カテゴリー: 学術一般

  • 微分方程式に関するここまでのまとめ/中高数学駆け込み寺 第 4 回

    こちらに PDF があります.
    サイトでは見づらい方, コンテンツを手元に置いておきたい方は
    ダウンロードしてご覧ください.

    次回からもう少し数学的に詳しく踏み込んでいきます.
    その前にここまでの話を簡単にまとめておきましょう.

    微分方程式全般

    • 微分方程式というのがあって理工系の大学生は必ず勉強する.
    • 自然法則は微分方程式で表現されることが多い.
    • テレビでもよく見かける洪水のシミュレーションや震源予測でも微分方程式が使われている.
    • テレビゲームのリアルな CG でも使われる.
    • 数学と縁遠そうな生物や文系の経済でも使われる.

    中高数学とシミュレーション

    ここでは微分方程式をそのまま扱うよりも差分で近似してシミュレーションで遊ぶことを目的にしています.
    そしてそのシミュレーションための差分計算で中高の数学を総動員するのでした.
    いくつか箇条書きでまとめておきましょう.

    • 微分方程式は差分でよく近似できる.
    • 差分にすれば四則演算しか使わない.
    • 微分方程式を差分で近似すると数列の漸化式が出てくる.
    • シミュレーションで本当の解 (厳密解) をかなりよく近似できる.
    • 本当の解として指数関数や指数関数が入った分数関数が出てくる.

    後で出す微分方程式の厳密解やその解を導く間に三角関数や対数関数も出てきます.
    当然これの微分積分も必要です.
    シミュレーションの気持ちを知るためにはベクトルが役に立ちますし,
    連立 1 次方程式を解くのに行列を知っていると便利です.
    微分方程式の厳密解を出すのに複素数が使えると便利な場面も多いし,
    実際に大学だとよく使いますね.
    電気回路の理論をやると必ず出てきます.
    ちなみに理工系で実験やろうと思うと必ずどこかしらに電気回路が出てきますから,
    理工系なら複素数使えないとまずいというのも思い知らされます.

    複素数と行列は高校の課程に入ったり入らなかったりするので,
    あなたが高校生ならなおのことどちらかまたは両方を知らないかもしれません.
    この中高数学駆け込み寺でも,
    全体像を知ってモチベーションを上げてもらうという目的があるのであまり深入りはしません.
    興味がある方のために最後に参考文献も含めて今後の勉強の指針をお伝えします.
    それまで少しの間待っていてください.

    次回からは個別の数学

    次回からは数学に関して少しずつ踏み込んでいきます.
    メインの微分や微分方程式の前にベクトルからはじめます.
    シミュレーションを考えるときにも大事なんです.

    アンケートをお願いします.

    今回もアンケートがあります.
    ぜひ回答をお願いします.

    ではまた次回をお楽しみに!

  • 経済や生物で使う微分方程式/中高数学駆け込み寺 第 3 回

    こちらに PDF が置いてあります.
    サイトでは見づらい方は PDF をご覧ください.

    マルサスの『人口論』と微分方程式

    あなたが高校生以上なら社会の授業で次のような言葉を聞いたことがあるかもしれません.

    人口は制限されなければ幾何級数的に増加するが生活資源は算術級数的にしか増加しないので生活資源は必ず不足する.

    これは有名なマルサスの『人口論』で議論された話です.
    幾何級数はいわゆる等比数列の和で,
    算術級数は等差数列の和です.
    マルサスは経済学者なので経済の話です.
    経済の話でこういう数学ネタが出てくるわけですね.

    ちなみに大学の経済学だと経済の話で微分積分が本当に出てきます.
    ときどき経済学部の入試で数学が受験科目に入っていることがあります.
    実際に大学に入ってから使うからです.
    それも高校の理系のレベルを越えた数学です.
    統計データをいろいろいじらないといけないので統計学が必要で,
    そっちでも割といろいろ数学が必要です.

