2022-04-16

数学・物理 通信講座の正式案内/相転移プロダクション

今回のテーマ

式を含むこともよくあるため, 記事本体はアーカイブサイトへのリンク先にまとめています.

メルマガのバックナンバーは次のページにまとめてあります. 興味があればどうぞ.

感想をください

「読んだよ」だけでもいいのでぜひ感想をください. メルマガを書く励みになります. 最近感想を頂く機会が増えてきたので素直に嬉しいです.

メルマガへの返信でも構いませんし, 次のアンケートフォームへの回答でも構いません.

ではまたメールします.

位相のハマりポイント

位相空間Xの開集合Uと位相空間Yの開集合Vとの直積U×VはX×Yの開集合になる?

XxYに直積位相が入っていることを前提にしたコメントしかないようだが、そもそもどの位相を考えているかさえ言及がないのだから誠実な回答は「考えている位相による」なのでは。

そうか・・・そうですよね・・・

実際に直積にどんな位相を入れるかが大問題になる議論としてチコノフの定理がある(いわゆる直積位相ならいいが、無限直積の時に箱位相で問題が起きる)ので、考えている位相を意識しないと本当にハマります。

そうなんですね。直積の時は気をつけないとですね…

関数解析(バナッハ空間)だとノルムによる強位相が普通の位相である一方、弱位相があり、双対空間にはこの二つに加えて弱*位相が入ったり、作用素環でも(形式的には)七つ位相が入ります。

他にはザリスキ位相で積空間に入れる位相と個々の空間の積からの積位相で挙動が変わる有名な例があります。Math StackExchange, Zariski Topology question ある(よく使われる)位相での常識が他の位相で通じない例もあるので、位相は気を抜けるところがあるイメージがありません。

位相そんなに奥が深いのか…

私も学部は数学ではないので、私の位相への認識は数学科の常識レベルに達しているとさえ思えません。何を目的にどうしたいのかよりますが、余裕があるなら最近増えている個人指導お願いしたほうがいいのではないでしょうか。位相空間に挑む上で数学の勉強の仕方そのものが問題になる可能性があります。 変な例の把握まで含め、位相の基本ができていないと先々のありとあらゆるところで詰まります。位相を使う・使わないではなく、先々でそこで身につけているべき数学的態度・思考が前提になるからです。単純な知識以上の問題で身につけるのも大変で、明記さえされないからです。

そうなんですか…個人指導に頼むのも一つの手か…

良くも悪くも、数学科の教科書は数学科で使うこと(だけ)を前提にしていて、低学年でやっていることは前提にしないことにはまともな分量の本になりません。もちろん数学に限らない話ですが。

最後の「低学年でやっていることは前提にしないことにはまともな分量の本になりません」は本当に厳しく, 通信講座用に復習も組み込みながら書いたといった理由もあるにせよ, 実際に私の現代数学探険隊解析学編は集合・実数・位相までで1500ページ程度の異常な量があります.

ちなみに物理で数学科の集合・位相にあたるのは, 現状では何だかんだ言っても古典力学でしょう. エネルギー・運動量やそれらの保存, 近似に対する感覚の養成などは力学で培われたと思います.

以前堀田さんの量子力学の教科書が出たときに何度かコメントしましたが, 最近では現代的な理解に即した量子力学学習も決定的になりつつあるように思います. これについては私自身まだ追いつき切れておらず大きな課題です.

群の内部自己同型の名前の由来

内部自己同型って、どのあたりが内部なの?

私の守備範囲でいうとhttps://math.stackexchange.com/questions/2242038/characterization-of-inner-automorphisms-of-a-von-neumann-algebraの話題があります。つまりフォンノイマン環Mのユニタリ元自身(内部の元)でuxu^と書ける自己同型が内部自己同型です。適当な意味でフォンノイマン環の自己同型は全てユニタリによってuxu^と書けるのですが、u \in Mかどうかが問えます。

リプライに気付いて、読んで考えていて、(私のツイートは群の内部自己同型のことを特に考えていたのですが、)内部の元(と二項演算)で書こうとすると、両側からこの形で挟むしかないんですね。(単位元を単位元に移さないといけないから。)なるほど、"内部"ということに納得が行きました。

内部同型と自己同型については次のMath StackExchangeの議論も面白いです.

