あと, 私に関していうなら, 興味があった相対論的 QED の代数的場の量子論について, 物理サイドから AQFT をしていることを知っていた Gottingen の Buchholz にどんなのを読んだらいいか, とメールを投げたことがある. 実際に文献を教えてくれた.

こんなことを書くと Buchholz に失礼な気もするのだが, 頑張って読んだのだが教えてもらった論文 3 本, どれもさっぱり分からなかった. 一応卒論が終わったあとの 2 ヶ月くらい, 修士が始まるまでの間くらいは頑張って読もうとしたことをお伝えしておく. ここであまりに基礎的な数学力が足りていないことを痛感したのでもう少し読みやすい文献を読み進めて力をつけよう, ということで新井先生の本への本格的なアタックを始めた. 何かあるたび AQFT にアタックしようとしてそのたびに跳ね返され, というのを繰り返して AQFT はほとんどやれずに学生生活が終わった. 元々量子統計にするか場の理論にするかはずっと悩んでいて, そちらとより繋がりが深い CQFT (Conformal ではなく Constructive) に行ったのは良かったとは思っているが, 苦い思い出と言えないこともない.

実際 AQFT, (私には) とても面白いので勉強はしてみたいとは思っている. 冨田-竹崎理論が始めから空気のように現われつつ獅子奮迅の活躍をするというハイパー素敵な領域だ. あと何度聞いても Reeh-Schlieder property とか名前も格好よければ性質的にも超クールな話もある.

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数学, 数理物理

小ネタからの数学

はじめに

ものすごいしょうもないやりとりと真面目な話が同居していて爆笑したので記録しておきたい. ここから始まる.

ツイートのやりとり

ある大学の研究費の使用条件に同一の本は三冊まで購入可能というのがあることを思い出した.

@nagoyahajime 科研費まで, 保存用・観賞用・布教用とヲタク文化に毒されているのか. でも, 自分で読むのがないなあ

@Paul_Painleve @nagoyahajime 絶対違う w

@suzukit216 あ, とりあえず, Osgood, Bromwich, Knopp と 3 冊級数論の本を見ましたが, いずれも条件収束の例は log 2 がらみでした. $1+1/2-2/3+ \cdots + (1/ (3k-2) +1/ (3k-1)-2/ (3k) + \cdots = \log 3$ というのはありました.

@Paul_Painleve 自然数の和が-1/12 ってのは, 結合律とはまた違いますよね. それにそもそも収束しない場所かな?

@suzukit216 解析概論でも log 2 の順序交換 (+ を p 個, マイナスを q 個と足していく一般型) でした. 1-1/3+1/5+...=π/4 だと順序交換して値が決まるかどうか.

@Paul_Painleve 逆三角関数で出来ても不思議は無いんですけどね. ただやっぱり log の方が微分したら 1/x になる分簡単なのでしょうか?

@suzukit216 $\zeta (z)$の負の奇数での特殊値は発散級数なので, 今回の条件収束の順序交換「条件収束列 S=a1-a2+a3+...は $a_n$ が単調の 0 に収束する整数列の時は収束する. 和の順序交換によって任意の実数値に収束させうる」とは別の話と考えるべきでしょう.

@suzukit216 横に p 倍したりする場合, y=1/x は考えやすいけど Arctan の 1/ (1+x^2) だと難しいのだと思います.

@Paul_Painleve なるほど. その線で行けば arcsin は論外でしょうし.

あ, 日本語が目茶苦茶でした. @suzukit216 先生はわかるけど学生が誤解しないように「条件収束列 S=a1-a2+a3+...は $a_n$ が単調に 0 に収束する正数列 a_1>a_2>…>a_n>…→ 0 の時は収束する. また, 和の順序交換によって任意の実数値に収束させうる」

この流れのこの味, 教官にしか出せない.

群論愛護協会という奥深い名言が生まれた

はじめに

とりあえずこれを読んでほしい.

ツイート収録

クラインの 19 世紀の数学なんか読んでると, 群とは置換の集合であり, ってな感じでもう明らかに変換群. しかし, 変換群を離れて単純群の分類とか抽象的になりすぎたきらいもあるかな. やはり「変換群」というのは群の本質をついていると思う.

@kyon_math いったん抽象化したところで, 結局は「モンスター群を Aut にもつ多様体を具体的に作れ」という幾何的構成に戻りますからね. でも, もし「群論愛護協会」があれば, 生成元と関係式による定義にも, 幾何的構成にも反対するでしょうか??

@Paul_Painleve 群て確か指標表が先に出てきたんですよね. モンスターもそうだった. バカでかいのにやけに簡単な (きれいな?) 指標表を持つというのが最初だったような...

純代数の人達, 群論愛護協会作った方がいいのでは.

多変数関数論と Riemann 面やりたいと思っていて結局まともにやれていないので泣いている

はじめに

泣いた.

