物理抜きのベクトル解析, どういう感じなのだろう

はじめに

物理学科だったので私のベクトル解析は電磁気やら何やらで物理まみれだ. 悪いとも思わないし, 杉浦の解析入門でも物理での使い方の紹介みたいなのがあるので, 多分数学としてやる上でも参考になるのだろうとは思う.

私が気になるのは, そういう物理などの応用を全く見ないで数学として学んだ人たちが, ベクトル解析の諸定理に対してどういう感覚を持っているのだろう, というところ. 純粋な数学としての理解, もう私にはできないのでどういう感覚なのだろうかというの, とても気になる.

あとついでに思ったのだが, 多様体での Stokes の定理をダイレクトに学んだ人なら, 物理抜きの勉強になるような気がする. こういう人はどういう感覚を持っているのだろう. 多様体論で Stokes をやるとき物理がどうの, みたいなことは全くやらないから. もっというならここまで来ると解析というより多様体, 幾何の話になるので, そこも何か感覚違う気がする. むしろ, 物理で使うときも解析というより幾何的な見方をすることになるので, 本道という気もする.

関係ないが, 実多様体, 1 の分割とか関連する面倒な話が多過ぎて勉強するのつらい. つどいで宇宙賢者も言っていたが, 複素多様体から入った方が何となくすっきり幾何に入れる気がする. この辺, 学生時代ほとんど勉強していなかったのでもう少しきちんとやりたいとずっと思ってはいる.

追記

この間も少し書いたことだが, 私の数学は物理まみれで時々困る. 何が困るかというと, 純粋に数学に興味がある人に対して数学の話をしようというときであっても, ある程度物理の話をしないとモチベーションの話などがしづらいからだ. 純粋に数学的なモチベーションというのを上手く説明できないといった方がいいのかもしれない. 勉強する上では, 今の自分なら何であっても純粋に数学だけのモチベーションでも動ける.

最近人前で話をする機会を増やそうキャンペーン中なのだが, 時間があれば 1 から勉強してそれを話すとかいう風にするのもいいのだが, 悲しいことにあまりのんびり勉強している時間も取れないので, やはり人に話せる話は自分が勉強してきたことが中心になる. このとき, 何だかんだ言って物理学科卒というのがボディブローのように効いていて, そういう方向からしか数学の話を展開できない. 幾何なら最近物理と数学の交流が多いため人がたくさんいるので, 解析学方面, それも微分方程式でない部分で話ができるのはむしろ私のよい所といってもいいのだろうが, 前提としている物理が量子力学と統計力学というのが辛いところ.

興味関心のマイナーさこそをうまく良さに転換する方法が求められる.

ラベル

数学, 物理, ベクトル解析, 幾何学