このサイトは学部では早稲田で物理を, 修士では東大で数学を専攻し, 今も非アカデミックの立場で数学や物理と向き合っている一市民の奮闘の記録です. 運営者情報および運営理念についてはこちらをご覧ください.
中高の数学の復習から専門的な数学・物理までいろいろな情報を発信しています.
中高数学に関しては自然を再現しようや役に立つ中高数学 中高数学お散歩コース
大学数学に関しては現代数学観光ツアーなどの無料の通信講座があります.
その他にも無料の通信講座はこちらのページにまとまっています.
ご興味のある方はぜひお気軽にご登録ください!
【高校化学のウソ】高校では酸素O2は「O=O」と習うが、実は現実的ではない。現実的な電子的構造は「・O-O・」で、2つの酸素は単結合で結ばれていて、ビラジカルとなっている(「三重項酸素」)。実際の化学反応の挙動的にも、量子化学の計算的にも後者が支持されている。
— 放課後化学bot (@houkago_bot) 2014, 6月 29
よく知らないが本当なのだろうか.
MM2P あたりに今度聞いてみよう.
何かあったときに気軽に聞ける人が聞ける環境, 実に尊い.
追記
いくつかコメントを頂いた.
kitayamatakeshi さんから
@phasetr 「2つの酸素は単結合で結ばれていて」というのはちょっとおかしいですね。σ結合一つ、π結合二つ、2つの反結合性π軌道に不対電子が二つで全部で二重結合、と考える方が良いと思います。ビラジカルというのは正しいので液体酸素は磁石に引き寄せられます。
— KITAYAMA Takeshi (@kitayamatakeshi) 2014, 7月 14
MM2P から
@phasetr オクテット即を満たすように書くとO=Oの二重結合なんだけど、量子化学的にとか、酸素の反応性から考えるとなんかおかしいよねというのがあのbotの前提と考えてコメントします。
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr http://t.co/trE23ZN8TB
これのニ酸素とhttp://t.co/e2jsMFZvhO
を参考に
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr 注目すべきは酸素原子の2pに入ってた4つずつの電子です。
これら電子をパウリの排他律、フントの規則を考えながら分子軌道に詰め込みます。
すると、3σに2つ、1πの2つに4つ、1π*の2つに1つずつ入るのが最安定です。
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr ここで、注目すべきは1π*の2つの軌道に1つずつ電子が収まるという点です。不対電子がある構造が何故か一番安定です(ビラジカルが最安定)。大体不対電子がある場合の反応はラジカル的(1電子反応)です。
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr 次にどれくらいその分子が安定かということで結合次数を考えます(ウソっぽい説明)。原子軌道より下にある奴が安定で、電子1つにつき1/2です。すると、結合性起動に入ってるの(安定なのやつ)が3σに2つと1πに4つ。つまり6*1/2で3(つづく
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr 一方で反結合性(不安定なやつ)が1πに2個居ます。
よって結合次数は3-1で2となります。
じゃあO=Oと・O-O・は結局何だったの?
というところを改めて考えます。O=Oは酸素の結合次数をうまく表しているが、ラジカル的性質を表していない。(つづく
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr 大体有機化学者はオクテットをイメージしながらお絵かきしますし、電子移動は同じ場所から2個一気に、同じ場所へというのが基本です。
という意味で、O=Oと書くと有機化学者的に使い勝手が悪いです。
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr でもラジカル性を意識しながら古典的に描きたいよね、となると、ラジカル性だけとりだして・O-O・と描いておくと都合がいいです。
割りとこれでそれっぽい反応考察まで出来るという点で実に都合がいいです。
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
@phasetr まとめると、実態の構造はエネルギーダイアグラムに描いたとおりで、最安定状態はビラジカルで結合次数は2。
O=Oはそれっぽいが何か違う。(が、古典的に考えるのにメリット有り
・O-O・はラジカル性を表すがやっぱり何か違う(が、古典的に考えるのにメリット有り
— 生きるには死にたく、死ぬにはつらすぎる (@mitsuomi_miyata) 2014, 7月 15
想像以上に無茶苦茶難しかった.
高校の化学, 物理での摩擦とか反発係数レベルの魔界感あってやばい.
あと関係ないが, Hund’s rule というと Frohlich の論文を想起する方の市民だった.
中高の数学の復習から専門的な数学・物理までいろいろな情報を発信しています.
中高数学に関しては自然を再現しようや役に立つ中高数学 中高数学お散歩コース
大学数学に関しては現代数学観光ツアーなどの無料の通信講座があります.
その他にも無料の通信講座はこちらのページにまとまっています.
ご興味のある方はぜひお気軽にご登録ください!
この記事へのコメントはありません。