    話を元に戻しましょう.
    マルサスの人口論に合わせて人口の増え方を考えます.
    ここではもっと一般的に生物の集団だと思いましょう.
    まずは生物の種類が 1 種類だとして考えていきます.
    生物っぽく人の数というよりも一般に個体数と呼ぶことにして,
    時刻 $t$ での個体数を $x(t)$ とします1.
    個体数の増加率を出生率の死亡率の差として定義します.
    微分方程式的にいうとこれは $x'(t) / x(t)$ です.
    増加率が一定値 $\alpha$ に等しいとすると $x'(t) / x(t) = \alpha$ だから次の微分方程式が出てきます.

    \begin{align}
    \frac{d x(t)}{dt}
    =
    \alpha x(t).
    \end{align}

    この微分方程式をマルサスモデルと言います.
    これを解くと $x(t) = x(0) e^{\alpha t}$ です.
    これで指数関数が出てきました.
    等比数列は一般項が $a_n = 2^{n}$ のように指数関数で書けている数列だから,
    これを足し上げていけばまさに幾何級数になりますね.
    放射性物質の崩壊とは指数の肩の符号が変わっているだけで,
    それ以外は同じ式です.
    放射性物質の崩壊と生物の個体数の変化を追う方程式が同じ形をしているわけです.

    シミュレーション

    シミュレーションの結果は放射性物質の崩壊のときと基本的に同じです.
    いちおうきちんとやっておきましょうか.
    まず微分方程式を次のように近似します.

    \begin{align}\label{math_refuge00005}
    \frac{x_{n+1} – x_{n}}{h}
    =
    \alpha x_n, \quad
    x_{n+1}
    =
    \alpha x_n + h x_n.
    \end{align}

    これにしたがって解いてみましょう.
    プログラムと結果の図はこのページの後半を確認してください.


    少し現実的な設定にしてみる

    もう少し現実的な設定にしてみます.
    個体数 $x(t)$ が大きくなると食物が足りなかったり,
    衛生状態の悪化で病気にかかりやすくなったりして増加率が減るはずです.
    そこで増加率 $\alpha$ を $\alpha – \beta x$ ($\alpha$, $\beta > 0$) に変えてみます.
    \begin{align}
    \frac{dx}{dt}
    =
    (\alpha – \beta x) x.
    \end{align}
    これにはロジスティック方程式という名前がついています.
    悪化を $\beta x$ と書くことに必然性はありません.
    とりあえずやってみただけです.

    ロジスティック方程式の厳密解

    解き方はさておき解は次のようになります.
    あなたがもしこの関数を微分できるなら,
    厳密解になることを計算して確認してみてください.
    \begin{align}
    x(t)
    =
    \frac{\alpha}{\beta} \frac{1}{1 + e^{- \alpha t}}.
    \end{align}

    これを近似すると次のようになります.
    \begin{align}
    \frac{x_{n+1} – x_{n}}{h}
    =
    (\alpha – \beta x_{n}) x_{n}, \quad
    x_{n+1}
    =
    x_n + h (\alpha – \beta x_{n}) x_{n}.
    \end{align}

    これも厳密解と比較しながら計算してみます.
    プログラムや図はこの記事の後半を参照してください.

    近似の精度が気になります

    これもよく近似できていることは認めてもらえるんじゃないでしょうか?
    でもうるさい人は「近似の精度はどう決めるの?」みたいなことを考えているはずです.

    もちろんいたって真っ当な指摘です.
    ただけっこう難しい問題がたくさんあって,
    なかなかスカっと綺麗に回答できません.
    あとで少し考えることにしてここではこのまま進みます.

    生物学として正しいの?

    あなたは数値計算の精度とかそれ以前の問題として,
    次のように思っているかもしれません.

    • この微分方程式で実際の生物の増減にあてはめられるの?
    • もっと現実的なことを考える必要があるんじゃないか?

    もちろんこれも正しい指摘です.

    例えばマルサスモデルでもロジスティック方程式でも右辺が気になります.
    実際には成長しないと子作りできないですからね.
    その成長が必要だという情報が方程式に盛り込まれていません.

    生物で考えるなら食物連鎖があるわけで食べられて個体数が減ることだってあります.
    天敵が増えたらその個体の数はあおりを受けて激減するはずです.

    もちろんこんなことは折り込み済みで,
    例えば遅延型微分方程式,
    ロトカ-ボルテラ方程式と呼ばれる方程式が対応しています.
    これを調べるのも面白いんですが,
    今回はこのくらいにしておきましょう.

