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#数学 NHK 数学ミステリー白熱教室 https://t.co/620wq55q3W
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 13
先日とりあえず緊急速報を出したが,
時間が取れなくてまだ見られていない.
とりあえず東北大数学の黒木さんが色々言っていたので,
それをいったんまとめておく.
何となくまだ追記されていきそうな感じもするが.
数学者からどう見えているのか,
どんな風に突っ込んでいくと純数学的に面白いのかといったことが
見えて楽しい人には楽しいだろう.
私が子供の頃に知りたかったことでもあるし,
この記事更新を流す Twitter には同じような気持ちを持つ中高生もいる.
少しでも楽しんでもらえれば, ということで.
前書きはこのくらいにして, バンバン張っていく.
#数学 昨晩、エドワード・フレンケルさんによるラングランズ・プログラムの解説の第一回目が放送されたようなので (ラングランズ OR Langlands) since:2015-11-13 until:2015-11-14 を検索。 https://t.co/20srtTXSVP
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 13
#数学 続き。近い分野にイーゴリ・フレンケルさんという有名な数学者もいるので(I.フレンケルさんはアイデアを出しまくったすごい人)、単にフレンケルさんと 呼ぶことに心理的抵抗があるのだが、以下では、簡単のために、単にフレンケルさんと言ったら、エドワードさんのことだとします。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 13
#数学 続き。二十数年前に日本人のとても「悪い」数学者がI.Frenekelさんと混同しないように「こっちはいいフレンケル(E.Frenkel)さんだ」 と(「いい」=「良い」という意味をこめて)紹介したのを見たことがあるような気がする。誰だったかな?○輪さんだったっけ?続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 13
#数学 続き。二十数年前に所謂ソ連が崩壊しました。ソ連でフレンケルさんがどのように苦労し、ソ連崩壊の時期に米国に移住することについてどのように悩んだかについては著書 https://t.co/UhUoEz3FzF に詳しく書いてあります。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 13
#数学 続き。二十数年前にはロシア(ソ連)の数学者達が京大の数理研にたくさん滞在しており、ロビーのテレビでロシアのことが報道されるとロシア人数学者たちが悲痛な表情で見ていた。そういう時代。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。数理研のロビーの前の廊下付近で、若いフレンケルさんとその師匠のフェイギンさんが仲良く空手ごっこをしているのを見たことがあります。フレンケルさんだけではなく、フェイギンさんまで回し蹴りをしていた。こういうことを書いちゃうとまずいかな?続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。昨晩日本のテレビに出演したフレンケルさんは若いときに日本の京都にある数学の研究所(京大数理研)に滞在していて、師匠と空手ごっこもしていた (もちろん数学がメイン)というような知識があれば、別世界の人ではないと感じて、親しみ易くなるのではないでしょうか?続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
こういうのかなり大事で,
もっと前面に出す機会があった方がいいとは思う.
他はどうかは本当にわからないが,
数学者, 異常なくらいフランクな感じがある.
すぐに探し出せないが, Jones の Fields 賞の授賞式に関する河東先生の記録で,
「普段は半袖短パンの Jones がさすがにそれでは
まずいと思ったのか, 授賞式のときは (半袖短パンで) ネクタイをつけていた」
というのがあった気がする.
これ, 私が見たときは河東先生のホームページに置いてあった記録なので,
興味がある人は探してみてほしい.
そして私に教えてほしい.
#数学 続き。フレンケルさんが直接関わっているタイプの「ラングランズ双対性」の雰囲気にできるだけはやく近付きたい人は別の人達が書いた論文 https://t.co/4qeGgfRi1k を参照するのがよいと思う。(今ならもっと良い文献があると思いますが知らない。) 続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。その論文を読むために必要な予備知識は2次元量子共形場理論の周辺の数学です。個人的に山田泰彦さんの『共形場理論入門』 https://t.co/FqBH18dpzU が世界最高の教科書だと思うのですが、絶賛品切れ中で古本に24470円の値段がついている!続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。培風館さん、お願いします!!! 山田泰彦さんの著書『共形場理論入門』を出して下さい。昨晩エドワード・フレンケルさんの講義がNHKで放送されたのですが、そのフレンケルさんの数学を理解するためにはその本の知識が必要です。古本で2万円超えはつらすぎ。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。 https://t.co/4qeGgfRi1k を読めば、ルート系に付随する自由ボソン場を用いたW代数の実現を考えると、あるパラメーター(その論文ではa)の逆数を考える操作がルート系のラングランズ双対を考える操作と一致しているということがわかります。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。しかもそのようなラングランズ双対性が成立する理由は、「スクリーニング作用素があるパラメーターに対応するものとその逆数に対応するものの対で現 れる」という単純な事実と「どちらを使っても同じW代数」(Virの表現論!)が得られるという事実にあることもわかります。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
頂点作用素代数の話が (も) 書いてあった気がするが,
頂点作用素代数は作用素環での代数的場の量子論とも深い関係があり,
上記の河東泰之先生 (私の指導教官) も研究している.
