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ニュースの小山さんが Nobel 物理学賞の梶田さんにした
質問というのが話題になっている.
最後に私の感想をまとめるが,
まずは他の人の反応をいくつか紹介したい.
例えば次の記事とか.
- http://news.livedoor.com/article/detail/10680876/
- http://www.johnnys-watcher.net/article/427465485.html
- http://igcn.hateblo.jp/entry/2015/10/08/183123
いろいろな反応があると思う.
いくつか引用したい.
まずはニュースから.
7日放送の番組「news every.」(日本テレビ系)で、NEWS・小山慶一郎の質問にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章教授が答えに詰まる場面があった。
この日の番組では、梶田教授が東京大学から中継で生出演し、スタジオからの質問に答えていった。
梶田教授は、子どものころ好きだったという鉄腕アトムの「お茶の水博士」について質問されたが、「申し訳ないんですけど、わたし、覚えてないんですよね」と飄々と答えるなど、リラックスした様子で質問に答えいた。
そんな中、小山が「今後ご自身の研究をどのように活かしていかれたいと思われていますか?」と質問した。
ところがこの質問には梶田教授が、目を大きく開いてきょとんとした表情に変わった。
梶田教授は質問の内容がわからないようで困惑しながら「え? どういう意味ですか?」と聞き返した。小山が再度質問を繰り返しても、教授は「活かしていくというと…ちょっと、申し訳ない。意味がわからないんですけども」と、恐縮した様子で答えていた。
小山は慌て始め、「どのように、こう、役立てていくということになるんでしょうかね?」と質問を言い換え、藤井貴彦アナウンサーが「基礎研究ですと難しい と思うのですが…」とフォローする。すると梶田教授は「役立たない…」と言い始め、スタジオの面々は「いやいやいや」の大合唱となった。
梶田教授はつづけて「…ぐらいに思っていたほうがよろしいんじゃないでしょうか」と和やかな表情で述べ、次の質問を受け付けていた。
小山さんへの否定的な意見として次のような記事がある.
明治大学という立派な大学を“模範卒業生”として修了しているわけですから、いくら物理学とは縁遠い文学部出身とはいえ、基礎物理学の分野での発見が直ちに工学的分野への応用にはつながらないことくらい、理解できると思うんですけど…
もし知らなかったとしても、「こういう質問をしたらどういう答えが返ってくるのか」といった想定問答をきちんと準備しておけば、こんな恥ずかしい事態にならなかったのでは?
梶田教授だってなんだか微妙な気分になったことでしょうし、お茶の間の皆さんから「やっぱジャニーズキャスターは無知だな…」って思われるのが、なんとも悔しいというか…
櫻井くんならこんなアホなことにはならなかったでしょうし、もっとちゃんと真面目に仕事して下さい!
梶田さんというか科学コミュニティへの否定的な意見はこれ.
「研究が何の役に立つのか」ってのは一般大衆からすればFAQなわけで、梶田先生も事前に回答を用意しておくべきだった。てか、事業仕分けで予算削減された教訓は活かされていないのか。 – iGCN のコメント / はてなブックマーク
一部には質問をした小山さんを責めるコメントも見られたけど、ニュースショー番組の司会者として、一般視聴者が知りたがっていることを質問するのは至極当然のことと思う。
先端科学技術の研究はそれ自体が一般大衆には分かりにくい未知の領域であり、さらにそれが基礎科学の研究テーマともなればわれわれ一般大衆は内容について想像のしようもない。
そうなると最もナイーブな質問として「それって何の役に立つの?」というのは、誰しもが訊ねたくなってしまうFAQ(Frequently Asked Question)と言えるのではないか。
NHKではなく民法の、一般視聴者向けのニュースショーに出演するのであれば、それは想定質問の一つとして事前に答えを用意しておくべきだったと思うのだ。
本当に FAQ なのか, 何故 FAQ なのか,
FAQ になってしまったのかという経緯がまず気になっている.
そもそも【役に立つ】の定義からしてかなり曖昧だ.
ちなみにこの記事, 蓮舫さんの「2 位じゃダメなんでしょうか」を
典型的な悪意ある誤解で解釈している.
全てきちんと見たわけではないが,
スパコンの仕分けにはきちんと音声を聞いて経緯を追ったことがある.
少なくともスパコンの仕分けに対しての上の発言は,
きちんと文脈を追うと
- 2 位じゃダメなんでしょうか?
- そんなことはないですよね?
- その辺の理由はきちんと準備していますよね?
- それを聞かせてもらえればスパコンの予算削減は食い止められますよ!
という救いの手だった.
それはともかく引用を続ける.
一流の科学者は研究だけに専念していればいいと言う意見もあるかもしれない。それはごもっともな意見だけど、ならば周りの広報担当者などが適切なアドバイスをしておくべきだったと思うのだ。
東京大学宇宙線研究所,
そもそも広報担当者が存在するのだろうか.
そんな人を雇う資金の余裕があるのだろうか.
それがない状況ではただの難癖だろう.
科学コミュニケーションについては、日本科学未来館と言う施設がお台場にあり*1、そこには多数の科学コミュニケーターが勤務されている。
彼らの地道な活動が日本国民の科学知識の底上げに繋がっている。ここで科学に興味を持ったこども達の中から、未来のノーベル賞学者が生まれるかもしれない。
いつも思うが他人任せ過ぎるだろう.
別に自然科学に限らず, 各家庭なり何なりで
各人ができる範囲でいろいろやるしかないとずっと思っている.
これは学生時代に江沢先生の『理科が危ない』を読んでからずっと思っていることだ.
ここまで長かったが私の感想をまとめておく.
ニュースの小山さんがノーベル物理学賞の梶田さんに「研究が何の役に立つか」と聞いたという話、戦時中とか超危機的な状況なら優秀な人達が戦争関連に行き、そちらで自国にとって役に立つことをするのは歴史上の慣例でもあるが、そうしたことまで意識して質問したのだろうか
— 相転移P(市民) (@phasetr) 2015, 10月 10
@phasetr 例えばオウムは実際に優秀な人達をサリン製造に駆り出したし、揉め事がずっとあるインド・パキスタン、特にパキスタンでは核開発で世界的に問題になったしそこに当地の優秀な人はたくさん噛んでいるだろうし、多分北朝鮮の優秀なのもミサイルとか頑張っていると思う
— 相転移P(市民) (@phasetr) 2015, 10月 10
@phasetr http://t.co/p3uDbk5Z4V 見つけた。【第一次世界大戦がはじまるとイギリス軍工兵隊に所属して出征。27歳だった。早すぎる死がなければノーベル賞の受賞は間違いなかったといわれている(ノーベル賞は生者にしか授与されない)。】だそうだ。
— 相転移P(市民) (@phasetr) 2015, 10月 10
@phasetr まさにノーベル賞級に優秀な人間が役に立つことをやって死んだ(極めて極端な)例だ。この話、確か指導教官のラザフォード(ノーベル賞受賞)が「戦線に赴 くだけが貢献の方法ではない」と言われたのに対してノーブレスオブリージュと返して死地に赴いたエピソードあった気がする
— 相転移P(市民) (@phasetr) 2015, 10月 10
モーズリーの話については改めて後で
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