はじめに
これは Math Advent Calendar 2017の12/4の回です. ちょっと書き足りないところもあるので適当なときに追記したいとは思っています.
当初はテキストも載せていたのですがWeb上では読みにくいため次のリンクにあるPDFだけにしました.
これは Math Advent Calendar 2017の12/4の回です. ちょっと書き足りないところもあるので適当なときに追記したいとは思っています.
当初はテキストも載せていたのですがWeb上では読みにくいため次のリンクにあるPDFだけにしました.
これは無料メール通信講座, 応用からの中高数学再入門 中高数学駆け込み寺の
読者アンケートを受けた記事内容だ.
一般的に大事そうだったのでサイトにも転記しておく.
以下メールの内容.
気になるところが 2 つありました.
- ある程度微分できても微分方程式の概念を掴むのは難しい, と感じました.
- 微分方程式の概念が掴めたら嬉しいですね
まず微分と微分方程式は原則として全く違う話なので,
微分への理解と微分方程式への理解も全然違う話ですね.
もっと本質的に気になったのは「ある程度微分できる」というところ.
微分できるというのが「具体的な関数の微分を計算できる」という意味なら,
微分の計算ができるだけで原則的に理解とは全く関係ない話です.
極端な話, 数式処理プログラムでさえきちんと設計・実装すれば微分の計算はできます.
つまり概念として微分を知らなくても計算はできます.
この方が「微分できる」と言ったときに何をイメージしたのか,
それをぜひ伺いたいですね.
そして後者の「微分方程式の概念を掴む」というところ.
これは何を意図しているのかが全然わかりません.
先日, 号外として次のようなタイトルのメールを出しました.
受け取っていない方もいるでしょうから,
サイトに記事として上げておきました.
微分方程式はたぶん微分とつくから鬱陶しいので,
方程式と思ってもらえればいいです.
これでわからないなら,
あなたはそもそも方程式を理解していないですね.
理解していないからダメとかそういう話ではなく,
単に事実認識の問題です.
方程式とは何か?
みたいなことも中高でほとんどまともにやらないので,
それも仕方のないことではあります.
いちおう簡単に言っておくと,
何らかの変数と関係式があり,
変数に適当な値を入れたときだけその関係式が
成り立つ場合にその関係式を方程式と言います.
いまは関係式に微分が使われているだけです.
中高では方程式というと代数方程式,
つまり $x^2 – 2 x + 1 = 0$ のような方程式を指します.
これは関係式を数の加減乗除で書いている方程式です.
数の加減乗除が関数の加減乗除に変わったのが
微分方程式であり, それ以上の意味はありませんし,
概念的にもそれだけです.
物理なり生物なり経済なりに使うときには
その分野に応じた意味づけはされますし,
数学内部であっても応用されるときには
その文脈に応じた意味があります.
しかし, 本当に純粋に概念的に何なのか,
と言われたら先程書いたような答えですね.
少し補足してもう一度書くと次の通りです.
何らかの変数と関係式があり,
変数に適当な値を入れたときだけその関係式が
成り立つ場合にその関係式.
特に関係式に微分が使われているとき
微分方程式と呼ぶ.
この極めて抽象的な表現で何か理解できるかと
言われたらそれは厳しいとは思いますし,
特にこれ以上の意味はありません.
ちなみに「数学ができる人」が
こういう概念レベル, 抽象論を理解できているかは別ですね.
先程書いたように「微分ができる」と言っても
具体的な計算ができること,
特に具体的な導関数の計算ができることと,
幾何的に見たときの導関数の気分を理解していることと,
微分そのものを概念的にどう理解するかということの間には
おそらくそれぞれ深いギャップがあります.
数学科で言うなら理解のレベルは
最後のところを要求しますし,
それも概念的にいろいろな捉え方があって,
各人の専門によってどうするかがまた変わります.
こうした認識の差を埋めることが
私が提供すべきコンテンツの内容になるべきなのだろう,
そんな感じがします.
その前に「概念的に理解」とか,
もっと強く「理解」という言葉の意味に対しても
共通認識を作る必要がありますね.
「概念的に理解」するというのが何を指しているのか,
いまだにさっぱりわからないです.
人によって意味するところも違うでしょうし.
まだ提供しているコンテンツと
求められているコンテンツに
ギャップがある気がしています.
何とかする気じたいは満々なので,
引き続きぜひコメント頂ければ,
と思います.
ではまたメールします.
これは無料メール通信講座, 応用からの中高数学再入門 中高数学駆け込み寺の
読者アンケートを受けた記事内容だ.
一般的に大事そうだったのでサイトにも転記しておく.
以下メールの内容.
気になるアンケートの回答があったので,
急ぎコメントしました.
アンケートの回答集の PDF を次の URL から
ダウンロードしてください.
その 7 と その 8 が追加分です.
詳しくは PDF のコメントを見てほしいのですが,
その 8 で「もうすこし専門用語を簡単かつ概念的に理解できる説明がほしい」
というコメントがありました.
以前次のような記事を書いたことがあります.
この記事の要約は最初に引用したツイートで尽きています.
引用すると次の通り.
『「数式を並べるんじゃなくて、
概念を説明してほしい」的なことを言われた経験がある』
は『「抽象化された数式は難しくて理解できないので、
具体例を上げて説明してほしい」という意味で』というのは
非常に深い洞察だと思った。
PDF の中でもコメントしたように,
「概念的に理解する」というのは
抽象的に理解するということで,
これは理解の究極的な形です.
「もう少し」とかいうレベルではありません.
いきなり究極レベルの理解を「もう少し」とか
いうので求められるのは驚きしかありません.
「概念的に理解」という異常なまでに
高いハードルを設定するのは
ただただ修羅の道です.
数学科でただただ数学と向き合おう,
というタイプの人でもない限り,
「概念的に理解」しようとすること自体
おすすめできません.
先程紹介した記事のように,
「概念的に理解」というのが
「具体的に説明してほしい」ということなら,
そのように正しく日本語を使ってほしいです.
意思疎通できなくて本当に困っています.
数学に限らず勉強していてよくあるのは,
言葉を雑に扱ったせいで勝手に混乱して
勝手に自滅して挫折することです.
本当によくあります.
言葉は大切に扱ってください.
余裕がある限りアンケートには
小まめにコメントしていくようにします.
それ以外にも何か質問があれば気軽にどうぞ.
余裕がある範囲で対応していきます.
ではまたメールします.
数学あいかわらず苦手だけど、数学得意な人達にとってはプログラミング言語と同様の便利なツール、って感覚が分かってきた。 https://t.co/lgHCS0IVTY pic.twitter.com/cvZ1q8WEsv
— Kazunori Sato (@kazunori_279) 2016年10月4日
参考にするためまずはメモ.
どういうコンテンツ作っていこう?
とりあえずは Sympy 頑張ろう.
こちらに PDF があります.
サイトでは見づらい方, コンテンツを手元に置いておきたい方は
ダウンロードしてご覧ください.
最初に偏微分方程式のシミュレーション・アニメーションを見てもらいました.
物理, 経済, 生物で出てくる微分方程式を紹介し,
それを差分近似でシミュレーションしました.
このシミュレーションの中で出てくる数学にベクトル,
関数, 数列, 漸化式, そしてもちろん微分があります.
それらを順に説明してきました.
高校で学ぶ関数の大事な具体例として指数関数,
三角関数や対数関数があります.
指数関数と三角関数について微分方程式を解く最初の段階で紹介しました.
中学から出てくる一次方程式については,
シミュレーションで実際に解いたのが一次方程式ですし,
微分の基礎に横たわっているのが一次近似という発想だ,
ということも紹介しました.
説明不足なところも多いです.
しかし細かいところばかりにこだわって大局を見渡せないのが問題だ,
というのがこの講座を作った動機です.
まずはこの大きな流れ,
社会を支え社会に生きる数学の姿を感じてもらうことに集中しました.
意識するところは大きくわけて 2 つあるでしょう.