    今回のポイント

    簡単にまとめると,
    今回は近似の精度が気になるあなたのために,
    実際どのくらいよく本当の解を近似できているのかを調べました.
    経済学や生物のようにあんまり数学との関係がなさそうな分野と数学の関係も紹介しています.

    数学的ポイント: 数列と漸化式

    長くなってきましたが最後にちょっと大事な話.
    式 \eqref{math_refuge00005} で $\alpha = 1$, $h = 1$ とすると $x_{n+1} = 2 x_n$ になります.
    この漸化式は高校でも出てくるやつで, もちろん公比 $2$ の等比数列の漸化式です.
    底が $2$ か $e$ かの違いはあっても指数関数で書けることは同じです.
    これはたまたまではなくて数学的に意味があることです.

    $x_{n+1} – x_{n}$ のように数列の隣の項の差を差分と言うことがあります.
    もちろん微分との関係を強く意識した言葉です.
    数列の問題, もっと言えば漸化式の問題は微分方程式とも深い関係があります2.
    あまり深入りはしませんが数学や物理に興味があるなら覚えておくといろいろ楽しいことがあります.

    アンケート

    今回もアンケートがあります.
    改善に繋げたいのでぜひ積極的に回答をお願いします.

    ではまた次回をお楽しみに!

    プログラミングパート

    マルサスモデル

    基本は放射性物質の崩壊と同じだからあっさり行こう.

    \begin{align}
    \frac{dx}{dt}
    =
    \alpha u.
    \end{align}
    厳密解は $x(t) = C_0 e^{\alpha t}$ だ.
    初期値を設定すれば $C_0$ はそこから決まる.

    微分を単純に離散化すると次のようになる.

    \begin{align}
    \frac{x_{n+1} – x_{n}}{h}
    =
    \alpha x_{n}.
    \end{align}

    整理すると次の通り.

    \begin{align}
    x_{n+1}
    =
    x_{n} + \alpha h x_{n}.
    \end{align}

    オイラー法でコードに落とそう.

    マルサスモデルの近似解プログラム

    
    %matplotlib inline
    import numpy as np
    import matplotlib.pyplot as plt
    
    def malthus_euler(nt, init = 10):
        dt = 2 / (nt - 1)
        # 初期条件設定
        x = np.zeros(nt)
        x[0] = init
    
        for i in range(1, nt):
            x[i] = x[i-1] + c * dt * x[i-1]
    
        return x
    
    
    c = 1
    init = 1
    nt = 101
    x_approx = malthus_euler(nt, init)
    plt.plot(np.linspace(0, 2, nt), x_approx)
    
    
    t = np.linspace(0, 2, nt)
    x_exact = init * np.exp(c * t)
    plt.plot(t, x_exact)
    
    
    plt.legend(['approximation', 'exact'])
    
    plt.show()
    

    RESULT

    放射性物質の崩壊の時との違い

    t が大きくなると厳密解の方が少し大きくなる.
    指数の肩の符号が違うだけなので,
    放射性物質の崩壊で形式的に時間を負の方に伸ばせば同じようにズレが出てくるはずだ.
    私の今の感覚だとこのズレが今回のように大きくなるように出るのかどうかまではわからない.

    何はともあれ区間の分割数 nt を大きくしてみたのが次の結果:
    具体的には 101 から 1001 にした.

    パラメータを修正して再計算

    ライブラリが読み込まれていたり関数 malthus_euler が定義されている前提のコード片なので,
    これだけで実行できるわけではない.
    IPython か Jupyter なら順にセルを読み込んでいけばそのまま実行できる.

    
    
    c = 1
    init = 1
    nt = 1001
    x_approx = malthus_euler(nt, init)
    plt.plot(np.linspace(0, 2, nt), x_approx)
    
    
    t = np.linspace(0, 2, nt)
    x_exact = init * np.exp(c * t)
    plt.plot(t, x_exact)
    
    
    plt.legend(['approximation', 'exact'])
    
    plt.show()
    

    RESULT

    注意

    $nt = 101$ よりも近似の精度が良くなった.
    この辺は単純に振る舞ってくれるようだ.

    調和振動子だとオイラー法自体がうまく動かないから注意したい.

