http://mushikurotowa.cooklog.net/
味わい深く文章と気持ち悪い画像が並んだブログだ. なかなかに頭の螺子が飛んでいるので「はじめに」を引用しておこう.
御覧下さりありがとうございます.
当ブログは昆虫を食材としておいしく楽しむために開設されました.
私たちの身の回りには沢山の虫がいますが, ほとんどの人は彼らを日常的に食べません.
なぜでしょう.
私は 3 つの要因を考えています.
- どの昆虫が美味しいのかわからない
- どうすれば安全により美味しく食べられるのかわからない
- どうすれば食事になるほど十分な量を捕まえられる, もしくは養殖できるのかわからない
幸いなことに, 少量であれば昆虫を捕まえるのは簡単です. このブログでは私が見つけた美味しい (もしくは美味しくない) 昆虫を紹介したいと思います.
一緒に美味しい昆虫を見つけ, 養殖に挑戦しませんか?
「虫界の風雲児, メレ山メレ子さんが セミヤドリガ蛹を手に入れたのこと」.という下りの記事, 後半部が面白い.
最近は web 媒体での連載 「ときめき昆虫学」でヒトと昆虫と昆虫学の素敵な関係を, 直感的でかつ文学的な文章で綴っていらっしゃいます.
ここで私が注目しているのが FACEBOOK 上での「ダメ出しコメント」です.
「昆虫学」の分野で情報を発信する以上, 学術的に間違った用語の使い方や, 情報を発信するのは避けるべきです. そのため, 印刷媒体の図鑑や専門書は, ものすごい回数・人数の校正を加えますですが, 著者の直感的な印象や共感する感情の動きが見えにくく読み物として平坦な印象になりがちです. 情報のみで興奮できる (笑) 専門家のみの書籍になってしまうのです.
メレ子さんは専門家でないため, 隔週の連載ではやはり用語の間違いが発生してしまいます. それを目ざとく見つけ, 指摘する虫屋の各専門家の方たち.
このやりとりが大変エキサイティングです.
このようにリアルタイムで原稿を公開し, リアルタイムで校正され, 構成済みの文章をまとめ, 書籍化するという一連の流れは
昆虫全般に関する書籍を単著で執筆するにあたってハードルを下げるものだと思います. ぜひ盛り上がってほしいものです.
昆虫界の専門家を引き付ける社交性もメレ子さんのキュレーターとしての力かもしれません.
近年盛り上がってきた「科学コミュニケーション」という分野もただ専門家の用語を噛み砕くだけではなくて, 専門家・専門分野の魅力を新しい形で, 全く別の人に向かって発信する「攻めの姿勢」を持ちたいところです.
「キモい オタク わけわからん」と言われながら果敢に社会に発信する打たれ強さを, 現在の社会から研究費を得ている研究者も自覚すべきだと思います. 「研究がしたい. 一般人の相手なんかしたくない」という研究者は一般の相手をすることで分野全体を盛り上げようとするキュレーターを応援してほしいと思います.
これ, かなり参考になるのでは説. 動きを注視したい.
昆虫学
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