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機械翻訳(に限らず機械学習一般)って、要は「頻度の高いことを猿真似してる」だけ。だから「誕生日忘れて怒るのは、父より母」となってしまう。「頻度は低いけど論理的にそうならざるを得ない」ことはわからない。https://t.co/e6wEYpV1LL
機械翻訳と意味— Eikyu Ito (@aq3948) 2016年11月12日
このことから導かれる結論は、「機械学習は、『時々間違えても、全体的に正答率が高ければOK』な分野にしか使えない(一度の間違いがクリティカルになるような分野には使えない)」ということ。そのような分野は、ところどころにあることはあるが、残念ながらそう多くはない。
— Eikyu Ito (@aq3948) 2016年11月12日
ブログが面白い.
引用しよう.
ここ最近、Google翻訳がリニューアルされ、性能が向上したという話が流れてきたので、さっそく試してみた。
ぼくが真っ先に試したのは、「母は、父が誕生日を忘れたので、怒っている。」だ。
なぜこの文が気にかかっていたかは後述する。
母は父が誕生日を忘れたので怒っている
“My mother is angry because my father forgot her birthday.”
ここからがすごい.
次にぼくは、「父」と「母」を入れ替え、「父は、母が誕生日を忘れたので、怒っている。」を翻訳してみた。
“My father is angry because my mother forgot her birthday.”「誕生日」を「母の誕生日」と解釈している。
最初の文でうまくいっていたのは偶然だった。
まずこういうことを考える視点がなかった.
さて、なぜぼくは「母は、父が誕生日を忘れたので、怒っている。」という文が気にかかっていたのか?
ぼくがこれを見たのはある語学教材の中でだったが、「誕生日」が「誰の」誕生日なのかを確定するために必要な知識・推論を考えると、なかなか複雑だということに気づいたからだ。
ここの分析がまた面白い.
全文引用に近くなってくるので省略する.
ぜひ元のページを見てきてほしい.
そしてこう繋がる.
人工知能について語るとき、よく次のようなことが言われる。
「飛行機は空を飛べるが、鳥を模倣しているわけではない。機械で何かを実現するにあたって、生物がそれを行っているようにやる必要はない」
これは妥当だろうか?
ぼくはそう思う。
目的さえ達成できるのであれば、その手段はどうでもいい。
これに賛成する人は多いだろう。
では、機械翻訳・自動運転・コンピュータ将棋のそれぞれの目的は何だろうか?
中略.
では、機械翻訳の目的は何か。
それは、原語の文によって人間が伝えたかったことを、人間に伝わるように、目的言語に翻訳することだ。
ここで問題になるのが、目的の中に人間が入ってしまっているということだ。
そうである以上、正しい翻訳をするためには、人間の思考を何らかの形でエミュレートせざるを得ない。
コンピュータ流の思考を通すわけにはいかない。
例えば、「父」と「母」を入れ替えた「父は、母が誕生日を忘れたので、怒っている。」という文を機械が翻訳するにあたって、機械は「誕生日を忘れて怒るのは普通女だから、この誕生日は『母の誕生日』ってことでいいでしょ」と言うことはできない。
正解の判定基準は人間にあるからだ。
割と人間が介在がすることが少ないところにいるっぽいので,
なかなかこういうこと自体考えない.
ツイートを見失ってしまったものの,
「感情を載せた表現がまるで駄目だからこんな翻訳は使いものにならない」
というコメントをしていた方も見かけた.
これも私の考慮の範囲外だった.
特にコメントしようもないのだが,
心を動かされたので記録しておく.
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