    ロジスティック方程式

    方程式は次の通り.

    \begin{align}
    \frac{dx}{dt}
    =
    (\alpha – \beta x) x.
    \end{align}

    厳密解は次の通り.

    \begin{align}
    x(t)
    =
    \frac{\alpha}{\beta} \frac{1}{1 + e^{- \alpha t}}.
    \end{align}

    近似すると次の通り.

    \begin{align}
    \frac{x_{n+1} – x_{n}}{h}
    =
    (\alpha – \beta x_{n}) x_{n}, \quad
    x_{n+1}
    =
    x_n + h (\alpha – \beta x_{n}) x_{n}.
    \end{align}

    では数値的に解いてみよう.
    とりあえず $\alpha = 2$, $\beta = 1$ で計算している.

    ロジスティック方程式の近似解プログラム

    
    %matplotlib inline
    import numpy as np
    import matplotlib.pyplot as plt
    
    def logistics_euler(nt, init = 10):
        dt = T / (nt - 1)
        # 初期条件設定
        x = np.zeros(nt)
        x[0] = init
    
        # ベクトル計算で一気に計算したい
        for i in range(1, nt):
            x[i] = x[i-1] + dt * (alpha - beta * x[i-1]) * x[i-1]
    
        return x
    
    
    alpha = 2
    beta = 1
    init = 1
    nt = 101
    T = 5 # 時間変化を見る最大値
    x_approx = logistics_euler(nt, init)
    plt.plot(np.linspace(0, T, nt), x_approx)
    
    
    t = np.linspace(0, T, nt)
    x_exact = (alpha / beta) / (1 + np.exp(- alpha * t))
    plt.plot(t, x_exact)
    
    
    plt.legend(['approximation', 'exact'])
    
    plt.show()
    

    RESULT

    時間の刻みを変えてみる

    近似解と厳密解にちょっとズレが見える.
    そこで nt = 101 から nt = 1001 にしてみた.

    パラメータを修正して再計算

    
    
    alpha = 2
    beta = 1
    init = 1
    nt = 1001
    T = 5 # 時間変化を見る最大値
    x_approx = logistics_euler(nt, init)
    plt.plot(np.linspace(0, T, nt), x_approx)
    
    
    t = np.linspace(0, T, nt)
    x_exact = (alpha / beta) / (1 + np.exp(- alpha * t))
    plt.plot(t, x_exact)
    
    
    plt.legend(['approximation', 'exact'])
    
    plt.show()
    

    RESULT


    1. 本当は $x(t)$ は整数なんですがここではいったん実数だと思っておきます.
      この辺の処理は物理や化学でもよく出てきます.
      実はこの近似というか合理化もきちんとやっておかないといけません.
      ここではとてもやりきれませんけど.
      本当は時間についてもいろいろ議論があります. 
    2. もっと広く力学系と呼ばれる分野にまで広がります.
      力学系まで行くととんでもなく難しくなるのでとてもここで紹介はできません.
      でも幾何学とも関係してきたり整数論とも関係してきたり,
      射程範囲は広いです. 
  • 2016-12-04 経済や生物で使う微分方程式/中高数学駆け込み寺

    次の URL から PDF をダウンロードしてください.

    今回は経済や生物のように,
    数学とあまりご縁がなさそうな分野で
    出てくる微分方程式を紹介します.

    高校の教科書でも出てくる有名な
    マルサスの人口論の話です.

    今回もシミュレーションの結果を
    プログラムにして計算させています.
    そっちもぜひ見てみてください.

    今回のアンケートはこちらです.

    ここまで出したコンテンツは次の通りです。

    サイトにも上げてあるので
    必要ならそこからも辿ってみてください.
    数学や物理をはじめとした
    専門的な情報もいろいろ載っています.

    プログラムについては次のページにまとめてあります.
    追加もしていくのでぜひ確認してください.

    各回ごとにアンケートもあります.
    ぜひそちらの回答もお願いします.
    今回のアンケートはこちらです.

    全体的に作り上げたら整理して
    まとめ直して最初から配信し直そうと思います.
    復習も兼ねてぜひそちらもしっかり見てください.

