TeX¶
インストール¶
Mac¶
arXivでのリンクのようにLaTeXでハイパーリンクを目立たせる¶
結論から言えば次のページのように設定すればいい.
これはQiitaだから問題ないとは思うのもの, 他人のページはよく消えて悲しい想いをすることもよくある. 自分用の備忘録としていくつか転載の形で同じ内容を記録する.
基本設定¶
1 2 3 4 | |
リンクに色をつける¶
ふつうの HTML のようにリンクの文字列に色をつける方法を採用した.
1 2 3 4 5 6 7 | |
色はお好みで変えられる.
リンクを枠で囲う¶
最近全然見ていないのでわからないものの, 昔は枠で囲われていた気がする. そのスタイル.
1 2 3 4 5 6 | |
追加メモ¶
次のページも参考になる.
hyperref・setcounterでchapterを初期化したあとにリンクの遷移先も適正化したい¶
結論から言えば次のページのように設定すればいい.
試していないがchapter以外でもできるはずだ. コードはこちらにも引用しておこう. 次のように書けばいい.
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 | |
backmatterだと後書きの意味ではじめからコマンドがあるようだから, 適当にinitChapCounterという名前に変えておいた. これで同じファイルの中にコンテンツをためやすくなった.
jsbookでpartごとにchapterを初期化するときにリンクを正しく動かす対処法¶
問題の説明¶
まず問題が何かを説明すると, 次のような現象が起きていた.
- texで複数部構成にした
\setcounter{chapter}{0}で部ごとに章番号を振り直している- このとき目次のリンクで2.5章(2部の5章)をクリックすると1.5章(1部の5章)に飛ぶ
具体的には次のようなコマンドを使っていた.
1 | |
メモによるとここを参考にしたようだ.
解決法¶
次のツイートで教えて頂いた.
\setcounter{chapter}{0}というのをやめて, プリアンプルに
— Hiromu USHIHARA (@H_USHIHARA) December 3, 2020
\makeatletter
\@addtoreset{chapter}{part}
\makeatother
と書けばリンクも正しくなったはずです.
これをプリアンブルに設定した上で, 上で定義していたinitChapCounterを削除したら各種リンクが正しく動くようになった. 以前もはまって今回また二週間くらいはまっていたので非常に助かった. ありがたいことこの上ない. これでコンテンツ制作・参照が本当にはかどる.
戒め¶
次のようなコメントを頂いた.
「LaTeXからみた章番号が一意でない」問題を解消するために、わざわざ \theHchapter(hyperrefからみた章番号)を設定しているはずなのに、その定義の中に部番号を*入れていない*のは何故だろう……??#TeX https://t.co/25JZ4Yn2CP
— 某ZR(ざんねん??) (@zr_tex8r) December 6, 2020
ちなみに、
— 某ZR(ざんねん??) (@zr_tex8r) December 6, 2020
\@?addtoreset{part}{chapter}
を実行すると「そういう意図である」ことがLaTeXに伝わるので、その時点で \theHchapter の値も
\theHpart .\the\value{chapter}
のように部番号が入った形に更新される。#TeX
指摘を頂いたのは次の箇所だろう.
1 | |
ここで(謎のback.はさておき)\arabic{part}のような記述が必要なのだとかそういう意味だろう. よく調べもしないでコピペするのは駄目という太古からの教えを守らないとこういう悲劇が起きる. 人, これを知的怠惰という. ここに戒めとして記録しておく.
もっといえば「だろう」ではなくきちんと調べて検証するべきところだが, 再び知的怠惰さを発揮して調査をさぼる.
KaTeX¶
Web関連参照.
LaTeX+tikzサンプル集¶
matplotlibで描いた絵をtikz化¶
自分用メモで, オリジナルはこれ. Tikzについても適当なタイミングで試したい.
ではmatplotlib利用に関してコードとともに説明する.
インストール¶
まずはmatplotlib2tikzをインストールする.