時々「頂点作用素代数の研究集会に行きましたが, 作用素環の研究者は私だけでした」
みたいなことも言っている.
共形場とその周辺は数学だとホットな話題で Fields 賞も割とよく出ている魔界.
Borcherds はまさに頂点作用素代数関係で仕事をしているし,
代数幾何まわりでもいろいろな話題があると聞いている.
Werner も確率論と共形場という話題で重要な仕事があり,
それも含めて Fields 賞を取っている.
頂点作用素代数は恐ろしく複雑な公理を持つ代数系で,
勉強・研究するうちに勝手に覚えるのだろうが
激烈うんざりする.
もちろん共形場は物理の方でも大事 (らしい).
超弦理論での AdS/CFT とかある (名前しか知らない) し,
相転移でも Ising からの接続とかいろいろある.
超弦理論の物理がまだいろいろ議論があるとかそういうのはいったん置いておく.
そもそも全く知らないので触れようがない.
#数学 続き。フレンケルさんの講義は一般向けなのでこういうナマの複雑な数学の話は出て来ないと思います。あと物理寄りではなく、数論や群論寄りの話から出発し ていると思います。そして、全然違うように見えていても「同じ話だ」と言い切ることがフレンケルさんの講義の目標なのだと思う。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。NHKの番組紹介ページ NHK 数学ミステリー白熱教室 https://t.co/620wq55q3W
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。フェルマーの最終定理のような数論の話とスーパーストリングのような理論物理の数学の話が繋がる理由を理解するためには、鋭い高校生ならすでに気付いているはずの次の事実に注意するとよいと思う。 数と函数に同じ形容詞が使われている。 続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。たとえば、 有理数 -2/3 ←→ 有理函数 (x-1)/(x^2+1) 無理数 √30 ←→ 無理数 √(x^3+x+1) 超越数 π ←→ 超越函数 sin x などなど。数の世界と函数の世界はとても似ているのです。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 訂正。 https://t.co/8h1nYi5KEX の2つめの「無理数」は「無理函数」が正しい。訂正後: 有理数 -2/3 ←→ 有理函数 (x-1)/(x^2+1) 無理数 √30 ←→ 無理函数 √(x^3+x+1) 超越数 π ←→ 超越函数 sin x
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。数論はもちろん数側の理論です。理論物理の話は函数側の理論だとみなせます。それらの世界のあいだに類似があるなら、数論と理論物理のあいだにも類似があるということになります。このように見れば、数論と理論物理の話が繋がるのは不思議ではありません。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
ここの話とはあまり関係がないが,
場の理論から数論の中心的なテーマの 1 つ,
Riemann の \(\zeta\) を導出していろいろ調べるという話がある.
北大の新井朝雄先生の次の論文はとても読みやすい.
読みやすいとは言っても無限次元 Hilbert 空間のテンソル積からなる
無限直和とその上の第二量子化作用素とかそういう数学に耐えられる必要はある.
収束とかその辺はあまり気にしなくてもいいのだが,
こういうのを見て「ウッ」と思うようだとかなりつらい.
要望があるようなら YouTube に動画でも出そうとは思っている.
優先順位の問題があるのでずっと上がってこなかったのだが,
要望があるならもちろん優先度をあげていく.
