このサイトは学部では早稲田で物理を, 修士では東大で数学を専攻し, 今も非アカデミックの立場で数学や物理と向き合っている一市民の奮闘の記録です. 運営者情報および運営理念についてはこちらをご覧ください.
理系のための総合語学・リベラルアーツの視点から数学・物理・プログラミング・語学 (特に英語) の情報を発信しています. コンテンツアーカイブに見やすくまとめているのでぜひご覧ください.
Paul といい木村さんといい,
数学者は本当に面白い情報を教えてくれる.
教養の講義で取りあげたので,昨晩ネッツ・ノエル「解読!アルキメデス写本」をぱらぱらと読み返していた.ネッツはテルアビブでウングルに師事したそうな. http://t.co/xeMZYAUKrn
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
ウングルと言えば,”On the need to rewrite the history of Greek mathematics”という論文で激震を引き起こした研究者. http://t.co/huPSQpHXfE
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
A. Weilが激怒のあまり,なんかちょっといわくいいがたいものを書いてしまったり http://t.co/yOqiyYRMaZ
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
「トーンやスタイル,そして内容に於いても,通常の貴誌の水準を大きく下回る」とか「すでに十分丁寧(すぎるほど)に反論されているので,ここで引用する必要はないだろう」とか「ここで著者をZと呼ぶことにする」とか,最初の半ページだけでWeil先生すごい勢い.
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
Unguru は,それまでの古代ギリシャ数学史研究がWhig史観に侵され,古代の数学を現在の数学の代数的な記法や論法で翻案することに甘んじていると難じた.更 に,数学を書くスタイルと数学的内容とは不即不離だとも言う.そこらへんに,数学者の数学史と乖離があったのだろう.
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
たとえば古代美術史の研究と称して,現在の画材や画法・技法で,紀元前の絵画や彫像を再現しても,それは新たな創作としか言えないだろうし.
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
数学者はだいたい,素朴なプラトニズムを(そう意識せずに)信奉していて,「数学」というものが実在して,それは万古不易だけど,それを表現する仕方は時代の関数だと思っている(のではないでしょうか).
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
なので,古代の数学も現代の数学も,適切に翻訳することで相互に理解し合える.例えばユークリッドやアルキメデスが現代によみがえっても,ちょっとの訓練で相互に理解し合える,と(プラトニズムの系として)信じている.
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
それどころか,宇宙のどこに行っても,まったく関わりがなかった知的生命体とも,数学は通じ合える,と.これが素朴なプラトニズムの系.それは余談としても,そういう信念に「?」をつけられて,一部数学者は激高したのでしょう 🙂
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
Unguruの論文から始まる論争について日本語で書いたものは,齋藤憲先生の「ユークリッド『原論』とはなにか」の3章 http://t.co/iceQw0iYAg の他はみたことがないのですが,どんな風にとらえられているのでしょうね.
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
ちょっと前に,Mathematics without Apologiesで取りあげられてましたね: https://t.co/0Ulveb2Or7
— Iwao KIMURA (@iwaokimura) 2015, 7月 7
読みたい本リストがたまる一方で本当に困っている.
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