1 | |
他にもいろいろ要求されるかもしれない. 私の環境では次のインストールが必要だった.
1 | |
これらはエラーが出ていたので, それに合わせてインストールすれば問題ないはず.
基本的な使い方¶
パッケージ読み込みは次の通り.
1 | |
tikz ファイルは次のように生成する.
1 | |
簡単な Python サンプル¶
本質的にはmatplotlibの使い方. $y=\sin x, y = \cos x$を描いて, scos.texに保存する.
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 | |
TeXで読み込んでコンパイル¶
scos.texと同じディレクトリに次のようなTeXファイルを置く.
1 2 3 4 5 6 7 8 | |
ふだんuplatexを使っているので, その前提で修正を入れている.
次の野望¶
もっとTikzで遊びたい.
pdflatexを使って見開きのPDFを分割する方法¶
一言で言えば次のツイートのリンク先を参照した.
早速これを試し.大変便利.感謝いたします.
— Hiroyasu Satoh (@shiroyasu_) 2017年10月22日
【改訂版】pdfTeX による見開きPDFの結合・分割 - TeX Alchemist Online https://t.co/1qC2it5t35https://t.co/tJs1dx7OL2
最近, 数学関係のコンテンツはiPhoneに突っ込み, iPhoneで通勤中や適当な空き時間に眺めるようにしている. いくつかスキャンしたコンテンツもあり, それがひどく読みづらいのでどうにかならないかとずっと思っていたため, 非常に助かった.
リンク先が消えて悲しい思いをしたことが何度もあるので, コードを引用しておく.
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 | |
これを split.tex として保存し, pdflatex split でコンパイルすると, 分割版の PDF ができる.
注意: もとの PDF ファイル名に拡張子との区切り以外でドットがあると, 「Unknown graphics extension」などと言われてしまう. 例えば「phasetr.math_tour.pdf」というファイル名だと「phasetr.math」のところのドットがよくない. 単純にドットをアンダースコアに変えて, あとでまた戻す, といった処理を入れればいい.
記事にも書いてあるように, PDFを切り落としているわけではなく, ずらして表示させているにすぎないので, ファイル容量が増えてしまうようだ. ただ手元で試したファイルは容量が変わらないようだった.
細かいところは元記事を読んでほしい. 改めてリンクを張っておく.
texのメモリ設定¶
- TeXをアップデートしたらまた以下の手順をやり直すこと.
- Macの
homebrewをupgradeしたときも必要.
- Macの
- 大規模なファイルをコンパイルしようとするとメモリが足りなくなる
- ここではupLaTeXでの対策を記録する
- LuaLaTeX参考: 2022年時点では多少古い情報
- LuaLaTeXでは2017年時点で64bit対応できていない
- 2023年にはTeXLiveが正式に64bit化?
- LuaLaTeXも64bit化される?
- TeX Live for WIndows(2022/4)は32bitがデフォルト
- 2019: LuaLaTeX: not enough memoryはnotofontsのcjkグリフcjk全部読んでいるのが原因?
- 対処の参考URL
kpsewhich -all texmf.cnfで最上位のファイルを調べる- 次の内容を追記する
1 2 3 | |
- 次のコマンドを実行する
1 2 | |
The Little Schemerのように左右に対応する段組を作る¶
parcolumnsパッケージを利用するとよい.- パッケージのインクルード
1 | |
- 段組の設定と使用: 詳しい内容はドキュメントを見ること
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 | |
uplatexでの多言語対応, 中韓とキリル文字, ギリシャ文字¶
端的に書くとTeX Wikiの次のページの設定をした.
まとめると次の通り.
| TeXコマンド | 内容 |
|---|---|
| \selectlanguage{ | 以後、異なる言語を \selectlanguage で指定するまで lang の言語で組版する |
| \begin{otherlanguage}{ | \end{otherlanguage} が出てくるまで lang の言語で組版する |
| \foreignlanguage{ | text の部分を lang で指定された言語で組版する |
| \textlatin{text} | ラテン文字以外で記述されているテキストの中にラテン文字で記述されている text を挿入する |
| \textgreek{text} | ギリシア文字以外で記述されているテキストの中にギリシア文字で記述されている text を挿入する |
通常は \selectlanguage, 他の言語の引用には \begin{otherlanguage} を, 単語レベルでの引用には \foreignlanguage を用いるとよいでしょう.
