Twitter まとめ: 数学での証明の大枠は示したい命題のもつ形式から決まる¶
嘉田さんのツイート¶
拙著「論理と集合から始める数学の基礎」第6章はまさにそれを説くために書いたようなものです。。。 https://t.co/aoRsgBWSyj
— 嘉田 勝 (@kadamasaru) June 1, 2021
山下さんのツイート¶
嘉田さんのツイートで引用されている山下さんのツイートを引用しておきます.
数学での証明の大枠は、示したい命題のもつ形式から決まる。ある程度きちんと数学を学ぶようになったら、個別具体的な証明技術の前に、このことを意識して証明を書いてほしいと感じる。
— Atsushi Yamashita (@yamyam_topo) May 31, 2021
示したい命題が「すべての x∈A に対して P(x) である」であるとする。
— Atsushi Yamashita (@yamyam_topo) May 31, 2021
このとき、証明の大枠は
「任意に x∈A を与える。(中略)よって、P(x) である。」
あるいは
「x∈A であって P(x) でないものが存在するとする。(中略)矛盾。」
のほぼどちらか。
示したい命題が「P(x) を満たす x∈A が存在する」であるとする。
— Atsushi Yamashita (@yamyam_topo) May 31, 2021
このとき、証明の大枠は
「A の要素 x を‥‥と定義する。(中略)よって、P(x) が成り立つ。」
あるいは
「いかなる x∈A に対しても P(x) でないとする。(中略)矛盾。」
のほぼどちらか(後者はやや高度な論法?)。
示したい命題が「P または Q」であるとする。
— Atsushi Yamashita (@yamyam_topo) May 31, 2021
このとき証明の大枠は
「(中略)P である。よって、P または Q である。」
「(中略)Q である。よって、P または Q である。」
「P ではないとする。(中略)よって、Q である。」
「Q ではないとする。(中略)よって、P である。」
となる。