Twitter まとめ:非可換確率論と自由確率論

この記事は2分で読めます

このサイトは学部では早稲田で物理を, 修士では東大で数学を専攻し, 今も非アカデミックの立場で数学や物理と向き合っている一市民の奮闘の記録です. 運営者情報および運営理念についてはこちらをご覧ください.

中高の数学の復習から専門的な数学・物理までいろいろな情報を発信しています.
中高数学に関しては自然を再現しよう役に立つ中高数学 中高数学お散歩コース
大学数学に関しては現代数学観光ツアーなどの無料の通信講座があります.
その他にも無料の通信講座はこちらのページにまとまっています.
ご興味のある方はぜひお気軽にご登録ください!


この世界には非可換確率論というよく分からない確率論がある.
代数的確率論という言い方もある.
その昔「確率論は代数ではないのですか」という人もいた
(数学まなびはじめにそういうエピソードがあった) ようなので,
わざわざ「代数的」というのをつけるというのも隔世の感があるのかもしれない.
(ちなみに代数的というのはいわゆる高校でやるような内容を想定してそういう発言になったようだ.
詳しくは数学まなびはじめ参照.)

Twitter でそれについて少し話をしたので簡単にまとめておきたい.
[[https://twitter.com/phasetr/status/309649094337507328
][ここ]] や [[https://twitter.com/phasetr/status/309671346785366017
][ここ]] のあたりだ

確率論モチベを高める必要がある.

@ccccccccandy そこで非可換確率論

@alg_d @ccccccccandy 代数的確率論の地平

非可換確率論って, 確率変数のなす環を非可換にするやつ?

@LT_shu 私が知っているのは, 可換なフォンノイマン環は大体 $L^\infty$ になり, 可測集合の情報を持っているという所から非可換なフォンノイマン環あたりを基礎に議論する話です.
実際非可換ラドンニコディムとか非可換条件付き期待値というのがあります

@phasetr 自由確率論というやつですよね. お話として聞いたことはあります.

@LT_shu 自由確率論はまた少し違います.
自由もフォンノイマン環使いますが, 非可換確率論といった時には, 極端にいえばフォンノイマン環論そのものを指すことすらあります.
私が知っている範囲では結構大雑把な言葉です

@phasetr ああ, 違うのですか. 勘違いしていました. ありがとうございます. フォンノイマン環論全体を指すというのは確かに大雑把ですね. C*環論全体を非可換幾何学と呼ぶようなものでしょうか.

@LT_shu そんな感じです. 非可換な位相幾何学とか本当にいうことがあります http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~yasuyuki/msj02.pdf

まず非可換確率論だが,
基本的にはあまり厳密な意味付けはない.
ひどい場合 von Neumann 環論全体を指すことすらある.
ここで何故 von Neumann 環なのか, というところだ.
上にも簡単に書いてあるがもう少し説明しよう.

まず von Neumann 環は $C^$ 環になる.
可換な $C^
$ 環は局所コンパクト
Hausdorff 空間上の連続関数環と同型になる.
$C^*$ 環はノルム位相を入れてあるが,
von Neumann 環には弱位相 (可換なら気分的に各点収束) の位相が入っている.
von Neumann 環は連続関数の各点極限になるので,
大体可測関数くらいになる.

本当に $L^{\infty}$ (と同型) と言いたいなら測度の選択も大事だが,
Riesz-Markov-Kakutani の定理があり,
測度がたくさんあること自体は分かっているので,
頑張って適当に選んでくれば,
めでたく可換な von Neumann 環が $L^{\infty}$ と言える.

自由確率論
Voiculescu が自由群因子環の分類をするために考えた理論だ.
自由群の生成子の数とその自由群から構成される
von Neumann 環の同型問題が昔からあるので,
そこへのアタックのために考えられた.

適当な意味で非可換な確率論を考えてはいるのでこれも非可換確率論なのだが,
大雑把な言葉である非可換確率論よりは指す対象が遥かにはっきりしている.
今はどうなのか知らないが,
数年前に聞いた限りでは解析的にかなりえげつない議論をしていた.
名前などは忘れたが,
理論上重要な量が極限を使って定義される.
その極限自体の存在はまだ分かっておらず,
暫定的に limsup を使って議論していた.
大偏差原理のレート関数としてエントロピーが出てくるとかいう話もある.
楽しそう.

「自由確率論を使った統計力学」というネタもあるらしい.
あくまで数学としてそれっぽいことやってみよう,
という話で物理の話ではないという認識.


中高の数学の復習から専門的な数学・物理までいろいろな情報を発信しています.
中高数学に関しては自然を再現しよう役に立つ中高数学 中高数学お散歩コース
大学数学に関しては現代数学観光ツアーなどの無料の通信講座があります.
その他にも無料の通信講座はこちらのページにまとまっています.
ご興味のある方はぜひお気軽にご登録ください!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

数学・物理の情報を中心にアカデミックな話題を発信しています。詳しいプロフィールはこちらから。通信講座を中心に数学や物理を独学しやすい環境づくりを目指して日々活動しています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

YouTube チャンネル登録

講義など動画を使った形式の方が良いコンテンツは動画にしています。ぜひチャンネル登録を!

メルマガ登録

メルマガ登録ページからご登録ください。 数学・物理の専門的な情報と大学受験向けのメルマガの 2 種類があります。

役に立つ・面白い記事があればクリックを!

記事の編集ページから「おすすめ記事」を複数選択してください。