#数学 続き。19世紀の段階では以上の「数」と「函数」の類似性は明瞭に意識されていたと言って良いでしょう。20世紀に入ってそれらの中間的な世界とみなせる「有限体上の幾何」も活発に研究されるようになりました。所謂「ヴェイユのロゼッタストーン」。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。「ヴェイユのロゼッタストーン」のヴェイユさんはアンドレ・ヴェイユさんでフランス出身の20世紀の大数学者です。世間的には妹の哲学者シモーヌ・ヴェイユさんの方が有名かもしれません。自伝がおすすめ→ https://t.co/w1flvoXhKp
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。アンドレ・ヴェイユさんの写真→ https://t.co/DU5KRdtUHq 上から二段目の左側の写真は子供のときのお兄ちゃんアンドレと妹ちゃんシモーヌです。かわいいです。しかし、アンドレ・ヴェイユさんの自伝を読むとこの時点でおそらくこの二人はすでに神童。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。『アンドレ・ヴェイユ自伝』にはお兄さんのアンドレさんがブルバキの若い数学者達の集まりに妹のシモーヌさんを連れて行った(もしくは妹がついて行った)ときの写真が掲載されています(1937)。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。写真に写っているのは、シモーヌ・ヴェイユ、アンドレ・ヴェイユ、J.デュドネ、C.エーレスマン、J.デルサルト、C.シャポーティ、H.カルタン、S.マンデルブロー、S.シュバレー。数学を知っていれば結構びびるメンバー。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。「ヴェイユのロゼッタストーン」の話もお兄さんのアンドレ・ヴェイユさんから妹のシモーヌ・ヴェイユさんへの有名な手紙(1940)の中に書かれています。その手紙の英訳→ https://t.co/lQ2HIHorVN
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。全然数学に興味がない人であっても、「戦争はろくでもない」とか「人種差別はろくでもない」というようなことに興味があるなら、『アンドレ・ヴェイユ自伝』やE.フレンケル著『数学の大統一に挑む』を読む価値があると思います。理由は読んでみればわかる。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
全く関係ないが, 以前東大の数学科に
論文だか教科書を読んでいてわからないことがあったとかで
Weil に電話した人がいると聞いた.
それも (確か) 大学院くらいのときの話と聞いた気がする.
時代もあるので手紙やメールならわかるが,
電話とかパンチ力高い.
#数学 数学者も各国の政策失敗や混乱に翻弄されながらも楽しいことを見付けながら暮らして行こうとしている自分と同じような普通の人たちであるということ、その「普通の人たち」がどれだけ親しみを持って数学的概念を扱っているかを知ってもらえたらいいなと思いました。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 本当に親しみを持てればその世界の統一性も自然に見えて来ると思います。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
この辺で有名な話だと, やはり徴税人をしていたからという理由で
フランス革命でギロチンで処刑された話題がある.
最近嫌な方向で話題に挙がることも多い La Marseillaise をも想起する.
#数学 続き。フレンケルさんが解説しようとしている数学の世界における数論側での21世紀の発展として、Sato-Tate予想の解決が重要なのですが、どのようにしてその予想が出て来たかについては難波莞爾さんによる詳しい解説(非常に面白い)があります。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。『佐藤幹夫の数学』に掲載されているものよりも https://t.co/o5VXAhQqWu の方が色々面白いです。佐藤幹夫さんは難波完爾さんにコンピューターで計算してもらっているのですが、「難波完二様」と書かれた葉書のスキャン結果も掲載されています(笑)。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。集合論の本では西村・難波共著の https://t.co/ZGXu3RgagZ が個人的に好きです。その解説のスタイルが好き。数学全体に統一的感覚が通用することを著者達が読者に伝えようとしていることがよくわかる。分野を分断するようなスタイルは好きじゃない。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
少し話がずれるが,
von Neumann が有名な『量子力学の数学的基礎』で,
わざわざ \(\delta\) 関数は関数として存在しないことを示した (いま早稲田の小澤徹先生が言っていた) という話を聞いた.
(その当時の) 数学では異常にしか見えないところが
物理では普通に出てくるところで,
そこに切り込んでいくタイプの話, 超好きなのでそういうのがやりたい.
あと Weil に関しても,
相対論的場の量子論での表現論で,
数学的に難し過ぎて Weil ですら太刀打ちできなかったところを
物理でどうしても必要だからということで
Wigner が先鞭をつけ Dirac がさらに切り開いた
Lorenz 群の無限次元ユニタリ表現とかの話も凄く好き.
これについては平井武先生の『線形代数と群の表現 II』P.453-454 とかを読んでみよう.
こういう真っ当な数学者が近寄ってくれなくて,
業を煮やした物理学者が自分達で何とかしたみたいな話がすごく好き.
出てくる名前が Nobel 賞, Fields 賞クラスなので,
爆笑するが, かといって夢は夢だし小さくても自分でも何かしたいし,
大人のそういう姿を子供達にも見せたいとずっと思っている.
(正しい) 努力をやめてはいけない.