    この文章はサイトにも上げているのでそちらを見た方へ

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  • 数学科に関するとんでもない嘘まみれの情報を見つけたので 大学受験勉強法

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    また見ていない方は次のページや
    Kindle にまとめた書籍を参考にしてください.

    他にも例えば, 次の本を元に脳内授業の例を出しています.
    こちらのページから一覧が見られます.

    どうしても達成したいことがある,
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    そんな自分の可能性を信じる人に向けたメルマガを発行しています.

    数学科に関するとんでもない嘘まみれの情報を見つけたので 大学受験勉強法

    Twitter で次の,
    地獄の底から湧き出てきたかのような
    ひどい情報を見かけました.

    http://tinyurl.com/nsfwlms
    文章も引用しておきましょう.

    ====引用はじまり
    何、これ?「「数学」で学べる事は?
    情報の基礎であるWord、Excel、PowerPointで、
    レポートやプレゼンテーション資料を作成する技術。
    (以下略)」
    http://tinyurl.com/pt622bu
    ====引用終わり

    「この文章を書いた馬鹿はどこのどいつだ.
    連れてこい」と言いたくなるレベルのひどさです.
    大急ぎで引用しつつ, いくつかコメントします.

    ====引用はじまり
    「数学」とはどんな分野か?
    ●会計や情報処理プログラミングなど多岐に渡って研究
    ====引用終わり

    数学の専門の話が一切ない時点で
    何だこの説明は, と思いますが,
    会計の話をするというのは聞いたことがありません.
    統計学は専門にやっている人がいますが,
    会計と統計は全く違います.

    世間的な意味で「情報処理」というと,
    情報処理技術者とかそういう方向を想定するでしょう.
    そんなことは数学科ではしませんし,
    どの学部学科でもやらないでしょう.

    情報科学科・情報工学科ですることも
    全く違うことです.
    もちろん関係はありますし,
    情報工学ならもっと関係は深くなりますが,
    Word や Excel の使い方なんてやりません.

    ====引用はじまり
    情報化社会には欠かすことの出来ない分野。
    ====引用終わり

    Amazon や楽天などネットで買い物をしたことがある人は
    多分使っています.
    暗号の理論や, それ以外にも符号理論,
    Google の検索で有名なページランクの基礎原理など
    いくつか情報関係の応用はありますが,
    数学それ自体ではなくあくまで応用です.

    この辺がやりたければ数理工学科などに
    進学するのがいいでしょう.
    名前が多少違くても近いことをやっている学科はあります.
    数理工学そのものずばりなら,
    東大と京大にはあったはずです.

    応用数学科もそれなりに
    近いことをしている人はいますが,
    この「近いこと」は暗号の理論だとか
    そういう意味での近さです.

    情報化社会に深く関わりがある部分はありますが,
    あくまで数学の一部です.

    ====引用はじまり
    数学は情報科学の基礎となるもので、
    コンピューターのプログラミングなどにも直接的に関係している。
    ====引用終わり

    基礎の 1 つではありますが,
    あくまでそれだけです.
    数学科で情報科学関係のことを学べると思ってはいけません.
    大抵ほとんど全くやりません.

    そういうことがしたければ,
    情報科学・情報工学などそのものずばりの
    ところに行くようにしてください.
    数理工学とか応用数学でもまあいいですが,
    それだとあまり深く突っ込んでやらない可能性も高くなります.
    もちろん自分で勝手に独学すればいいだけですが.

    話がずれますが,
    こういうときにどうしても独学しないといけなくなるので,
    受験のときから独学の習慣と方法を身につけるように
    勧めています.

    ====引用はじまり
    情報技術は各種学校や企業でも、日常的に使われるもので、
    その技術は日々進歩しているので、常に学ぶ姿勢が必要とされている。
    ====引用終わり

    ここでいう情報技術が何を指しているのか,
    まずそこからが問題です.
    情報関係の技術が日進月歩というのも正しいですが,
    ハード面での進歩からソフト面での進歩まであり,
    全部やるのも到底不可能ですし,
    数学が直接関係ないのもたくさんあります.

    非常に誤解を生む文章というか,
    書いた人が何を考えて書いたのか,
    正気かどうかを疑わざるをえない文章で,
    頭が痛いです.

