中高数学が実社会でどう活きているか?

数式抜きで数学の世界を眺めよう

あなたを数学が役に立つ世界へご案内します

数学に対してよく投げかけられる質問です. 児童・生徒だけではなく大人にもよく問いかけられます. この疑問への端的な回答, つまり数学が何の役に立っているかの具体的な紹介がここで紹介する本を執筆した目的です. 特に中学・高校数学の内容が実際にどのような発展・応用があるかを解説します. 数学が何の役に立つか本当に知りたいと思う一方で必ずしも数学が得意ではない方に向けて, 式を一切使わずに役に立つ数学の世界をご案内します.

本書に現れる役に立つ身近な応用の例

まずは日常の中で具体的にどう役立つか, 身の回りにあって想像しやすい応用の場面を紹介します.

括弧の中は各サービス・製品・技術の中で使われている数学を表しています. もちろんこれらは社会の中での数学応用のごく一部にすぎません. 本書の主題である中学・高校の数学に限定してさえまだなお多くの発展・応用があり, 大学以降の数学が酷使される場面さえ日常にあふれています.

映画やゲームへの応用にも注目してください. エンタメ系でさえ裏で数学が活躍しています.

理科との関係を見てみよう

もう少しイメージを膨らませましょう. 理科を前提にすると便利です. 少なくとも現代日本では身の回りにたくさんの電子機器があります. 要は電気で動いているものがたくさんあります. いまこのページを見ているスマホ・タブレット・パソコンももちろん電子機器です.

電気で動いている以上, 電気に関わる話を考える必要があります. 高校の理科では物理と化学で, 特に物理です. 高校でもよく問題になるように物理や化学を勉強するには数学が必要です. 物理や化学でもいろいろな方程式が現れます. 電気が, 物理が出てきたらすでに裏で数学が動いていると思ってください.

先程紹介した事例でもアインシュタインの一般相対性理論が使われている例・具体的な技術として, スマホの地図・経路案内を紹介しました. 一般相対性理論は有名な物理の理論である一方, ただただ難しく生活とは縁遠い対象と思っている人も多いでしょう. しかしいまやスマホのように小学生でさえ持っている機器・アプリで実際に使われている, 具体的に役に立つ技術に応用されています.

一般相対性理論で使われている数学は簡単ではなく, 実際に中学・高校の数学を遥かに超えた水準にあります. 同じく実社会の応用で使われている数学は非常に難しい場合も多く, 中学・高校の数学では全く足りない場合もよくあります. 逆に形式的に中学・高校の数学とみなせるものの, その応用法が異様に難しい場合もよくあります.

細かく面倒な事情はたくさんあります. それはそれとして, とにかくどのような場面でどのような数学が実際に使われているか, それを具体的に想像できるようにしてもらうのが本書の目的です. 聞いたこともない数学の話をしても理解に苦しむでしょうから, 実際にいくら身近で役に立っていても, 本格的に中学・高校の数学を越える話にはほとんど触れません.

それでもなお数学はあなたの身の回りに溢れています. それを伝えるのが本書の目的です.

自己紹介

改めて私が何者かを説明します. まずは簡潔に経歴を箇条書きで紹介します.

一言で言えば学生時代は物理と数学を専攻し, 社会に出てからはプログラミング・システム開発で生計を立てています. 単に数学の話だけではなく, 物理, そして物理の社会への応用に関しても意識を向けながら学生時代を過ごしていました. 数学の応用だけではなく, 数学の応用である物理, さらにその社会への応用についてもみっちり叩き込まれています.

応用指向の人達との交流

社会への応用に関してもう少し補足します. 先に書いた通り私は早稲田の物理学科に在籍していました. ここで早稲田の物理という点が大事です. 早稲田の物理学科は内部で応用物理学科と連携しているからです. 大学院では物理学及応用物理学専攻と一つにまとまっているほどです. つまり学部の頃から応用志向の人達との交流があり, 現実でどう物理や数学が役に立っているか, どういう話をすれば応用志向の人が喜ぶか知っています. さらにWeb系のプログラミングが本職である一方, 一年半程度, スパコンを利用した大規模な流体計算アプリケーションの研究開発に従事した経験もあります.