#数学 続き。適当に思い付いたことを脈絡もなく書いています。「数の世界」「有限体上の幾何の世界」「函数の世界」と言う言い方で数学における「ロゼッタストーン」の話をしたのですが、それぞれの世界に得手不得手があります。しかし、一般に極端に難しいのが「数の世界」。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。「数の世界」における元来のリーマン予想(素数がどれくらいあるかに関する精密な予想)はまだ証明されていません。証明すると100万ドルもらえるらしいのですが、人間の一生の値段としては安すぎると思う。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。「有限体上の曲線」に関するリーマン予想(の類似)はヴェイユさんによって一般的に証明されました。曲線の場合に限らない「有限体上の幾何」一般の場合に関するヴェイユ予想はグロタンディークとドゥリーニュによって解決されました。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。「複素数体上の幾何」(函数の世界)におけるヴェイユ予想の類似(のリーマン予想に対応する部分)もきちんと定式化されており、「解けている」と言えます(齋藤盛彦さんの混合ホッジ加群の理論)。それはD加群の代数解析の発展形です。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。リーマン予想が解けていないのは元来の数の世界における予想の部分だと言えます。続くがずっと後になる予定
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。「フェルマーの最終定理」=「フェルマーの定理」=「ワイルス・テイラーの定理」とは「nが3以上の整数のとき(X,Y)に関する方程式 X^n+Y^n=1の有理数解は自明なものしか存在しない。ここで自明な解とはXまたはYが0になるような解のことである」という結果。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。フェルマー予想そのものの証明は大変なのですが、その函数版の証明は易しいです。abc予想の多項式版は「多項式は微分できる」ということを使えば容易に証明でき、フェルマー予想の多項式版をそこから導くことができます。詳しくは→ https://t.co/rO6Af9krDF
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。多項式版フェルマー予想はトポロジーを使った証明もできます。「g≧1のとき、2次元球面によってg人乗りの浮き輪型の曲面を分岐被覆できない」と いう直観的に明らかに感じられる位相幾何学の結果を使えば次のツイートで説明する複素多項式版のフェルマー予想を証明できます。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
トポロジーも数論に負けず劣らずいろいろな数学が交錯する分野という印象がある.
非線型偏微分方程式までぶっこめるとか尋常ではない.
微分幾何関係であるのはそれは普通だろうが,
位相的な性質まで微分方程式で議論するとか無茶にもほどがあると思っている.
#数学 続き。複素多項式版フェルマー予想(容易に証明可能)とは「nが3以上の整数のとき(X,Y)に関する方程式X^n+Y^n=1の複素有理函数解は自明な ものしか存在しない。ここで自明な解とはXとYが定数になるような解のことである」という結果。位相幾何的には直観的に自明に近い。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 数の世界と違って函数の世界では微分やら位相幾何やら使える道具が豊富なので多くの問題が易しくなります。しかし、数の世界にもよい点があって、「函数全 体に渡る”積分”」(Feyman積分)にあたるものが数の世界では「数全体に渡る積分」(普通の積分)として自由にできます。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
全くお勧めしないが,
数学的に何とかなっている Feynman 積分 (経路積分, 汎関数積分) については
例えば
Lörinczi-Hiroshima-Betz の『Feynman-Kac-Type Theorems and Gibbs Measures on Path Space: With Applications to Rigorous Quantum Field Theory』とか
新井-江沢の『場の量子論と統計力学』あたりがある.
前者は非相対論的場の量子論に関する割と最近の発展までをカバーしている.
後者はちょっと古いが相対論的場の量子論レベルの話をカバーしている.
ここで関係のある超弦理論レベルの話には全く追いついていなくて,
その意味では使いものにならない.
両方とも私より数学ができるなら読めるだろう.
上の本で厳しいがもう少し簡単なところを数学的に厳密に見てみたいという
奇特な方は新井朝雄先生の『量子数理物理学における汎関数積分法』を勧めておく.
これなら私と同程度にしか数学ができなくても読める.
#数学 「有限体上の函数」の世界ではリーマン予想の類似が簡単に証明できる場合があります。素数がどれだけたくさんあるかに関するリーマン予想は解けていないのですが、有限体上の1変数既約多項式がどれだけたくさんあるかに関するリーマン予想の類似は簡単に証明できます。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 続き。有限体上の1変数既約多項式がどれくらいあるかに関するリーマン予想の類似の証明を学生に紹介するために書いたノートを次の場所に置いてあります→ https://t.co/2cTV2gGPsi
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 元来のリーマン予想についてパソコンを使って遊んでみたい人は→ https://t.co/5HlGRU3OTF
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 https://t.co/2AQ5FI4wQD 数学ミステリー白熱教室 ラングランズ・プログラムへの招待 第1回 11月13日
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 https://t.co/620wq55q3W 全体的に「対称性」の話を強調している感じになるのかな?
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
#数学 おすすめの本。ぼくは学生時代から次の本の大ファン。 https://t.co/sSganP0I5L ガロアの夢―群論と微分方程式 久賀道郎 面白おかしく数学的本質が分かり易く書かれているすんごい本。大学1年生でも十分に読めるように書かれている。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2015, 11月 14
何かいかにも後が続きそうだが,
あったらあとで追加する.
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