これはもちろんあなたが次のどのタイプに入るかによります.
どんな興味があるかによっていったん道がわかれます.
その道はあとで合流するかもしれないし,
合流せずとも細く長くずっと続いていくかもしれません.
タイプごとに指針や参考書を紹介します.
都合のいい部分をうまく使ってみてください.
これからいろいろな本やコンテンツを紹介していきます.
しかしその前にこの講座に参加したあなたに必ず読んでほしい文章があります.
もともと山形大学の数学エッセイコンテストで入賞していた作品です.
理学部や数学科の HP 改訂でどこにあるのかわからなくなってしまいました.
もちろん著作権などの微妙な問題もあるのですが,
埋もれさせるにはあまりにも惜しい文章です.
そしてこれは何をさしおいても真っ先に読んでください.
「数学とこんな付き合い方もできるのか」とはっとさせられる,
穏やかな筆致のとても素敵な文章です.
6 ページの短い文章なのでちょっとした隙間時間でも読み切れます.
簡単にあらすじを言うと,
中学の数学で挫折した女性がお子さんと一緒に算数から勉強をはじめ,
数学の呪縛から解き放たれたという文章です.
勉強の仕方もとても示唆的です.
小学校 1 年からお子さんとその日習ったことを一緒に勉強していくスタイルです.
要は自分で「今日はこのくらい」としたのではなく,
お子さんの授業の進度という他人のペースに合わせて,
9 年かけて中学数学まで勉強を続けた事例です.
子どもからすれば全科目で毎回新しいことをたくさん勉強するわけで,
とんでもないハードワークです.
しかし算数だけ取り出すなら,
それも大人の視点から見るのなら,
十分小さなボリュームに小分けされていると思っていいでしょう.
今回の通信講座のスタイルはもちろんこれを参考にしています.
大人の勉強スタイルはいくつかあります.
何をどうしたいかによって使い分ける必要があります.
そしてあなたの目標によっては短期決戦スタイルの勉強が不向きな場合があります.
この植村さんの事例を単なるストーリーとして消化するのではなく,
ここで語られた無理のない勉強スタイルをどう自分の生活に組み込むか,
そこまで考えながら読むようにしてください.
「こんな本がいいですよ」とか,
「こんなサービスがいいですよ」とかいう具体的な話をする前に,
『たかが数学, されど数学』での大事な教訓をまとめます.
端的に言えば 1 人で勉強するのはつらいから誰かを巻き込みましょう,
ということです.
1 人で勉強できるなら最初から中高数学で困ってないはずです.
本の選び方がよくないとかいう話よりも,
こちらの方が本質的です.
そもそも本当に数学を勉強したいんですか?というのもけっこう微妙な問題です.
この辺を掘っていきましょう.
環境の重要性は勉強・学業という視点からはあまり強調されません.
しかしとても大事なことです.
わかりやすいのは部活やスポーツでしょうか?
「ちゃんとやるならいい環境で」というのは,
いたってふつうの考えとして浸透しているように思います.
クラブチームや強豪校からプロへ,
こうした流れの中で他人と切磋琢磨する環境が大事だ,
とはよく言われることでしょう.
これは勉強する上でも同じです.
私は中高はふつうの公立校でした.
しかし大学に入っていわゆる進学校と呼ばれる学校に通っていた友人達の話を聞いたら,
環境というか世界が違うことに気付きました.
勉強するのは当たり前だし,
いろいろな情報が入ってくるし,
何より楽しそうに勉強している人が周りに多いから自分も勉強していて楽しくなる,
そういう常識・感覚レベルで全く違う世界に生きていました.
ちなみに私, 高校で文系理系を選択するとき,
理系の人ってみんな数学好きだと思っていたんですね.
進級したら全然違うのでめちゃくちゃ驚いて,
「こんなのは自分だけなのか」と思っていました.
大学に入ってようやく「ああ,
同類はこんなにたくさんいるじゃないか」とわかりました.
環境が違うと本当に世界や感覚, 常識が全然違います.
意図的かどうかはさておき,
植村さんはすさまじい環境を整備し,
尋常ならざる目標を立てています.
目標は「小学校に上がった子どものペースに合わせて 9 年かけてやり直す」です.
3 日坊主という言葉があるくらい,
行動が長続きしないのがふつうです.
その中で 1 年どころか 9 年がかりでやり通すというのは尋常なことではありません.
そして環境.
お子さんの学習状況というペースメーカーがあります.
毎日たくさんの科目で新しいことを習い続ける子どもからすればしんどくても,
算数に的を絞った大人からすればまあゆっくりです.
無理が全くないとも言えます.
しかも次のような記述もあります.
知りたがり屋のオカンがすぐ頭を突っ込んでくるので面白がって今日習ったところを得意になって教えてくれた.
母親が面白がって聞いてくる.
子どもたちも面白がって楽しく勉強する.
わからないところは得意になって教えてくれる.
お子さんは無料の教師になってくれてさえいます.
はっきり書いてないですが,
植村さん, 自分がわからないところをわかるように教えてくれたら,
自分のお子さんをすごい褒めたと思うんですね.
そういういいフィードバックのループが回る環境を作ったわけです.
勉強が続かないわけがないですね.
これが, この環境構築が本当に大事.
他人の力を借りるというのは,
簡単に言うとそういう環境を作ることです.
「何か勉強しないとまずいよな」とか,
「私も何か勉強してみたい!」,
そう思える環境を作ってそこに所属することです.
要は 1 人でやっても続かない現実とどう向き合うか,
そういう問題です.
植村さんのようにお子さんがいるならそれを刺激にするのもいいでしょう.
お子さんは教師にもペースメーカーにもなってくれます.
お金もかかりませんしね.
もちろんこんな都合のいい環境が自然に作れる人はいないでしょう.
お子さんが「勉強嫌い」ならそもそもお子さんの力も借りられないでしょうし.
そうなると他で環境を作る必要があります.
最近あまり聞きませんが,
特にあなたが都会にお住まいなら,
朝活に顔を出して毎日朝 30 分は勉強する,
そういう環境を作ったり使ったりしてもいいでしょう.
みんな何か目的に向かって行動している環境に身を置けば,
自然にあなた自身も行動できるようになれますよ.
ただ, これはこれで割と強い意志が必要です.
朝活の場に行き続けないといけないですから.
他人を本気で巻き込もうと思うなら,
積極的に話しかけたり勉強会の場を作ったりするのも必要ですしね.
そういう観点からすると,
1 番手っ取り早いのは児童・生徒向けの塾などに参加することです.
時間が合わないなら進研ゼミなどの通信教育もあります.
ちなみに私の知人の女性で「彼氏からもらった数学ガールをちゃんと読んでみたくて」と言って,
公文式に通って教材をもらい,
自分でコツコツ進めている人がいます.
「因数分解って楽しいですよね!」と本当に楽しそうに言っていて,
「ああ, いいな」と素直に思いました.
はっきり言えば 1 人でやっていても心が折れます.
だから他人を巻き込もう, そういう話です.
こういうことを言うと嫌がる人も多いのですが,
お金を払って環境を作るのはお勧めですよ.
それは自分の覚悟の証でもあります.
逆にそうまでしてもやれないなら,
それはあなたにとって算数や数学なんて必要ないからです.
継続的にお金を払ってまでやりたいか,
これは判断基準としてかなり使えます.
これ, 本当に真剣な話なんですが,
例えば数学できなくて困ったことありますか?
学生の頃に試験で困った以外の経験ありますか?
どうしても数学したいというのに何で自分 1 人で続けられないんですか?
もしも好きなことなら意志の力なんて言う余地すらなく勝手に続けますよね?
その辺までちゃんと自分の心と相談してみてください.
環境を作るのが大事とは言いました.
しかしなかなかその環境を作るのも難しいのが現実です.
要は独学せざるを得ないこともよくあります.
いま本についても調べているところです.
しかしある程度の薄さで中高全範囲をカバーしつつ,
発展的な話題も程々に扱っている都合のいい本はあまり見かけません.