    ====引用はじまり
    また、情報科学の基礎として必要な数学を、入門から数値解析まで
    体系的に修得することにより数学の専門家としての要素を身に付けることができる。
    ====引用終わり

    情報科学の基礎となる数学以外にも
    数学はたくさんあります.

    また数値解析はあったとしても選択の講義でしょう.
    数値解析自体を専門にしている人もいますが,
    体系的にやるかと言われると微妙です.
    数学として体系的にはやりますが,
    数値計算の実務に使うようにやるかというと
    また別なので.

    あと数学で数値計算する人,
    そんなに多くないというか少ない印象があります.

    情報科学の基礎と思って数学をしているわけでもないですし,
    情報まわりの数学をやったところで
    数学としての数学を体系に学ぶことはできません.
    情報関係の数学だけで
    数学の専門家としての素養は身につきません.

    本当にこの文章が何を言っているのか
    全くわからず混乱しまくっています.

    ====引用はじまり
    「数学」で学べる事は?

    情報の基礎であるWord、Excel、PowerPointで、
    レポートやプレゼンテーション資料を作成する技術。
    また、情報の誤りを自動的に検出・訂正する符号の仕組みを理解し習得できる。
    コンピューターの本質を理解し、幅広くプログラミングを作成する能力を養える。
    ====引用終わり

    嘘もいいところです.
    何をどうすればこんなひどいことを書けるのか,
    全く理解できません.

    まず Word, Excel はほとんど使いません.
    発表のときに PowerPoint を使うのではないか,
    そう思う人がいるかもしれませんが,
    数学科ではあまり使いません.

    式を書くのが弱いからです.
    もっというと式混じりの文章,
    特に論文を書くのに使う TeX というソフトがあって,
    それで発表に使うスライドを作れるので,
    そちらで発表用の資料を作ることがほとんどでしょう.

    数学科の文化からすると,
    スライドすら使わず
    黒板に板書することも多いです.

    符号の仕組みうんぬんというのは
    上でも少し書いた符号理論のことでしょう.
    符号理論は代数幾何という数学が
    関係していますが, (代数幾何が) 破滅的に難しいです.

    学部 3 年くらいから専門にわかれはじめるところで
    学ぶことなので, 皆がやるわけではありません.
    大学院からとはいえ数学を出ている私も,
    代数幾何はほとんど全くわかりません.
    実際, 専門が違う場合,
    私のように代数幾何は全くわからないという人も多いです.

    そして数学をやっていても
    コンピュータの本質など全くわかりません.
    そもそもそういうことをやらないからですが.

    プログラミングも必修ではありません.
    やる人は勝手にやっています.
    それ自体専門で, 企業と共同研究している人もいますが,
    それはそういう専門だからです.

    それにしても数値計算が主体で,
    幅広くプログラムすることはありません.
    文章書いた人が幅広いプログラムというので
    何を考えているのかもわかりませんが.

    どうでもいいですが,
    【プログラミングを作成する】という言葉おかしいですね.
    【プログラムを作成する】ならわかりますが.

    ====引用はじまり
    「数学」に関連する仕事は?

    企業でコンピューターを使ったプレゼンテーションなどの資料の作成や、
    情報処理や在庫管理・会計などにも幅広く役立つ知識。
    また企業や各種研究機関などでも、
    それぞれの内容に応じたコンピューターのプログラミングに活用できる。
    各種学校でも指導者として活躍できる仕事だ。
    ====引用終わり

    これもよくここまで嘘八百書けるなと
    怒りすら覚える内容です.

    プレゼンテーションの資料作成など
    誰でもやるので, 数学科とか全く関係ありません.
    在庫管理はロジスクティスあたりで
    無関係とは言いませんが,
    応用数学の OR (Operations Research) で対応すべき話でしょう.

    会計というのは何を意図して言っているのか
    本当に全くわかりません.

    基本的にプログラミングは
    自分で勝手にやるもので,
    教わるものではありません.
    講義はいくつかありますが,
    それで身につくなら何の苦労もありません.

    最後の【学校でも指導者として】とかいう一文も,
    本当に気が狂っているとしか思えない
    紹介文で意味がわかりません.