世の中には物理・数学・プログラミングのうち, どれか二つに対応できる人はたくさんいます. 私を遥かに超える能力を持つ人も当然たくさんいます. しかしこうした人々はふつう大学や研究所の中にいてなかなか社会に出てきません. さらに言えば, どうやら三つ全て私と同水準で対処できる人はほとんどいないようです. これも世界で探せば大学・研究所にいるプロ中のプロがいるとはいえ, 三分野の専門家と一定の水準で議論ができ, 大学院で基礎研究の世界にも触れ, 実社会での応用も経験した上で, 分野を横断した知見をまとめてコンテンツを作って公開して社会に訴えかける人となるとほぼいません.

直接目に見えない数学を見えるようにする

ふつう大学受験では理工系は数学が必修です. 高校の理科でも数学を使う場面は多く, 理科のために数学が必要な場面もあります. しかし物理・化学など理科を身近に感じられる人が多くない現実があります. 物理や化学の成果物が身近にたくさんあるか驚くほどに知られていません.

そんな状態で「数学は理科で役に立つ」と言われても, 「そもそも理科が何の役に立つのか?」としかならず, 数学が役に立つと感じてもらえません. そこで本書では物理や化学が身近で役に立つ様子も必要な範囲で説明します.

さらに私は大学院で東大の数学科に進学しました. 東大の数学科は大学院では数理科学研究科という名前の独立した研究科です. 名前が単純な数学科ではないのは, 単純に純粋な数学のための数学の研究者ばかりではなく, 現実との接点・応用を意識した研究も意識したからです. 実際, 新日本製鐵など企業と共同研究している教員がいます. そうした数学の極致と実社会との具体的な交点も紹介します.

さらに最近は情報系の重要性が高まっています. 尋常ではないほど高度な数学が使われている場合もあります. Googleの検索技術やAmazonでの商品のおすすめ, そして最近流行りのいわゆるAIにまで数学は深く広く応用されています.

単に物理や化学への応用にとどまらず, 数学の応用はもっと広範囲に及んでいて, 日々の生活で使われている技術もたくさんあります. 本書ではそうした内容を手広く紹介します. 理工系にとどまらず, 文系分野での応用も紹介します.

「役に立つ」とはどういう意味か?

本書の前提, 「そもそも論」を確認します. あなたは数学がどこでどう役に立っているか, 本当に知りたいですか?

まずは本書を書いた趣旨にも関わる点を確認します. ある意味で本書の内容を真っ向から否定する内容ですが, これを共有しないことには話にならないからです.

それは「役に立つ」という言葉で何を伝えたいかです. もっとはっきり言えば「数学が役に立つかどうか, 大抵の人にはどうでもいい」からです.

「数学なんかやったって何の役に立たないでしょ?」

数学が苦手, または嫌いな人からこう言われる場合があります. 「どうせ何の役にも立たないでしょ?」と半ば嘲笑気味に言われる場合さえあります.

実際問題として数学は身の回りに溢れています. むしろ*数学が役に立っていない状況を作る方が難しいほどで, 私は困惑しています. 日々の生活に役立つ場面も多いため, 「こんなところでこんな役に立つ」と説明したことが何度となくあります.

「この人は数学が何の役に立つか, 本当に知りたいのだろうか?」

しかし異様なほど反応が悪いです. 以前浪人生(おそらく女性)とX(Twitter)で次のようなやりとりをしたことがあります.

Googleのページランクの説明をきちんとしていないとはいえ, 「私はGoogleのページなんて使わない」ときました.

いろいろと言いたいことはあります. しかしおそらく一番重要な部分は次のようにまとめられると思います.

これで何度となく痛い目を見てきました. 「何の役に立つのか」と聞かれたから答えたのに, 「そんなことは聞いてない!」と怒られた経験さえあります.

「役に立つかどうか知りたい人のことだけを考えよう」

本書の内容に戻ります. これまでの経験からして, 「数学が何の役に立つ?」と言われてもそれを聞きたいのではなく, 理由はともかく「数学なんてしたくない」の意味である場合はよくあります.

それを踏まえて本書のターゲットは数学が何の役に立つか本当に知りたい人に設定しました. いろいろなことを一気にやろうとしてもうまくいきません. 数学を好きになってもらうこと・楽しんでもらうことは別の取り組みで対応します. これらにしても中学生・高校生, 大学生でも専門や興味関心に応じて触れるべき内容が大きく変わるため, 相手に合わせて様々な工夫が必要だからです. 実際, 既にいくつか相手に応じて講座やコンテンツを作っています. 極端な場合, 物理の大学教員に対して研究で使う可能性がある分野の個人指導をしたこともあります.