上のコメントを受け入れると可換群の内部自己同型は自明な変換に限ると言え, そうした点についても指摘がまとまっています.

ちなみに連続体仮説を仮定するとカルキン環と呼ばれるC^*環に内部的でない自己同型が定義されます. きちんと調べ切れておらず詳しい状況はいまだ把握できていないのですが, 私が修士二年のときの日本数学会で基礎論の人が関数解析の部でこの講演をしていて, 基礎論の非専門家に向けて「こういうふうに言ってしまうと語弊があるのですが」と言った譲歩つきの発表をしていたのをいまも覚えています. 基礎論は数学者相手でさえ誤解を招かないように話すのが本当に大変なのだろうと.

計算数論システム入門

6/27-7/1 に京都大学数学教室にて集中講義を担当します。一度しっかり計算数論システムの入門をやってみたかったので、理論より実践を意識した内容にするつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。

何回か数学+プログラミング関係で反響を頂いていますが, そういう方はちょっと眺めてみてはどうでしょうか? 京大での集中講義ですしさすがにそんなに簡単とは思いませんが, 遊び倒す方向のヒントになるかもしれません.

私も早く確認したいところですがなかなか時間が取れません. 数論はある程度まで厳密計算もできる部分もあり, プログラミングで遊ぶ観点からはかなり気になっています.

Google Scholar

数学論文の探し方 https://youtu.be/JCmHSVeotBQ より 数学の論文の検索方法などについて説明しています。 修士課程に入学したばかりの学生や学部4年生くらいを想定しています。

私はGoogle Scholarをよく使うのですが、以前関連ツイートをしていたので本ツイートのツリーでRTします ここに書いてあることに加えて、Google Scholarで単語検索するとおそらく論文本文まで検索して候補出してくれるのが強いですね。 いま思い出したんですけど、MathSciNetだと AMS Mathematics Subject Classificationの区分ごとに論文一覧出せるので、特定の分野の最新の論文を網羅的に見たい場合は非常に便利です。

これのリプライツリー読んでふむってなった。私はGoogle Scholar酷使マンなのでMathSciNetの仕様は知らないんですけど、GSの方の特徴(体感)としては

  • ・被引用リスト漏れは滅多にない
  • ・自著に限らず論文被引用アラート設定ができる
  • ・出版論文にプレプリント版がある場合は関連バージョン一覧に載る
  • ・カンファレンスのスライドや、大学のレポジトリで公開された学位論文や個人のノートなども出版論文と同列に扱われる(反映は遅いかも)
  • ・bibtex等の引用データはある程度は出力できる(画像参照)。ただし私はbiblatex使ってるのでこの機能は使用しない。

なので、大きな違いは、アラート機能の有無と、出版物以外の文献の扱いなのだと思う あ、あとMathSciNetのレビューも

考えてみれば体系的な文献検索法をきちんと習った記憶がないですね. 図書館のイベントで文献検索法みたいなのはあった気はします. 今になってそういう基礎教育の重要性を思います. きちんと参加しておけばよかった.

宣伝: いろいろなプログラミング入門

いまオンラインすうがく徒のつどいに向けて改めていろいろな調べ物もしています. 前もいくつか紹介したと思いますが, ゲームでプログラミングを学ぶ方向もあります. 私のメルマガに登録している人達にはあまり興味ない方向性のような気はしますが, ご自身のお子さんや親戚の子供などに聞かれる機会もあるでしょう. そしてプログラミング勢ばかりが読んでいるわけでもないので, 念のため共有しておきます.

通信講座の正式案内

さすがに土曜には終わるかと調子に乗っていたら日曜の終わりも終わりまでかかってしまいました.

