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これは普遍的で強力な勉強法であり,
小中高校生, 大学生, 大学院生, ビジネスマン,
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目次
大学受験勉強法 こんな失敗をしてはいけない: 私の受験失敗談その 2
前回は高 2 までの話をしました.
ここからは高 3 です.
吃音+白血病から頭で生きていこうと思った上での大学受験失敗はつらかった
幼ない頃から吃音,
中 3 で白血病になって,
頭を使う方で生きていくんだと中 3 で決意して,
それまで必死に勉強したのに
一浪した上で第一志望の東大に落ちたというのは
正直, 本当に嫌な思い出です.
思い出したくもないのに,
毎年 3 月には合格発表のシーンが出てくるので
いつまでも忘れられません.
さらには家が貧乏だったというのに Z 会をやらせてもらえたり,
浪人の時は予備校に通わせてもらえたりしたのに,
第一志望には落ちるは, きちんとそうした教育サービスを
使い切れてもいなかったは, もう後悔ばかりで本当に嫌になります.
本当にこんな嫌な思いをしてもらいたくないので,
ここからの話は反面教師として有効活用してください.
高 3 から Z 会をはじめる
高 3 になろうとする前に,
東大を目指すことは決めていました.
学校で高 3 用の教科書を買うときに,
その教室で Z 会の資料が置かれていました.
家が貧乏だったので塾・予備校は金銭的に厳しかったものの,
一応「参考書がほしかったらお金出してあげるから言いなさい」とは言われていました.
勇気を出して親に相談して「東大行きたいから Z 会やってみたい」と
相談したら, 割とすぐに OK もらえました.
現役のときの私の問題は,
Z 会をうまく使えなかったことです.
「教育サービスを使わなければ難関校には入れない」という
【呪縛】に囚われていたこともありますが, それはそれです.
いま私が勧めているのは
大学入学以後や卒業後までも使える自学自習・独学の方法ですが,
教育サービスを使うなら使うで構いません.
別記事でも紹介していますが問題はその使い方だからです1.
特に数学で「考えること, 考え抜くことが大事」と言われます.
それはもちろん決定的に大事ですし,
受験のときに Z 会を頑張ったことは【大学入学後には】役立ちました.
教科書や論文の 1 行の計算のために 1 月,
1 年かかるのはザラにありますが,
そういう耐久力の基礎はできたのです.
しかし, まず大学に入らなければ何もはじまりません.
私は大学に入って学業に打ち込みたかったのです.
大学に入ってからが勝負なのに,
結果的にはその入るための勉強が疎かになっていました.
具体的にどんな勉強をしていたかを書いていきます.
Z 会の教材は月 2 回のペースで来ます.
ほとんどいつもこの 2 週間をフルに使って各回の
問題を考え抜いて解いていました.
このため全然復習ができていなかったのです.
合っていても間違っていても
1 回やっただけでは何も身につきません.
繰り返し復習しなければいけなかったのに,
それが全然できていませんでした.
Z 会から来る解説の教材も大量にあって,
それが隔週で来るから余計に捌き切れませんでした.
ほとんど Z 会の問題しかやっていなかったので,
余計に演習量も足りていませんでした.
演習量は足りない, 復習も満足にできていないというので
成績が上がるわけも安定するわけもありません.
実際には多少なりとも成績は上がりましたし,
高 2 までの蓄積があったので,
標準的な部分はかなり身についていましたが,
そこを越えた部分がザルでした.
早稲田や東大には合格できなかった理由はここです.
センターは確か 84% くらいは点が取れていたはずです.
標準的なところさえできていれば最低限は取れるので,
そこは問題なかったと思います.
後期の東大はセンター 9 割いるので無理だろうと思い,
東工大にしたのですが, 早稲田も東大も落ちたショックで
本当につらくて, 後期の試験会場に行くのすらつらかったのを
今でもまだ覚えています.
東工大の後期も落ちたので浪人が決定しました2.
現役の頃の偏差値などはもう覚えていませんが,
65 程度はあったのではないかと思います.
東大も早稲田も C 判定だった記憶があります.
現役の頃は落ちるのもありうる範囲ですが,
つらいのは一浪時の成績です.
一浪時は代ゼミに入る: 早稲田には受かるが東大には落ちる
カウンセリングを受けようかと思うくらい,
親にも相談したくらいに落ち込んだのですが,
いつまでも落ち込んではいられないので,
浪人生活をはじめました.
ここでもやはり「独学・自学自習は大変,
無理」という認識があったところ,
代ゼミから 1 年間の基本的な授業料が
100% 免除という申し出が来ていたので,
代ゼミに入りました.
Z 会のところでも書きましたし,
他の記事でも説明していますが,
これ自体は別に問題ありません.
問題は使い方です3.
代ゼミでは朝から晩どころか 20:00 頃まで授業が入っていました.
その上で科目・授業によっては予習があったので,
復習の時間はそれだけ削られていました.
夏期講習や冬季講習, 直前期の講習も受けました.
それも今思うと失敗でした.
前期の復習が十分にできてもいないのに,
新たな教材に手を出した形です.
講習の復習も満足にできていませんでした.
また, 直前期の講習は体調不良で倒れて行けませんでした.
結局かなりのお金を (無駄に) 使ったので,
いまでも頭を掻き毟りたくなるほど親に申し訳なくなります.
授業で講師が鮮やかに問題を解いている様子を見ても,
自分が解いているわけではありません.
部活でスポーツをやっていたりすれば特によくわかると思いますが,
どれだけ良い指導を受けられたとしても,
自分で実践して練習を積み重ねていかないと
絶対に身につかないしできるようになりません.
