プログラミングの勉強会を開催していて, ここで得られた知見も合わせている.
最近作り終えた数学系プログラミング用ミニ講座として素数判定の巻があり, 実際にメール講座としてまとめた内容をもとに話す予定を立てている. 特に何故これを作ったか, 数学系の人間がプログラミングに取り組むときに何が大変か, 数学系の人間はどういうアプローチで何を勉強すればいいかといったテーマを中心に話をしたい.
上記メール講座で引用した記事に次のような記述があった.
(小学生の)男の子たちは大きな素数を発見するたびに「おおおお!!これは!素数だァー!」「5ケタのを発見した!」って叫んでたから本当に将来有望である(嬉しい)
すうがく徒のつどいの参加者からすれば, いまさら五桁の素数に目新しさもなければ, 大きな素数を計算できたからといって何か感じることもないだろう. しかし虚心坦懐に尋常ではない量の計算を重ねること, それ自体にも楽しみがあり, 情熱を捧げられる対象であることを知ってほしい. ここで日本科学未来館の組み合わせ爆発お姉さんを思い出す人もいるだろう.
万能の道具など存在しない. 無限を相手にしたいタイプの数学が好きな人にとって, 何かしらの意味で有限な計算しかできないプログラミングには本質的な課題はある. それでもなお, ただただひたすらに計算したその最果てで見える世界がある. 今回の目的はその入口に立つための案内である.