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Togetter にもまとまっているのだが,
何となく適当に引用した.
私がまとめたものではないが, Togetter.
他の人のコメントが見られるので一応リンクつけた.
齢19になる、元ラグビー部主将で生徒会長だった男でも「密度」も「パーセント」も理解できないんですよ。それでも去年の4月は九九も出来なかったんだ。進歩したと言うべきなのか。正直俺はキレたけど。これが、現代教育の底辺「ですらない」と言う現実ですよ。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
要はね。自分ら舗装会社に居るんですけど。公共工事で作った道路、舗装の品質証明には、舗装の密度を使うんですよ。出来上がった舗装から、ドリルカッターで舗装の塊を採取して、それの密度を測るんです。ちゃんと中身が詰まってるかを、採取した塊の密度で確認する。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
で。今日、管理に使う塊(コア)を採取したので、高卒の社会人一年生(もうすぐ二年生)に、密度の測定方法を教えようと思ったんですが。まず当然、密度が分からない。正直、これは覚悟していた。「こいつに密度は理解できない」と俺は始めから思っていた。なので、始めから説明するつもりでいた。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
でもね。密度って、当然ですけど「質量÷体積」じゃないですか。でもこいつ、「体積」が何かもピンと来てないんですよ。で、確認してみたら、「面積」もよくわかってない。ついでに、「質量」……って言うか、「重さ」の概念の理解もあやふやなんですよ。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
「重さって何か分かるか?」
「ええと、ズッシリ……」
「じゃあ、フンワリは重さじゃないのか?」
「重さです」
「そう、物のズッシリさフンワリさの度合いを『重さ』って言うんだ」ってところから始めにゃならんのですよ!密度求めて品質管理の書類作るのに!
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
「面積とは何だ?」
「大きい小さい……」
「違う。大きい小さいは重さでもそうだ。量は全部大きい小さいだ。もっと具体的に。(手を広げたり狭めたりするジェスチャー)」
「広い、狭い……ですか」
「そう!よく出来た!じゃあ、次は体積!」
「…………。」わからないんですよ。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
まあ、正直ここで俺も少し言葉に詰まるんですけど。「体積」の概念の説明、ちょっと難しくないですか。「嵩の大小」と言っても理解できると思えんし。
で、俺は土地に建ってる建物で説明しました。土地が面積で、そこに建つビルが体積だよ、と。同じ大きさの土地でも、高いビルの方がデカいだろ、と。— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
で、そこから、面積に高さなり厚さなり深さなり掛けるのが体積だよ、と。そしたらそいつ「なるほど!」って言うのでね。で、そこで机のティッシュ箱とメジャー渡しまして。
「じゃあ、この箱の体積測ってみろ」って言ったらアイツなんて言ったと思います。
「……縦×底辺÷2ですよね?」ですよ!— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
まあ叱りますよね。底辺どっから出てきたんだよ。俺の説教文句も
「お前、その何でもとりあえず÷2する癖やめろ」ですよ。何だその説教。
何が腹立つかってね。俺、去年の6月だか、入社二ヶ月ぐらいのこいつに、その辺の説明書いた自作プリント渡してやらせてるんですよ。欠片も覚えてやがらねえ。— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
こいつに面積体積の概念を教えるの、1回目じゃないんですよ!そんなの人生で二度も三度もやることか!何「初めて知りました」みたいな顔してんだクソがアバーッ!アバーッ!
……と、内心で思いつつ授業を続けるんですがね。俺は密度を教えたい上にそこがゴールですらないんですが、まだ体積です。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
で、そのティッシュ箱の重さ測ったり、これが仮に同じ大きさの鉄塊だったらとか話したり、空のバケツと中身入ったペンキ缶並べて「同じ体積でも重さが違う」「見た目では分からない」「中にみっちり詰まってるか、スカスカかを表す」それが「密度」だと教えましたが。ピンときてない。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
「要は、お客さんは出来上がった舗装がスカスカじゃないか、ギッシリ中身が詰まってるかを知りたいんだ。それを測るにはどうすればいい」
「重さを……」
「違う」
「密度……?」
「そう。よく出来ました。密度を測って、『これはミッチリ詰まった舗装です!』と伝えるのがこの作業なんだよ」— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
で、その「重さ÷体積」とかやってる過程で判ったのが、こいつ掛け算割り算の仕組みがわかってないんですよね。A×B=CならC÷A=Bだってことが根本的にわかってない。あと、基本的に「単位」と言う概念がない。グラムをキログラムに直せない。だから密度が理解できないんですよ。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
言っときますけど19歳ですからね?900gのコアを測った記録しに、「9kg」って書いてあるんですよ。「お前、筋トレとかしないのか」「しますよ!20kgのダンベルとか持ってます」とか誇らしげに言うので「じゃあお前、このコアがそのダンベルの半分くらいの重さか」と言ってもピンとこない。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
で、そう言う、割り算も単位も知らない奴に、そこから「パーセント」の概念について教えてたんですよ……。取っ掛かりが何もわからねえ。そいつに、「俺はどうしたらお前に判ってもらえるんだろう」って泣き言言っちゃいましたよ。もう、本当、パーセントって一体なんなんだ……。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
本当は、異なる材料を合成したコアの密度の求め方とか、中身がスカスカなコアの体積の求め方とかも教えたかったんですけど。そんなレベルじゃないんですよね……。これ以上詰め込んでも絶対覚えられない。明日にしました。しかも明日教えるんじゃなくて、明日やるのは今日の復習です。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
「お前は、小学三年生くらいの時点で覚えなきゃならなかったことを今一気にやらにゃならん。高校はまあいいとして、9年分の促成栽培だ」
「お前が小学生並みだと言ってるんじゃない。小学生でも出来るんだから、お前にだって絶対出来ると言ってるんだ。頑張れ!」
とか励ましながらやってました。— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
何が恐ろしいって、去年入った一年生五人いるんですけど、全員高卒でこのレベルなんですよ……。ハリウッドよ、これが日本だ。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
まあ、俺らは俺らでこの一年何を教育してたんだって話ですけどね……。でも限度があるだろ。俺らは技術者なんだよ!家庭教師じゃねえんだよ!密度くらい高校でマスターしてこいよ!1時間は100分じゃねえんだよ!とりあえず何でも2で割るな!100を掛けるな!質量を10立方メートルって言うな!
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
以上です。年度末なんだよ。決算期なんだよ。こんな愚痴言ってる場合じゃねえんだ……。
— 猫柳墓場 (@NM_amida) 2016年3月9日
この人どんだけ精神力あるの, というのにまず感銘を受ける.
ただ想像したくもない魔界だし,
さすがにいくらなんでも絶対相手にしたくない.
最後に黒木さんのツイートを引用.
#掛算 「どうして勉強しなきゃいけないの?」という疑問に対する1つの解答が書いてある→高卒社会人一年生(もうすぐ二年生)に「重さ」と「面積」と「体積」とは何かを教えている。 https://t.co/6fnZEu472y
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2016年3月11日
できることはやっていこう.
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