【緊急速報】2015-11-13 (金) からのNHK の数学ミステリー白熱教室に Edward Frenkel 登場

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はじめに

ご存知の方もいるかと思うが,
タイトル通り緊急速報.

何と NHK の数学ミステリー白熱教室として
Edward Frenkel が出てくる.
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/math/

初回は 11-13 (金) だ.

数学界隈と超弦周りの物理界隈が
割と盛り上がっていて,
とりあえず見ろということで宣伝協力していきたい.

ホームページの記述も引用しつつ
適宜簡単に説明するが,
その前に Frenkel がどんな仕事をしているかを調べる.
名前だけは知っていたが何やっているのかよく知らなかったので.
とりあえず数学者だ.

専門が何だと言えばいいのかよくわからない.
affine Kac-Moody 代数,
幾何的 Langlands 対応,
量子 affine 代数の表現論,
可積分系という言葉が踊っている.
勝手に超弦周りの人で幾何の人というイメージがあったが,
必ずしもそういうわけでもないらしい.

とりあえず arXiv の Frenkel のページを見てみると,
謎の手広さはわかる.
http://tinyurl.com/nhqwq3q

ここから雑に subject を拾っていくと
代数幾何, 量子代数, 表現論, 統計力学,
高エネルギー物理学, 数理物理, 群論,
数論, 微分幾何あたりが入っている.

物理をやっているわけでもないし,
統計力学と高エネルギー物理学は
関係する数学をやっているという程度の意味だ.
数理物理に至っては私がメインで見ているところで,
自分のメインの所属でもあるが,
よくわからない Subject なので何となく
物理元ネタの数学をやっているのね,
と思っておいてもらえればいい.

ちなみに本当に気になっているが,
物理上の結果, 出していたりするのだろうか.
大栗さんとか立川さんみたいな,
完全に物理に軸足があるタイプの人が
出すような物理学者が物理的に意義深いと
言う結果を出しているのかというような
割と適当な意味だが.

物理はともかく,
数学としては超一流というのは間違いない.

第 1 回 数学を“統一”する!

宣伝ページは次のところ.
http://tinyurl.com/oczemla

詳しくはそちらを見てほしいが,
謎の文章があったので何となくつらい.

====引用はじまり
さて、その数学の“隠された美”を知るためには、
まず、数学には幾つかの分野があることを知ることが重要だ。
====引用終わり

分野を横断する知見が隠された美と呼び得ること,
一定以上の知見がある人には普通だろうが,
一般にはそんなこと想像もつかないだろうから
これはまあ強調してもいいのだろうなと思う.

====引用はじまり
その分野とは「数論」、「調和解析」、「幾何学」など。
====引用終わり

字数制限もあるのだろうし,
大事なキーワードなのだろうからそう挙げたのだろうが,
数論, 調和解析という割とピンポイントっぽい分野に対して
幾何学の大雑把さがつらい.
それでよかったのか.

Langlands とか説明するのに,
Fermat の最終定理でも大事な
数論と保型形式に関わる群上の解析学 (つまり調和解析) とか
そういう話から持ってきた言葉なのだとは思うが,
ひどくアンバランスで「うん?」と思ってしまう.

こんな細かいしょうもないところを
気にしていても仕方ないのだが.

逆に一般向けに話をするときには
その辺の自分にとっての違和感を切って捨てて,
視聴者が興味を持つ方向にどう持っていくか,
どう擦り合わせるべきかにフォーカスすべきと
教えてくれているわけで,
そこは本当に勉強になる.

====引用はじまり
フレンケル教授が「ラングランズ・プログラム」と、
数学の分野をつなぐ“鍵”となる「対称性」と呼ばれる概念を紹介する。
====引用終わり

Langlands 予想の日本語の Wikipedia ページを張っておく.
http://tinyurl.com/ncwxr3o

(代数的整) 数論の話なのに,
悪魔のように広い分野の話が関わってくるのでやばい.

いつも気になっていることとして,
特に工学で出てくるようなところ,
理論物理のレベルであってすら
綺麗な対称性は大抵壊れていて,
対称性が軸になった綺麗な数学世界は
使い物にならないことはよくある.

割と孤立した感じのどぎつい非線型偏微分方程式とか
そういう話, あまり関係しそうにない.

私の興味は, こういう綺麗なところをぎりぎり
外れてはいるものの,
手に負えないほどぐちゃぐちゃではないところで
数学的に最大精度で物理やることにあるので,
こういう綺麗な (数学の) 世界, かなり縁遠い.

第 2 回 数の世界に隠された美しさ ~数論の対称性~

====引用はじまり
「幾何学」という分野に対称性という概念が
登場することは図形を観察すれば何となく理解できる。
====引用終わり

「何となく」の壁を突破するのが割とつらいが,
とりあえずいわゆる群が対称性を統制することになっている.

量子群というのも本当にあって,
これが統制する対称性が何かみたいな話もある.
実際 Frenkel もその辺に首を突っ込んでいるようだ.

