このサイトは学部では早稲田で物理を, 修士では東大で数学を専攻し, 今も非アカデミックの立場で数学や物理と向き合っている一市民の奮闘の記録です. 運営者情報および運営理念についてはこちらをご覧ください.
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いま現代数学観光ツアーの企画を進めている.
そろそろ講座作成が一段落するので,
次のミニ講座で何を作るかを考えていて,
ちょっと黒木さんに相談してみた記録.
@genkuroki どなたに聞くといいものかよくわからないちょっと長めの質問をさせてください。https://t.co/uDptxVOLfT の関係でアンケートも取っていて、そこで分野間の関係を知りたいという要望があります。続
— 相転移P (@phasetr) 2016年5月18日
@genkuroki それで解析学から流す代数学という感じの30-50ページくらいの導入ミニ講座を作ろうと思っています。群はユニタリ表現論まわり、環は加群十話的な代数解析まわりでちょろっといろいろな数学の絡み合いを見せようと思っています。で、問題は体で何をどうしようかと
— 相転移P (@phasetr) 2016年5月18日
@genkuroki ある程度体の入門的一般論にも触れられるような話題がよくて、特にガロア理論が絡められればいいなと思っています。微分ガロア理論はどストレートに関係ある感じがしますが、他にも代数関数体とかp進解析とかはどうなのだろう、と思っています
— 相転移P (@phasetr) 2016年5月18日
@genkuroki 体の入門的一般論からそれなりに発展的で広がりのある話題へ繋げられる数学的パスについて何かいい案があれば教えて頂けると嬉しいです
— 相転移P (@phasetr) 2016年5月18日
@phasetr 解析学で体と言えば、実数体と複素数体の話をするだけで、いくらでも時間を潰せそうな感じがします。個人的に好きなのは、有理数体と複素数体のあいだの体の階層の話。
職質されちゃったよ。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr まず、複素数体で代数学の基本定理が成立するという話は面白いと思います。たくさんの証明法がある。
有理数体係数の1変数多項式の根になるような複素数全体も体になる(有理数体の代数閉包)。
それ以外の複素数にとよ
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr 有理数から出発して定規とコンパスだけで作図できる数の全体は、有理数体の代数閉包の部分体になっている。
有理数から四則演算とn乗根を取る操作を任意有限回繰り返して得られる数の全体も有理数体の代数閉包の部分体になっている。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr 有理数体の代数閉包の内側は純粋に代数的な世界という感じ。
そのその外側にどれだけよくわかる数があるかを主題にして書かれた本が例の『0認識問題』の本。この本は非常におすすめ。解析とのからみで参考になる話が結構含まれているかも。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr 周期と呼ばれる数の全体の集合は複素数体の部分体になっていて、有理数体の代数閉包よりも真にでかいで
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
体の典型例として、複素数体の部分体の話をしたのですが、函数で構成される体の例も重要です。連結リーマン面上の有理型函数全体の体は特に重要。有理型函数がたくさん存在することの証明には函数解析が必要になります。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr ちなみに、定数ではない有理型函数が開写像になることを使えば、nが3以上の整数のとき、方程式X^n+Y^n=1の解をリーマン球面上有理型函数全体の体の中で探すと定数解しか存在しないことを、分岐被覆のトポロジーを使って示めせます。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr 要するに、有理数解ではなく、リーマン球面上の有理型函数解で考えれば、学部レベルの数学でフェルマー予想が容易に示せるのです。
体論にこだわらずに、体になってしまっているモノの方に注目すれば幾らでも数学話をできると思います。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr 数と函数は似ている。
有理数⇄有理函数(=リーマン球面上の有理型函数)
代数的数⇄代数函数(=コンパクトリーマン面上の有理型函数)
周期⇄ある種の積分表示を持つ函数これはどれも体をなします。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr あと、函数でのテーラー展開やローラン展開を有理数の方でやると自然にp進体に至る道がひらかれる。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr Rだけでなく、Q_pが得られたら、それらすべての制限直積でアデール環が得られます。アデール環は局所コンパクト環になり、ハール測度が入り、その上で積分ができます。これは実は直線上の函数全体にわたるファインマン積分の類似物。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr ファインマン積分は解析学的に扱いが面倒ですが、アデール上の積分は普通の積分なので易しい。ファインマン積分の話が出たら、ウィーナー測度の話もできる。そういう話の数論的類似物があって数論で超大活躍している。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr エドワード・フレンケルさんの本は読みましたか?ヴェイユのロゼッタストーンにさらに物理を付け加えるべきであるという純粋数学的に非常にもっともな話が書いてあります。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki @phasetr 理論物理学者は数学的厳密さを犠牲にして汎函数積分を形式的に実行して色々あたりをつけてみるということやるのですが、汎函数積分の数論的類似物はアデール上の積分になります。全部繋がる。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年5月18日
@genkuroki いろいろとありがとうございます。アデールとか数論周りは全く知らなくて発想もなかったので助かります。フレンケルの本もまだ手元にすらないので読んでみます。
— 相転移P (@phasetr) 2016年5月18日
何からはじめよう?
自分自身楽しみでならない.
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