詳しいことは上記リンク先の案内ページを見てください. いつも公開後はずっと申込をオープンにしていますが, 今回は「三ヶ月の期限を区切ってがんばろう」という講座なので, 申込期限を区切ります. 改めてここでも書いておくと有料です.

来週日曜まで口を開けておくので, 興味がある方はぜひ受講してください. 例と計算編の一環として他にも短期集中講座は続ける予定ですが, いわゆる古典力学はしばらくやらないと思います. 機会が噛み合った方はぜひどうぞ.

今後の予定

短期集中講座を続けると書きました. 今のところ作りたいと思っているのは次のあたりです.

このうち, 電磁気と言われると微妙なものの, ベクトル解析は既にある程度できています. 量子力学と線型代数はニールセン・チャンの第二章の解答集で相当いろいろ遊べます. 確か第二章の問題は100題くらいあったと思いますが, いま60題程度まで解答をつけてあるので, これもうまくいけば今年に組み込めます.

熱力学は原・田崎のイジング本の前哨戦としても復習したいと思っていて, 改めて理論の大枠を確認しつつ, 面白い計算問題をピックアップできればという野望だけはあります.

(特殊)相対性理論は学生の頃にほとんど真面目に勉強できていなかった分野です. 一般相対性理論は準リーマン幾何であってなかなか面倒な部分はあるものの, 微分幾何への直観を育む点からも面白そうと思っていて, 手始めに特殊相対性理論から計算し倒す野望があります.

行列べったりのリー群・リー環も日々計算を進めています. これは微分積分・線型代数の直接的な延長からの数学科の数学, 特に位相空間論・位相幾何的な議論・多様体論への接続としても便利ですし, 表現論は量子力学や素粒子への応用もあります.

リー群上での微分幾何も対称空間論など大きなテーマがあります. リー群の特殊事情を使っていくつか微分幾何の一般論が簡単になっている面もあれば, 特殊事情を使って比較的初等的な範囲で過剰な予備知識なしにさらに深く突っ込める面もあり, とにかく面白いところしかない分野です. 一般論を低次の具体的なところで計算するだけでも十二分な意味があり, これで一生遊び倒せる分野です.

リー群はいろいろな本やコンテンツがあり, 講義ノートもたくさん落ちていて独学のためのコンテンツ自体は山程あります. そのうち通信講座も作ろうと思いますが, もし待ち切れないなら自分のペースでどんどん突っ込んでいってください.

今週の問題

今週は通信講座の詰めをずっとやっていてあまり進展がありません. 強いていうなら息抜きにNielsen-Chuangの二章の問題2.66を解いたくらいです.

ここ三ヶ月くらい, 具体的な計算といいつつ文字の一般論ばかりだったので, パウリ行列のようなふつうの数を要素にした行列の具体的な計算は久し振りでした. 計算が合っているか不安になったのでsympyで検算したりもしました.

Python本体のsympyは記号が重たい一方, Juliaから呼び出す方が書きやすくなっています. ただJuliaの方はフルの機能が使えないようでそれがつらいです. いっそMaximaをうまく使えないかとも思っていますが, これはこれでMaximaの勉強が追いついていません.

プログラム援用コンテンツをどう作るかもさることながら, 自分の日々の計算にどう組み込むかもずっと懸案です. WolframalphaのようなWebベースの無料のモノもありますし, これを使うようにした方がいいかといった話もあり, 悩みは尽きません.

現状このコーナーは線型代数の宣伝のようになっています. ぜひ積極的に日々の学習に取り入れてみてください.

例と計算編は私自身のためにも日々せっせと計算して更新しています. 購入された方はぜひ参考にしてください.

例と計算編は次のリンク先から購入できるので, 興味がある方はどうぞ.

語学 特殊相対性理論ロシア語版第五文/相転移プロダクション

今回の内容

数物系のメルマガが式を含むことも多いため, 記事本体はアーカイブサイトへのリンク先にまとめています.