    せっかくなので,
    具体的な話としては 2008 年頃の東大数学科,
    修士課程の話しか知りませんが,
    少しお話しておきます.

    就職先として多いのは,
    小中高の教員, 金融・保険関係,
    その次にメーカーの技術職あたりだったはずです.
    あと半分くらいが博士課程にまで行きます.

    金融関係って何で?
    と思うかもしれませんが,
    クオンツという専門職があり,
    この人達は確率微分方程式という数学を
    使ったりする (学部 4 年くらいでやる内容) ので,
    ある程度数学がいるのです.
    興味がある人は『物理学者、ウォール街を往く。』とかを
    読んでみてください.

    http://tinyurl.com/occ437b

    保険関係でもアクチュアリーというのがあり,
    料率計算をする専門家がいます.
    そこを目指して行く人がいるわけです.
    卒業生にもたくさんいます.
    OB 会に行ったらやたらたくさんいたので驚きました.

    メーカーだと数値計算まわりで
    いろいろあるようです.
    受験生には有名でないでしょうが,
    化学系のメーカーで昭和電工という有名な会社があります.

    そこに行ったとき, 数学関係の人は
    数値計算まわりでとても求められている
    という話を社員の方から伺ったことがあります.
    その方は生物出身と仰っていました.

    メーカー関係だとデザインにも関係します.
    デザインは格好いいだけでは話になりません.
    風の抵抗をおさえたり,
    燃費などとも関わるからです.

    試作品を作って風洞実験すればいいのですが,
    いちいち作っていたらその分のお金と
    時間がかかります.
    それを削るために数値実験をするのです.
    流体力学など物理の基礎知識もいりますが,
    それはチームで専門の人が他にいれば,
    本当に細かい部分はカバーしてもらえます.

    数学の就職というと,
    私はこういうイメージが強いです.
    情報関係もないわけではないですし,
    実際にいますが,
    メインとは言い難いのが実情と思います.

    あとついでに書いておくと,
    最初にツイートを紹介した人は
    奈良女子大, 情報科学科の鴨浩靖先生です.

    情報科学科所属ではありますが,
    正確には数学者と言った方がいいでしょう.
    http://tinyurl.com/nza3jp7

    高校生の皆さんには意外かもしれませんが,
    時々「本来の所属とは違う学部学科にいる教官」もいます.
    例えば東工大から京大の大学院に行った知人がいるのですが,
    彼は物理から情報に行きました.

    情報系の研究に専攻を変えたと
    思うかもしれませんが,
    あくまで教官は物理の人で,
    何故か所属が情報だから
    そこに行ったということです.

    工学部の中にバリバリの数学をやっている人がいたりもします.
    大阪大学の基礎工学部にそういう人がいます.

    この辺は大学院のときに考えるべきことで
    大学受験で考える必要はないことですが,
    せっかくなので少し説明しておきました.

    本題に戻りますが,
    とりあえず自分が所属していた学科でもあり,
    はっきりと知っていることなのでコメントしました.
    しかし受験界隈にはこのような大嘘が
    意外と蔓延しているのかもしれません.

    ネットの情報を鵜呑みにしないで,
    信頼できる人から情報を取ることも
    忘れないようにしてください.

    最後に: 気軽に質問してください

    大学受験に限らず何か聞きたいことがあれば
    このページを参考に気軽に質問してください.
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    道具や設備に関しては後程さらに詳しくご紹介しますが,
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    特に大学に関して大学のオープンキャンパス情報, 研究室見学や
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    こうした活動で新たな世代の仲間を増やすことに加え,
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    お互いの活動を補完しあう枠組みを作っていく野望があります.

    インターネットでの直接指導や情報発信もしていきます.
    私は東京出身ですが学力的にあまりよくない地域の出身で,
    教育関係の情報がほとんど入ってこない環境だったので大学に入ってから
    進学校出身者との情報格差に愕然とした記憶があります.
    少しでもその格差を埋めるべく活動を続けていきます.

    私自身, 白血病で塾・予備校通いする体力もなく,
    家が貧乏だったところに治療費の負担があって,
    学校外の教育機関に通う金銭負担も厳しい状況があり,
    独学で何とかしなければならない人達がいます.
    昔の自分, ひいてはそうした病気・障害で苦しむ人達のため,
    独学の方法を伝える Kindle 書籍を出版しました.

