第 013 回 言語学小ネタ紹介, 第 6 文の英独仏単語比較¶
まず確認¶
- 録画はじめた?
- 音は大丈夫?
- 一度音声が入っていなくてひどい目に遭ったことを忘れないように.
記事公開手順¶
- 動画が変換でき次第, YouTube にアップしておく
- md を整理しつつオリジナルのコンテンツに追記する
- md の「講義動画と関連リンク」を書き換える
- YouTube へのリンクのタイトル・URL
- 自サイト記事へのリンク URL
- ブログに記事を上げる
- URL スラッグは「studygroup-for-relativity」
- Twitter で共有
- YouTube のタイトルと説明欄
- タイトルは md・ブログ のタイトル
- 説明欄は次の通り
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- 動画を公開して Twitter・Slack で共有
- md を GitHub にアップロード
YouTube 公開用: これを読んでいる方への注意・言い訳¶
これはコンテンツの原稿案であり, 私の勘違いや単純なミスを含めた間違いも含まれた文章・コンテンツです. そのつもりで内容を眺めてください.
勉強会の最中や後で指摘を受けてオリジナルの原稿には修正を入れ続けますが, 多重管理が大変なのでこちらの記録自体はいちいち修正しません. もちろん指摘は歓迎しますし, 個々の md に関して指摘された部分は修正します.
適当なタイミングでコンテンツ・サービスをリリースするので, もしあなたが間違いを潰した (少ない) バージョンのコンテンツで勉強したいなら, それを待ってください.
講義動画と関連リンク¶
- YouTube へのリンク: 第 014 回 言語学小ネタ紹介, 第 6 文の英独仏単語比較 アインシュタインの特殊相対性理論の原論文を英語・多言語で読む会 よくわからない数学 理系のための語学・リベラルアーツ
- YouTube 勉強会シリーズのリスト: アインシュタインの特殊相対性理論の原論文を多言語で読む会
はじめに¶
- 吃音があり, 言葉は非常に聞き取りづらいと思うのでそのつもりで聞いてほしい.
- 必要なら適当な手段で文章を書いて「話す」こともある.
今日の予定¶
- (報告) 単語系コンテンツを独立して作ることにした
- こちらはしばらく本文読みに集中する
- 最近勉強して面白かった単語ネタ紹介
- 第 6 文の読解
進捗・TODO・今日のメモ¶
- 単語ネタ紹介が前半 35 分
- 残りの 30 分で第 6 文の英・独・仏の多言語単語比較
- 次回予定: 第 6 文の和訳・文法解析・補足
内容: コンテンツ (案) からの転記¶
言語学ネタ: 音韻法則¶
はじめに¶
はじめに少し単語の話. 他で所属している語学学習コミュニティで流れてきた話を紹介する. いまここの人達にも少し相談しつつ, 単語学習に特化したコンテンツを作っている. 今月中には作り終える予定. こちらにもシェアする.
単語の話は楽しいが本文読解が進まなくなる. 本文を読みたいという私の気分もあるのでしばらく本文読解に集中したい. 今日は (せっかく勉強会用に資料を整備したこともあって) 本文集中前の当面最後の単語回にする.
基本¶
- 音韻法則は音の話で物理で自然科学領域
- 人体 (口) の構造とも関わる
- 言語・文化の世界の制約を超える
例¶
- focus
- 英語の「焦点」
- ラテン語では「かまど」
- 火 (hi): 韓国語ではプル
- H と P は親戚: フとプ
- H と F も親戚
- F と P も親戚: フとプ
- 例: 英語の fish はフランス語の poisson, イタリア語の pesche (星座の魚座はピスケス)
- cf. スパゲティーのペスカトーレは「漁師」
- プルコギのプル (Pul = Hi 火), 火 + 肉 = 焼き肉
- 火についてもう少し
- en. fire
- de. das Feuer
- fr. le feu
- it. il fuoco
- sp. el fuego
- ru. ogon (アゴン)
- サンスクリット: agni- (ロシア語と近い)
- lat. ignis
- ロシア語 ogon, サンスクリット agni, ラテン ignis は全て「母音+G+N」
印欧語比較文法¶
- 母音の音色 (何でもいい) + 同じ子音のキープ
- 母音の音色の変化を階梯と呼ぶ. 英語だとグレード
- 母音のグレードは何でもいい
- これが一番大事
- 一つの単語が必ず別な言語の何かの現象と交差する: 単語も自動的に付随して記憶できる
- 日頃から耳学問で構わないので浴び続けることが必要
アニメ・漫画・ゲーム・社会で見る単語の連関¶
agni についてもう少し¶
- ゲームの真女神転生の悪魔のアグニ
- イメージの絵も火の化身そのもの
- 昔, 漫画のサザンアイズでアグニマーヤーというのがあったはず (検索でいい感じに出てこない)
- マーヤー: パーリ語なりサンスクリットなりでいろいろある
- これまた遥か昔のゲーム, 飛龍の拳 II あたりでもインド神話やサンスクリット周辺の言葉がたくさんある
- 小説・アニメの天空戦記シュラトも古代インド関連ネタ: 仏教とも深く関わる
- アグニで調べて出てきたニュース: インド、ICBM「アグニ5」の発射実験に成功と発表
- サンスクリットは現代社会にも生きている
ignis¶
- アニメ・漫画・ゲームキャラでよく聞く名前で一定の語感が (私には) ある
- 検索するとすぐ出てくる
- 英語の ignite: プログラミング関係で CodeIgniter
- 直接にはウェディングピーチのイグニス
- 「悪魔界の女王レインデビラに仕える火魔ピュール族の悪魔」
- pyro はギリシャ語
- p と f の転換でそのまま
- pyromania = 放火癖
- 少女漫画にさえ言語の世界が百花繚乱
- 先のページを見ると水魔ポタモスというリンクがある
