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目次
何となくで決めてはいけない! 後悔しない進路・文理・学部・学科選択 大学受験勉強法
次の要素はどれも自分の将来と関係する大切なポイントです.
- 文理選択.
- 学部・学科選び.
- 志望校の決定.
「そんな怖いことあるの!?」と思うような失敗談・経験談を紹介します.
後悔しない進路選択のためには何に気をつければいいのか,
ぜひ参考にしてください.
文理選択編
まず成功するための 3 か条を書いておきます.
- 将来の夢, 就きたい職業をイメージする.
- 進学後に学びたいことを具体的に考えてみる.
- 学校の先生の意見だけを参考にせず, 大学の先生や学生さんにも聞いてみたり自分で調べてみる.
失敗例: 宿題の量で選んだ
私には想像を絶する理由なのですが,
「宿題の多い理系はやめて文系にしよう」という理由で
文系を選んだ人が受験で困った例を紹介します1.
よくある話ですが, 高 2 から文系と理系に分かれるタイプの
学校に通っていた生徒さんの話です.
高 1 の冬に文理どちらに進むか決めるため,
先生に相談したわけです.
その生徒さんは
- 栄養士になりたいこと,
- 国公立大を志望していること,
これを伝えた上で先生に相談したようです.
先生からは次のような返事が来たそうです.
- 「文理どちらに進んでも, 栄養士にはなれる.」
必ずしも間違いではないですが, これが苦労のもとでした.
その生徒さんは「それなら宿題の多い理系はやめて文系に進もう」と決めてしまいました.
いざ高 3 になって候補の大学を絞り込んでみたら,
文系科目中心に受験できて栄養士の養成課程がある国公立大は少なく,
私立大ばかりというのが実情でした.
自宅から通うことを考えると希望にぴたっとはまる大学がない,
そんなひどい状況だったのです.
先生の言うことも間違いではありませんでしたが,
自分の思う通りの結果ではなかったわけです.
漠然とでも夢や希望があるなら,
それに合わせて文理を決めましょう.
できるなら早い段階から
大学, 学部, 学科や使える試験科目もきちんと調べておくべきです.
成功例: 職業と学部・学科の関係を調べる
看護師になることを目標にしている生徒さんがいました.
看護も大学によって文系科目・理系科目のどちらでも受験できます.
数学が苦手な人は多く, その苦手を避けて文系に進む人もいます.
それはそれでいいのですが, 次のように考える人もいます.
- 自分は将来どんな看護師になりたいのか.
- 大学ではどんなことを学ぶのか.
- 高校でどんな準備をしておけばいいのか.
そしてこう考えたのです.
- 看護師になるためには基礎医学を学ぶはずだ.
- 生物や化学の知識が必要になるはずだ.
こうして理系に進むことを決断した人がいます.
実際, 進級したあと数学がつらくて悩むこともあったようですが,
高校時代に理系科目を学んでおいたおかげで
大学の講義を理解するのも早くなり,
化学的に立証された, 効果のある看護を考えられるようになった,
そういいます.
少し別の話になりますが,
医学部を受験する人は
物理よりは生物が近いから, という理由で
理科は物理を選ばず化学・生物選択の人が多いようです.
しかし大学に入ってからも物理は使います.
例えばレントゲンでは X 線を使いますが,
X 線は電磁気学, つまり物理の領分です.
他にも先端医療でがん治療に中性子線を使ったりもします.
医学部の人から聞いた話でしかないですが,
- 受験で物理を選んだ人は物理についていける,
- 生物も (少なくともはじめは) 暗記中心だからそれほど未履修のギャップはない,
- 生物選択で物理をやっていない人は物理でものすごく苦労することが多い,
ということです.
受験としては好きな (得意な, 点が取れる) 科目を選べばよく,
大学に入ったあとのことまで必要以上に気にすることはありませんが,
何がどう役に立つか, 高校の時点ではわからないことも多いです.
必要なら大学に行って, 教官や学生さんに質問してみましょう.
文理選択チェック
成功するための 3 か条を書いておきます.
- 想像だけで決めず, 学べる内容を確かめる.
- 複数の大学・学部・学科を比較して自分に合う進路を選ぶ.
- オープンキャンパスに参加してふだん得られない情報を取ってくる.
失敗例: 何となく英語が好きなだけ
英米文学専攻を選んだ人の失敗例です.
理由は単純で英語が好きだから.
英語が好きといってもいろいろあるわけです.
私の場合は真っ先に言語学を想像しますが,
この生徒さんは英米文学に進んでしまったわけです.
そして実際に大学に入学してみると,
確かに英語を使う講義は多くても, 内容は文学作品が中心.
文学が好きならもちろんいいのでしょうが,
文学には興味がなく英会話を学ぶことへの期待が大きかったそうで,
進学前のイメージと大きく違う講義の内容に落胆したそうです.
私はこの話を聞いて意味がわからず想像を絶するほど驚いたのですが,
こういう人が本当にいます.
英米文学に行って英会話が学べると思う発想が欠片ほども理解できません.