サンプルソースコードは次の通り.
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 | |
簡体中文が一部出ない: 簡体中文特有の文字っぽい気がする. そのうちサンスクリット文字やアラビア文字も必要になりそう. 必要になった時点で追記しよう.
可換図式のコマンド: dash, 矢印の部分を単純な棒にする¶
可換図式のコマンド: phantom, 上から下に向けて部分集合などを書く¶

1 2 3 4 5 6 | |
可換図式のコマンド: mapsfrom: mapstoの逆¶
可換図式のコマンド: \draw[->, dashed] (a12) to[bend left=25] node{$\scriptstyle g_{\lambda}$} (a33);: 矢印を曲げる¶
可換図式で矢印を包含記号にしたい: tikz-cdを使おう¶
- 参考URL
drawやnodeにはrotateオプションをつけられて回転できる.TODO: 矢印の部分をsubsetに変える方法はあるだろうか?- 参考: Wikibook
- 参考: alg-dドキュメント
1 2 3 4 | |
極限$\lim$の下に複数行を書きたい: subarray¶
1 2 3 4 5 6 7 | |
コマンドを単語境界指定で一括置換する¶
Perplexityに聞いた.- 次のような形で
sedを使えばよい
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 | |
式入りtex文書をepub化方法: 2016-08時の私的まとめ¶
@phasetr市民メモ mactex を入れるとTeXLive を入れてくれて、そこに tex4ebookも入っている模様。そしてとりあえず参考メモ https://t.co/6WkJVm3HTu帰宅したら試してみよう
— 相転移P (@phasetr) 2016年8月17日
このツイートがそれなりにふぉばられていたので, 実際にいまやっていることについてまとめておく. 自分用の備忘録でもある.
上のように書いたけれども, 結局はtex4ebookは使わずにpandocでやっている. 結論から書くとpandocに対して次のフィルターをかけて式をjpgに変換し, それを入れている.
フォーク元のmr_konnさんのプログラムではsvgへ変換していて, それを私がjpgに書き換えて使っている. mr_konnさんのまとめについては次のスライド参照. ついでにmr_konnさんの元リポジトリもリンクを張っておこう.
さて, 私の執筆環境 (?) についてもう少し書いておこう. 正直, かなり無茶苦茶なスタイルだろう. 私の異常なところはあとで書くとして, まずはmr_konnさんのスライドにもある定理環境と式の話だ.
pandocを使っていても定理や命題の環境は適切に変換してくれない. mr_konnさんのenv-to-div-filterフィルターがよきにはからってくれるのかもしれないが, 参照つきでやってくれるのかよくわからない(試していない). そこで私は力づくで前から採番してdivに変換して対応している.
その上であとの問題は式. これもmath-to-svg-filterもといmath-to-jpg-filterを使っている. しかしこれが困りもので, 実際には上のスライド中でmr_konnさんが書いている通りでうまく動かなかった. 原因はよくわかっていない. Haskellもよくわからないのでpandocまわりの動きが追い切れない. そこでとにかく力づくで対応した.
またepubと言っても私の主目的はKindle出版で, Kindleではまだsvgやmathmlが使えない. そこでsvgではなくjpgにしたのだ. svgの方が圧縮したときの容量もご機嫌なのだが仕方ない. 式が多くなると相当のボリュームになる.
それはそれとして, 実際にやったのは次のような変換経路だ.
- texをJSON に変換
- JSONにmath-to-jpg-filterを通して再度JSONに変換
- JSONをepubに変換する.
直接texからepubに持っていければいいのだが, いまの私の技術力では無理だった.