発見次第適宜紹介したいとは思っています.
くり返しになりますが,
本の選定基準を改めてまとめます.
この 2 点を重視するのがお勧めです.
少し違う視点からのお勧めがあるので,
それも紹介しましょう.
それはストーリーに数学が埋め込まれた本を読むことです.
本当に数学もきちんと勉強できるという点からすると次の数学ガールがお勧めです.
ここでは一冊しか紹介していませんが,
ちょうど中高の数学に対応するレベルの内容が
「秘密のノート」シリーズとしてシリーズ化されています.
1 冊 1 冊は 200 ページ程度あるし,
全部買うとそれなりの値段にもなります.
しかしそれだけのお金をかける価値のある本・シリーズだとも思います.
次の本はいわば本編, 大学の数学にも足を踏み入れた内容です.
これもかなり発展的な話題を丁寧に追いかけています.
特定の分野を詳しく追いかけるというより,
ある問題を考えると自然に関係してくるいろいろな数学の世界をのんびり垣間見ていくという感じです.
こちらもシリーズで既に 5 冊以上出ているはずで,
全部買うとそれなりの値段になります.
しかしこれもそれだけの価値はあります.
あなたはもっと気楽に数学を楽しみたいと思っているかもしれません.
息抜きに数学をネタにした小説を読んでみたい,
そんな要望もあるでしょう.
その手の本やコンテンツは最後にお伝えします.
ご興味があればそちらも見てみてください.
大人向けの数学に関するリアルの教室を 2 つ知っているので,
そちらもご案内しておきます.
どちらも東京にあります.
和は大阪にも展開しているようです.
これは私の活動と全く関係ないサービスです.
評判は悪くないみたいなのでとりあえずご紹介, という感じです.
両方とも有料でそれなりに値段も張ります.
リアルでじっくり質問したいといったご要望がある方にはいいでしょう.
費用はだいたい 10,000-15,000 円/月くらいのようです.
東京以外にもあるかもしれませんが,
ちょっとそこまでは調べきれていません.
それ以外で知ってるところというと,
「数学カフェ」などの勉強会をやっている人達がいます.
そうしたところでやるのも一手でしょうね.
例えば次のところはちょっとやりとりしたことがあります.
東京と埼玉でやっていますね.
これは会場代やお茶代くらいで「有料」という感じではないようです.
その他には Skype を使ってオンラインセミナーをしている人達がいたりもします.
私も以前, 東大と京大の学生がメインの参加者だった Skype セミナーに参加したことがあります.
オンラインならいろいろやりようもあるし,
私にも多少のノウハウがあるのでそれをご案内することもできます.
目的はいろいろあるでしょう.
昔の苦手意識を克服したいだとか,
大学の数学のようにもっと進んだことにも興味はあるけれど,
まずは中高数学をちゃんとやりたいとか.
一応書いておくと,
中高数学を知っているかどうかと大学の数学への適性・耐性があるかは全く別の問題です.
さらに物理なり化学なり生物なりの理工学をやるのに,
中高の数学を知っていることがどの程度意味があるかも微妙なところです.
必要な数学は大学教養の数学みたいなところでもっとハードですし,
1 から勉強し直しという感じになるからですね.
全く無駄とまではいいませんが.
で, 中高数学の復習がしたい,
そういうニーズに応えるには圧倒的なマンパワーがいります.
「どこがわからないのかがわからない」みたいなことを言う人もいるからですね.
たいてい何 1 つわかっていない状態です.
これをきちんと納得してもらった上で必要なところに戻らなければいけなくて,
ものすごい時間とパワーが取られます.
あなた 1 人で対処できるならそもそもそんな状態になっていないはずで.
指導者がちゃんとマンツーマンで付き合って,
もつれた糸を解きほぐす必要があります.
そういう意味でもたくさん指導者がいて選ぶことができる,
塾のようなふつうの中高生向けサービスを使うのがお勧めです.
地域ごとにも特色があるようで何がいいかは個別にきちんと調べる必要があります.
大手だとどうしても画一的な対応になりがちなので,
個人経営レベルの塾がよさそうです.
大人相手でもじっくり付き合ってくれるのは,
個別に小回りが効くところに行った方が早いんじゃないかと.
もちろんあなたの身近にリアルなサービスがないかもしれません.
ペースメーカーという意味では既存の通信教育は使えるでしょう.
しかしその性質上, 中学高校の勉強の文脈,
もっとはっきり言えば受験対策が基本です.
もちろんそれで良ければ問題ありません.
それで駄目なら, 例えばその数学がどんな役に立つか知りたいと思うなら,
その手のサービスだと明らかに不十分ですね.
「こんなことが知りたい」と私に連絡してもらえれば,
私の知る限りで本などの適当なコンテンツを紹介できます.
でもこの本を 1 人で読み切れない問題が解消できません.
ペースメイクも厳しいですね.
それにその手のコンテンツは「帯に短し襷に長し」で,
指導者なしでの扱いがけっこう難しいです.
だからこそこの講座を作ったわけですし.
必要ならお問い合わせフォームなどから連絡してください.
ここまで書いた上であえて勧めるなら,
やはり先程紹介した数学ガールですね.
シリーズ揃えるとそれなりのボリュームになるのは難点と言えば難点です.
ただこのシリーズがいいのは,
登場人物が一緒に悩んでくれることです.
よく対話形式の参考書もありますが,
結局生徒サイドも相当要領がよくて「そんなにすぐわかるか」と言いたくなることが多いです.
その点, 数学ガールの登場人物は割と物分かりが悪いし,
突っ込みどころにガンガン突っ込んでいくので,
ふつうの中高数学の復習や再入門とは一味違った楽しさがあります.
この節はある程度中高数学をちゃんとできている前提で書きます.
そうでないと書きづらいですし.
何はともあれまずは 2 冊本を紹介しておきます.
両方とも今回のメインテーマ, 微分方程式に関する本です.
それぞれ詳しい書評を次のページに書いています.
書評ページでは本の記述にさらに踏み込んだことまで記録しています.
ぜひ参考にしてください.
今回の講座で設定した数学的なレベルから見て接続がいいのは,
後者の『微分方程式の定式化と解法』です.
数学的に踏み込んだ面白さとしては前者の『常微分方程式の新しい教科書』です.
具体的なプログラミングに使うのは難しいですが,
シミュレーションを含めた数値計算に関しては次の 2 冊を勧めます.
前者は中学高校でやってきたことをどうやって計算機に計算させるか,
それを詳しく議論しています.
もちろん微分方程式の話もありますよ.
後者は計算機で計算する, つまりプログラミングして計算するときにどんな注意が必要かを解説しています.
もしあなたがコンピュータの計算は厳密なんだと思っているなら,
衝撃を受けるかもしれません.
私は高校生のとき, 東大の計数工学科 (当時) のオープンキャンパスに行ったときにこうした話を聞いて,
驚いたことがあります.
この講座の続きとしてはまずこの辺の本をお勧めしておきます.
歯ごたえのあるラインナップです.
中高生向けの微分方程式の本というのもなかなかないので,
厳しいところですね.
上で紹介した本や微分方程式以外の方向性についてもう少し.
大雑把に言って数学科の数学方面か,
物理なり何なりの「応用」方面かを想定しています.
あなたがやりたいかどうかにもよりますが,
理工系の基礎としてやはり物理があるので物理は割と誰もが通る道です.
物理向けの数学という視点からはいろぶつこと琉球大学の前野昌弘さんによる次の本があります.
ヴィジュアルガイドの名の通り,
図がたくさん使われています.
前野さんじたい物理学者なのでその観点から見た解説です.
実際に物理では多変数を扱う必要があるので,
きちんとやるなら明らかに不足はありますが,
中高の数学からの接続という点ではむしろいいところでしょう.
あなたは文系かもしれないので文系向け数学,
特に統計学という方面もありますね.
残念ながらというか,
文系でも数学を使わなければいけない分野があります.