どこまで関係あるのかは知らないが,
ちょっとイレギュラーな扱いではあるものの,
平面上での Aharonov-Bohm 効果を考えて,
磁場を格子点上に置いておくと量子群の対称性が出てくるとか
何とかいう北大の新井朝雄先生による論文がある.

この論文はともかく,
Aharonov-Bohm 自体は物理的には極めて筋のいい
大切な問題で, ゲージに関する話で
幾何とも関係しているから,
興味がある人はきちんとやっておこう.

私の立場から数学的にきちんとやろうとすると
とてもつらい.
上にも書いた平面上の話だと
複素解析を援用した研究がある程度あるが,
3 次元の本当に物理的な状況だと
数学的にきちんとした結果,
ろくにないのではないかと思っている.
ただ, きちんと調べてはいない.

名古屋の谷村省吾さんが
「非単連結空間上の量子力学」というような
記事を数理科学で書いていたりするが,
まさにそこに当てはまるのが Aharonov-Bohm だ.

====引用はじまり
数論の対称性に着目し、
ある難問にアクロバット的な解決を与えたのが
19世紀のフランスの数学者、
エヴァリスト・ガロアだ。
====引用終わり

歴史をきちんと調べていないのだが,
ガロア, 本当に数論の話から
展開させていたのだろうか.

私の知る限り,
Abel による 5 次以上の代数方程式の
解の公式の非存在からの
多項式の根の話だったと思うのだが,
不勉強なので何ともいえない.

本筋とは関係ないが,
一般に解の公式の非存在と言ってしまうと
5 次以上には解がないと誤解したり,
代数的に絶対に解くことができないと誤解する人がいるらしい.
割と注意だ.
そもそも代数的に解くということ自体,
定義が必要で, しかも結構面倒くさい.
その辺を歩いている人に説明しきれる自信はない.

第3回 “フェルマーの最終定理”への道 ~調和解析の対称性~

====引用はじまり
だがその問題を「調和解析」という分野とつなげ、
「調和解析」の言語に翻訳した瞬間、
その難問は解決されたのだった(ワイルズとテイラーによる1995年の証明)。
====引用終わり

保型形式の Wikipedia はこれ.
http://tinyurl.com/psturnn
保型形式, 一応 位相群 \(G\) 上の解析学だし,
確かに調和解析なのか.
あまりそう意識したことがなかったが.

調和解析が何だかわからない人,
とりあえず Fourier 解析と思っておいてくれればいい.
Fourier 解析は円周または実数全体という
可換群上の調和解析だ.

これをもっと一般の (位相) 群に持ち上げたのを
大雑把に調和解析という.
学部レベルの物理でも球面調和関数があったり,
具体的な偏微分方程式を解くときに
特殊関数が出てきたりするが,
ああいうところにも調和解析的な話がいろいろある.

表現論との関係が深いので,
物理の人が
そう意識して使っていることはほとんどないだろうが
相対論でも形式的にはよく使っている.

====引用はじまり
実は、「数論」と「調和解析」という
二つの分野をつなぐことに最も力を尽くしたのは
日本人数学者だった(「志村・谷山・ヴェイユ予想」)。
「調和解析」の対称性に着目した
この予想は「ラングランズ・プログラム」の一部であり、
中核的な役割を果たすものだという。
====引用終わり

志村さんは「これはあくまで私が磨き上げた予想であり,
志村予想と言うべきだ」とか言っていた気がする.
その辺詳しい人で確かにそうだ,
と言って人もいた気がする.
とりあえず一般向けにはどうでもいいのだが.

====引用はじまり
講義では、フレンケル教授が、誰も気づかないミステリアスな“つながり”を
最初に発見した日本人数学者・谷山豊の人生をたどる。
31歳で生涯を閉じた谷山の人生を見ると、
数学が無味乾燥なつまらない存在ではなく、
人間のパッションや創造性、
そして心動かす人生の物語だということが分かるという。
====引用終わり

あまり書きたくないが,
谷山さんが自ら命を断っていて,
婚約者の方もその後を追って自ら命を断っている.
この辺, 割とつらい話だがどう処理するのだろう.
あまり変な話にはしてほしくないけれども.

第 4 回 数学と物理学 驚異のつながり

まだページがなかった.
超弦周りの話をいろいろするのだろうと
勝手に想像している.

最近, 超弦ではないが素粒子について
質問を受けて, それに対して割と長めの回答を作った.

素粒子, 本当によく知らないので
回答内容に問題ないか不安なのだが,
ブログとメルマガで晒してみて
ご批判頂くことで理解を
ブラッシュアップしようかと思わないでもない.

必要なのかどうなのかわからないコメントで
長くなったが, 興味のある方はぜひ見てほしい.
そして感想を教えてほしい.

資金力はまるで違うが,
私が作るコンテンツの参考にもしたい.
できることには挑戦したいから.


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