ちなみに言うと私の執筆スタイルはさらにむちゃくちゃだ. 元のファイルはorg (Emacs 御用達のフォーマット)を基礎にして書いている. 「基礎にして」というのは章や節の折り畳みに関するところだけ使っていて, あとの形式はpandoc+markdownのフォーマットに従っているからだ. 例えばorgであればリンクを貼るとき [[ URL ][ リンクの文字列 ]] という形式で書く. それをorg文書であるにも関わらずpandoc+markdownスタイルの【[リンクの文字列] (URL)】という形式で書いているというわけだ.
これは個人的な理由がある. Emacsのmarkdownモードが重くてまともに動かなかったからだ. 別のエディタを使え, とかEmacs整備しろとかいろいろあるといえばある. しかしもうEmacsが手に馴染みきってしまっていて今更変えるのがつらい. 一方で折り畳みは愛用している機能で無くてはならない機能だ. 何かあって乗り換えが必要になったとき, orgからmarkdownに速やかに移行できるようにしたい.
そういう割と謎のモチベーションにも支配されつつ, 苦肉の策として折り畳みの部分にEmacs+orgパワーを使わせてもらい, あとはpandocでよしなに, というわけで pandoc+markdown 形式にした. もちろんpandocに流すときにorgの折り畳み用セクションの部分をmarkdown形式に変えている.
表についてもorgモードの表スタイルをうまく使っていて, それをpandoc+markdownの形式に変換している.
けっこう面倒なのは画像の処理だ. 完全に掌握しきれていないのだけれども, markdown の書式と TeX の書式と html への書式とで pandoc でうまいこと変換できなかった. そこで適当なスクリプトを使って TeX の場合, epub に流す場合とで直接自分で書き換えている. しかもこの書式が私独自の書式だ. 自分の首を締めまくっている気がする. 技術力の低さが恨めしい.
そうして org を markdown に変換し, それから markdown を tex に変換している.
まとめると結局次のようなステップになっている.
- pandoc markdown を主体にしつつ折り畳みのための章の部分だけ org で書く.
- org のコメントと章分けと表を変換して markdown にする.
- 画像の書式を書き換える.
- pandoc で markdown を tex に変換する.
- tex を math-to-jpg-filter をかませつつ json に変換する.
- json を epub に変換する.
スクリプト作成と調整があり, 最初は本当に面倒だったがいまは自動化したので一応は楽だとは思う. 式入りの成果物としては次の Amazon ページに置いてある本だ.
- http://tinyurl.com/hd3hbth
具体的には次の 2 冊.
かなりひどい執筆環境なので真似したい方もいなかろうが, 具体的に知りたいという方がいればスクリプトも公開する. コードも相当ひどいが自分にとって読みやすくかつ動けばいいのでとりあえず気にしていない.
最後になったが実は scholarly markdown というのもある.
- http://scholarlymarkdown.com/
TeX と HTML だけならこちらの方が遥かに完成度が高い. これも pandoc を元にしている. 現状 epub 対応していないから使っていないだけだ. これを epub 対応させてみたいという野望だけはある. しかし技術力が追いつかない. Haskell を勉強したい理由の 1 つでもある.
そのうち数値計算も Haskell でやってみたい. 当分は Python+Anaconda で scipy, numpy, matplotlib あたりを使って頑張るけれども.
式の中で文章を入れて改行させたいときはparboxかminipage¶
遥か昔の名残で今は使わない方がいいコマンドなのかもしれないが, とりあえず2017-05-20時点の私の環境で動いた記録.
それはそうとちょっと聞くとすぐにコメントもらえるTwitterは本当に尊い. Twitterがなくなったらリアルに相当困る気しかしない.
parbox¶
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 | |
minipage¶
\begin{align} {\mathcal{O}} = {\left{U \in P(X) \, \middle| \, \begin{minipage} {18.5em} $a \in U$かつ$X$の点列${(x_n)_{{n \in {\mathbb{N}}}}}$が$a$に収束するならば, ${\left{{n \in {\mathbb{N}}} \, \middle| \, x_n \notin U\right}}$は有限集合である\end{minipage}\right}}. \end{align}
補足¶
本来はもう少しまともな書き方をしているけれども, 自分のコマンド定義をしているので, pandocを適当に使って適当に変換したコードを載せている.