経済でも微分方程式が出てくること,
本編で紹介しましたよね?
さらに言うと何かのデータを処理しないといけないなら,
その時点で統計学が出てきます.
そこでは微分積分や指数関数の処理が必要なので諦めてくださいね,
と言わざるをえません.
最近だと文学でも文体研究でテキストをデータにして,
自然言語処理なりの統計処理をかけた結果を使って研究する話もあるようですし,
文学部でも使う人は使うでしょう.
自然言語処理は携帯の漢字かな変換のようなところで使う技術ですね.
プログラミングも必要です.
個別具体的な本もいろいろ知ってはいますが,
一般的には書きづらいところがあります.
実際にもっと専門的な内容の無料の通信講座,
現代数学観光ツアーに参加された方で,
ガロア理論のような大学数学に興味があるものの,
中高の数学もままならないという方がいました.
中高の数学を知っているからと言ってガロア理論が勉強できるわけでもありません.
ただ現状を詳しく把握できないとどこからどう勧めたらいいのか,
何とも言えないところがあります.
人に合わせて興味があるところからやっていくのがやはりよくて,
そこをきちんと擦り合わせないと勉強が
不当につらくなってしまいます.
あなたはプログラミングに興味があるかもしれません.
言語から何からいろいろな観点があるのですが,
グラフを描こう, 科学技術計算をしようという観点からは Python がいいと思っています.
実際この講座で紹介したプログラミングのコードは Python のコードです.
今勉強を兼ねてプログラミング関係のコンテンツや記事も書いているところです.
まとまった形にはしていないのですが,
例えば私のサイトでプログラミングや Python のカテゴリを見てもらえれば,
記事がたくさん置いてあります.
適宜参考にしてください.
この記事の中にも Python 入門といった記事はあります.
ただ他のサイトのコンテンツの方が網羅的で取り組みやすいのが正直なところです.
まだそこまできちんと整備していないので.
少し前まではドットインストールをお勧めしていたのですが,
全部勉強するのに有料会員になる必要が出てきてしまいました.
こちらも少しずつ情報を整備していく予定です.
漫画や小説からノンフィクション,
数学者のエッセイまでいろいろ入れてあります.
数学的に異常な難易度を誇る本も入れてあるので注意してください.
実際に私が息抜きに気軽に適当に眺めている本で,
基本的にどれもお勧めできるクオリティです.
今回もアンケートがあります.
改善につなげるためぜひ回答をお願いします.
この講座はいったんここで終了です.
ここまでお疲れ様でした.
細かい部分をあまり説明していませんし,
けっこう大変な内容だったと思います.
今後も数学や物理の学習に関する情報は配信していきます.
ぜひお付き合いください.
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こちらに PDF があります.
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前回で流れを一通り回収しました.
最初にとにかく微分方程式をシミュレーションしています.
物理, 経済, 生物といろいろな分野の現象が微分方程式で書けることを紹介し,
プログラムを書いて解いています.
そのあとベクトル, 関数, 数列, 微分とつなげてきました.
雑に「微分」と書きました.
数学的には微分というと微分 1-形式を想像したりもするので,
数学関係者からは怒られそうな書き方なんですがまあいいでしょう.
ちゃんというなら微分係数の定義,
そして導関数の定義です.
関数 $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ は次のように定義するのでした.
\begin{align}
f'(x)
=
\lim_{h \to 0} \frac{f(x + h) – f(x)}{h}.
\end{align}
微分係数はよく関数の接線の傾きと言われますね?
それは確かに間違いないし,
そういう絵も描けて目に見えて「わかりやすい」のかもしれません.
でも「だから何なの」と思いませんか?
ふだん接線引く機会なんてないし,
それでどこが嬉しいのか, 何を説明したことになるのか,
まあ分からない.
これで何かを説明した気になられても, とずっと思っていました.
地球が球体とか楕円体だとかいう話,
ふだん実感することありますか?
あなたが山に住んでいるなら坂のアップダウンが激しかったり,
海辺に住んでいると地平線が見えてしまったりするので微妙なんですが,
まあ地面は平らと感じていることにしてください.
この感じを数学的に抜き出したのが微分という概念です.
要は曲がっているものでも拡大していけばまっすぐに感じるよね,
という話です.
具体的には地面を歩いていても目に見える範囲で地球の曲がりを感じることはありません.
まっすぐどこまでも続いているように感じます.
実際には地球の表面は曲がっているにも関わらず.
このとき地球の大きさに対して人間がものすごく小さいことに注意してください.
地球を球と思うとだいたい半径が 6000 km です.
$10^{7}$ という桁の違いがあれば曲がったものもまっすぐに感じるのをふだんから実感しているわけです.
シミュレーションでもこの事情を使って近似をしています.
「だって実際平らだって思ってるでしょ?」という感じ.
数学的な言葉に翻訳すると全体を見れば曲面であっても,
局所的に考えれば平面で近似できるということです.
3 次元空間内での平面は $ax + by + cz = d$ という一次式で書けます.
この幾何を背景にした一次近似が微分の気持ちです.
曲がっているものをまっすぐ見るのが微分と言いました.
1 変数というか 1 次元というか,
その世界でまっすぐなものは直線です.
曲線を直線または線分で近似していこうというのが微分なわけです.
それで接線の話につながるんですね.
具体的な図は第 5 回のベクトル回で紹介しています.
後半にプログラムと一緒に図をいくつか載せているのでその図を見てみてください.
アニメーションも合わせて載せているので,
曲がっているものはまっすぐなもので近似できるんだ,
というのが視覚的にわかると思います.
微分できない状況はいくつかあります.
気分的に言えば変な曲がり方をしているものなんていくらでもあるし,
いつでもまっすぐなもので単純に近似しようとしてもうまくいくわけないよね,
というただそれだけの話です.
ご都合主義は押し通せないというだけ.
個別具体的にはいろいろあって,
特異点論みたいな大事な話もあります.
そこまでいくとウルトラハードモードになるので,
こんなところで議論しきれません.
お住まいの地域によっては全く感じ取れないかもしれません.
「地面」の定義次第なんですが,
とりあえず地球が曲がっていると感じられる人はそんなにいないと思っています.
曲がったものでも十分近づけばまっすぐ感じるよね,
曲線だったら直線, もっと言えば接線で十分よく近似できるし,
曲面なら平面, もっと言えば接平面で十分よく近似できるよね,
そういう話です.
今回もアンケートがあります.
改善につなげるためぜひ回答をお願いします.
次回は今後の勉強の指針をお伝えしていきます.
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ベクトル, 関数, 数列ときて,
数列を決めるルールとしての漸化式に流れてきました.
最初の微分方程式のシミュレーションでは,
そもそもの話として微分方程式を近似して漸化式を出し,
その漸化式をもとに数値計算・シミュレーションをしていたのでした.
いい加減この 2 つをきちんと繋げましょう.
それが今回の目的です.
前回は小学校の算数の文章題を思い出していました.
ついでに高校の力学の話もちょっとやりました.
要は $a_{n+1} – a_{n} = \alpha_n$ と階差数列が定数ではなく数列になっているわけです.
そして一般的にその数列がわからないから手も足も出ない, と.
一般論は諦めましょう.
階差 $a_{n+1} – a_{n}$ が数列であったとしてもどうにかなる場合はあります.
それは高校でもいくつか具体例は見ています.
一番暴力的に単純なのは $a_{n+1} – a_{n} = \alpha a_{n}$ のように,
階差が直接 $a_{n}$ で, それも $a_n$ の一次式で書ける場合です.
これは特に $a_{n+1} = (1 + \alpha) a_n$ なので等比数列です.
あなたは「そんな都合のいいやつだけ考えて意味あるの?」と思うかもしれません.
微分方程式を考えるなら十二分に意味があります.
それを見てみましょう.
まずは関数の微分係数を定義します.