- リンクを辿ると「水魔アクア」
- ラテン語: aqua, 水和物など NaOH + aq: aq は水溶液または大量の水
- イタリア語: acqua
ポタモスに見る水の語感¶
- 何か謎に水の語感を感じた
- 検索してみたら一発で川
- メソポタミアというそのものずばりの存在がある
メソの物理¶
- 湯川秀樹のノーベル賞, 中間子は meson
- メゾスコピック系 = mesoscopic: microscopic (微視的), macroscopic (巨視的)
身近なサンスクリット¶
マハラジャ. 実は maha は mega と語源が同じ. これも母音のずれと h と g の入れ替え現象が見える.
ついでにいえば摩訶不思議の maka も同じ: これは maha の音写. さらについでに, マハラジャの「ラジャ」は何か?
実はラジャは rēgem 「王」で, これはラテン語の rēx, rēgālis と同根かつ英語では royal が同根.
さらに garden と yard で g と y が入れ替わるのと同じで, ここでも g と y の転換がある.
第 6 文¶
英文と訳¶
文¶
en.6¶
Examples of this sort, together with the unsuccessful attempts to discover any motion of the earth relatively to the light medium, suggest that the phenomena of electrodynamics as well as of mechanics possess no properties corresponding to the idea of absolute rest. They suggest rather that, as has already been shown to the first order of small quantities, the same laws of electrodynamics and optics will be valid for all frames of reference for which the equations of mechanics hold good.
de.6¶
Beispiele ähnlicher Art, sowie die misslungenen Versuche, eine Bewegung der Erde relativ zum "Lichtmedium" zu konstatieren, führen zu der Vermutung, dass dem Begriffe der absoluten Ruhe nicht nur in der Mechanik, sondern auch in der Elektrodynamik keine Eigenschaften der Erscheinungen entsprechen, sondern dass vielmehr für alle Koordinatensysteme, für welche die mechanischen Gleichungen gelten, auch die gleichen elektrodynamischen und optischen Gesetze gelten, wie dies für die Grössen erster Ordnung bereits erwiesen ist.
fr.6¶
Des exemples similaires, tout comme l'essai infructueux de confirmer le mouvement de la Terre relativement au «médium de la lumière», nous amène à la supposition que non seulement en mécanique, mais aussi en électrodynamique, aucune propriété des faits observés ne correspond au concept de repos absolu; et que dans tous les systèmes de coordonnées où les équations de la mécanique sont vraies, les équations électrodynamiques et optiques équivalentes sont également vraies, comme il a été déjà montré par l'approximation au premier ordre des grandeurs.
- (NdT 1) (médium de la lumière) médium de la lumière: En jargon moderne, il s'agit de l'éther luminifère.
jp.6¶
光の媒質に対して相対的な地球のどんな運動を見つけられなかったことと合わせて, この種の例は示唆するのは, 電磁気現象と力学現象は絶対静止の概念に対応するどんな性質も持たないことである. それらはむしろ次の内容を示唆する: つまり既に 1 次の微少量までは示されているように, 力学の方程式がよく成り立つ全ての座標系に対して, 電気力学と光学の物理法則は正しい.
- [TODO] この訳, 内山訳と the same laws の取り方が違う. 上の訳で正しいか要確認. 英訳自体がドイツ語訳からずれている? 該当箇所だけ見るとそんなことはなさそうだが.
- cf. 内山訳: そのような座標系のどれから眺めても, 電気力学の法則および光学の法則は全く同じであるという推論である.
- cf. 唐木田訳: 電気力学や光学の法則が同じ形で成立する.