小中高と「勉強とは教えてもらうこと」という意識が極めて強いと思いますが,
大学では「勉強とは自ら学び, 他の人と議論し磨きあげていくこと」というように,
いきなり大きく認識, 行動基準がシフトします.
そこから言っても, やはり大学受験の勉強の時点から
自学自習・復習・独学に軸足を移すと大学入学してからも
滑らかにギャップなく移行していけるでしょう.
そうはいってもそれなりに勉強はしているのと,
高校に入ってからも地道にやってきた蓄積があるので,
成績は確実に上がりました.
普通の模試なら偏差値は 70 台にまで行っていたと思います.
模試の判定でいうなら, 一浪時, 夏の東大模試では B 判定くらいあった気がします.
せっかくなので受けてみた京大模試では A 判定を取りました.
早慶も B 判定は確実にありました.
センターに関しては代ゼミの直前のセンター模試で
全国で 90 番台の 2 桁に入った記憶があります.
ちなみにセンター本番ですが,
きちんと対策・センター演習もやっていた (つもりだった) のに
数 IIB で大失敗したりと本番が散々でした.
数 IA も確率が超がつくほど苦手で, これにも苦しめられました.
結論を端的に言うなら単に演習不足ではあります.
早慶・東大京大レベルの問題も
ある程度は解けるようにはなっていたと思いますが,
一番問題だったのは自分に自信が持てなかったことでしょう.
「これは完璧にできる」と言い切れることがないと
やはりいつまでも不安が消えません.
その高ストレス下では勉強の効率も上がりませんが,
勉強していないと不安なので完全に悪循環です.
私の場合, 白血病のために体力もなく,
実際に何度か倒れたことがありますし,
浪人の直前期にも倒れて 1 週間くらい寝込んだことがあります.
今から思えば必要以上に気にすることもなかったのですが,
当時「これで皆から 1 週間遅れる. どうしよう」と気が気ではなかったのです.
話がずれてきましたが,
ポイントはやはり気でも狂ったかのような
復習ができていなかったことです.
せっかくやったことも半端なままで,
無駄になった努力も泣きたくなるほど多かったわけです.
まとめ: 私の大学受験失敗の原因は復習不足と自学自習・独学の重要性を忘れてしまったこと
私は小学校 5 年から中学 3 年まで柔道をしていました.
そこでは基礎・基本をしっかりやること,
変にいろいろ手を出すよりもいくつかの基本的なことを
馬鹿みたいに繰り返して身につけることを徹底的に仕込まれました.
それがあったからこそ高 2 までは学校で与えられた教材を
徹底的に身につけ, 東大を志望してみようと思えるくらいまで
力がついたわけです.
大学受験がはじまってからこの基礎・基本を見失い,
徹底した復習による基礎固めを疎かにしたことが
私の受験の失敗の原因です.
他の記事でも言っていますが,
いくら良い指導を受けられたとしても,
それを自分の血や肉にしていく必要があります.
結局それは自学自習・独学の問題になってしまうのです.
教育サービスを使うなら使うで構いません.
その場合も私の二の舞にならないよう,
十二分に復習の時間を作り, 徹底的に復習してください.
最後に: 気軽に質問してください
大学受験に限らず何か聞きたいことがあれば
このページを参考に気軽に質問してください.
必要な情報がなく, 適切なアドバイスができないことが多いためです.
リンク先のページには LINE・メールの連絡先も書いてあります.
数物関係のツイッターのまとめ経由できました、コメントするのはこの記事が初ですが、
私は物理学専攻ですが、正直物理の点数が一番悪かったので、共感を感じたのでコメントです、
私の場合、単純に物理に割く時間が純粋に少なかったのが最大要因でしたが、数学で志望校標準レベルを解けるようにするので、精一杯でした。
復習をするのは本当大事ですよね、私の場合、塾には行かず、自習教材で勉強して、わからないところを先生に質問し、
その他にほとんど隔週で模試を受けていたのですが、
これは今思うと、模試が多すぎて、テストを受けっぱなしになっていまして、復習できていなかったので、かなりの金の無駄になっていましたね、モチベーション維持には役立ちましたが。私は大体DとCしかなかったので判定はあまり気にしたことがないですね。そもそもいろんな大学を受ける人がまとめて受けているので、信頼性が微妙だと思っていたので、〇〇大模試についてはもうすこし信頼したのですが。Z会は私もやりましたが、難しくて死にそうでした、正直半分解けたら良い方でした、Z会の問題は面白いのですが、やることが多い中ではなかなか時間がさけないですね。
復習は大事なんで正直学力はこの繰り返し部分が一番影響があるんですが、一人でやると同じことなのですごく単調になるのが問題なのですよね。
受験は2度としたくないですが、受験勉強自体はいろいろ学べたので大学での勉強には確かに役立ったなと私も思いますね。
コメントありがとうございます.
私も受験は二度としたくありません.
復習の単調性, 大学に入ってからもある意味うんざりするくらい
復習しないといけなくなりますし,
自学自習・独学もよほど感性豊かな人
(いちいち「こんなことが成り立つのか! 」などと感動できる人) でない限り
かなり単調な苦行にもなりうるので,
その意味でもいい予習になるだろうとは思っています.
単調性低減のためには人に教えるというクッションを挟むといいと思っています.
それが http://tinyurl.com/np3nttq で提案した「脳内授業」ですし,
もっと一般にはいわゆるゼミ, セミナーでしょう.
何をしていてもどこかしらでバトルポイントがあるので,
そこをどう乗り越えるかは永遠の課題です.
私もいろいろ考えて実践してみます.