ある点 $a$ での関数の微分係数 $f'(a)$ は次のように定義します.
\begin{align}
f'(a)
=
\lim_{h \to 0} \frac{f(a + h) – f(a)}{h}.
\end{align}
$\lim_{h \to 0}$ はあとで簡単に説明することにして,
まずは言葉を定義します.
次は導関数ですね.
いま微分係数の定義では点 $a$ を固定していました.
それを動かして一般の点 $x$ にすれば新しく数と数の対応が作れます.
つまり関数が定義できます.
その関数を導関数と呼びます.
元の関数から導出される関数だから導関数なんだと思ってください.
そもそも $\lim_{h \to 0}$ って何なのかと.
厳密な話は別のところでやっているので省略します.
ちゃんとやるの大変だし,
そもそも数学科でもない限り必要ない議論なので.
$\lim_{h \to 0}$ は $h \to 0$ の見た目の通り $h$ を $0$ に近づけていくという意味です.
$h$ を限りなく $0$ に近づけると言ったりもしますね.
つまり $\lim_{h \to 0} \frac{f(x + h) – f(x)}{h}$ は比 $\frac{f(x + h) – f(x)}{h}$ を考え,
$h$ をどんどん小さくしていった究極の姿を取り出せ, という命令です.
前回, 漸化式で数列 {$a_n$} の $n$ はステップだと言いました.
1 分後とか 1 秒後とかそういう意味です.
極限の記号 $\lim_{h \to 0}$ で出てくる $h$ が何を制御しているかというと,
まさにこのステップの刻みです.
$h$ が分なり秒なりの適当な意味で $1$ だとすると,
$f(x + h)$ は $a_{n+1}$, $f(x)$ は $a_n$ だとみなせます.
大雑把に言えば数列の $n$ 番目, $n$ ステップ目 $a_{n}$ を
$x$ 番目と思ったのが $f(x)$ です.
極限はステップの刻みをどんどん小さくしていきますよ,
と言っているだけです.
小さくしていった究極の姿が導関数または微分係数 $f'(x)$ なので,
$h$ が小さければ $f'(x) \fallingdotseq \frac{f(x + h) – f(h)}{h}$ です.
極限という面倒な概念操作をはさむので $f'(x)$ はどうしてもわかりづらいですが,
右辺でよく近似できます.
ここでごく単純に $f'(x) = \alpha f(x)$ としてみましょう.
$f'(x)$ は $df(x) / dx$ とも書けます.
最初にやった微分方程式と揃えるため,
変数は $x$ から $t$ にして関数は $f$ ではなく $u$ と書くことにすると
$\frac{du}{dt} = \alpha u$ ですね.
これは最初にやった放射性物質の崩壊の微分方程式です.
次にさっきやった近似を使います.
$\frac{du}{dt} = \frac{u (t + h) – u(t)}{h}$ なのでした.
上の 2 式をまとめると次の式が出ます.
\begin{align}
\frac{u (t + h) – u(t)}{h}
=
\alpha u(t).
\end{align}
もちろん次のようにも書けます.
\begin{align}
u(t + h) – u(t)
=
\alpha h u(t).
\end{align}
$t$ や $h$ で書き変わっているものの,
$t$ が変数で $h$ が固定のステップの刻みなんだと思えば,
$a_{n + 1} – a_{n} = \alpha’ a_{n}$ と同じ形です: もちろん $\alpha’ = \alpha h$.
ご都合主義のような解ける漸化式,
実は現実とよくマッチしてるんですね.
こんなところです.
この講座では放射性物質の崩壊と単振動くらいしか紹介してはいませんが,
数列の処理がきちんとできると割とそのノリで物理もできます.
高校でもやる単振動の運動方程式は $\frac{d^2 u}{dt^2} = – \omega^2 u$ です.
2 階微分の左辺はともかく右辺で $u$ の一次式が出てくるわけで,
大雑把に言えばさっき説明したのと同じ形です.
今回, 微分の話もそこそこに微分方程式に突っ込んで流れを回収しました.
次回はちゃんと微分の話をしましょう.
厳密な話をしていてもきりがないので,
高校であまり触れられない「気分」を紹介します.
今回もアンケートがあります.
改善につなげるためぜひ回答をお願いします.
ではまた次回をお楽しみに!
\clearpage
こちらに PDF があります.
サイトでは見づらい方, コンテンツを手元に置いておきたい方は
ダウンロードしてご覧ください.
前回数列の説明をしました.
関数は数と数の対応ルールのことで,
数列は関数の特別な形,
つまり自然数と実数の対応ルールのことでした.
で, 漸化式.
漸化式は数列のルールの作り方の 1 つなのでした.
ここから微分方程式から見た微分の発想につながっていきます.
この添字, 普段は数列の $n$ 番目としか言ってないですね.
もっと積極的な意味をつけましょう.
それは$n$ 分後とか$n$ ステップ後とか時間的な意味です.
2 つめの $n$ ステップがわかりづらいでしょう.
それはあとで説明します.
小学校の頃こんな問題があったのを覚えているでしょうか?
A さんは毎分 75 m の速さで歩いて家を出ました.
A さんは 5 分後に何 m 先にいるでしょうか?
こんなのは $5 \times 75 = 375$ で一発です.
これを数列のスタンスで解いてみましょう.
A さんの $n$ 分後の家からの距離を $a_{n}$ と書くことにします.
まず $a_{0} = 0$ ですね.
毎分 75 m の速さで進むので 1 分後の家からの距離 $a_{1}$ は $a_{1} = a_{0} + 75 = 75$ です.
2 分後の距離 $a_{2}$ は 1 分後の距離から 75 m 追加です.
式で書けばもちろん $a_{2} = a_{1} + 75 = 150$ ですね.
これをくり返せば $n+1$ 分後の家から距離 $a_{n+1}$ は $a_{n+1} = a_{n} + 75$ です.
1 分前にどこにいたかわかれば次にどこにいるかわかります.
いま毎分 75 m と言ったから $n$ 分後としただけで,
これが毎時 75 m だったら $n$ 時間後を考えたいし,
毎秒 75 m だったら $n$ 秒後を考えたいですね?
いちいち状況に合わせて $n$ の呼び名を変えるの面倒ですから,
$n$ は時間というよりこの適当な単位のことだと思いたいです.
それを言葉ではっきりさせるために $a_{n}$ を $n$ ステップ目と呼びましょう.
あなたは当たり前のことを言っているだけだと思ったかもしれません.
その通りです.
そしてこの当たり前を過激に推し進めると微分に近づいていきます.
高校の力学の基本は等加速度運動です.
つまりある時刻を基準にしてその $n$ ステップ後の速さを $v_{n}$ としましょう.
速度が 1 ステップごとに $\alpha$ だけ増えるのなら,
等加速度運動は $v_{n+1} = v_{n} + \alpha$ で決まる漸化式で書けます.
実際には 1 ステップとかケチくさいこと言わないで一気に次のように書きます.
基準時刻から任意の時刻 $t$ が経過したあとの速さは $v(t) = v_0 + \alpha t$.
ここで $v_0$ は初期速度である.
漸化式を解くと $v_{n} = v_{0} + \alpha n$ なので,
形式的に $n$ を $t$ に変えればいいだけです.
でもいきなり上みたいに書かれて物理全然わからん!と思ってたりしませんでした?
やってること, 小学校の頃と何も変わりませんよ?
ふつうは適当に平均を取ると毎分 75 mなのであって,
ずっと同じペースで動いているわけないですね.
漸化式で言うと $v_{n+1} = v_{n} + \alpha$ みたいなのが成り立ちません.
$\alpha$ がステップごとに変わるわけで.
どこにどう責任を押しつけるかは難しいところです.
いちばんシンプルなのは上に書いたように $\alpha$ を $n$ の関数だと思うことですね.
つまり $v_{n+1} = v_{n} + \alpha_{n}$ と $\alpha$ を定数から関数 (数列) にしてしまいます.
面倒なのでもう考える問題は A さんが場所 B から場所 C に移動する状況にしましょう.