何はともあれ, まずは数学が役に立つ場面を具体的に知ってほしいと思っています. その結果として「やはり数学なんてやりたくない」, 「興味がない」「自分には関係ない」と思われるならそれで構いません.

本書の執筆に関して私が自分に課したのは実際に役に立つ場面の紹介です. そして「もっと数学の世界を覗いてみたい」と思った方には, さらに深く広く数学の世界を知るヒントをお渡しします.

具体的にはこんな人

本当に数学が何の役に立つのか知りたい人はいます. 特に理工系のうち工学関係者に多いです.

こういう人は本当によくいます. 実際に自分が感じていた不満をもとに, 記事を書いたりサイトを作ったりする人もいれば本を書く人もいます. 例えば東京大学工学部計数工学科数理情報工学コースの教員陣が執筆した本として『数理工学への誘い』があります. 携帯電話の基地局をどう効率よく配置するか, 携帯電話の漢字かな変換, 情報セキュリティと秘密分散法に関する理論のように日々の生活にとって身近な話題も紹介されています.

しかしこうした本やコンテンツが必要な人に届くかが問題です. 例えば中高生がこの本を見つけられるでしょうか? 教員陣は「工学とついているから役に立つ内容を紹介しているのはわかるだろう」と思っているかもしれません. しかし中高生にその発想があるかが問題で, 少なくとも中高生の頃の私には無理難題です. さらに言えば数理情報工学のような名前ならまだしも, 計数工学科という学科名から数学を現実生活に役立てていると想像できる人はどれだけいるでしょうか?

かつてネット検索でよく言われた話として, 「検索キーワードを知らなければそもそも探すことさえできない」問題があります. 適切な探し方がわからないと欲しい情報に辿り着けません. その間隙を埋めるのも本書の目的です.

式を駆使したこまごまとした話よりも, 大事なキーワードと実際に役に立つ場面を紹介し, 実社会のどんなところで数学がどう使われているか, 具体的に想像してもらえるように様々な話題を紹介します.

執筆の動機

実はもともと中高レベルの数学, もっと言えば直接的に中高生向けのコンテンツを作る考えはありませんでした. 私自身, 大学院を出てから身の回りに数学・物理の専門的な話をできる人がいなくなり, 仕事をしながらリアルで探す大変さからネット上で数学・物理の話でできる同好の士を探そうとしていました. その中で紆余曲折あってリアル・ネット両方で勉強会をしたり, コンテンツを作って公開するようになった経緯があります. その中で実際に中高生と交流する機会もあれば, 大人になってから数学・物理に目覚めて中高数学・物理から復習しようとしている人との交流もありました.

さらに言えば, 私が参加している語学学習コミュニティに小中学生を指導している人がいて, その人が面倒を見ている生徒さん達向けに実用的・専門的なプログラミング・数学の話をしてもらえないかと言われ, 実際にオンラインで指導したこともあります.

こうした活動の中, 極めて専門性の高い内容のコンテンツ・ネット上のミニ講座の募集をしても中高水準の内容の話をした方がよい機会に出会いました. その中で圧倒的に足りていないのが中高水準の内容と専門的な内容の間の架け橋になるようなコンテンツです. 2024/4月時点でも「理科で電気の勉強をしても何の役に立つのかわからない」とコメントする中高生が少なくありません. 役に立つだろうと思っていても具体的な内容はわからない場合もあれば, 情報を得るためにどう行動すればよいかわからず, 自分がほしい情報がどこに行けば手に入るかもわからず, 周囲の大人に聞いてもまともな情報が得られない場合さえあります. そこでまずは自分が知り合った相手向けにほしい情報を提供するところからはじめようと思い立ちました. 相手の状況や知識・要望に合わせて何度かコンテンツや資料を作っていたところ, 現実社会での応用や発展的な内容については定型的な内容をまとめても良さそうな事実に気付きました. 実際の指導を含めて十年程度にわたる動向や知見が本書のもとになっています.

