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全く関係ない事を調べていて,
微分積分に関する地獄のような回答を見つけた.
質問については知恵袋に書くなら普通にググればいいのでは,
と思うのだがそれはそれとして,
質問と回答 (ベストアンサー) は次の通り.
微分積分の定義を教えて下さい!
あとその内容が載っているサイトなどもありましたら教えて下さい! お願いします!微分の定義は,
dy/dx=lim[Δ X → 0]{y (x+ Δ X)-y (x)}/ Δ X
積分の定義は,
int (dy/dx) dx=y (微分の積分は元の関数)
となっています.
微分と積分は互いに逆のことを行っているので, ここさえわかれば簡単になると思います.
「教科書を読もう」という他の方の回答があったが,
質問者がどういう背景を持っているか分からないので微妙なところとはいえ,
確かにまずはそこをおさえてほしいとは思う.
しかしそれ以上に回答者がやばすぎる.
専門的な問題はさておき,
「高校での数学」として一番の問題は,
「微分と積分が逆」と言ってしまうと
「微分が分からないと積分が分からない」という誤解を招きかねない点だ.
よく数学は積み上げ型みたいなことが言われるので
「微分が分からなくても積分は独立にカバーできる」と
強調することは大事だろう.
また全くもって嬉しい話ではないが,
最近は放射線関連で積分を使った量が出てくることがある.
積分単体での意義がここで問われるし,
そこと関係が深い積分と面積の結び付きが弱くなりかねないことも大きな問題だ.
高校での積分の導入は最初確かに微分の逆 (不定積分) で出てくるが,
そのちょっとあとに面積との関係が出てくる.
それもあって, 標語的なところとしてよく
「微分は接線を求めること」「積分は面積を求めること」という感じで出てくる.
この 2 つが逆というのは (私には) 感覚的に受け入れがたい.
接線を求める方法と面積を求める方法が逆の手続き (?) だというの,
相当無茶なのではないか,
よけいな混乱を招くのではないか, というところもある.
何を言いたいのか, あまり綺麗に書き表せなかったが,
何となく雰囲気は伝わると信じておく.
これについてはいわゆる文系の方や数学で挫折した方などにご意見を伺いたい.
Twitter での関連する kyon_math さんのコメントも引用しておこう.
[これ](https://twitter.com/kyon_math/status/295357007362400256]とこれだ.
@phasetr 「微分と積分が (ある理想的な状態で) ほとんど逆」っていうのは「微積分学の基本定理」の
内容なので, やっぱり, 微分と積分には独自路線を行っていただくのが正しいのでは?積分の方が何となく primitive な概念であるような印象はある.
実際, 積分の方はギリシャ数学の時代から, 面積や体積というフレーズで論じられて来た.
微分は Newton & Leibniz で相当新しい.
ここからは数学的にある程度専門的な部分について考える.
微分と積分は互いに逆のことを行っているので, ここさえわかれば簡単になると思います.
これは高次元に行くとかなり面倒になる問題なので,
いい説明だと思えない.
もちろん Stokes の定理という大事な高次元版があるから,
高次元でも適当な条件下ではこれ以上ないほど適切で大事な指摘ではある.
だがまず上に書いた問題,
つまり接線と面積といったときの気分的な問題がある.
その他, $f \colon \mathbb{R}^n \to \mathbb{R}^m$ の微分の逆が「積分」と思っていいか,
それで理解できるかというと相当苦しい.
多変数の扱いは (物理的・工学的) 応用上決定的に大事だが,
こういうところで変な尾を引く説明という気もする.
むしろこのあたりの応用を見越した話ということでいえば,
微分と積分を別個に教えた方がいいくらい.
また完全に数学的な話なので (高校水準の話としては) どうでもいいのだが,
こういう形で微分と積分を学んだとき,
微積分学の基本定理の意義が全く感じられないのはどうしたらいいのだろう,
ということも考えた.
kyon_math さんの指摘と重なるところでもある.
程よい初等解析学の本を知らないのでいつも苦慮するのだが,
私が良く参照するのは杉浦光夫の『解析入門』だ.
証明が尋常ではないほど丁寧なので困ったときにはとても助かる.
逆に詳しすぎるから通読には向かない.
辞書として分からないことがあったときにあたるととても便利なので,
そういう用途には積極的に勧めている.
教科書として通読するのに良い本があれば是非教えてほしい.
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数Ⅱの教科書には、
積分の定義は「微分の逆」と書いてあります。
その副産物として、面積が求まる、のような説明がしてあります。
なので、「積分は微分の逆」とは、不適切でもなんでもないと思います。
まともに文章が読めないならお引き取りください。
痛烈に批判をしていますが、、、、、
このような曖昧な記事の方が教育上よろしくないし不適切だと思いました。
高木貞治さんの解析概論はコンパクトでおすすめできますが、高校数学の枠を超えて広い視野で微分積分を語るのであれば、杉浦さんの解析入門Ⅰくらいは読んでも良いと思います
演算として微分と積分が互いに関係があるという意味で“逆”という言い方をしていると思うのでそこを指摘すれば良いのではないでしょうか?
微分、積分それぞれの定義からさまざまなことが言えて、
それらは互いに密接に関係するもの、はたまた独立しているようなものもあるという事実に
具体例を盛り込んだ記事であれば納得がいきます。
そうですか。
微分と積分の定義は本来逆ではないので、逆のことを行っているという説明は数学上不適切ですね
確かに結果的には逆になるというのは興味深いですがやはり数学の説明としてはあまりにも雑と言うよりも回答者が全く理解していないように見えるので個人的に腹立ちますね
積分の定義には2通り(微分の逆演算で不定積分を定義、面積を使って定積分を定義)ある。
微分の逆演算で不定積分を定義すると、定積分で面積を求められる性質がわかっている。
(証明例 https://mathtrain.jp/teisekibun)
面積を使って定積分を定義すると、積分は微分の逆演算であることがわかっている。
(証明例 https://www.surweb.jp/sur/faq/pdf/biseki.pdf)
というのが積分と面積の関係の肝だと思うのですが、わざとはぐらかしているのか、天然なのか、どちらかの定義しか教えなかったり、面積と積分の関係が自明であるかのような説明をするのをみると、辟易する、ということであれば同意いたします。
積分の定義が2通りあるのではなく、それらは積分という名前がついているだけの全く別の話だという内容なので、私があなたのコメントに同意できません。