手元のTeXでは変換されることを確認したがMathJaxでは適切に変換されないようだ.
関連ツイート集¶
その1: y.さんから¶
緩募 添付のようにテフの式の環境で、集合の定義に長い文章を叩き込むべく、(日本語の)文章を入れ、途中で改行を入れる方法 pic.twitter.com/lbBEBxrgnX
— 相転移P (@phasetr) 2017年5月20日
@phasetrminipage環境はどうでしょう.
— y. (@waidotto) 2017年5月20日
@waidotto少し調べてみて minipage で書く方法がピンとこなかったのですが、どういう感じで書くといいのでしょうか?
— 相転移P (@phasetr) 2017年5月20日
@phasetr\parboxと大して変わりません.
— y. (@waidotto) 2017年5月20日
\begin{minipage}{15zw}ほげほげ\end{minipage}
という感じです.
このy.さん, 黒木さんがTeXのやつので紹介しているy.さんだろうか. フォローされていると思わなかった.
その2: 石塚さんから¶
@phasetrそれっぽいのはありました https://t.co/NT24OISFx4
— 石塚 (@Yusuke_Ishizuka) 2017年5月20日
その3: MarriageTheoremさん¶
@phasetr数式環境で\minipageって使えるかうろ覚えなのですが使えるならそれで、あるいは\array環境と\mboxを駆使するぐらいでいかがでしょうか。
— MarriageTheorem (@MarriageTheorem) 2017年5月20日
数学的な転置の記法を取るときに$t$を適切な位置に置きたい¶
嫌な出力とほしい出力例¶

結論¶
このツイートで教えて頂いた. 次のようなコマンドを定義すればよい.
1 | |
これで次のように書くと(私の)意図通りになる.
1 2 | |
応用¶
元素記号で左上に書きたいときにも使えるだろう. これは次のようにセットすればよい.
1 2 | |
疑問¶
それこそ化学で元素記号を書くとき左下につけたい場合が出てくる. 元素記号で下に伸ばす必要があるのかわからないが, 下に伸ばしたい場合はどうすればいいのだろうか?
イメージ画像¶
はじめに貼った通り. これは上記コマンド定義のもとで次のコードで作った.
1 2 3 4 5 6 | |
経緯¶
いろいろあって中村徹『超準解析と物理学』を読んでいた. これで標準化写像としてまさに数学スタイルの転置のように左上に$\circ$をつけていた. これをどう書けばふと気になった. これまで転置の記号で困っていたこともあってツイートしてみたら教えてもらった. ありがたい.
余談: 転置の記号¶
私は基本的に齋藤正彦『線型代数入門』で育った. この本が左上つきの$t$で転置を表していたのでそれを使っている. 物理では右上に$T$を使うと思う. このページでは次のような記号群が紹介されている.
1 2 3 4 5 6 7 | |
行列の転置を書きたくなるたいていの数学の文脈でかぶらない記号は$\top$だろう. ただ明らかに他の用途がある記号を流用するのも気持ち悪い. 私の観測範囲ではサンセリフ体は使う機会は圏の記号くらいで比較的少なく, 私の用途からすると, 転置を右上つきにするならサンセリフ体にするだろうか.
私は現代数学探険隊といった数学コンテンツを作っている. ここでまさに上のような転置の記号がいい感じに表示されない問題に出会い, 一時期転置の記号を書き換えることも検討していた. ただ, 大量にある上, 微妙な調整が必要になるから面倒だと思っていたところで, 今回いい感じに表示されている事例を見つけたので虚空に向かって質問したら即解決したという話.