メルマガのバックナンバーは次のページにまとめてあります. 興味があればどうぞ.

感想をください

「読んだよ」だけでもいいのでぜひ感想をください. メルマガを書く励みになります.

メルマガへの返信でも構いませんし, 次のアンケートフォームへの回答でも構いません.

ではまたメールします.

ロジバン言語

魔法少女(もはやそういうスクリーンネームは設定しないが, Twitterの特定アカウントを指す)がエスペラントと対比してコメントしていたので気になってとりあえずごく簡単に検索しました.

言語表現の論理的な構造を正確に(そしてしばしば簡潔に)記述するために開発されてきた述語論理を文法の基盤としている。

ロジバンの表記法や統語法はいかなる不規則性もきたさないように設計されているため、コンピュータによる解析や人による読解が容易である。実際、1997年時点でロジバンの公式の文法は Yacc 文法で書かれており、2015年現在では PEG で書かれた文法もある。そのため、ロジバンの構文解析器は非常に実装しやすく(その容易性の観点からみれば、ロジバンは自然言語よりもプログラミング言語に近い)、いくつかの構文解析器はロジバンの学習過程において広く使われている。このことから、日常会話としての言語だけでなく、プログラミング言語としての可能性も秘めている。

上記の記事中, こう書いてありました. 非常に気になっています. ロシア語・中国語・アラビア語も勉強したく, 述語論理などの数理論理も勉強したく, とにかく時間が足りません.

今週のロシア語: アインシュタインの相対性理論の原論文, ロシア語版第五文

文構造

動詞は次の通りです.

接続詞は次の通りです.

Если же магнит находится в покое, а движется проводник,

動詞は不完了体находится (<- находиться, to be in some condition), движется (<- дви́гаться, move)があります. さらにа (and/but)とЕсли же (if)が接続詞で, Если жеが導く従属節の中にаがあります.

動詞はどちらも三人称単数で, магнит (magnet)が男性名詞単数の主格・対格, проводник (conductor)が男性名詞単数の主格・対格なので, これらがそれぞれの動詞の主語でよいでしょう.

残るはв покоеで, покое (rest)は男性名詞不活動体の単数前置詞格だから, вは前置詞格をしたがえるときのin, at, onの意味で取ればよいでしょう.

これをまとめると次のように英訳できます.

то вокруг магнита не возникает никакого электрического поля;

動詞はвозникает (<- возника́ть, to arise, to appear)で三人称単数現在形です. 冒頭のто (<- тот, that)は中性名詞として単数主格・対格だからこれを主語とみなせばよいでしょう. さらにвокруг (around, about)は生格支配の前置詞で, магнита (магнит, magnet)は男性名詞の単数生格だからこれがтоにかかります. не (no)は副詞として動詞を否定します.

最後にникакого (<- никако́й: 代名詞, no, none)は男性・中性の生格, электрического (<- электрический, electric)は形容詞で男性形単数生格・対格, поля (field)は中性名詞不活動体複数の主格・対格です. ここではполяを対格とみなし, никакогоとэлектрическогоがполяにかかると見ればいいでしょう.

これの英訳は次のようになっています. ロシア語と文法的に正確な対応はないものの意味はこの通りです.

зато в проводнике возникает электродвижущая сила,

この文の動詞はвозникает (возника́ть, to arise, to appear)で, 三人称単数の現在形です. 主格を探すと不活動体の女性名詞силаが主格・対格です. さらにэлектродвижущая (элѐктродви́жущий, electrodynamic)があります. 後半のдвижущаяはдви́жущийがдви́гатьの現在分詞で, движущаяは女性形の主格です. 特にэnлектродвижущая силаで起電力と訳せます.

зато (on the other hand)は副詞です. 男性名詞проводнике (проводник, conductor)は前置詞格なので, вは前置詞格支配の前置詞としてin, at, onの意味を持ちます.

まとめると次のように英訳できます.