     

    しかしこれ以外にも何か救いの手を差し伸べたい,
    そうした人達をサポートするネットワークを作りたいと考えていて,
    プロジェクトを計画中です.

    環境整備

    道具・品物の調達・整理

    学習を続け成果の発信を続けるためには様々な道具や品物が必要です.
    筆記用具なしに勉強ができるでしょうか.
    また仕事は学習の集大成として
    成果を発信して提供することでもあります.
    様々な道具なしに仕事が捗るでしょうか.
    汚い部屋や落ち着かない環境で
    集中して学業や仕事に取り組めるでしょうか.

    1 人 1 人に深く向き合ってご要望・お悩みを伺い,
    それらにお応えするべく,
    道具や品物の調達や整理に関するサービスを提供します.
    例えばお子さんが高校を卒業された方にとって
    高校時代の参考書が不要になることがあります.
    一方でこれからお子さんが高校に入学される方がいます.
    一方では不要品の廃棄, 一方では必要な品を手に入れたい要望があります.
    起業したての方がオフィスを構えようとしたとき,
    必要な机や椅子を買い揃えたい要望があります.
    その一方, 働きやすい環境整備の一環として机や椅子を新調し,
    古い物を大量に処分しなければならない企業があります.
    廃棄品の処分には当然お金がかかりますが,
    必要としている人にお渡しできれば,
    お金を頂きながら感謝されることもあります.
    私はこうした要望の架け橋となり,
    作業の代行や必要があれば業者との橋渡しもいたします.
    勉強に集中できる勉強部屋とは何かや, その作り方などもお伝えできます.

    成果を受け取るためのお手伝い: スマホ・タブレット・パソコン

    学習を続けるためには的確に情報を探し,
    受け取り, 発信することが必要です.
    最近このための道具としてスマホ,
    タブレット, パソコンは欠かせない存在になっています.
    これらの使い方だけでなく選定もお手伝いします.
    電源の押し方やマウスの使い方,
    検索の仕方といった基礎からサポートします.
    インターネットができるようにする
    お手伝いやサービスについてのご相談もお受けします.

    成果を発信するためのお手伝い: ブログやホームページの構築・管理, 教材作成

    学習を続けるには基礎となる事柄を
    深く広く学習し実践していく必要があります.
    日々進歩を続ける世界に追いつき追い越す必要があります.
    一番よい学習法とは何か?
    それは人に教えることです.
    人にものを教えるためには,
    少なくとも自分自身の疑問点は
    事前に解決しておく必要があります.
    そして情報発信を続けていると
    同好の士が集まってきます.
    疑問が湧いてきたとき,
    詳しい方がいれば教えを乞うこともできます.

    近年, こうした場や環境は
    学校や職場だけでなくインターネット上にも存在しています.
    ブログやホームページ, SNS は
    情報発信・交流の場として欠かせない存在になっています.
    そうした情報を発信し, 場や環境を快適に保つお手伝いをいたします.
    ただブログやホームページを作るだけでなく,
    必要ならサーバの契約や管理・保守まで承ります.
    配布したいファイルやプリント作成のお手伝い,
    事務処理のサポート,
    授業や講義風景の動画の撮影・公開・編集などもお受けします.
    必要ならプログラムを組んで事務処理を自動化したり,
    数学や理科の式を含んだ文章を見栄えよく作る
    お手伝いや図表作成のサポートもいたします.
    講義の DVD 作成も可能です.

    価格表

    下記費用は目安です.
    分割払いなどのご相談もお受けできます.
    上記以外でもお気軽にご相談ください.

    項目 費用 備考
    学習補助 5,000 円– / 時間 調査が必要な場合は別途費用追加あり
    講演 200,000 円– 詳細は別途ご相談
    スマホなど選定・使い方講習 20,000 円– / 1 人 詳細は別途ご相談
    パソコン調達 80,000 円– / 1 台 スペックなどにご希望あれば別途ご相談
    ホームページ制作・管理 500,000 円– サーバ管理含め詳細は別途ご相談
    環境整備, 物品調達・整備, その他 50,000 円– 詳細は別途ご相談

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