ソースコードを張る¶
- シンプルには
verbatim環境を使えばよい- 長い行を折り返してくれないので注意する
- 日本語コメントなら折り返してくれる?
lstlisting,jlstlistingパッケージを使う手もある- 長い行を折り返してくれないので注意する
1 | |
ダッシュ記号つきの和の記号を定義したい: 元素記号は別¶
出したい記号¶
次の画像のような記号を出力したい.

結論¶
次の定義を追加すればいい.
1 | |
これで次のように書けば上の記号を出力できる.
1 | |
元素記号はmhchemパッケージを使って書くべきらしい. これはTeXによる化学組版を参照すること. \sidesetで書けると思ったら書けなかったので, 自分用にタイトルに入れておいた.
説明¶
これも結論から書くと次のページを参考にすればいい.
上の定義ではこのページとは少し変えて\DeclareMathOperator*を使っている.
ディンキン図形のコマンド¶
- URL参照.
書きたい記号のTeXコマンドを手書きで探す¶
時々使うだけでよく忘れる記号まとめ¶
- 色々な矢印
a \mid b: $a$は$b$で割り切れる.a \nmid b: $a$は$b$で割り切れない.\varinjlim, `\varprojlim: 下に矢印がついた帰納的極限・射影的極限.P \iff Q: 同値P \implies QP \impliedby Q\parbox{17.0em}{文章}: 式中の段組\overset{\text{上に文}}{\iff}: 記号の上に文字x \lesssim y: 超準解析, フォン・ノイマンの射影の順序x \gtrsim y: 超準解析, フォン・ノイマンの射影の順序x \propto y: 比例x \simeq y:\simeq:≃\cong:≅\equiv:≡\hookrightarrow: 埋め込みなどで使う曲がった矢印\curverightarrow: 作用を表す曲がった矢印\curlyeqprec: ⋞\preccurlyeq: ≼\rightarrowtail: ホモロジー代数でよく出てくる単射の記号\twoheadrightarrow: ホモロジー代数でよく出てくる全射の記号\xleftarrow{a}: 左向き矢印の上に文字列を挿入\xleftarrow[a]{}: 左向き矢印の下に文字列を挿入\xrighttarrow{a}: 右向き矢印の上に文字列を挿入\xrighttarrow[a]{}: 右向き矢印の下に文字列を挿入- 内部積
\newcommand{\iprod}{\mathbin{\lrcorner}}
文章内で参照する式だけに数式番号をつける¶
「文章内で参照する式だけに数式番号をつけるように」 \usepackage{mathtools} \mathtoolsset{showonlyrefs} で実現できますね。 equation,alignなどに * をつける・つけないの判断を入力時にする必要がないので楽です。
複数行に対して一つの式番号を割り当てる¶
次のようにequationの中にalignやalignedを入れる.
1 2 3 4 5 6 | |
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 | |
文字の上下に添字をつける¶
- $g^1_2$のような添字ではない
- URL
\overset・\underset・stackrelを使う\overset{\text{def}}{\Longleftrightarrow},\stackrel{\text{def}}{=}のように書けばよい
TeXの記号表¶
記号の一覧をまとめてみた. 時々使うのだがよく忘れるので自分用でもある. 他にもあるがとりあえずこんなところだろうというのをまとめた. 花文字とか筆記体, ギリシャ文字・ドイツ文字をまとめたページは次のリンクから.
諸事情あって TeX コマンドからはバックスラッシュを抜いている. 注意してほしい.