そして $\alpha_{n}$ の部分をなるべくシンプルにしたいです.
実はここで究極的な理想形を考えると微分が出てきます.
とてもシンプルです.
ただもう少し現実の泥くさいところ・面倒くさいところを考えていきます.
何をどうがんばっても $\alpha_n = \alpha$ にすることだけはできません.
逆にもしそうできてしまったとすると全ての運動が等加速度運動にしかならないからです.
残念ながらそんな世界には生きていません.
とにかく $\alpha_{n}$ が曲者です.
これを何とかしたい.
もちろん一般的にはどうにもなりません.
でも特殊な状況なら何とかなるかもしれません.
数列と漸化式を基本に考えていても苦しいので,
いったんそこから抜けることにしましょう.
最初に漸化式は微分方程式を近似して出てくることを見ましたね?
このミニ講座では微分方程式が本体です.
何の指針もなく五里霧中を彷徨うよりも,
大事な微分方程式と関係した漸化式を考える方が手が打ちやすいです.
というわけで数列のレベルでぐちゃぐちゃ考えるのはこの辺にして,
もう微分に行ってしまいましょう.
今回はこの辺で終わりにします.
お疲れ様でした.
今回もアンケートがあります.
改善に役立てたいのでぜひご協力をお願いします.
ではまた次回をお楽しみに!
リストの一番左は特別: そこには手続きを置く.
命名と抽象化について割といいことが書いてある気がする.
太字で強調してあるところがあって,
何となく大事そうだからこちらにも書かせてもらおう.
プログラミングは命令的知識を扱い, 数学は宣言的知識を扱う.
命令的というのは「如何にして為すか」という意味で,
宣言的というのは「何であるか」という意味.
素数夜曲では「函数」と書いているがめんどいので関数と書くことにする.
いわゆるラムダの話から入る.
次の関数は $f(x) = x^2$ だ.
ラムダで書くと $\lambda x.x^2$.
ラムダ以外の書き方もあるがとりあえず本の順に沿って書いていこう.
(lambda (x) (* x x))
(write ((lambda (x) (* x x)) 5))
RESULT
25
一次関数 $x \mapsto ax + b$ は Scheme だと次のように書く.
(lambda (a) (lambda (b) (lambda (x) (+ (* a x) b))))
(write ((((lambda (a) (lambda (b) (lambda (x)
(+ (* a x) b))))
2) 3) 5))
RESULT
13
こんな鬱陶しいのは嫌だ.
LISP が嫌いになる理由として括弧が挙げられる理由を強く感じる.
慣れるとむしろ便利なくらいと聞くが道は遠い.
何はともあれもう少し簡単な書き方がラムダレベルでもあるし Scheme にもある.
$\lambda abx.ax+b$ で, Scheme は次の通り.
((lambda (a b x)
(+ (* a x) b))
2 3 5)
(write ((lambda (a b x)
(+ (* a x) b))
2 3 5))
RESULT
13
素数夜曲でいつ出てくるのかわからないが,
大分長いこと lambda をひっぱるようだ.
鬱陶しいので適当に検索してきて lambda 抜きの関数定義を書いておく.
(define (hello name)
(string-append "Hello " name "!"))
(write (hello "World"))
RESULT
"Hello World!"
$f(x) = x^2$ を書いてみよう.
myfunc = lambda x: x ** 2
print(myfunc(2))
RESULT
4
普通の関数で書いてみよう.
def f(x):
return x**2
print(f(2))
RESULT
4
Haskell での lambda は次の通り.
mysquareInt = \x -> x ^ 2
mysquareDouble = \x -> x ** 2
main = do
print $ mysquareInt 2
print $ mysquareDouble 2.0
RESULT
4
4.0
一般的な lambda と無名関数の違いがよくわかっていない.
var f = function(a) { return Math.pow(a, 2) };
console.log(f(3));
var a = (function(a){ return Math.pow(a, 2) })(3);
console.log(a);
console.log((function(a){ return Math.pow(a, 2) })(3));
RESULT
9
9
9
いわゆる束縛変数の文字を変えるというやつ.
Lambda calculus だし,
たぶんいわゆるラムダ計算なのだろう.
プログラムじたいはないのでばっさり省略.
省略.
略.
略.
略.
対象に名前をつけてプログラム上のどこからでも使えるようにすることを,
トップレベル定義 (top-level definition) という.
1 次関数を定義する.
(define linear
(lambda (a b x)
(+ (* a x) b)))
(write linear)
(newline)
(write (linear 2 3 5))
RESULT
#<procedure linear (a b x)>
13
最後の (linear 2 3 5) は $2 \times 5 + 3$ を計算している.
Lambda を使わない省略記法もあって MIT 記法 という.
(define (linear a b x)
(+ (* a x) b))
(write linear)
(newline)
(write (linear 2 3 5))
RESULT
#<procedure linear (a b x)>
13
この手の省略記法は糖衣構文 (syntax sugar) と呼ばれる.
トップレベルは対話的入力時のプロンプトに象徴される領域で,
大域環境 (global environment) と呼び,
この環境下で定義された変数を大域変数 (global variable) と呼ぶ.
これと対になるのが局所環境 (local environment),
局所変数 (local variable) だ.
アルファ変換した linear# も書いておこう.
(define (linear# u v w)
(+ (* u w) v))
(write linear#)
(newline)
(write (linear# 2 3 5))
RESULT
#<procedure #{linear#}# (u v w)>
13
アルファ変換は局所変数を別の文字 (列) に置き換えてもいいとか,
とりあえずそういう雑な理解をしている.
計算機科学的にもっと面倒なところまでカバーしている可能性があり,
そこまで調べていないからいまの理解の雑さは割と真剣に警戒している.
用語の定義があるから適当に書いておこう.
対象を挿入する場所 (スロット) は本文と同じくを角括弧 (<>) で書きたいが,
いろいろな事情から隅括弧 ([]) で書くことにする1.
Lambda 抜きの糖衣構文を使った define の一般形は次の通り.
定義方法: (define ([name] [fps]) [body])
利用方法: ([name] [aps])
本の記述が死ぬほどわかりづらいが,
とりあえず引用しよう.
手続の作用の対象となるのが引数 (parameter, argument) だ.
[fps] は関数内部で使われる仮引数 (formal parameters) の略記で,
[aps] は実際の処理対象である実引数 (actual parameters) の略記.
[body] は任意個数の式 (expression) で構成される手続の本体だ.
Scheme での式はアトムやリテラルを含めて評価値が戻ってくるもの全てを指す.
とりあえずここまでくり返し書いてきた関数定義を.
(define (linear a b x)
(+ (* a x) b))
linear が [name], [fps] は a, b, x で,
[body] が (+ (* a x) b) だ.
[name] は要は関数の名前,
[fps] は定義した関数の引数,
[body] は関数で実際にやる処理のこと.
よくプログラミングのマニュアルでは上のタイプのよくわからない説明書きがある.
こういうやつ.
array explode ( string $delimiter , string $string [, int $limit = PHP_INT_MAX ] )
こういうのを見たらとりあえず実際にコード片を書いて実行して確認してみた方がいい.
めちゃくちゃ引数がたくさんあってそんなことやっていられないこともよくあるけれども.
Scheme の一般評価規則にしたがわない対象,
つまり特定の対象の評価値を求めないものを特殊形式 (special form),
あるは構文 (syntax) と呼ぶ.
スペシャルフォームと片仮名書きされているのをよく見かける.
ここからは代表的な特殊形式を紹介していくようだ.
一応改めて Python や Haskell での関数定義を書いておこう.
まずは変数定義.
a = 1
print(a)
RESULT
1
数を 2 乗する関数を定義する.
def f(x):
return x ** 2
print(f(2))
print(f(3))
RESULT
4
9
私が理解している限り, いわゆる変数はない.