数学が役に立つ様子を見に行こう

ここまでの内容をまとめます. 数学が何の役に立つのか知りたいと人は実際にいて, 「どうして教えてもらえないのか」と思う人もいて, さらに既に存在する適切な情報源に辿り着けない人もいます. 本書はそんな人に向けて書かれています.

以下, 本書の内容と今後の展開(予定)を詳しく説明します.

目次の紹介

具体的な目次, 特に大項目を紹介します.

関係する応用例もいくつか添えておきました. 講座中ではもっとたくさんの身近な応用例を紹介しています.

話の都合があるため大学の数学にまで触れた部分があります. しかし基本的には中高数学に関わる応用に限定しています.

これは本書を数学が何の役に立つか知りたい中高生や, 中高数学を復習したい大人向けに位置づけているからです. 少なくとも使われている数学はどんな数学なのか, それを具体的に想像できるようにするためです. 「何か訳のわからない難しい数学が使われているらしい」ではなく, 「中高数学が実際に身の回りで使われている」と思ってほしいからです.

本書で触れない内容

ここまで主に何をするかを説明しました. しかし本書で何から何までできるわけではありません. 目的に沿ってこの講座では触れない内容もはっきりさせます.

式は出さない

これまでの私の活動の経緯や経験を踏まえて, 本書の主な対象は次のような方々です.

式を出した方が楽しい人も多いのは承知しています. しかし式が入っていると読むのがつらい人も多いのが現実です. そこで本書で式は全く使っていません. その代わり式を使った詳しい議論は参考文献や私が作った別のコンテンツも紹介しています. ぜひそちらも参考にしてください.

数学を好きになってもらおうとは思わない

賛否がわかれる部分だと思います. しかし本書では対象外として設定しました. 一つの理由は何をどう面白いと思うか, どうすると好きになるかは個人差が極めて大きく, 一般向けの書籍・コンテンツで実現するのは難しいからです.

もちろん本書を読んで数学に興味を持ち, 好きになる切っ掛けになる可能性はあるでしょう. そこで好きになってもらうための参考文献・コンテンツを紹介しています.

この好きになってもらうための工夫として, 具体的に何を紹介しているか, どんな基準で何を選んだか紹介します. 本書は必ずしも数学が好きなわけでもなく, 苦手ですらある人を想定して執筆しています. いきなり厳つい数学の本やコンテンツを紹介しても挫折を招くだけです. そこで興味感心を持ってしまう切り口として, 数学や数学者が関わる映画・ドラマ・漫画や小説を紹介しています.

例えば映画にもなった小川洋子さんの小説, 『博士の愛した数式』のような作品を紹介しています. ちなみに『博士の愛した数式』は日本数学会の学会誌, 『数学』に「自分がやっている数学という学問はこんなに素晴らしいものだったのかと改めて認識させられた」という書評があったほど, 数学者にも人気の作品です. そんな数学者の「」に触れられるコンテンツや, 数学者という人々に興味を向けられる娯楽性も高いコンテンツを紹介しています.

これは実際に知人からの話も参考にしています. その知人は数学者のエッセイをお母様にお見せしたそうです. かなりゴリゴリの数学的記述もある内容で, もちろんそうした専門的内容についてはわかるわけもありません. しかしその知人はこう言われたそうです.

あんたが何を感じて何を楽しみに数学してるのか, ちょっとわかった気がする.

数学をしている人の気持ちに触れてみたくなる, 世の中にはそんなコンテンツもあります.

もちろん数学それ自体を勉強したいという人に向けて勉強用のコンテンツも紹介しています. プログラミングを併用して数学を勉強できるコンテンツもあります.

オリジナルのコンテンツに対して頂いたコメント

今後の展開予定とリターン

これまでは主に大人向けのコンテンツを作り, 数学・物理・プログラミングの通信講座や勉強会を企画・運営していました. こちらは大学以上の内容を対象にしていて今後もこの活動は続けます. 一方で, 改めて中高の内容とそこからの発展的な内容も展開しようと思っています.

具体的にいくつか考えている方向性と試作コンテンツがあり, 優先度はリターンと関連したそれに対する対応も見て判断する予定です. リターンは私が過去に作ったコンテンツの提供とそれに対するサポートで, 特にサポートはSlackと必要に応じたzoomで会話しつつのサポートを考えています. サポートはあえて三ヶ月の有期にしています. 無期サポートでも構わないのですが, 「いつでも・いつまでもサポート」とすると逆に強制力が働かず, 取り組む・活用する理由がなくなってしまうからです. 有期の制限をつけて期間内に優先度を上げて取り組んでもらうのが目的です.