| 記号 | TeX コマンド |
|---|---|
| $\S$ | S |
| $\P$ | P |
| $\copyright$ | copyright |
| $\pounds$ | pounds |
| $\pm$ | pm |
| $\mp$ | mp |
| $\times$ | times |
| $\div | div |
| $\ast$ | ast |
| $\star$ | star |
| $\circ$ | circ |
| $\bullet$ | bullet |
| $\cap$ | cap |
| $\cup$ | cup |
| $\sqcap$ | sqcap |
| $\sqcup$ | sqcup |
| $\vee$ | vee |
| $\wedge$ | wedge |
| $\setminus$ | setminus |
| $\wr$ | wr |
| $\diamond$ | diamond |
| $\dagger$ | dagger |
| $\ddagger$ | ddagger |
| $\amalg$ | amalg |
| $\bigtriangleup$ | bigtriangleup |
| $\bigtriangledown$ | bigtriangledown |
| $\triangleleft$ | triangleleft |
| $\triangleright$ | triangleright |
| $\lhd$ | lhd |
| $\rhd$ | rhd |
| $\unlhd$ | unlhd |
| $\unrhd$ | unrhd |
| $\uplus$ | uplus |
| $\oplus$ | oplus |
| $\ominus$ | ominus |
| $\otimes$ | otimes |
| $\oslash$ | oslash |
| $\odot$ | odot |
| $\bigcirc$ | bigcirc |
| $\cdot$ | cdot |
| $\leq$ | leq |
| $\geq$ | geq |
| $\prec$ | prec |
| $\succ$ | succ |
| $\preceq$ | preceq |
| $\succeq$ | succeq |
| $\ll$ | ll |
| $\gg$ | gg |
| $\subset$ | subset |
| $\supset$ | supset |
| $\subseteq$ | subseteq |
| $\supseteq$ | supseteq |
| $\sqsubset$ | sqsubset |
| $\sqsupset$ | sqsupset |
| $\sqsubseteq$ | sqsubseteq |
| $\sqsupseteq$ | sqsupseteq |
| $\in$ | in |
| $\ni$ | ni |
| $\vdash$ | vdash |
| $\dashv$ | dashv |
| $\equiv$ | equiv |
| $\models$ | models |
| $\sim$ | sim |
| $\perp$ | perp |
| $\simeq$ | simeq |
| $\mid$ | mid |
| $\asymp$ | asymp |
| $\parallel$ | parallel |
| $\approx$ | approx |
| $\bowtie$ | bowtie |
| $\cong$ | cong |
| $\Join$ | Join |
| $\neq$ | neq |
| $\smile$ | smile |
| $\doteq$ | doteq |
| $\frown$ | frown |
| $\leftarrow$ | leftarrow |
| $\longleftarrow$ | longleftarrow |
| $\Leftarrow$ | Leftarrow |
| $\Longleftarrow$ | Longleftarrow |
| $\rightarrow$ | rightarrow |
| $\longrightarrow$ | longrightarrow |
| $\Rightarrow$ | Rightarrow |
| $\Longrightarrow$ | Longrightarrow |
| $\leftrightarrow$ | leftrightarrow |
| $\longleftrightarrow$ | longleftrightarrow |
| $\Leftrightarrow$ | Leftrightarrow |
| $\Longleftrightarrow$ | Longleftrightarrow |
| $\mapsto$ | mapsto |
| $\longmapsto$ | longmapsto |
| $\hookleftarrow$ | hookleftarrow |
| $\hookrightarrow$ | hookrightarrow |
| $\leftharpoonup$ | leftharpoonup |
| $\rightharpoonup$ | rightharpoonup |
| $\leftharpoondown$ | leftharpoondown |
| $\rightharpoondown$ | rightharpoondown |
| $\rightleftharpoons$ | rightleftharpoons |
| $\leadsto$ | leadsto |
| $\uparrow$ | uparrow |
| $\Uparrow$ | Uparrow |
| $\downarrow$ | downarrow |
| $\Downarrow$ | Downarrow |
| $\updownarrow$ | updownarrow |