定数関数があってそれが定数の役割をしてくれるという理解.
two :: Int
two = 2
main = do
print two
RESULT
2
こちらは整数を 2 乗する関数を定義する.
mySquare :: Int -> Int
mySquare x = x ^ 2
main = do
print $ mySquare 2
print $ mySquare 3
RESULT
4
9
use strict がないバージョン.
グローバル変数になるのでよくないと言われるやつ.
a = 2;
console.log(a);
RESULT
2
use strict はどこまで使えるようになっているのだろうか.
use strict をつけると上のキーワードなしの宣言でエラーになる.
次のキーワードはスコープとかの問題で詳しくはこことかで適当に調べる.
"use strict";
var a0 = 1;
console.log(a0);
var a = 2;
console.log(a);
let b = 3;
console.log(b);
const c = 4;
console.log(c);
RESULT
1
2
3
4
proc: procedureexp: expressionnum: numberpredi: predicatefunc: functionvar: variableint: integerconsq: consequentargs: argumentval: valuestr: stringaltna: alternativechar: characterobj: objectlst: liststm: stream変数定義的な意味での define の使い方.
正確には次のように言うべきのようだ.
記憶領域のある場所に
aという名前を与え, その場所と値 3.14 を結びつける.
値を参照するラベルが a とかいうやつだろう.
(define a 3.14)
(write a)
RESULT
3.14
define の次の用法の例でもある模様.
定義方法: (define [name] [exp])
次のように読めばいいようだ.
[name] とは [exp] の名前である.
a を定義したあとなら a を入力してもエラーが出ない.
REPL 的なアレで挙動確認しているわけではないので,
次のコード片では write を使っている.
(define a 3.14)
(write a)
RESULT
3.14
このように変数に束縛された値を確認する方法を変数参照 (variable reference) という.
次の実行結果を見ると a と定数 3.14 が関連づけられていることがわかる.
(define a 3.14)
(write a)
(newline)
(write (* 2 a))
RESULT
3.14
6.28
この a に値を格納するのを束縛 (bind) と呼ぶ.
この束縛情報の全体を環境 (environment) と呼ぶ.
定義方法: (lambda ([fps]) [body])
利用方法: ((lambda ([fps]) [body]) [aps])
改めてコード例を書いておこう.
数を 2 乗する関数を定義する.
(lambda (x) (* x x))
(write ((lambda (x) (* x x)) 2))
RESULT
4
関数定義の実験として前置記法 (prefix notation) を中置記法や後置記法で書いている.
前置記法について prefix を作っている.
(define prefix
(lambda (proc a b)
(proc a b)))
(write (prefix + 2 3))
(newline)
(write (prefix * 2 3))
RESULT
5
6
これを中置記法 (infix notation), 後置記法 (postfix notation) で書く.
(define infix
(lambda (a proc b)
(proc a b)))
(write (infix 2 + 3))
(newline)
RESULT
5
(define postfix
(lambda (a b proc)
(proc a b)))
(write (postfix 2 3 +))
RESULT
5
Python, Haskell, JavaScript のコード例はいらないだろう.
手続の評価値は内部の最後の式で決まる.
(define (linear x)
(define a 2)
(define b 3)
(+ (* a x) b))
(write (linear 5))
(newline)
RESULT
13
次の式では最後の (* a b) の結果が返る.
(define (linear1 x)
(define a 2)
(define b 3)
(+ (* a x) b)
(* a b))
(write (linear1 3))
RESULT
6
関数内部で定義した変数は外で参照できない.
a は関数の中で定義されているだけでトップレベルで定義されていないから,
関数の外で呼ぼうとするとエラーになる.
次のコードを org-babel で実行するとエラーになる.
よくわからないが guile -s で実行した結果を貼っておこう.
(define a 3.14)
(write a)
(newline)
(define (linear2 x)
(define a 2)
(define b 3)
(+ (* a x) b)
(* a b))
(write (linear2 3))
(newline)
(write a)
RESULT
An error occurred.
guile -s での実行結果
3.14
6
3.14
同じようなスコープの問題がある.
JavaScript だとグローバル変数に関する有名な問題がある.
昔は必ず var を使えというのがあった.
最近は var よりも use strict と let, const を使うのがいいのだろうか.
識者のご意見求む.
lambda の持つ列挙機能を含む特殊形式が begin.
式を対象にする限りは同じらしい.
begin だとトップレベル定義になる.
(begin
(define a 2)
(define b 3))
(write a)
(newline)
(write b)
上のコード, org-babel で実行できない.
guile -s での実行結果を書いておこう.
guile -s での実行結果
2
3
Python, Haskell, JavaScript で似たようなのがあるだろうか?
今回はこの辺で終わろう.
数学・物理学習とプログラミングと絡められないかと試行錯誤している.
数学からの取っつきやすさ,
物理からの取っつきやすさ,
プログラミングからの取っつきやすさをそれぞれ考えないといけない.
ある程度の体系性もほしい.
数学や物理としても面白い内容にしたいし,
プログラミングから見ても意味がある内容にしたい.
どうしたものかとずっと思っていたのだが,
素数という数学のキラーコンテンツとプログラミングを絡めた素数夜曲があった.
微妙なところも多いとは思いつつ,
メインエディタとして Emacs を使っているし,
LISP 系の言語はきちんとやりたいとも思っている.
そんなところでいい感じの落とし所という気がしたので,
少しずつ読み進めつつコードの記録をしていこうと決めた.
数学・物理の数値計算との相性の良さ,
私の勉強してみたさとも合わせて Python や Haskell のコードも書いていけたらいいな,
と思っている.
あと何となく JavaScript もやってみよう.
JavaScript は動きが速すぎて何かやってもすぐに動かなくなりそうで嫌なのだが,
ここでやるくらいのことならそう簡単に陳腐化しないだろうと勝手に信じてやっていこう.
基本的には付録のプログラミングパート,
特に付録 B から記録をつけていく予定だ.
Emacs の org-babel で書いているので,
素数夜曲本編とは見た目ちょっと違うコードを書いていくかもしれない.
Scheme, org-babel ともにあまりよくわかっていないがとりあえず進める.
org-babel の Scheme が標準で Guile を使っていて,
その変更の仕方がわからなかったのでとりあえず Guile を使う.
これまで入れていた Gauche を使いたかったが org-babel が対応していないようだ.
そうでないなら MIT/GNU Scheme が良かった気もするがこれも設定がわからない.
でははじめよう.
(write "write test")
(newline)
(display "display test")
RESULT
"write test"
display test
とりあえず Hello, World! で.
(write "Hello, Scheme!")
RESULT
"Hello, Scheme!"
加減乗除は次の通り.
前置記法なのがポイント.
割り算で分数にしてくれるのは割とポイント高い気がする.
(write (+ 5 3))
(newline)
(write (- 5 3))
(newline)
(write (* 5 3))
(newline)
(write (/ 5 3))
RESULT
8
2
15
5/3
print(5 + 3)
print(-5 + 3)
print(5 * 3)
print(5 / 3)
RESULT
8
-2
15
1.6666666666666667
まだ (?) org-babel との相性がよくないっぽい.
ここ を参考にちょっと改造.
Haskell でのあまりの計算には mod を使う.
main = do
print $ 5 + 3
print $ -5 + 3
print $ 5 + 3
print $ 5 / 3
print $ mod 5 3
print $ 5 `mod` 3
RESULT
8
-2
8
1.6666666666666667
2
2
console.log(5 + 3);
console.log((-5 + 3));
console.log(5 * 3);
console.log(5 / 3);
RESULT
8
-2
15
1.6666666666666667
例えば次の式.
\begin{align}
2 \div 3 + 5 \times 7 – 11
\end{align}
Scheme (LISP 系言語) だと括弧で細かく区切っていくから,
演算の優先度みたいな面倒なことをあまり考えなくても済む.
(define a (- (+ (/ 2 3) (* 5 7)) 11))
(write a)
RESULT
74/3
Python だと普通に書く.
a = 2 / 3 + 5 * 7 - 11
print(a)
RESULT
24.666666666666664
Python っぽくも Scheme っぽくも書ける.
