確率論と数論: 数論の闇

はじめに

mr_konn さんとブルブルエンジン兄貴が確率論, 特にエルゴード理論と数論について話していた. この辺だ. Kac の有名な小冊子にその辺の話があるのを知っていたので簡単に紹介しておいたので, それをこちらにも転記しておきたい.

ツイート引用

確率論の講義, エルゴード理論の「おはなし」をしていくらしいのでこれから楽しみにしている

@mr_konn もしかして: 整数論

@alg_d #いいえ

@mr_konn 俺の時整数論だったよ.

@alg_d @mr_konn http://www.amazon.co.jp/dp/4903342638 の最後にエルゴード理論と連分数の話が書いてあります. 他にも確率論と数論の話として素数定理についても触れられていたりします

@phasetr 情報ありがとうございます! 素数定理とも関連してくるんですか……すごい……

コメント

別件だが, エルゴード理論は作用素環でも大事だし, 応用でもそれなりに出てくる. 確率論, 作用素環ともに統計力学との関係があるが, その辺で両方に現れる. 物理としてエルゴード理論はほとんど意味がないが, 数学では非常に面白いテーマとして独自に発展している.

数学としての面白さとも関係するところだが, 応用でも出てくる. 例えば前に作った動画, Google ページランクの数理の確かこの辺で紹介したと思うが, 原始性というのが確率論でいうとエルゴード性に対応したはずだ. 舟木先生の本では「有限状態空間上のマルコフ連鎖」のところで議論されている. 定理 7.22 が Google のページランクでも大事になっていたという記憶がある. 調べ直して書いているわけではないので, 間違っているかもしれないが, Google のページランクは数学として確率論と線型代数にまたがる, しかもとても面白いところを使っている話なので, 興味がある向きはぜひ勉強してみてほしい. 私の動画含め, Web 上にも勉強の資料はあるが本があるのでそれを紹介して終わりにしたい.

ラベル

数学, 数理物理, 作用素環, 確率論, 応用数学