| $\Updownarrow$ | Updownarrow |
| $\nearrow$ | nearrow |
| $\searrow$ | searrow |
| $\swarrow$ | swarrow |
| $\nwarrow$ | nwarrow |
| $\aleph$ | aleph |
| $\prime$ | prime |
| $\forall$ | forall |
| $\infty$ | infty |
| $\hbar$ | hbar |
| $\emptyset$ | emptyset |
| $\exists$ | exists |
| $\Box$ | Box |
| $\imath$ | imath |
| $\nabla$ | nabla |
| $\neg$ | neg |
| $\Diamond$ | Diamond |
| $\jmath$ | jmath |
| $\surd$ | surd |
| $\flat$ | flat |
| $\triangle$ | triangle |
| $\ell$ | ell |
| $\top$ | top |
| $\natural$ | natural |
| $\clubsuit$ | clubsuit |
| $\wp$ | wp |
| $\bot$ | bot |
| $\sharp$ | sharp |
| $\diamondsuit$ | diamondsuit |
| $\Re$ | Re |
| $\l$ | l |
| $\backslash$ | backslash |
| $\heartsuit$ | heartsuit |
| $\Im$ | Im |
| $\angle$ | angle |
| $\partial$ | partial |
| $\spadesuit$ | spadesuit |
| $\mho$ | mho |
| $\propto$ | propto |
| $\sum$ | sum |
| $\bigcap$ | bigcap |
| $\bigodot$ | bigodot |
| $\prod$ | prod |
| $\bigcup$ | bigcup |
| $\bigotimes$ | bigotimes |
| $\coprod$ | coprod |
| $\bigsqcup$ | bigsqcup |
| $\bigoplus$ | bigoplus |
| $\int$ | int |
| $\bigvee$ | bigvee |
| $\biguplus$ | biguplus |
| $\oint$ | oint |
| $\bigwedge$ | bigwedge |
| ${$ | { |
| $}$ | } |
| $\lfloor$ | lfloor |
| $\rfloor$ | rfloor |
| $\lceil$ | lceil |
| $\rceil$ | rceil |
| $\langle$ | langle |
| $\rangle$ | rangle |
| $\alpha$ | alpha |
| $\beta$ | beta |
| $\gamma$ | gamma |
| $\delta$ | delta |
| $\epsilon$ | epsilon |
| $\zeta$ | zeta |
| $\eta$ | eta |
| $\theta$ | theta |
| $\iota$ | iota |
| $\kappa$ | kappa |
| $\lambda$ | lambda |
| $\mu$ | mu |
| $\nu$ | nu |
| $\xi$ | xi |
| $o$ | o |
| $\pi$ | pi |
| $\rho$ | rho |
| $\sigma$ | sigma |
| $\tau$ | tau |
| $\upsilon$ | upsilon |
| $\phi$ | phi |
| $\chi$ | chi |
| $\psi$ | psi |
| $\omega$ | omega |
| $\Gamma$ | Gamma |
| $\Delta$ | Delta |
| $\Theta$ | Theta |
| $\Lambda$ | Lambda |
| $\Xi$ | Xi |
| $\Pi$ | Pi |
| $\Sigma$ | Sigma |
| $\Upsilon$ | Upsilon |
| $\Phi$ | Phi |
| $\Psi$ | Psi |
| $\Omega$ | Omega |
| $\varepsilon$ | varepsilon |
| $\vartheta$ | vartheta |
| $\varpi$ | varpi |
| $\varrho$ | varrho |
| $\varsigma$ | varsigma |
| $\varphi$ | varphi |
| $\hat{a}$ | hat{a} |
| $\acute{a}$ | acute{a} |
| $\bar{a}$ | bar{a} |
| $\dot{a}$ | dot{a} |
| $\check{a}$ | check{a} |
| $\grave{a}$ | grave{a} |
| $\vec{a}$ | vec{a} |
| $\ddot{a}$ | ddot{a} |
| $\breve{a}$ | breve{a} |
| $\tilde{a}$ | tilde{a} |
| $\ae$ | ae |
| $\AE$ | AE |
| $\oe$ | oe |
| $\OE$ | OE |
| $\aa$ | aa |
| $\AA$ | AA |
| $\l$ | l |
| $\L$ | L |
| $\o$ | o |
| $\O$ | O |
| $\ss$ | ss |
| $\i$ | i |
| $\j$ | j |