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面白ネタだったので思わず.
あとで https://github.com/phasetr/math-textbook の (反) 例のところに載せていいか聞いておこう.
【定義】半開区間 [2n, 2n+1) をI_nと書く. I_0からI_{k-1}までのk個の半開区間の和集合を X_n と書く. X_n には数直線 R の部分空間の位相を与えることにする. 【命題】X_n からそれ自身への連続全単射はすべて位相同型写像である。
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon 【補題1】半開区間I_nからそれ自身への連続全単射は位相同型写像である. 【補題2】連続写像は連結成分の個数を増やさない. とくに, X_n の連続像は高々n個の連結集合の和集合である.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon f: X_n→X_nを連続な全単射だとする. 像 f[I_n] は X_n の連結部分集合であるから, どれかの I_k に含まれる. X_n から I_n をとり去ると, 残る集合は X_{n-1} である. これは n-1個の連結成分をもつ.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon もしも, f[I_n]の像が I_k の真部分集合であれば, X_nからf[I_n]をとり去った残りがn個以上の連結成分をもつことになる. ところがfが全単射なのでそれは像 f[X_{n-1}] にほかならず, 補題2に矛盾する.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon したがって, I_nの像f[I_n]はI_k全体である. I_0,…,I_{n-1}についてもそれぞれ同様である. すなわち f は各 I_i をどれかの I_j の上に写している.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon 補題1によれば, 各 I_i に制限された f は, I_i から I_j への位相同型写像になっている. このことから, f は X_n から X_n への位相同型写像になる.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon 補題の証明だが, 補題2は普通の集合と位相のテキストの演習問題程度なので今日のところは略するとして, 補題1の証明. これは [0,1)から[0,1)自身への連続全単射が位相同型写像であることを示せばよろしい.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon f:[0,1)→[0,1)を連続全単射とする. まず f(0)=0 である. そうでないとすると f(x)=0, 0<x<1 をみたす x が存在することになるが, 中間値の定理によれば x の左右で 0 の近くの値を2度以上とらねばならず単射でなくなる.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon 0<s<t<1 としてみよう. このとき f(s)>0 かつ f(t)>0 であるが, もしも f(t)<f(s) であればふたたび中間値の定理により s の左右で f が f(s) の近くの値を2度以上とることになって単射でなくなる.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon 要するに, f は単調非減少写像であるが, 単射でもあるので, 狭義単調増加写像であり 0≦s<t<1 のとき f(s)<f(t) となる. また f は全単射であるから逆写像 f^{-1} をもつ. これも狭義単調増加写像で, 全単射である.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon この f^{-1}は連続である. 不連続点 x があれば単調性から 0≦f^{-1}(x-0)<f^{-1}(x+0)<1 となるが, このとき f^{-1}(x-0)とf^{-1}(x+0)の間の値が f^{-1}の値域に入らないことになり不合理だ.
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon こうして f^{-1} も連続であることがわかり, f が位相同型写像であることが示された. 証明おわり(^^)
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 5
@tenapyon 「I_0からI_{k-1}までのk個の〜をX_nと書く」は「X_kと書く」ですよね(細かい話)。
— 結城浩 (@hyuki) 2015, 1月 6
@tenapyon ここからの議論でI_nの像が上にマップされる話をしていますが、添字が1ずれていると思いました。I_{n-1}ですよね。(また細かい話)
— 結城浩 (@hyuki) 2015, 1月 6
@hyuki ですです。
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 6
@hyuki ですですです。
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 6
@tenapyon 証明っぽいものを書いたんですが採点を… https://t.co/mNDHZUWUNZ
— 結城浩 (@hyuki) 2015, 1月 6
@hyuki (採点ではなく添削をしてしまいました。)
— ゼルプスト殿下なのに、なんとこのお値段 (@tenapyon) 2015, 1月 6
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