演算子を括弧でくくると Scheme のように演算子を前に置けるから.
main = do
print $ 2 / 3 + 5 * 7 - 11
print $ (-) ((+) ((/) 2 3) ((*) 5 7)) 11
RESULT
24.666666666666664
24.666666666666664
console.log(2 / 3 + 5 * 7 - 11);
RESULT
24.666666666666664
素数夜曲 P.389 によると Scheme で sqrt は単項演算子らしい.
(write (sqrt 2))
RESULT
1.4142135623730951
入れ子にすれば複数回適用できる.
Scheme は関数合成あるのだろうか.
ここを見ると Gauche ならあるようだが.
(write (sqrt (sqrt 4)))
RESULT
1.4142135623730951
Python 版は次の通り.
Python は math をインポートしないといけないのがめんどい.
Python 3.5.1 を使っているが関数合成はないのだろうか.
ちょっと調べたところでは標準ではなさそうだった.
import math
print(math.sqrt(2))
print(math.sqrt(math.sqrt(4)))
RESULT
1.4142135623730951
1.4142135623730951
Haskell は関数合成 (.) がある.
main = do
print $ sqrt 2
print $ sqrt $ sqrt 4
print $ (sqrt . sqrt) 4
RESULT
1.4142135623730951
1.4142135623730951
1.4142135623730951
console.log(Math.sqrt(2));
console.log(Math.sqrt(Math.sqrt(4)));
RESULT
1.4142135623730951
1.4142135623730951
Scheme では exp を使えば出せる.
$e$ 自体は定義されていない?
(write (exp 1))
RESULT
2.718281828459045
Python の場合はやはり math モジュールにある.
import math
print(math.e)
RESULT
2.718281828459045
NumPy にもある.
import numpy as np
print(np.e)
RESULT
2.718281828459045
$e$ 自体は定義されていないので Scheme と同じく指数関数から近似値を出す.
main = do
print $ exp 1
RESULT
2.718281828459045
Math.exp() が自然対数の底による指数関数で,
Math.pow() は一般の底と指数の関数.
console.log(Math.exp(1));
console.log(Math.pow(2, 3));
RESULT
2.718281828459045
8
まずは等号 = を.
(write (= 1 1))
(newline)
(write (= 1 2))
RESULT
#t
#f
ここで #t は true, #f は false を意味している.
== ではないのかとちょっと驚いた.
ちなみに引数がたくさんある場合にも適用できる.
(write (= 1 2 3 4 5 6))
(newline)
(write (= 1 1 1))
(newline)
(write (= 1 1 1 2))
RESULT
#f
#t
#f
不等号 > >= などもある.
不等号はそれぞれ隣の項に対して適用させていった結果を出力するようだ.
(write (< 1 2 2 3))
(newline)
(write (< 1 2 3 4))
RESULT
#f
#t
等しくないことの判定は != だ.
print(1 == 2)
print(1 == 1)
print(1 != 1)
print(1 < 2)
RESULT
False
True
False
True
こちらは = だと代入になってしまうので == と重ねる.
Scheme の (= 1 2 3 4) みたいなのはどう書けばいいのだろう.
foldr で書けると思ったので foldr (==) 1 [1, 2, 3, 4] と書いてみたら怒られた.
相談したら「それ型エラー起こしてるから. ちゃんとして」と言われた.
Haskell, ちょっとしたところですぐこけるのでとてもつらい.
結論からいうと適当に 2 つリストを作り,
その要素を比較していく形で対処するのが普通らしい.
他のところでもそういう処理をするのがいいというコメントを頂いたことがあるので,
道具箱におさめておこう.
main = do
print $ 1 == 1
print $ 1 /= 1
print $ 1 < 2
let xs = [1, 2, 3, 4]
print $ and $ zipWith (==) xs (tail xs)
let ys = [1, 2, 3, 4]
print $ and $ zipWith (<) ys (tail ys)
-- print $ foldr (==) 1 [1, 2, 3, 4] -- エラーになった
RESULT
True
False
True
False
True
let を使うのが癪なので次回やる予定の lambda を使って書いてみる.
main = do
print $ (\xs -> and $ zipWith (==) xs (tail xs)) [1, 2, 3, 4]
print $ (\xs -> and $ zipWith (<) xs (tail xs)) [1, 2, 3, 4]
RESULT
False
True
見づらい気もするので無理せず関数定義した方がいい気もする.
mycompare :: [Int] -> Bool
mycompare xs = and $ zipWith (<) xs (tail xs)
main = do
print $ mycompare [1, 2, 3, 4]
RESULT
True
またコメントを頂いてしまった.
これ.
and $ ap (zipWith (<)) tail [1..4]
True
and $ ap (zipWith (<)) tail [1,2,2,3]
False
実行してみよう.
しばらくはまったが何となく ap を使うためにインポートが必要っぽい.
import Control.Monad
main = do
print $ and $ ap (zipWith (<)) tail [1..4]
print $ and $ ap (zipWith (<)) tail [1,2,2,3]
RESULT
True
False
最高か.
そして「素人はこんなこともわからない」というのを思い出せさてくれるし,
とてもいい体験だった.
ちょっと調べはしたが ap が何なのかあまりよくわかっていない.
とりあえずこれ.
myap f g = \x -> f x (g x)
main = do
print $ and $ myap (zipWith (<)) tail [1..4]
print $ and $ myap (zipWith (<)) tail [1,2,2,3]
RESULT
True
False
stackoverflow もきちんと全部読んだわけではないし,
この雑な理解でいいとも思わないがとりあえずこれで掴まえられるところもある.
「適当にしか理解していない (そして半端な理解だと割とどうでもいいところで無駄にはまる)」ことさえ理解しておけば,
あとでいくらでも調節は効くと数学でいつも経験することをいつも通り信じて追記を終える.
比較には === と == がある.
基本的に === でやるのが安全.
console.log(1 === 2);
console.log(1 === 1);
console.log(1 !== 1);
console.log(1 < 2);
RESULT
false
true
false
true
JavaScript で複数の比較はどう書くといいだろうか.
reduce を使おうと思ったが,
それは Haskell の最初の foldr でエラーになるのと同じ理由で駄目だ.
ここを見ると zip がないようだ.
ふつうにループを回すのでは面白くない.
~~素数夜曲 P.390 の記述によると,~~
~~Scheme は原則として大文字小文字を区別しないらしいが実装により異なるとのこと.~~
いわゆる処理系で変わるとかいうやつか?
安全性を考えるなら小文字に統一するのがいいらしい.
区別しないことを前提にキャメルケースを使うのも一手とか何とか.
今回はこのくらいにしよう.
下にあるようにコメントを頂いた.
Scheme の仕様は改定を重ねられているので、どの版であるかによって挙動が異なる部分があります。 Scheme の仕様はその正式名称を略して RnRS と呼ばれていて、 n の部分に何回目の改定であるかの番号が入ります。 最新は R7RS です。
「大文字小文字を区別しない」というのは R5RS までの仕様です。 (ただ、 R5RS 処理系を名乗る処理系でも区別する処理系や、切り替えられる処理系はあります。) R6RS 以降では区別するのがデフォルトです。
有理数や無限長整数などは R6RS 以外ではオプショナルな仕様です。 (R6RS で必須になった後、 R7RS では再びオプショナルになりました。) 処理系によっては桁あふれに配慮が必要な場合もあります。 有理数や無限長整数は Guile や Gauche では問題なく使えますので気にする必要はありませんが、その他に色々なところで仕様では未規定の部分があるので処理系を乗り換える機会にはつまらないことで躓くかもしれません。
思っていたよりも面倒そうな話だった.
ただ「ハマる可能性があるかもしれない」
「ハマるところはこの辺」というのが頭の片隅にあるかないかだけでも
全く違うことはこれまでの経験でよくわかっている.
こんなありがたいことはない.
こういうコメントを頂けるのが記事にしておく醍醐味だ.
地道に続けよう.