которой самой по себе не соответствует никакая энергия,

冒頭のкоторойは関係代名詞で, силаを受けているとみなすのが自然でしょう. 実際女性形の生格・与格・具格・前置詞格です.

ここで動詞はсоответствует (<- соотве́тствовать, correspond)で三人称単数現在形です. いま不定代名詞никакая (<- никако́й, not any, none)は女性単数主格, энергия (energy)は女性名詞で単数形主格です.

最後にсамой (<- сам, self)は代名詞で女性生格・与格・具格・前置詞格, поは前置詞で対格・与格・前置詞格支配でどの格かによって意味が変わります. себе (<- себя́, oneself)は再帰代名詞で与格・前置詞格です. ここではсам по себеでon one's own, by oneself, aloneの意味があります. 最後にнеはnoです.

まとめると次のように訳せます.

но которая вызывает электрические токи той же величины и того же направления, что и электри́ческое поле в первом случае.

まずно которая вызываетを調べます. но (but, yet)は接続詞で, которая (<- который, which)は疑問詞・関係代名詞で女性単数主格です. 直前の女性名詞のэнергияを受けていると見てよいでしょう. 動詞はвызывает (<- вызыва́ть, to cause)で不完了体の三人称単数現在形です. 主語は関係代名詞котораяです. 残りを確認しましょう.

次はэлектрические токи той же величиныの塊です. электрические (<- электрический, electric)は形容詞で複数の主格・対格, токи (<- ток, current)は名詞の複数主格・対格, той (<- тот, that, the one)は限定詞で女性生格・与格・具格・前置詞格, же (and, but, on the other hand)は接続詞, величины (<- величина́, amount)は女性名詞の単数生格です. ここまでを上に添えた訳語で直訳すれば, electric current of that amountです.

最後にи того же направления, что и электри́ческое поле в первом случаеを調べます. и (and)は接続詞, того (<- тот, that, those)は限定詞で男性生格・対格 же (very, same)は強調の不変化詞, направления (<- направле́ние, direction)は不活動体中性名詞の単数生格または複数主格・対格, что (that, what)は代名詞・接続詞・疑問詞, иは強調の不変化詞, электри́ческое поле (electric field)は электрическое (<- электрический, electric)は形容詞の中性主格・対格, поле (field)は不活動体中性名詞の主格・対格, первом (<- пе́рвое, the first thing)は不活動体中性名詞の単数前置詞格, случае (<- слу́чай, case)は不活動体中性名詞の単数前置詞格で, ここからвは前置詞格支配の前置詞としてin, at, onのような意味で訳せます. まとめると次のように英訳できるでしょう.

まとめて綺麗にすると次のように書けます.

--- при предполагаемой тождественности относительного движения в обоих интересующих нас случаях ---

при (in the presence of; in the time of; at, by)は前置詞格支配の前置詞です. предполагаемой (<- предполага́ть, assume)は過去分詞で, 形容詞として女性形生格・与格・具格・前置詞格, тождественности (<-тождественность, identity)は女性名詞の単数生格・与格・前置詞格または複数の主格・対格です. 特に前置詞格と思えばいいでしょう. したがってこれらをまとめて前置詞格とみなせばよいでしょう.

さらに形容詞относительного (<- относи́тельный, relative)は男性生格・対格または中性生格で, движения (<- движе́ние, movement)は中性名詞単数生格, 複数主格・対格で, тождественностиに対する修飾としてof relative motionの意味で取ります.

前置詞в以下はслучаях (<- слу́чай, case)は中性名詞の前置詞格の複数形なので, вを前置詞格支配(in, at, on)とみなし, 数詞обоих (<- о́ба, both)は男性・中性複数形の前置詞格, интересующих (<- интересующий <- интересова́ть, to interest)は複数前置詞格, 代名詞нас (<- мы, we)は複数前置詞格とみなせばよいでしょう. ここは全体でin both cases of interest to usとでも訳せます.

上記英訳では次のように訳されています.

次のように訳すともう少し直訳調になるでしょう.

単語