日々の勉強に復習を取り込む方法/メルマガから

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毎週アウトプットとして勉強会をやっているので,
そのうちで記録を公開している英語の勉強会の記事をシェアしておきます.

こんなに真面目に英語を読むのははじめてなので,
毎回今まで・ふだんどれだけ適当に英語を読んでいるかを痛感します.
ここでまじめに読んでいるおかげでふだんの英語の読み込みにも役立っている気分はあります.

統計の勉強会でも黒木さんの ipynb を読んでいます.
これも面白いもので, 自分で整理しつつ読んでいるときには気付かなかったことも,
勉強会でまさに話している最中に気付くことがいろいろあります.
勉強会は聞くよりも話す側で参加した方がいいという話を改めて実感しています.

日々の生活に復習を取り込む方法

完全に人によると思うのですが,
最近私がやっている復習までセットにした勉強法を紹介します.
それは「とにかくノートを作りつつ毎日少しずつ見直す」です.
ここでのノートは TeX で取っていて,
いろいろなミスを復習しながら直しています.
単純な数学的なミスはもちろん,
あとで見たらギャップがあったところを追記したり,
日本語がおかしいのを直したりもしています.

あとで修正しやいので TeX によるノート作りを勧めます.
PDF 化するとスマホやタブレットに入れて持ち運ぶのも便利で,
隙間時間でも勉強できます.

私の場合は基本リモートワークなのもあり,
朝と昼に本当にのんびりできる時間があります.
そこでコーヒーを飲みながらのんびり読んでいます.

おそらく完全に個人的な事情なのですが,
ふつうに教科書を読むよりも自分が書いたノートを読む方が私は集中できるようなのです.
たぶん, 理由は次の通りです.

  • 自分のノートは基本的にどこか間違っている・おかしいと思っている
  • ミスを探すつもりで注意深く読める
  • 間違っている部分をすぐ修正できつつまとまった形で手元に残るので気分がいい.
    紙の教科書だといちいちその本を開かなければならず, 電子の教科書でも事情は大きく変わらない
  • 自分がすらすら読めるように書いているので当然ギャップレスですらすら読める

ふつうに教科書を読んでいると飽きてくるのですが,
それを適宜まとめた自分のノートだと読み続けられます.
特に現代数学観光ツアーや現代数学探険隊は自分が面白いと思ったことを,
自分が面白いと思えるように書いているので,
よけいに飽きません.

集合論の入門の本や入門的な記述など,
いまでもいろいろな勉強や調査で読むことがありますが,
どうしてもすぐにだれて来ますが,
自分の集合論ノートだと不思議といくらでも読めます.

もしあなたにもこうした心あたりがあるなら,
単に教科書を読むだけではなく,
ぜひ自分でノートを作ってみてください.
ノートのおかしい箇所を修正しながら復習でき,
理解の定着をはかる上では非常に効率的で効果的です.

TeX は環境のセットアップがめんどうなので,
オンラインの overleaf を使ってもいいでしょう.

  • https://ja.overleaf.com/

私はいろいろな都合と趣味によって overleaf は使っていませんが,
前に少し使った感じではかなり便利でした.

TeX のコードについては現代数学ビギナーズマニュアルにも多少の記述はありますが,
ある程度まとまった数学コードがあるソースとして,
昔作ってとりあえず公開してある次のリポジトリを見てもらうといいでしょう.

PDF も生成して置いてあるので,
比較しながら見てもらうと TeX の勉強にもなるはずです.

学生時代に書いていたノートへの継ぎ足しで,
正直ソースというか書き方自体はかなりひどく,
書き方は参考にしない方がいいです.
どんなソースを書くとどんな出力が得られるか,
よくあるコマンドとその説明といった形ではなく,
ある程度まとまった文章ベースでの出力確認として役立ててください.

関数論が楽しい

最近は関数論・リーマン面が楽しく, 休日も一日中やっています.
他にやるべきこと,
作るべき・整理すべきコンテンツがあるのに全然手がついていません.
私にとって触りやすいレベル・内容で
ホモトピーを含めたトポロジー・層の勉強もついでにできるのが非常にいいです.
どうしても代数トポロジー・純代数・幾何の趣が強くなりがちなところでもあり,
解析面からアプローチできるのが本当に便利です.

ちなみに, 関数論から多少ずれますが,
集合・位相から代数トポロジー・微分幾何に触れるコンテンツとして,
シンガー・ソープの本はよくまとまっています.

正直あまり読みやすいとは思えませんが,
多様体の基礎まで含めて要領よく書いてあります.
明示的にそうは書いていませんが,
結果的にファイバー束レベルでの接続・平行移動の話まで書いてあります.
読み込むのは大変ですが, 眺める分には楽しいでしょう.

関数論に話を戻すと,
関数論・リーマン面を勉強するといろいろできていいという話を具体的に書いてあるのは,
例えば以前も紹介した次の本です.

これも出たときに買うだけ買っていまだにまともに読んでいないのですが,
目次から伺える内容自体は最高です.
確か圏の部分がかなりイレギュラーな書き方をしているとか何とか見かけた気はしますが,
数学のプロになるわけでもないならそんなに気にしなくてもいいとは思います.

同じ著者の線型代数・微分積分と集合・位相の本の続きという水準のはずなので,
その基礎知識がないと厳しいとは思います.

ちなみにリーマン面というか被覆空間論でもガロア被覆という話があり,
実際にデッキ変換群と有理関数体の拡大という形で関係するので,
数学原論でガロア理論があるのもおかしい話ではありません.

あと本にもよる部分ですが,
関数論・リーマン面方面からあっさり多様体に入門してみるのはひとつお勧めのルートです.
ふつうに多様体論の本を読むと,
どうしても実多様体論に関するこってりした話が続きます.
それを使っていろいろやるのは楽しいのですが,
「一度はやっておくべきだがそう何度もやりたくない」系の面白くない話が続く部分があります.
リーマン面でさらりと複素多様体に触れると,
いわゆるベクトル場がどうこうといった面倒なことが起きにくくなります.
ベクトル場を抜きに直接微分形式を定式化する方法があり,
それで微分形式を議論している本もあります.
複素一変数なので記号も重たくならない利点があります.

いいことづくめなのでぜひリーマン面をやりましょう.
私はまだ勉強できていませんが, ディーバー方程式など,
ゴリゴリの解析学・偏微分方程式を使っていろいろやる手法もあり,
代数・幾何・解析のいろいろな視点から勉強でき,
それら自体の勉強にもなるというお得なことしかない分野です.

ちなみに先程のシンガー・ソープは,
多様体論の面倒なところを最小限にして応用まで見せてくれるのもいいところです.
読みやすければもっといいのですが.

もう少し具体的な幾何系の勉強のヒント的な話をする予定だったのですが,
リーマン面の話などが長引いてしまったので今回はこのくらいにしましょう.
次はもっときちんと幾何の話をする予定です.

ではまたメールします.

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