英米文学科は英米文学を学ぶところであって,
会話を学ぶところではないので.
詳しく話を聞いていないので何を考えていたのかはかわかりませんが,
英会話を学びたいなら語学学校に行くのがいいのでは, とか,
日本の大学ではなくアメリカ・イギリスに行けばいいのでは, とか思います.
- 本当に興味があることは何なのか,
- 将来やりたいことは何か,
- そもそも大学進学に意味はあるのか,
そこまで考えてオープンキャンパスに参加したり,
大学のパンフレットを見たり,
進学を考えるなりするべきです.
何となくで学部・学科を決めてはいけません.
講義の内容までしっかり調べましょう.
成功例: オープンキャンパスに参加して調査した
合格した大学のオープンキャンパスに参加した生徒さんの話です.
その生徒さんは海外にあこがれがあって英語が好きだったようです.
英米学科を志望していたようで, 真っ先に英米学科のブースに行ったとのこと.
そこで説明を聞いてみたもののさして興味を惹かれなかったようです.
ブースが空いていたから「せっかく来たし」ということで
ヨーロッパ学科の説明を聞いたそうですが,
そこでの話はその生徒さんの興味にピッタリ合ったようです.
先輩の説明で【留学率の高さ】, 【新しい言語を学ぶことの楽しさ】を知り,
第 1 志望をヨーロッパ学科へと変更したそうです.
オープンキャンパスで新たな興味を見つけ,
自分の想像とのギャップが埋められたとのこと.
大学を詳しく聞いていないのですが,
やはり高校生の限界として,
海外といえば欧米, 特にアメリカ,
そして具体的にある程度深く勉強した言語は
ふつう英語しかないことが出ています.
オープンキャンパスで具体的に出会って
ようやく英米以外の世界を見つけられたという感じ.
私も他人のことを言えた義理ではないですが,
高校生が知っている世界はさらに狭いです.
海外に興味があるというのに,
海外といって真っ先に英米で, それ以外出てこないのは寂しい限りです.
自分で調べても学校の先生に聞いても,
予備校の進路相談に行っても限界があるので,
大学に出向くのはいい手です.
使える機会は使いましょう.
志望校選択編
成功するための 3 か条を書いておきます.
- 自分なりの大学へのこだわりをリストアップして大学を比較す.
- 勉強が必要な科目をはっきりさせるためにも早めに志望校を決める.
- その大学に進学するためにすべきことを明確にする.
失敗例: 頑張って勉強した科目が志望校の入試で使えなかった
志望校を決める時期が遅くなったせいで起きた悲劇です.
志望校は早めに決めようと言っている理由の 1 つでもあります.
その生徒さんは高 3 の秋まで志望校について考えたことがなかったそうです.
どんな大学・学部・学科があり, どんな科目が試験科目なのか調べたこともなかったとのこと.
11 月に志望校を決定して入試科目を調べたら,
苦手克服に時間をかけた数学が使えないことがわかりました.
数学に使った時間を他の科目に回していればとがっかりしたそうです.
志望校が決まっていなくても大学の情報は早めに集めた方がよかったと言っていました.
国公立最難関校を受ける人はこの逆をやっています.
1 番大変な勉強をしているからどこにでも対応できるわけです.
私が難関校を目指せと言っている理由の 1 つで,
あとでもっといい所が見つかっても軌道修正が簡単にできるからです.
高いところを目指していたわけで,
難易度・到達度・必要な試験科目のどれからいっても
十分にカバーができます.
どうしても志望校が早いうちに決まらない人は,
とりあえず難関校を目指しておきましょう.
成功例: 各大学を自分の好みでランキングする
その生徒さんは「英語教育に定評のある大学に行きたい」と思っていました.
似たような大学や学部ばかりに見えたそうで, 1 校に絞れないと.
オープンキャンパスに行っても大学・学部・学科によって何が違うのか,
すぐには判断がつかなかったため,
それぞれの大学・学部・学科ごとに良い点と悪い点を書き出しました.
特に比較したい項目をリストアップして候補の大学・学部・学科ごとに
それぞれの項目を点数化しました.
各大学・学部・学科の魅力だけでなく,
自分が何を 1 番大切に思っているかも整理できて,
第 1 志望, その他の志望校を確定させられたとのこと.
ここがいいと考え抜いた末のことだったので,
勉強のモチベーションも高く保てていいこと尽くしだったそうです.
最後に: 気軽に質問してください
大学受験に限らず何か聞きたいことがあれば
このページを参考に気軽に質問してください.
必要な情報がなく, 適切なアドバイスができないことが多いためです.
リンク先のページには LINE・メールの連絡先も書いてあります.
脚注:
ここでの宿題の量はその生徒さんの高校での宿題のことです.
大学に入ると理系の方がレポートだの何だので
大変というのをよく聞くと思いますが,
文系だからといって楽なことばかりではありません.
何より興味がない学部学科に行ってしまうと
単位取得が拷問のようになりかねないので,
少しでも興味のある学部学科に入ることをお勧めします.
大学に入ってからでも転学部・転科もあるので, それも検討してください.
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