1 文字の記号から展開される世界が見てみたい

本文

瀬山士郎さんによる『数学記号を読む辞典 数学のキャラクターたち』というのが出るらしい.

[2F] 好評発売中 『数学記号を読む辞典 数学のキャラクターたち』瀬山士郎著 1580 円 (技術評論社) これで数学記号の意味・読み・使い方がわかる! 小学校からはじめて, 大学までの数式が読めるようになる, 読み通せる辞典風数学エッセイ. http://pic.twitter.com/K9Rqd807VR

数学やら物理やらをやっていて思うのだが, 文字を 1 文字見ただけでそこから色々な世界が想起される. 例えば, $E$ は次のような色々な意味で現われる.

これはぱっと思いついたものを挙げただけで, 実際にはもっとある. さらにここから関連する色々な数学や物理の話がある. エネルギーは物理全体で大事な概念だし, 電場というところから電磁気での諸々が想起される. ベクトル束からは幾何の色々の話が想起されるし, ベクトル束上の話として Chern 類やら接続やら, 指数定理やら K 理論やら. 射影とくると作用素論, スペクトル分解を想起するし, 私ならさらにそこから量子力学や場の量子論での色々な話が頭の中を駆け巡る.

記号 1 つ見て何を思うのか, という話, 何かどこかでやりたい. DVD 用の小ネタとしても面白いと思っている. 数学・物理以外でも専門的に学んだ人にとって 1 文字でもそれだけから色々な世界が展開できると思う. その辺を喚起するような作品も作ってみたい. したいこと, たくさんある.

ラベル

数学, 物理, 数理物理, DVD