2020-11-27 第 011 回 第 5 文読解の残り・単語 アインシュタインの特殊相対性理論の原論文を多言語で読む会

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YouTube 公開用: これを読んでいる方への注意・言い訳

これはコンテンツの原稿案であり,
私の勘違いや単純なミスを含めた間違いも含まれた文章・コンテンツです.
そのつもりで内容を眺めてください.

勉強会の最中や後で指摘を受けてオリジナルの原稿には修正を入れ続けますが,
多重管理が大変なのでこちらの記録自体はいちいち修正しません.
もちろん指摘は歓迎しますし,
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講義動画と関連リンク

はじめに

  • 吃音があり, 言葉は非常に聞き取りづらいと思うのでそのつもりで聞いてほしい.
  • 必要なら適当な手段で文章を書いて「話す」こともある.

今日の予定

  • 第 5 文の読解の残り
  • 第 5 文の単語

進捗

  • 第 5 文の読解の残り
  • ドイツ語単語を何となく眺めた

TODO

  • 頂いたコメントや, コメントへの回答をコンテンツ本体に盛り込む

今日のメモ

以下の内容のところにいろいろメモしてある.

内容: コンテンツ (案) からの転記

第 2 文

構文

まずは全体の構造を掴みます.

  • we find an electromotive force
    • , to which in itself there is no corresponding energy
    • , but which gives rise to electric currents
      • of the same path and intensity
      • as those produced by the electric forces in the former case
      • —assuming equality of relative motion in the two cases discussed—
    • In the conductor
    • however

物理での電場: 高校でいうと空間に電荷を置いて, 電荷が受ける力と「定義」する.
(正確には単位電荷に対する力 = 電場)
ベクトル.
電荷: 観測対象

電場それ自体: 電場というモノ自体が空間に分布している. 空間にたくさんのベクトルが分布している. (物理的には空間に沿ってふつう連続的に変化する)
ベクトル場.

TODO 上のコメントを補足に入れる.

主節は we find an electromotive force であとは全て修飾です.
ダッシュで囲まれた挿入もあれば関係代名詞の非制限用法もあり,
単なる長さに留まらない難しさがあります.

この文に限らず,
大きな構造を掴む上では接続詞,
または意味上接続詞の働きをする単語には注意しましょう.
ここでは冒頭の however と but which の but です.
逆接の接続詞なので前の話と何かが反転しています.
論文や教科書のような説得的な文章を読むときは接続詞を正しく読み取ることが大事です.

そして修飾構造の本丸も “, to which” と “, but which” です.

TODO ここの but which は非制限用法で問題ない?

どちらも関係代名詞の非制限用法です.
But は等位接続詞で同じ概念を並べていて,
いまは非制限用法の関係代名詞を意味としては逆接で並べています.
この 2 つの関係代名詞の先行詞は共通していると見ていいでしょう.
前者の “, to which” は in itself という修飾があり,
後者の “, but which” は gives で入っているので,
それぞれ単数の名詞に対する修飾だと判断します.
つまり we ではなく an electromotive force を修飾しています.
単複の情報から文法的に機械的に決まっていることを見抜けるかが大事です.
あなたが物理をわかっているなら文脈からもわかります.

さらに electromotive force には
an と不定詞がついていることからよくわかっていない,
つまりまだきちんと説明していない言葉であり,
補足説明がなければならないと思えるかどうかも大事なポイントです.

全体的な構造の分析はこのくらいでいいでしょう.
以下, 細かく文を見ます.

, to which in itself there is no corresponding energy

TODO 構文の注意

第 4 文の「磁石の周囲にある量のエネルギーを持つ電場が発生する」と対応する表現で,
先行詞は素直に an force と思えばいいでしょう.
文法としては前にカンマがあるので関係代名詞の非制限用法です.
先行詞と主節までセットで訳せば「対応するエネルギーが存在しない起電力を見つける」です.

ここで in itself は修飾の副詞句で,
メインの構造は there is no corresponding energy で第 1 文型 SV です.
To which は corresponding force to something の
something が関係代名詞が修飾する名詞として抜かれて,
to が which と結びついた形になっています.
物理的にエネルギーに対応する概念と結びつけるたいので,
やはり an electromotive force を修飾していると見るべきです.

To which の to とセットにした correspond to something という熟語を覚えておきましょう.
「something に対応する」という意味です.

, but which gives rise to electric currents of the same path and intensity

全体としては長い節です.
挿入の “— assuming … discussed—” を無視して構造を見ます.
訳は「同じ経路と強さを持つ電流を与える」でいいでしょう.
英語として詳しく見ていきます.

逆接の接続詞 but がある上に再び関係代名詞の非制限用法です.
どれだけ複雑な構文なのかと途方に暮れますが仕方ありません.

ここでは (an electromotive force) gives rise to electric currents がメインの構造です.
続く要素は electric currents を修飾しています.
続く構造を見抜く上で大事なのは same — as の部分です.
As 以降の分析は後回しにして, 表題部分の文を見ましょう.