ツイート収録

群論や函数論に関しては, 近年の出版事情はお寒いが, ルベーグは不動の清三に加えて, 吉田伸夫, 盛田, 柴田, 新井, 志賀, 折原など教科書的な本が 90 年代後半から 2006 年くらいまで一気に出版された. 河田, 小松, 井上の復刊もあった.

「昔は函数論の良い本がたくさんあったが, 最近はあんまりない」と野口 J さん ご本人の前で言ってしまったことは, 今もたいへん申し訳なく思っている・・・

http://www.amazon.co.jp/dp/4627077114/とか, 理工系全般向けの複素解析入門なら 最近もそれなりに出ているようだなあ. 「古典解析」の大宮さん, フーリエラプラスも今年出してるのか http://www.amazon.co.jp/dp/4627077211

ざっと, アマゾンを眺めたが, ここ 20 年の函数論のテキストで気になったのは, 野口潤次郎 (裳華房), 藤本坦孝, 神保 (以上岩波), スタイン (プリンストン解析学講義), 山口博史 (朝倉), 新井朝雄 (共立) かな.

野口さん, 新井さんとスタインのは, 3 年生の函数論を想定してると思われる. 神保さんのは 2 年後期くらい. 藤本さんのと山口さんのは, やや特論っぽい話. なお, アマゾンや出版社のサイトでなどっただけなので, 実際の本を手に取って言ってるわけではない.

野口先生, 最近多変数の本を出した. 多変数関数論, 学部 2 年からやりたいやりたいと思っていて結局全然できていない. 院で一応講義は受けたのだが全く身についていなくて悲しい. Riemann 面もやりたい.

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数学, 関数論

Steven G. Krantz の (書きかけの) 本『A Guide to Complex Variables』 via Paul_Painleve

本文

こんなツイートがあった.

Steven G. Krantz の web draft と思われる「A Guide to Complex Variables」 http://www.math.wustl.edu/~sk/books/guide.pdf には私への謝辞が書かれている. 函数論入門としてコンパクトだが, リーマンの写像定理や調和函数にも触れている.

読んでいる暇は多分ないが, 必要な人もいるかもしれないのでとりあえず共有的な意味で.

自然科学の基礎としての数学と人文学の基礎としての哲学

Paul_Painleve 先生がとある人 (よく知らない) とやり取りをしていたので記録しておく. この辺.

もし物理でも生物学でも, 数学者がヲタク的にやってる研究など不要で, 必要な数学は自分たちで作った方が速いとなれば, 自然科学の基礎としての数学の立場がなくなろう. しかし, 現実はそうはなっておらず, 今なお, そして将来も数学は自然科学の基礎学問であると信じている.

@Paul_Painleve 哲学を空論, と放棄や軽視してしまえば生命倫理は誰が介錯するのか, と似た要件で哲学科を尊命させて頂きたい.

@i62x0410dellla その点は強く支持したいです. ただ, 数学が自然科学の基礎たらしめているのは長年にわたる 数学者たちの努力の賜物とも思っていますので, 外の人の力だけではできないとも思います. 他方, 中からの努力だけでは厳しい時代になりつつあるのも間違いないでしょう.

昔の人, 数学者だか科学者だかよく分からないというか, 区別する必要もなかったりするので, この辺どうかな, と思っている. あと, 少なくとも日本ではあまり他分野に興味持っている数学の人, 少なそうなイメージあるが, 実際のところはどうなのだろう. 自然科学というところで超弦だとかのごく限られた物理以外に何を想定しているかも気になる. 微分方程式にしても工学的な取り扱いについてはどうだろう. 自然科学の基礎, といいつつ人文・社会学にとっても大事な統計学の扱いが極めて低いように見えるのも結構気になっている.

少し話はずれるが, 以前竹崎先生から次のような話を伺った. 知らない人に向けていうと, 竹崎先生は作用素環の人で, 冨田-竹崎理論が世界的に有名だ. 私の指導教官の指導教官でもある. UCLA にずっといた.

竹崎先生在任中, その UCLA で大学を根本的に立て直そうという議論が起きたらしく, そのときの話として「人文の基礎として哲学を, 理工学の基礎として数学を基礎に据えた体制を作ろう」という話になったそうだ. 数学をとても大事に扱ってくれて嬉しいとともに責任を感じた, みたいなことを言われた記憶がある.

とりあえず私は私でできることとしたいことをしよう. 早く DVD 出さないと.

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数学, 自然科学, 工学

Paul筋の情報: 代数解析の基本文献をご教示頂く: 佐藤幹夫本人の文章が読みやすくていいらしい

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また皆大好き Paul筋の情報だ.

何はともあれ専門家から読みやすいという情報を頂いたのでこれを読んでみよう. 原典にあたれるという意味もある.

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数学, 代数解析

Paul筋の情報: 日本の数学と教官の推薦書の意味 in 2014

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また Paul筋のいい話だ.

岡本先生の仕事で Garnier 系とか聞いたことがあるが, やはり大仕事だったのか.

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数学, 代数解析, 常微分方程式