具体的には次のコンテンツとそれに対するサポートです.

大きく言えばそれぞれ数学・物理・プログラミングを勉強する上で重要な語学(英語), プログラミング学習に軸を置いた算数・数学のコンテンツ, 数学学習に軸を置きつつプログラミングもうまく利用するコンテンツを選びました.

英語のボキャビル

ここ数年, 私は「理工系の総合語学」と称して, 数学・物理・プログラミング・英語を中心とした語学の四本柱を軸に据えています. 物理は自然と意思疎通するための語学, 数学は自然が話す言語を調査する言語学, プログラミングは物理・数学への応用にも重要な計算機に対する語学・言語学, 英語は数学・物理・プログラミングを勉強するための言語という位置づけです.

語学・言語学は最近私自身の状況もあって, 改めて勉強しようと思っている分野です. 特に会話のための英作文は将来的にコンテンツする前提で内容を整備しながら勉強しています. このコンテンツでは主に中高生を想定して, まずはボキャビルを優先するとよい理由, 理系を志す中高生に対して理工系の視点から勉強する方法を紹介しています.

内容を大まかに説明すると, とにかくまずは一定量の単語を覚え, それから覚えた単語を分析・深掘りして記憶に刻みつける方法を提案しています.

実は数学や物理でも一定量の暗記が必要です. 「理解を深めれば暗記は必要ない」とよく言われます. しかし数学も物理もそう簡単に理解できるわけではありません. 理解を深めるために様々な知識が必要な場合もあります. ここでこれ以上深入りするわけにもいきませんが, 必要なことは覚えつつ, 個々の知識を束ねて理解を深める作業は数学でも物理でも語学でも重要です. この取り組み方を語学を通して実践的に身につけてもらうためのコンテンツでもあります.

必要に応じて既に公開している他のコンテンツも紹介します. 例えば次のようなコンテンツがあります.

興味があればサポート用のSlackで質問してください.

素数判定とアルゴリズム

プログラミングと数学に関わる題材としてこれまた試験的に作ったコンテンツです. アルゴリズムと処理効率といった点からも, 定義の直接的な実装が存外難しく, 理論的な考察によるプログラムの性能向上が見える点が面白い題材です.

さらに素因数分解に発展させれば暗号の理論のような実応用にもすぐに発展させられます. もちろん暗号の理論とその実装となると信じられないほど難しくなるものの, 小中学校の算数・数学がプログラミングを介して実世界に活きている様子が見える点も重要です.

これももっと深く勉強したければ, 話を伺った上であなたの現在の能力や興味関心に合わせて具体的な方針を提案します. 気軽に質問してください.

微分方程式への道: 応用からの中高数学再入門

「わかりやすく解説してほしい」というよくある要望の中で, 「図をたくさん入れてほしい」と言われます. いっそ欲しい図が自分で書ければ便利で, そのための教材という位置づけでもあります.

たいていの物理法則は微分方程式で表されます. さらに微分方程式をプログラムで解くとき高校の数学を縦横無尽に使います. これは現象を図示する上でも役立ちます. そこで微分方程式に慣れ親しみ, 自力で図示できるようにする取っ掛かりになります.

もちろん微分方程式とは何か, 物理以外でも文系分野でもどんな応用があるかも解説していますし, 高校数学の復習のモチベーションにもなるように配慮しています.

これももっと深く勉強したければ, 話を伺った上であなたの現在の能力や興味関心に合わせて具体的な方針を提案します. 気軽に質問してください.

支援金の用途

支援金はもとのコンテンツを書籍として体裁を整えるために使います. もとのコンテンツは単に文字だけで, 論文に使うようなかなり殺風景な見栄えです. そこに適切な図を加え, 組版も工夫して読みやすくする編集を入れてもらいます.

試験的にお願いしたところ「本」として体裁が整って読みやすくなり本当に驚きました. ちょっとした挿絵があるだけでも読みやすさが大きく変わります. 一般向けのコンテンツとして見栄え・読みやすさは決定的に重要なため, 本格的にお願いしようと思っています.