まず electric currents of the same path and intensity でいったん切れます.
ここで何が same なのか? という疑問が湧いてきます.
実はこれを as those が受けて説明しているのです.
熟語表現として same A as B があり, これを使っています.

動詞の gives rise to something は熟語で,
「発生させる, 生み出す」といった意味で produce と同じです.
三単現の s があるので主語は単数のはずです.
接続詞 but は関係代名詞の並列を指していると見るべきでしょうから,
ここは素直に a force が先行詞だと見ていいはずです.
物理としてもエネルギーが電流を生むというより,
起電力が電流を生むと言った方が自然です.

目的語にあたる electric currents は電流です.
定冠詞が the がつかず無冠詞の複数形になっていることに注意しましょう.
単に current だけでも電流を表します.
Current はラテン語で to run, move quickly を意味する currere を語源にしていて,
動くモノという意味があります.
深掘りすると面白い単語なので単語編で詳しく眺めると楽しいでしょう.

(fr) courir = run

pass

順番がよくないので記述を整理する

Path は物理だと「経路」という訳を覚えておくと便利です.
例えばファインマンの経路積分が path integral です:
もちろんファインマンはノーベル賞を取った人です.
Intensity は「強さ」です.
これも理工系ではよく出てくる単語で覚えておくべきでしょう.

最後に the same と言われても何とどう同じなのかが気になります.
本来は same A as B という熟語で理解すべき部分なので,
この部分を次に調べてみましょう.

as those produced by the electric forces in the former case

The same path and intensity as those で,
the same A as B の as B 部分です.
この部分は「前の場合の起電力によって生み出される (のと同じ)」と訳せばいいでしょう.

ここで those が何を意味しているかで悩むかもしれません.
いま those の前には electric currents と
same path and intensity があるからです.
ここでは electric currents of the same A as B であり,
ここは一種の並列構造なので those は electric currents produced by と読むべきでしょう.
物理としても produced by the electric forces な those は
path and intensity ではなく electric currents でないと意味が通りません.
この those は文法で前方照応的と呼ばれています.
文法的に文法編で説明しています.

ここで the electric forces と冠詞が the になっていることにも注意しましょう.
冒頭で an electromotive force と不定冠詞だったのが変わっているのです.

([TODO: 単複の変更] 何で単複が変わっているのか.
どう説明をつければいいのか.)

最後の in the former case は former が問題かもしれません.
これは前者・後者という場合の「前者」です.
単語編の former も参考にしてください.
ちなみに後者は latter です.

TODO 記述の追加, the に対するコメント

—assuming equality of relative motion in the two cases discussed—

最後に assuming からはじまる分詞構文を確認します.
英語での節・句の挿入は日本語とだいぶ違う趣があり,
どこにどうかかっているかを把握するのは重要です.

文法的な判断は必ずしも簡単ではないものの,
Assume の意味から言って意味上の主語は we で問題ないでしょう.
Assume の意味上の主語を文法的に考えるなら,
文法編の分詞構文の主語の節,
慣用的独立分詞構文のところを見てください.

もしこれを慣用的独立分詞構文とみなさずルールに則って分析するなら,
次の 2 点がポイントになるでしょう.

  • but which の前がカンマで大きく区切られているので,
    挿入句はカンマより前の部分にはかからない.
  • 分詞構文の主語が明示されていないときは,
    文 (ここでは but which 以下の節) の主語と同じ.

こう思うと assume の主語は
which = an electromotive force とみなす必要があります.
しかしやはりこれは不自然です.
素直に we が主語と考えるべきですし,
基本的なルールを踏まえた上で慣用として許されている表現とみなしましょう.

主語は we でいいとすれば,
we assume equality of relative motion in the two cases discussed が対応する完全な文であり,
第 3 文型で we assume equality が主な構造です.
無冠詞 の equality が何かと言えば of relative motion で修飾されていて,
さらに in the two cases の補足があり,
two cases を discussed でさらに詳しく修飾しています.

動詞 assume の意味は「仮定する」で理工系最重要・最頻出単語の 1 つです.
これと suppose は数学の定理や言明の仮定で「—と仮定する」というときの「仮定する」に使う単語です.
Assume と suppose にも微妙なニュアンスの違いがあります.
詳しくは英英辞典で調べましょう.

目的語の equality は相対性理論の文脈では「等価性」などと訳すといいでしょう.
Relative motion は「相対的な運動」で,
この relative は相対性理論の相対性です.

Equality は何かと何かが等しいと言わなければならないので,
その 2 つは in the two cases で表されています.
どの the two cases かを示すのが discussed で,
「いままさに議論されている 2 つの場合」と訳します.
この「2 つの場合」はもちろん導体と磁石のどちらが動くかによる場合分けです.

最後にここでの equality が無冠詞なことに注目してください.
「いままさに議論されている 2 つのケース」と言う具体的な equality のようにも思います,
しかし一般に equality 自体は抽象的な不可算名詞
「等価性」は抽象的な等価性であり,
無冠詞扱いでいいのでしょう.
これについては数学・物理で独特の語感があるため補足パートで説明します.

単語

  • あとで記録
  • 何に対してコメントしたか記録する

manifold = mfd


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