第025回 第11-12文の英文読解¶
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まず確認¶
- 録画はじめた?
- 音は大丈夫?
- 一度音声が入っていなくてひどい目に遭ったことを忘れないように.
- 吃音があり, 言葉は非常に聞き取りづらいと思うのでそのつもりで聞いてほしい.
- 必要なら適当な手段で文章を書いて「話す」こともある.
YouTube 公開用: これを読んでいる方への注意・言い訳¶
これはコンテンツの原稿案であり, 私の勘違いや単純なミスを含めた間違いも含まれた文章・コンテンツです. そのつもりで内容を眺めてください. 勉強会の最中や後で指摘を受けてオリジナルの原稿には修正を入れ続けますが, 多重管理が大変なのでこちらの記録自体はいちいち修正しません. もちろん指摘は歓迎しますし, 個々の md に関して指摘された部分は修正します. 適当なタイミングでコンテンツ・サービスをリリースするので, もしあなたが間違いを潰した (少ない) バージョンのコンテンツで勉強したいなら, それを待ってください.
講義動画と関連リンク¶
この記事・動画に特化したリンク先は次の通りです。
- YouTube へのリンク: 第025回 第11-12文の英文読解 アインシュタインの特殊相対性理論の原論文を英語・多言語で読む会 よくわからない数学 理系のための語学・リベラルアーツ
- YouTube 勉強会シリーズのリスト: アインシュタインの特殊相対性理論の原論文を多言語で読む会
以下いつもの関連コンテンツ群です。
記事公開手順メモ¶
- 動画が変換でき次第, YouTube にアップしておく
- 勉強会用ファイルを整理しつつオリジナルのコンテンツに追記する
- 動画へのリンクを書き換える
- YouTube のタイトルと説明欄
- タイトルは記事のページタイトル
- 動画を公開して Twitter・Slack で共有
今日の予定¶
- 第11文の英文読解
- 第12文の多言語比較
進捗・TODO・今日のメモ¶
- 第12文の読解
- 第13文
- TODO の反映
内容: コンテンツ (案) からの転記¶
第11文¶
対象文¶
en.11¶
Insufficient consideration of this circumstance lies at the root of the difficulties which the electrodynamics of moving bodies at present encounters.
ja.11¶
この状況に対する考察の不十分さが, 運動物体に関する電気力学がいま出会っている困難の原因にある.
英語解説¶
文構造¶
基本的な文構造は次の通りです.
- Insufficient consideration of this circumstance lies
- at the root of the difficulties
- which the electrodynamics of moving bodies at present encounters.
- at the root of the difficulties
第一文型 SV で consideration lies が基本構造です.
Insufficient consideration of this circumstance lies¶
まず consideration と言われてもどんな consideration 「考察」なのか気になるので, それに対して Insufficient consideration と補足されていることに注意します. ここで consideration は無冠詞単数なので不可算名詞だと判断すればいいでしょう. さらに何を consider 「考える」しているかと言えば, of this circumstance です. 他動詞を名詞化したとき, もとの動詞の目的語は of で補足することがよくあります.
TODO 動詞の名詞化と名詞の動詞化で英語として表現をすっきりさせることがよくある. 英作文の技術として大事にするという話をどこかに書く.
動詞 lies については「どこに」あるのかという問題があります. それを次に見てみましょう.
at the root of the difficulties¶
単純に第一文型 SV の動詞 lies の「どこにいるか」を補足する副詞句です. まず at the root 「根本のところで」で指定され, 何の根本なのかを補足するために of the difficulties があります. ここで root は定冠詞がついていて, difficulty も複数形にした上で定冠詞がついていることに注意しましょう. もちろん difficulties も具体的に何なのかと思うわけで, それに対して which で関係代名詞による修飾がつきます.
which the electrodynamics of moving bodies at present encounters¶
動詞が encounters で三単現の s がついているため, 学問名で単数扱いの the electrodynamics が主語で, 目的語が先行詞になっている関係代名詞節と見ればいいでしょう. 学問名なので s がついていても単数扱いであることも注意点です. 修飾を考える上でもうひとつ大事なのは, 意味からして先行詞が the difficulties であることです. これは複数形なので encounters の主語であるとすると, 三単現の s と複数形であることが噛み合わないからです.
主語の the electrodynamics に定冠詞がついているのは, 特に moving bodies に対する電気力学を考えていることによる特定化です. Of moving bodies が定冠詞抜きの単純な複数形なのは, 特定複数の the moving bodies なのではなく, 一般的な運動物体全体を指しています.
最後, at present は副詞で関係代名詞節全体に時間的な限定もつけています.
節タイトル: 第12文¶
対象文¶
en.12¶
I. KINEMATICAL PART \S1. Definition of Simultaneity
de.12¶
- 男性定冠詞 der-des-dem-den
- 女性定冠詞 die-der-der-die
- -keit = -heit = (en) -hood, -ty, -ty
- gleich = like, alike, equal
- die Gleichung = equation
- zeitig = zeit + -ig,
- zeit = (en) time
I. Kinematischer Teil. \S1. Definition der Gleichzeitigkeit.
fr.12¶
- フランス語は形容詞は基本はうしろから修飾.
- 参考: 冠詞も言語によっては後ろにつく.
- CINÉMATIQUE = Kinematic
- kinema = cinema シネマ 映画 = 動画
- -ité = -ity
- SVO, SOV
I. PARTIE CINÉMATIQUE \S1. Définition de la simultanéité
it.12¶
- zu + dem = zum
- zu + der = zur
- (de) zu = (en) to
- (fr) -tion = ション = (en) = (it) -zione
I. Parte cinematica \S1. Definizione della simultaneità
sp.12¶
I. Cinemática \S1. Definición de simultaneidad
ru.12¶
I. КИНЕМАТИЧЕСКАЯ ЧАСТЬ \S1. Определение одновременности
sch.12¶
一 运动学部分 \S1, 同时性的定义
ja.12¶
I. 運動学の部 \S1. 同時性の定義
英語解説¶
全体的な注意¶
英語では部タイトルは全て大文字, 章タイトルは of は先頭が小文字, それ以外が大文字であることに注意してください. よくある表記です. ドイツ語のように部タイトルと節タイトルの形式が一致しているケースもよくあります. この形式は論文誌ごとの投稿規定などにも依存します.
日本語とも同じくタイトルは必ずしも完全な文の形ではなく, 名詞メインのこともよくあります.
構文¶
- I. KINEMATICAL PART
- \S1. Definition of Simultaneity
部タイトルは単純な名詞 part に補足で kinematical がついた形, 章タイトルも単純な名詞 definition に補足で of simultaneity がついています. 強いて注意すれば definition はもとが他動詞の define であり, 動詞の目的語を of simultaneity で添えています.
単語¶
- kinematical: 運動学の
- part: (文献の段落構造としての) 部
- definition: 定義
- simultaneity: 同時性
ドイツ語解説¶
単語¶
- kinematischer $\gets$ kinematisch = kinematical
- Teil = part
- Definition = definition
- der: 定冠詞
- Gleichzeitigkeit = simultaneity