2016-03 に層コホモロジーとチェックコホモロジーの一致に局所可縮さえあればパラコンパクトは要らないという最新の結果を知ったので

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証明が気になる.
論文読んでみたい.

あと局所可縮というのはどのくらいの強さがある条件なのだろう.
局所可縮な例と成立する空間のクラス,
そして成立しない例と成立しない空間のクラスが知りたい.

そしてよくよく考えるとパラコンパクトが課す制約の強さ,
つまりパラコンパクトになる空間のクラスをほとんど知らない.
パラコンパクトにならない例もあまりよくわかっていない.

投げておけば誰か教えてくれるだろうと思ったが,
ちょっと調べてみた.
Wikipedia 先生からいくつか引用する.

まずはコンパクト から.

なお無限次元では有界閉集合はコンパクトとは限らず, 例えばヒルベルト空間内の (縁を含んだ) 単位球体は有界かつ閉集合であるがコンパクトではない (距離位相を入れた場合).

当然の有名な事実だが, 一応メモ.

このようにコンパクト性は, 無限だと起こる問題を有限に落とす事で回避する事に用いる事ができる. 一般的に無限が絡むと議論が複雑になるので, これを回避できるコンパクト性は有益な概念である.

これ, やろうと思って忙しくてできなくなった可換環セミナーでも言及しようとした話だ.

これは以下のように考えれば直観的に理解できる.
まず簡単にわかるように一辺の長さが 1 である
(縁を含んだ) $n$ 次元超立方体 $I^n$ を 1 辺の長さが
$(1/2) + \varepsilon$ の (縁を含まない) $n$ 次元超立方体 $B$ で覆うには
どうしても $B$ のコピーが $2^n$ 個必要である.
(ここで $\varepsilon$ は小さい値. たとえば $\varepsilon = 0.1$).
したがって $n \to \infty$ とすれば分かるように,
1 辺の長さが 1 の無限次元超立方体 $I^{\infty$}$ を覆うには
どうしても 1 辺の長さが $(1/2) + \varepsilon$ の
無限次元超立方体が無限個必要になり,
有限個では覆う事ができない.
コンパクト性は無限個開被覆は有限部分開被覆を持つ事を要請しているので,
これは $I^{\infty$}$ はコンパクトではない事を意味する.
しかし有限次元の場合と同様の証明で $I^{\infty$}$ が有界閉集合である事は示せる.
以上の事から $I^{\infty$}$ は有界閉集合であるがコンパクトではない.

同様のアイデアに基づいて $I^{\infty$}$ が
(有界ではあるが) 全有界ではない事が示せる.
したがって全有界性は有界性よりも真に強い概念である.

これ, パッと見で $\ell^{\infty$}$ に見えたのだが,
コピペしたら $I$ だったのでちょっとびっくりした.

で, パラコンパクト.

パラコンパクト空間のすべての閉部分空間はパラコンパクトである。ハウスドルフ空間のコンパクト部分集合は常に閉であるが、これはパラコンパクト部分集合に対しては正しくない。そのすべての部分空間がパラコンパクト空間であるような空間は遺伝的パラコンパクト (hereditarily paracompact) と呼ばれる。これはすべての開部分空間がパラコンパクトであると要求することと同値である。

なんJ位相空間部のつぶやきによって,
この辺は何となく頭に入った.
証明などは全く知らないが.
反例もつぶやかれていた気がするが, 覚えていない.
誰かに教えて頂いたら追記したいところ.

チコノフの定理(コンパクト位相空間の任意の集まりの積はコンパクトである)はパラコンパクト空間には一般化されない、つまり、パラコンパクト空間の積はパラコンパクトであるとは限らない。しかしながら、パラコンパクト空間とコンパクト空間の積はつねにパラコンパクトである。

これもやはりなんJ位相空間部のつぶやきによって何となく知っている.
そして詳しく知っているわけでもない.

すべての距離空間はパラコンパクトである。位相空間が距離化可能であることとパラコンパクトかつ局所距離化可能なハウスドルフ空間であることは同値である。

(連結な) Riemann 多様体, どうしてもパラコンパクトになるのか.
パラコンパクト性から Riemann 計量の存在が言えた気がするが,
ある種の逆, という感じがある.

  • すべての正則リンデレーフ空間はパラコンパクトである。とくに、すべての局所コンパクトハウスドルフ第二可算空間はパラコンパクトである。
  • ゾルゲンフライ直線(英語版)は、コンパクト、局所コンパクト、第二可算、距離化可能のいずれでもないが、パラコンパクトである。
  • すべての CW 複体(英語版)はパラコンパクトである[1]。
  • (Theorem of A. H. Stone(英語版)) すべての距離空間はパラコンパクトである[2]。初期の証明は幾分難解であったが、初等的な証明が M. E. Rudin によって発見された[3]。距離空間が非可分の場合は、定理を満たすような細分の存在証明に選択公理を必要とする。ZFも従属選択公理(英語版)つきZFも十分でないことが証明されている[4]。

正則リンデレーフとか全くイメージがつかめない.
あとやはりこれ.

パラコンパクトでない空間の例には次のようなものがある。

  • 最も有名な反例は長い直線であり、これはパラコンパクトでない位相多様体(英語版)である。(長い直線は局所コンパクトであるが、第二可算でない。)
  • 別の反例は無限(英語版)個の離散空間の非可算個のコピーの積である。particular point topology(英語版) が入っている任意の無限集合はパラコンパクトでない; 実はメタコンパクト(英語版)ですらない。
  • プリューファー多様体(英語版)は非パラコンパクトな面である。
  • bagpipe theorem(英語版)は非コンパクト面の 2ℵ1 個の同型類があることを示している。

これも大事そう.
使う状況が全く想像できていないが.

パラコンパクト性は弱遺伝的 (weakly hereditary) である、すなわちパラコンパクト空間のすべての閉部分空間はパラコンパクトである。

パラコンパクトハウスドルフ空間上、層係数コホモロジーとチェックコホモロジー(英語版)は等しい[5]。
5. Brylinski, Jean-Luc (2007), Loop Spaces, Characteristic Classes and Geometric Quantization, Progress in Mathematics, 107, Springer, p. 32, ISBN 9780817647308.

実は、T1 空間がハウスドルフかつパラコンパクトであることと任意の開被覆に従属な 1 の分割を持つことは同値である(下記参照)。この性質は(少なくともハウスドルフの場合において)パラコンパクト空間を定義するのに使われることがある。

パラコンパクト性はコンパクト性の概念とほとんど関係がないが、位相空間の構成要素を扱いやすいピースに解体することにむしろもっと関係がある。

最後の方, メタコンパクトとかオルソコンパクトとかでてきて,
コンパクト wiki と zena さんを想起した.

zena さん, あんなに無茶な数学の話をしていて
物理学徒を自称するの, さすがに無理がありすぎる,
ふだん何やってんの, といつも言っている.

久し振りに長くなった感がある.
引用ばかりなので,
自分で書いたところは少ないが.

こういうのを再勉強すると,
学部 1 年でやったことがどれだけわかっていないかとか
思い知らされてつらい.


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